“ヒゲぬき”といわれても、よくイメージがわかない人も多いでしょう。普通ヒゲは剃るものですよね、はい。
しかし世の中にはいるんですよ。ヒゲをぬいて処理する人が。少数ながら。まあ、女子がワキ毛を毛抜きで抜いて処理するのと同じようなものです。
しかしなぜ剃らないで抜くのが好きなのでしょうか?
私の場合、眉毛を抜いて処理するキレイ系ボーイズ、というような感覚から抜いているわけではありません。これはもう、完全にストレス解消のためです。
あるでしょ? あのクッキーのカンカラにはいってる空気の入ったプチプチ。あれって潰していくと、のめりこむよね。あんな感覚です。
いやー、ヒゲっておもしろいんですよ。抜くといろいろ。私が主に攻めるヒゲどころは、あごともみ上げのすぐ下(顎関節つなぎめあたり)と、あごの下からのど仏にかけてです。鼻の下と上唇の間はやりません。そこはすごく痛いです。さすがにそこは剃ります。
では、これからヒゲ抜きのすばらしさを図解入りで解説していきたいと思います。
毛って皆さんも一度は抜いたことがあると思いますが、下図のような形してますよね。注目はこの、黒く丸くなった部分なんです。
これがねえ、紙とかに“ピタッ”とくっつくのですよ。けっこうな粘着力で。抜いてはピタ。抜いてはピタ。この繰り返しが没頭できるのですよ。

そしてだんだん紙にヒゲが移植されていって、短い森ができます。その様を見ると、なんかこう

抜いたなあー
という、満足感や達成感をあたえてくれます(笑)。
さらにヒゲが抜き尽くされていくと、お肌もスベスベしてきます。これもまた大きな達成感を私に味合わせてくれますね。
私くらいのヒゲ抜き上級者(笑)になると、抜いたヒゲでアートができます。
保険のおばちゃんが毎週くれる『ザ・テレビジョン』なんていい材料です。表紙の芸能人の口の周りに、私のヒゲを移植していきます。

おお、藤木直人がこんなにワイルドに!
女優でも攻撃の手は緩めませんよ(笑)。松嶋奈々子だって、宝塚の男役に!
こんな感じでヒゲ抜きをつづけていると、だんだん人間の環境適応能力というものがわかってきます。あまりにもヒゲを抜きつづけると、ヒゲも進化するんです。
いや、ホント。抜かれまい! という行動にでるんですよ。
具体的に言うと、すぐに皮膚から頭を出さなくなります。薄皮の下を、ある程度成長するまで這うんですよ。2ミリくらい育つまで皮膚からでないんです(埋没毛)。
たまに1センチくらい埋まってるとんでもないやつもでてきます。
また、先端だけ色素をぬいた、つまり限りなく透明に近い状態で生えてくるやつも登場します。つまり視覚的にみつかりづらくし、しかも産毛を装ってるわけです。絵でいうとこんな感じ。

これが私に訴えるわけです。

ボクはまだ産まれたばかりの産毛だよ。抜かないでよ
なんて(笑)。そしてその懇願を無視して抜いてみると、その先が黒々とした、極太のヒゲだったりするわけです。

よ~け気づいたのう、おんしゃあ
なんて正体暴露したりして(なぜ広島弁?)。
あとこれ知ってます? 黒丸の毛根は冷たいです。ためしに抜いてみて、毛根を皮膚にあてがってみましょう。“冷えッ”としています。上唇につけるといちばんわかりやすいです。
だから何だと言われたらそれまでだし、そんな汚ねえもんつけたくないわ、とも言われそうですけど(苦笑)。
とまあ、こんなカンジで楽しんでます。皮膚には悪そうだけど。でも気持ち悪がる人は気持ち悪いだろうなあ。こんな趣味。ストレス解消に最適なんだけどなあ。
個人的には床屋感覚で、定期的に抜いてくれるお店とかできないかな、なんて思っています。脱毛という意味ではなく、あくまでグルーミング的な感覚で。
専門店だからきちんとお肌を労わった処置をしてくれて、終わったときに

お客さん、今回はこんなに抜けましたよ
なんて結果を見せてくれたら嬉しいなあ(笑)。


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