超人の殲滅は取りやめる代わりに、超人の資質がない者は人間になってもらうことを提案するザ・ワン。そんな彼も、キン肉マンの友情パワーが、宇宙の危機を救うカギかもしれないことを気づき始めるが…。
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奇跡のパワーの明文化
普段はエコノミカルなパワー運用ながらも、ここぞというときにブーストがかかる奇跡のパワー…それを

友情パワー…
と口にしたスグル。
宇宙のエネルギーの総量は決まっている。
その総量を圧迫する問題の解決方法として、友情パワーの運用方に一縷の望みを見出したザ・ワンマンズ二巨頭の問いに

それだけはすぐに即答できる
と力強く自信をもって回答します。
ここからは、彼の口から友情パワーと火事場のクソ力の原理と相関性が語られることに。それは

友情パワーとは何か?
火事場のクソ力の定義とは?

火事場のクソ力と友情パワーは同じ? それとも別物?
といった、我々が長らく漠然と感じていた疑問に対するゆで先生からの回答といってもよいでしょう。
それこそこの『キン肉マン』という作品におけるエクストラパワーの根幹設定が、公式に明文化された歴史的瞬間だったといってもよいかもしれません。
そしてスグルが語った定義をまとめると
- 試合中に湧いてくる不思議な力=仲間から託されたパワー
- 仲間から託されたパワー=友情パワー
- 友情パワーが最高潮となり爆発的にあふれだす力=火事場のクソ力
ということになるでしょうか。
この定義については他のリアル・ディールズが無言でうなずいていることからも、大きな間違いでないことがわかります。特にアシュラマンがうなずいているのは説得力がありますね(笑)。
オレ流エクストラパワー考
友情パワーとは何なのか
これを見ると、友情パワーというものは
であるように思えます。
こう書くと友情パワーとは

超人パワーのクラウドファンディング?
なのではないか、なんて感じてしまいました(笑)。
事を成そう(敵に勝とう)とする当事者(キン肉マン)が、ベクトル(勝ってほしいという想い)を同じくする複数の支援者(仲間)から少しずつお金(超人パワー)を募り、大きな資金(友情パワー)にして運用(友情パワー発動)する。

そしてその仕組みの運用が、ナチュラルに図抜けて上手いのがキン肉マンであり、他の超人もキン肉マンに倣って、少しずつそれができるようになってきた、というのが現状でしょうか。
ただクラウドファンディングにもその集金力に差があるように、友情パワーの集力力(笑)にも差があるのかもしれません。
表現上は同じ“ボワ~”という発光現象でも、スグルは7000万パワーの集力発光で、ベンキマンのそれは2000万パワーだったかもしれない、みたいな(笑)。
このあたりの集力力についても、キン肉マンはひとり図抜けているのかもしれませんね。
火事場のクソ力とは何なのか
そして火事場のクソ力というものは
なのではないかと感じました。
例えば映画をつくるクラウドファンディングならば、集めた資金を効果的に運用することで、集金した以上の利益(結果)を得るような大ヒット映画をつくる、といった感じです。
そしてこの“集力以上の価値(結果)を生み出す”ことが抜群にうまいのもキン肉スグルであり、他の超人の追従を許さないのが現状なのかもしれません。
つまりスグルは
- 集力の仕組みを実践できる
- その上で規模の大きい集力ができる
- 規模の大きい集力を最大燃焼効率で爆発させられる
- その結果、集力以上の価値(結果)を生み出せる
という4つの難しい関門をクリアすることで、今までの危機を乗り越えていたのかもしれません。そしてその結果を生み出した3、4を“火事場のクソ力”と呼んでいたわけです。
おそらくですが、他の超人だとなかなかこうはうまくいかないのでしょう。1についてはできるけれど、2と3ができないとか、少ない集力で3に近しいことはしたけれど、燃焼効率も悪くて結果が伴わない、というレベルなのかもしれません。
そう、それはまさに

クラウドファンディングでお金を少し集めて映画をつくってはみたものの、思いっきりコケちゃった
というイメージです(苦笑)。
その点、スグルはナチュラルに1~4ができる天才であり、

なぜだか知らんが毎回お金がたくさん集まるし、つくった映画は全部大ヒットするぞい
という恐ろしい運用実績を持つ人物なのかもしれません(笑)。
そしてそれができるからこそ、彼は“奇跡の逆転ファイター”という異名を持つに至っているのではないかと感じましたね。
歴史的なザ・ワン演説
惜しみないキン肉マン讃歌
そんなスグルの回答を一通り聞いたザ・マンは、それを拍手でもって称えます。そしてスグルのパワー運用方法がいかに画期的であるかを補足説明するのです。

当初キン肉スグルは要注意人物だったが、よくよく観察するとむしろ逆だった

この男は超人パワーを増強していない。ただ借りているだけだった

その借用方法が友情という心の動きであった
この一連の補足説明について、またもや深々とうなずくリアル・ディールズ。
先ほどのうなずきと比較して、目の輝きが当社比2.5倍ほどになっていることからも(笑)、ザ・マンの補足がど真ん中で的を射ていることがありありとわかります。
特にネプチューンマンなどは、この目の表現をさせたいがためだけに、マスクの半分を割られたのではないかとすら勘ぐってしまうほどですね(笑)。
また、ずっと厳しいオーラを放出していたロビンが、この時ばかりはそのオーラが一瞬消えており、私を妙にホッとさせたりもしています。ロビン、少し落ち着いた(苦笑)?
さらにザ・マンは補足を続けます。その補足は

それはパワーの総量を変えることなく、必要なところに循環して集中させるという画期的な方法だった

そしてその闘い方ができる超人が他にも増えてきた

我が弟子ゴールドマンですらその力で私を倒し、これこそ超人を救うカギだとようやく理解した

キン肉マンをモデルケースとした成長法が、このまま全超人に広がることも夢ではない

それが実現すれば、問題はすべて解決できる可能性がある
という自身の体験談(対悪魔将軍)を踏まえた、キン肉スグルという突然変異体への惜しみない讃歌でした。
いや~、ここのザ・マンのくだり、シビれますね。私たちが大好きなヒーロー(スグル)が、手放しで褒めちぎられる快感、とでもいいましょうか。痛快この上ないです。
なぜこれが名演説たるのか
個人的にはこのザ・マンの一連の補足演説、

キン肉マン史に残る名演説なんじゃないかな…?
とすら感じています。その理由には
- 超人強度の仕組みを明文化している
- 完璧超人始祖編の対立構造を見事に補完している
- 友情パワーの仕組みを明文化している
- 他の超人をも称賛している
- 悪魔将軍戦を絡めている
- 痛快なスグル讃歌となっている
の6点を挙げたいと思います。
1、3については前述した通り、作品の根幹設定の明文化という点でかなり意義深いものであったといえるでしょう。読者のモヤモヤを晴らした偉業とすらいえます。
2については、なぜザ・マンがキン肉スグルを急襲したかについての納得感・腹落ち感がハンパなく、この発言により『完璧超人始祖編』が完全にフィナーレを迎えたのではないかとすら感じました。
4については、ザ・マンがスグル以外の超人も、それこそウルフマンやベンキマンですら評価の対象にしているという事実が垣間見え、それが読者の大きな喜びを引き出したといえるでしょう。
無類の強さを持っているわけではないキャラが、大いなる神に評価されるというのは、その報われ度合いが大きいです。
5については、『完璧超人始祖編』の大一番がザ・マンの思想を大きく変化させるターニングポイントであったと、本人の口から語られたという価値の大きさでしょうか。
というのも、この演説によりザ・マンの思想を変化させたのは
- キン肉マンという突然変異体の存在
- 突然変異体の有用性を身をもって伝えた愛弟子・ゴールドマン
の2点が大きな要因であったことがわかります。
それはキン肉マンと悪魔将軍という、水と油の立ち位置である二人がザ・マンの思想を変えさせたことになり、奇しくもそれは正悪両極の究極コラボレーションとなったわけです。
そのコラボは結果的に

悪魔将軍が身をもって超人の可能性(=キン肉スグルの有用性)を示した
形となり、いわばそれは
という、なんともエモーショナルなコラボとなったのです。それを思うに、このザ・マンの演説は大きな価値があると思うのです。
そして1~5が語られることで、それがすべて6の痛快なスグル讃歌となっているんですね。ゆえにこの演説はキン肉マン史に残る名演説だと思うのです。
名演説の代償
ただこの歴史的な名演説は、我々に感動と感激を与えてくれると同時に、実はある大きな設定を機能不全に陥れてもいるのです。
それはまるで“あちらを立てれてばこちらが立たず”というトレードオフ状態といってもよいでしょう。その機能不全に陥った設定とは…
です。今回のザ・マンによるキン肉マン讃歌により、この対立構造は完全に終焉を迎えたと感じています。
というのも、各属性の大将が友情パワーを是として認めてしまったからです。
- 正義…キン肉マンが友情パワーの総本山として存在している
- 悪魔…悪魔将軍がザ・マン戦で限定的友情パワーでその価値を体現した
- 完璧…ザ・マンが友情パワーを“宇宙の危機を救う一手”と認めた
このように、各属性が闘いを通じて価値観を同じくしてしまったがために、争う理由がなくなってしまったんですよ。
つまり今後『キン肉マン』という作品において、この三属性の対立構造を利用したストーリーは、ひじょうに作りづらくなってしまったと思うのです。
もちろんこの機能不全は、ザ・マンと悪魔将軍の闘いが終わった時点ですでにその効力を発揮し始めてはいたのですが、今回の名演説で完全にそれが成立してしまったという印象が強いですね。
それこそ『完璧超人始祖編』の冒頭であった“三属性不可侵条約”なるものが、今回で真に締結されたような感じです。
あれを反故にしたのがストロング・ザ・武道たるザ・マンであったのに、結局はそれを自身で再構築し、今回の名演説により完全版とした様は

さすがは“スクラップ&ビルド”の名人
という、少々皮肉めいた結末だったようにも感じます。それこそ手柄を横取りされた形となったハラボテ委員長にとっては、涙目ものの“いい迷惑”だったのかもしれません(苦笑)。
これにより今後三属性が争う理由づけとしては、超人オリンピックのような純粋に技量を競うイベントくらいしかないのではないかと感じています。
そこに野望や悪意、イデオロギーの違いを挟み込むのは、もはや難しいかもしれませんね。
第三勢力について
最後に、とうとうアレについて触れられましたよ。そうです、ネジケン調査団が遭遇してのされた第三勢力についてです。待ってたよ~(笑)。
結論を言うと、ザ・ワンマンズですら一目置く神である
という存在が動き出したそうです。

えーっ!
ワンマンズ以外にもカリスマ神がいたの~っ!?
という衝撃が私には走りました(笑)。と同時に

ザ・ワンマンズの二巨頭制とは何だったのか…
という思いも生じましたね(苦笑)。
ただ神々の数が108であるという視点から考えると、たしかに刻の神はミステリアスな設定となっているんですよ。
- 1…はじまりの空席
- 1…ザ・マン
- 100…GTN12を含む神々(戴冠式の105神)
- 5…邪悪五神(戴冠式の105神)
これらを足すと…107! たしかに一神足りない!! その謎の神こそが…刻の神!
ぶっちゃけ私、数を数えるのが面倒くさかったので、神々の数や欠番については精査していませんでした(苦笑)。
ただこうやって書いてみると、刻の神がきちんとその存在をにおわせていることがわかります。これ…『調和の神編』以前から設定されていたとしたら、すげえなあ…。
そんな数による演出でうまく不気味さを醸し出すことに成功した刻の神とは、いったいどのような神なのか。
まず誰しもが感じるのが

時を操る神!
といった連想であり、彼を取り巻く仲間は

時間超人か!?
であり、それらは

サンダー&ライトニングにつながる!?

下手したらカオスにも!
という連想につながるのではないでしょうか。
私も“とき”というルビを見た瞬間に、上記連想がパパパパパッっと電光石火のように走りましたよ(笑)。
もちろんゆで先生がそんな安易な物語を用意しているとは考えづらいので、おそらくは時間超人とは異なる“時間”の使い方をするのではないでしょうか。
注目すべきは“時の神”ではなく“刻の神”と表記した点なんですよ。あえての“刻”なんですね。で、“刻”の意味を調べてみると
- きざむ。ほりつける。
- むごい。ひどい。きびしい。
- とき。時間。
だそうです。
我々が直感したのが3ですが、なんか…2も怪しくないですか(笑)? ひょっとしたら、いろいろとむごたらしい神なのかも…。
そして彼が動き始めた行動理由についても気になるところです。予想し得る大きな枠組みとしては
- 宇宙の危機への対処のため動き出した
- 宇宙の危機関係なく、別の野望で動き出した
があるかと思います。
1の場合は、彼も神なので、宇宙の危機については憂いていると。
しかしその解決方法が独自的過ぎるというか、ザ・ワンマンズにとっては“タブーを犯す”という範疇に入っているので警戒しているのかもしれません。
例えばですが、ザ・ワンがバッファローマンに弟子入りを勧めたときの一言があります。

過去は変えてはならぬが、未来ならどうとでも変えてよい
ここで彼は“過去を変えるのは許されない”と明言しています。これは“過去に介入すること”が、ザ・ワンにとっての許されざるタブーであることを示している可能性があります。
そして第三勢力は“刻の神”…そう、もし彼が

超人パワーの増大が問題ならば、それが増え始める前に時を戻してやり直せばよい
という、“過去を変えることによる解決”を推進するならば、その解決法はザ・ワンのタブーとなるのです。それはおそらくザ・マンのタブーでもあるのでしょう。
こう書くと、未来を変えるべく過去に戻った時間超人と丸被りなのですが(苦笑)、ひとつの対立構造案としては成立するのではないかと感じています。
2はもう、完全なるエゴイズム悪役の誕生です。そのエゴが何なのかはちょっとわかりませんが、宇宙の危機などどうでもよく、その行動理念がザ・ワンマンズとは全く相容れない、といった感じでしょうか。
ただ最近のゆで先生が創作する悪役は、その悪役なりの深い信念と理由があることが多いので、少年誌に出てくるような“とにかく悪者!”的な悪役(笑)は出てくる可能性が低いかもしれませんね。

その他気になった点
その他気になった点は
- 頬杖をつくザ・マンの姿が微妙にカワイイ点について(笑)。
- タワーブリッジを使いこなす石器超人。インパクトある顔だなあ(笑)。
- スグルがなぜ彼を脳内再生したのかは謎(笑)。
- ジェロニモの澄んだ瞳、柔和な目つきはいいなあ。
- ネプの半素顔スタイルはけっこうカッコいい。
- 続・直立不動ネメシス(笑)。
- 友情パワー回想でウルフマンとベンキマンが出てくるの胸熱だなあ。
- 久々登場の悪魔将軍。やはりカッコいい…。
- バッファローマン「オレの治療はいつ頃…?」(笑)。
- バイコーン、ノトーリアスも善なる神の範疇なのか…
- 刻の神のフードは黒。
こんなところでしょうか。第三勢力の黒幕が明らかになり、またもや風雲急を告げてきました。ザ・ワンマンズのこれからの施策に注目ですね。
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コメント
ちなみに昔ワンダースワンで発売された「超人聖戦史」というゲームでは時の神がラスボスでした
字は違いますがこのことを思い出した人も多いです
ディッセさん、こんにちは。
そうなんですか、そんな過去があったのですね。『超人聖戦史』というゲームは詳しくないので知りませんでした。
偶然なのか、故意なのか…ひょっとしたらその時の神が、今回の刻の神のプロトタイプになっているかも、ですね!
ちなみにその時の神が使う技はゲームに登場するすべての超人の技からランダムに選ばられるというものでした
個人的には刻の神=時間超人の祖説で行ってほしいですね
ゆで先生は二世とのつながりはないと言ってましたけど
やはり何らかの形でフォローは欲しいところ
uzukiさん、こんにちは。
私も今作がうまくⅡ世につながれば最高だな~とは感じています。
ただ両作の設定のずれがかなり大きくなってきているので、これをつなげるのはなかなかしんどいかな…無理にやって興ざめになるリスクの方が大きいかな…とも感じてしまうんですよね。難しいところです。
解くのが難しいゴルディアスの結び目とは逆の、ゴルディアスの結び(笑)のようなイメージです(笑)。
なるほど。つまりミキサー大帝が分離して邪悪大神殿に封じた6905万パワーはクラウドファンディングによるものだった訳ですか(笑)。
並平さん、こんにちは。
たしかに仮説通りだとそうなっちゃいますね。まるで集めた資金を差し押さえられた感じです。
出資者にクラファンサギだと訴えられても言い返せない状況ですね(苦笑)。
こんにちは、アキラさん。マン&ワンが兄弟説と唱えていたブッシです。
刻の神…いやはやとんでもないヤツが出てきましたねw
コメント拝見するとやはり時間超人関連が多いですね。
中にはペンタゴンやウォッチマンも何らかの関わりがあるのではという考察もありました。
ただ時間超人関連はベタかなと思ったので別視点で考えてみました。
超人預言書を編纂し、現在は邪悪大神殿の管理人を務める下天した原生超人第1号説を推してみます。
ワンマンズは主義主張こそ違えど超人界の未来を改善しようというスタンスですが、彼は『都合が悪いものは存在そのものを抹消する』といった考え。
超神12神が下天する際に言及されていた神は超人のような情けは存在しないという部分も合致します。
預言書は松明やロウソクの火で消えてしまう代物(笑)なので簡単にそれができる。
存在が無くなるので、働きぶりが認められれば復活できる超人墓場と違い永遠に復活できなくなる。(前述の抹消してしまえの考えなので)
少し長くなるので一旦ここで切ってまた投稿させてもらいますね。
ブッシさん、こんにちは。
超人預言書をからめた予想は斬新ですね!
たしかに予言という行為は、時をわがものにできるからこそ、という理由づけも無理がないかもしれません。
ゆで先生がどのような設定をしてくるのか、本当に楽しみですね!