超回復を使わせる前に倒しきる作戦に出たエグゾセミサイルズ。息の合ったコンビ技の連続で、エル・カイトたちを分断! そのスキを逃さず必殺の『マリキータデッドリーライド』を炸裂させた!!
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M-1出場決定? エグゾセミサイルズ!
超人界の三大“恥ずかし固め(笑)”のうちの一つ、『マリキータ・デッドリーライド』を完全に食らったエル・カイト。眼光が消え去るほどのダメージを受けます。
これは…さすがにエル・カイト、戦線離脱かな? 眼光が消える表現って、往々にして生体機能の停止を意味しますからね。技が解かれたあとの転がりっぷりも、もう完全に糸の切れたマリオネット状態です。
もしこれで彼がKOされたとすると、あの“恥ずかし固め一か月半放置”という見せしめの後なので(笑)、少々不憫な気もします。
…するとあれかな、休載が長くなると体が固まって動けなくなるという、この作品特有の現象かな?
一か月半も恥ずかしい体勢をとり続けていたもんだから、意識が戻らんではないか…うらむぜゆでたまごの嶋田のヤロー!!
なんて思っていたりして(笑)。となると、相方のドミネーターは当然ハンモックをコーナーに吊って…るわけないか。ダウンカウントが唱えられる中、しっかりと相方を鼓舞していました(笑)。
そんなドミネーターをガッチリと捕獲しながら、ゼブラは
そう簡単には立ち上がれん。
あの技の威力は…オレが一番よく知っている
と、相棒の技の必殺性を口にします。これはマリキータマンにとっては最大の誉め言葉。
これにはフェイバリットを解いて決めポーズをとっているマリキータマンさんも
よせやい、ゼブラ。
照れるじゃないキャミ…
と、ポッと頬を赤らめる姿が見えるようです。そこに
赤い顔で頬を赤らめても、ようわからんがな!
というツッコミが入り
これがホントの“朱に交われば赤くなる”ということで。
あんさんもようやくボクに感化されてきましたな!
ええ加減にしなさい!
ど~も、ありがとうございました!!
というネタでエグゾセミサイルズ、今年のM-1決勝進出決定だそうです。おめでとうございます! 年末の決勝が楽しみですね!
…そろそろ先進みます? はい、進みましょうね(笑)。
洗脳と心酔の違い論
こりゃKO必至かと思われたエル・カイトですが、ダウンカウントの途中で微動し、体の傷が回復を始めます。これは彼らの“超回復”能力! そうか~、まだ終わらんか、エル・カイト。
ヒャフヒャフ…我らが崇める刻の神が…この程度で壊れるヤワな身体をお与えなさるはずがない
と意識を回復させると、
星のきらめき、大宇宙のエネルギーを吸い尽くし、この世のすべてを犠牲にして、刻の神の御為に…ただ尽くす
と、後方回転をしながらカウント9で復活。まだまだあふれんばかりの戦意を放出します。
う~む、このエル・カイトの発言、刻の神に対するものすごい忠誠心が見て取れますね。いや、忠誠を通り越して崇拝、もしくは狂信に近い印象も受けます。
そして気になるのが彼の
大宇宙のエネルギーを吸い尽くし…
というフレーズです。今現在の闘いとは、簡単に言えば
宇宙のエネルギーのバランスをとる=宇宙の維持
宇宙のエネルギーのバランスを崩す=宇宙の破壊
という方針の争いです。そしてそれは“エネルギーの消費”という点で行動差があらわれるので、後者は宇宙の破壊につながる“エネルギーの大量消費”という行動が是なわけです。
そう考えるとエル・カイトの発言というものは、刻の神が発する方針に彼がいかに従っているかがよくわかるんですね。
そして彼が時間超人軍の末端兵であると仮定するならば、刻の神の方針が軍団の隅々にまで行きわたっていることを意味しており、刻の神の統制力がとても強力であることを示唆していると言えるでしょう。
そして超回復で復活したエル・カイトの
畏れろ!
そして崇め奉れ!
という発言を機に、エル・ドミノスはエグゾセミサイルズをフライングボディプレスとヒップアタックでサンドイッチする『ドミノアタックコリジョン』で圧殺。さらに
もっと時間を合わせるんだドミネーター!
もっと体内時間を操作して…神に捧げる息の合った芸術的な一撃を!
ああカイト、我らの闘いは刻の神の御為に~~っ!
と、より息を合わせたツープラトンを狙います。
このあたりの二人の発言を見ても、先ほど書いたように、彼らは忠誠というよりは崇拝…もしくは狂信という精神状態に近しいなあ…と思っていたら、マリキータマンも
刻の神への忠誠心…いや信仰心と言った方がいいのかもな
完全に洗脳され、イカれてやがる
と、我々と同様のイメージを持ったようです。ちょっと○○原理主義的な雰囲気が漂ってますからね。マリキさんも言葉が強くなるのでしょう(苦笑)。
でもね~、これ言い出しちゃうと、作品に登場する多くの軍団が似たようなものであることに気づいちゃうんですよ。そう、カリスマに対する心酔行動です。
オメガケンタウリの六鎗客として地球を攻めた際、マリキータマンは当主であるアリステラのために命を捧げていたはずです。
悪魔超人軍だって、悪魔将軍という強烈なカリスマに心酔し、それこそ彼の“御為”に完璧超人始祖と闘ったわけです。
正義超人だってそうです。スグルのために命を賭して闘った理由は、彼の魅力と友情でした。そう考えると、エル・ドミノスの場合のみ
異様だな…
洗脳って怖い!
という判断をするのはいかがなものなのだろうかと。これって不公平だよな…とか思っちゃうんですよね。でも実際は
異様だな…
という怖さを感じている自分がいるんです(苦笑)。
この違いってどこから生じているのだろう、と考えたんですけど、その要因の一つは
情報量の不足
かな、と感じています。
先に挙げたアリステラ、悪魔将軍、スグルに関しては、彼らがどのような理想を持って行動をしているかの情報…というか描写が十分になされているので、彼らに心酔する仲間が命を尽くす行動に出ることに対して納得がいくんですね。
つまり彼らの自己犠牲に対して、“共感”が生まれるんですよ。
ところがエル・ドミノスの信奉対象である刻の神の情報が、今のところゼロに等しいわけです。ですので、彼らがここまで狂信的になる理由がわからず、ゆえにその思想に恐怖を感じるのかな、と。
それが“狂信”もしくは“洗脳”というイメージを作り出している原因であり、その後のストーリーで彼らが
- 刻の神の思想を理由なく狂信しているのか
- 刻の神の思想に納得して心酔しているのか
のどちらの心理に属しているかにより、今感じている不気味さは変化するのだと思います。
もし1のままだったとしたら、彼らの思想は“洗脳”として認識されるので、我々読者が受け入れるのはなかなか難しいでしょうね。
マリポジャパン、作戦タイム!
そんな狂信的な思想でシンクロしている相手に対し、こちらはどのような手段で対抗すればよいのか。ここで…頼れる男・マリポ監督が動きます。
ヤツらの一体感を打ち破るには…お前たちのさらなる気持ちの一体感が必要となる
ヤツら以上の精度でお互いを理解し、信頼し技へとつなげる!
と、ズバリ対処法を指示。簡単に言えば
洗脳によるチームワークを、信頼によるチームワークで超えろ
ということなのでしょう。
やべぇなあ~、マリポ監督、ずっとカッコいいんだけど(笑)。この落ち着きと貫禄、安心するわぁ~。彼が発言すると、エグゾセミサイルズの二人、完全に傾聴体制に入るようになってますもんね。
その姿を見ちゃうともう
あいつの言うことは納得できる
ヘイルマンが敗北したのも理解できるな…
な~んて思っちゃってるのかな~、なんて想像してしまうんですよ。それくらい今の彼の存在感ってすごいです。こりゃ新作アニメのマリポさんのCV、相当なイケボ声優さんじゃないと許されないよね(笑)。
シンクロ率を高めろ!
しかし具体的な行動指針まではまだ提案できないマリポ監督。その隙を突いて、先にツープラトンを仕掛けたのはエル・ドミノス。
ドミネーターを爆撃機のように見立ててエル・カイトが空中で彼を操縦し、
くらえ~~っ
脳なし超人どもーーっ!
と、ドミネーターの両膝をゼブラとマリキの両みぞおちに爆弾のように落とす『バックドラフトフットボム』を炸裂。強烈なダメージをエグゾセミサイルズに与えます。
一度はKO必至かと思われた彼らですが、なかなか底力がありますね。対するエグゾセミサイルズは両者ダウンの大ピンチ…だと思われたのですが…
ククク…ハハハ…
とダウンしながらも笑うゼブラ。
そして隣でダウンしているマリキータマンの手を握り
オレたちにも対抗策がある。
やれるかマリキータ?
と、相棒に声をかけると
キャミキャミ、オレも同じことを考えていた。もちろんやれるさ
と、ゼブラのつないだ手から以心伝心したのか、マリキータマンは体の斑点で相手の深層心理を推し量る『ロールシャッハ・ドット』を発動。体中にゼブラ模様をまとわせ、お互いが不敵な笑みを浮かべながら次回に続く、です。
いや~最後の展開、何やらおかしな空気を呼んでしまいましたね(苦笑)。突然相棒の手を握るチームリーダーにまずドキッですよ。やはり男同士がスルッと手を握るという表現は、いろいろな想像が働いちゃいますからね(笑)。
まあそちらのベクトル(笑)はとりあえず横に置かせていただいて、もっと無機質な点でこの行動の理由を探ると、あれは
お互いの思考を伝わせるコード
なんだろうなと。あっち方面の想像と比べると、とても物理的かつ冷たい視点で申し訳ないのですが、以心伝心のための回路形成だったんだと思うですね。
というのも、この闘いで彼ら二人に課された命題は
如何に二人の想いをシンクロさせるか
であり、そのシンクロ率が高いチームこそ勝利を得ることになるからです。
そしてゼブラは過去にマリキと闘った経験から、彼が相手の心理を読み取る優れた才能があることを、身をもって知っている。さらにはその才能を万全に発揮させるためには、物理的な接続が必要不可欠であると判断したのでしょう。
例えるならば、無線LAN接続よりも、有線LAN接続の方がデータの受け渡しが優れている、ということです…ってああ、なんて合理的で冷たい分析しかできないんだ、私は。でもごめんなさい、ここで
おててつないでラブラブパワーアップ!
という分析を、公式感想とするわけにはいかんのですよ、はい(泣)。
そしてゼブラの想いを受け取ったマリキータマンの斑点柄が、全身ゼブラ柄に変化したのは、ゼブラの想いが完全にマリキの体に染み渡ったことを示しているのでしょう。つまり…
エグゾセミサイルズ、シンクロ率100%充填完了!
の合図ですよ。この表現、マンガ技法として唸っちゃうようなうまさだと思いますね。
というのも、この最後のコマで、ゆで先生は“シンクロ率”という目には見えない項目を可視化したんですよ。
しかもその手段として、体の図柄を変えることで深層心理を表現するという特殊能力を持っていたキャラクターの能力を、最大限に利用しているんです。
このようなキャラ特性の使い方、わかりやすくもスマートな表現技法、そしてそこに至らせるまでの自然(に感じさせる)なストーリー展開…表現者としての見事なまでの技術が、そこにつまっていると感じますね。
これにより、エグゾセミサイルズは洗脳でシンクロしているエル・ドミノスよりも、タッグとしてより精度が上がり、マリポ監督が求めた
洗脳によるチームワークを、信頼によるチームワークで超えろ
という状態を作り出すことに成功したわけです。つまりこれは…
勝利への元本保証が出た!
と解釈してもよいのかと。はい、久々に元本保証、発行されました(笑)。
というわけで次回、エル・ドミノスの最後のツープラトンを跳ねのけた、エグゾセミサイルズのニューツープラトンが炸裂して試合は決着すると思います!
その他気になった点
その他気になった点は
- 黒目が消えたエル・カイトがさらにウル○ラマンにそっくりになる件(笑)。
- レッドシューズマン、出番です!
- 立ち上がったエル・カイトのファイティングポーズは蟷螂拳のようだ。
- 「キャマ~ッ」「キャガ~ッ」というマリキータマンの新種の叫び声(笑)。
- 微動だにしないケンダマン。なお鉄球の眼はしっかり試合を見ている模様。
- マリポ監督に指示されてみたい…。
- 「能なし」ではなく「脳なし」と蔑まれるエグゾセミサイルズ。ワンランクひどい気が(笑)。
- ゼブラといい、エル・カイトといい、ダウン時は内股なの(笑)。
- お手てつないで「フフフフ…」「キャミキャミキャミ」と笑い合う二人の図は、今後いろいろとネタにされそうな予感が…(笑)。
- 今回は“黒ゼブラ”の出番はなしかな?
こんなところでしょうかねぇ。次回、元本保証の約束は守られるのか(笑)? エグゾセミサイルズのツープラトンとは、何と何の技の合体系なのか。『マッスル・インフェルノ』が激突技だから、マリキの固め技との空中激突技…かな?
久々の本編復活でゼブラをもう一度復習したくなった方は、こちらなんていかがでしょうか。
超人批評の最新版をお読みになっていない方は、こちらのブロッケンJr.(Ver.2)をどうぞ。スグル第二シリーズが開始されて、弱かった彼は成長したのか? について考察しています。
来るべきアニメ化についての、演出における雑感も書いてみました。原作忠実路線と昭和ギャグ路線、どちらがよいのか論争となっております。
まあ先日新作アニメのティザーPVがリリースされたので、なんとなく方向性は見えたんですけどね。もしご興味ございましたらばこちらもどうぞ。
さらに…! 最新刊『キン肉マン83巻』が絶賛発売中です! バベルの塔編の完結巻といってよいでしょう。まだ手に入れてない方はぜひ。 ではまた。
コメント
次回、逆転のツープラトン技を出しそうでありますね
それにしても、今回のタッグはあのドライ過ぎる性格だったゼブラが少し前に敗北した相手であるマリキータマンと素直に組み、更にそれを上手く(良い意味で)煽ったマリポーサ監督の判断力は毎回少しながら、出る度に唸らされる魅力が高いです\(^o^)/
ブースカさん、こんにちは。
次回、逆転ツープラトンでそうですね~。おっしゃる通り、エグゾセミサイルがうまく回っているのは、マリキータマンの転がし上手もありますが、ゼブラの精神的成長が大きいですよね。
そしてマリポ監督の適時登場する存在感と巧みな指示…運命の王子はとても成長著しいと思います!
恥ずかし固めの再開⇒信仰心の表現で心を折る作戦はできないと描写⇒
そして見ているこっちが恥ずかしくなるガッチリ握手で引き
再開早々ピンチに陥り光明を見せる展開、さすがゆで先生
心を折れない以上、気絶させるレベルの破壊力あるツープラトンを決めないといけないでしょうから、次回のフェイバリットツープラトンは期待できますね
uzukiさん、こんにちは。
お手てつなぎ行為をいきなり行ったゼブラにはドキリとさせられましたよね。前回の引きで一気に畳みかけるかと思いきや、もう一度ピンチに陥るエグゾセミサイルズ。しかし最後に光明…構成がうまいです。
次回のツープラトン、とても楽しみですね!
やはりエル・カイトは倒れませんでしたね。だけど生まれたばかりの時間超人ということで確実にダメージがあり、そこまでの万能能力はまだなさそうですね。
今回はゼブラ、マリキータが何とか勝利を納めそうですが、今後の時間超人が徐々に万能能力を高めていきそうなのでより厳しい戦いになりそうです。
エグゾゼミサイルズのツープラトンですが、インフェルノをダブルでやるのではないかなと想像しています。マリキータがゼブラ模様になったというのはそれへの伏線かと。
たけさん、こんにちは。
予想、ズバリ当たりましたね! ただその合体と性質が予想外というか…さすがはゆで先生というか、単純ではないですね!
マリポーサの中身は元盗っ人
だったような?
盗っ人だから ここまで できるのか?
盗っ人だと これほど できるのは
オカシイのか?
どっちなんだー!!
1人で思ってしまう。
ひ魔さん、こんにちは。
そうですね、マリポ監督、もともとは盗人でしたね。おそらく盗人だったのは生活のために致し方なくであり、監督たる素養は生まれつきだったのかもしれませんね。