先日お話ししたとおり、サーバーをカラフルボックス(colorfulBox) に変更し、サイトデータの引っ越しを行いました。今後似たようなことを行う予定のある方の参考になればと、備忘録を残します。
第6回となる今回は、WordPressのデータ引っ越しについて備忘録を残します。ちなみに備忘録のバックナンバーはこちらから。
私の犯したしくじりについて
これまでサーバーを登録し、ドメインを取得し、アドオンドメインを設定し、DNSを設定しました。最後は前サーバーにあるWordPressデータの引っ越しです。これが完了すれば、サーバーの引っ越しはすべて完了となります。
ここで私は大きなしくじりを犯すことになります。データ移行作業を甘く考え、にっちもさっちも行かなくなってしまいました。それについて恥ずかしながら書きたいと思います。
そもそもWordPressの引っ越しには、
- FTPを駆使して自力でデータを移す
- WordPressのプラグインソフトを利用する
の2パターンがあります。結論を言うと、2のプラグインソフトを利用した方が絶対にいいです。後述しますが、その方が早くて簡単で楽です。
ですが、私は長い間FTPを利用していたので、その経験からFTPでのデータ移行を試みたのです。これが大失敗でした。要は「同名のディレクトリに、まったく同じ階層でデータを移し替えれば終了でしょ?」と軽く考えていたのです。
わかりやすくいうと、引っ越し先の家に、前の家とまったく同じ形の本棚を配置し、まったく同じように本を置けば、サイトは再現されると思っていたのです。
ですので、私はFTPを利用して前サーバー(StepServer)からWordPressのデータをダウンロードし、新サーバー(カラフルボックス)にせっせとアップロードしたのです。それにより待っていたのは「データベース接続確立エラー」という、どうにもならない状況でした。
なぜこのようなことが起きたのでしょうか。私も詳しくはわからないのですが、いろいろと調べたり、サポートに問合せたりして聞いたことを自分なりに解釈すると、“データ引っ越しの必要十分条件を満たしていなかった”ということだったようです。
どうやらWordPressの引っ越しには、
- コンテンツデータの移行
- MySQLデータの移行
の両方が伴っていないといけないらしく、今回のしくじりは2のMySQLデータの移行を怠ったことが、どうやらその原因だったようです。このあたりについて詳しい方ならば、鼻で笑ってしまうような無知さ加減だと思います。
ですが正直いいまして、MySQLデータといわれても何のことやら、というのが本音です。今までサイト作成で触れたことのないジャンルだったからです。もちろん単語自体は耳にしたことはあるのですが、じゃあそれが何なのか、説明できるような知識はありませんでした。
そんな私がなんとなく理解したのは、WordPressというソフトはデータベースを利用したソフトだということで、そのデータベース環境(MySQLデータ)を新しいWordPressに移築しなければ、いくらコンテンツデータを移行してもそれが紐付かず再現できない、ということです。
キン肉マンで例えるならば、キン肉族三大奥義の一つである『マッスル・スパーク』は、
- スグル版マッスル・スパーク
- アタル版マッスル・スパーク
の2つの技が組み合わさって、初めて真の『マッスル・スパーク』となる、という感じです。私の場合『アタル版マッスル・スパーク』の存在に気づかず、『スグル版マッスル・スパーク』だけで何とかしようとしていたらしいのです。まあできるわけないんですけどね(苦笑)。いや~、やらかしました。これは一体どうしたものかと焦りましたよ、はい。
「All-in-One WP Migration」を利用した移行~エクスポート編~
というわけで、カラフルボックスのサポートからの助言も受け、プラグインソフト「All-in-One WP Migration」を利用したデータ移行を行うことにしました。ではそのやり方を紹介します。まずはエクスポート編から。
注意事項
サーバー移行が完了し、かつ移行ドメインのDNS設定変更がインターネット上に完全に浸透するまでは、移行元(前)サーバーを解約しないで下さい。
1.WordPressを最新バージョンに更新する
移行前に、不具合発生を防止するため、移行元(前)サーバーのWordPressを最新バージョンに更新します。
①移行元(前)サーバーにログイン
移行元(前)WordPressの管理画面にログインし、左側メニューの「更新」をクリックします。
②WordPressの新バージョンの更新漏れを確認
「WordPressの新しいバージョンがあります。」と表示されている場合は、「今すぐ更新」をクリックして最新版にバージョンアップします。
2.「All-in-One WP Migration」のインストール(移行前WordPress)
①プラグインを新規追加する
移行元(前)WordPressの管理画面にログインし、左側メニューの「プラグイン」の「新規追加」をクリックします。
②「All-in-One WP Migration」のインストール
右上の検索窓に「All-in-One WP Migration」と入力すると検索結果にAll-in-One WP Migrationが表示されるので、「今すぐインストール」をクリックします。
③プラグインソフトを有効化する
インストールが完了しましたら「有効化」をクリックします。
「プラグインを有効化しました。」と表示されれば完了となります。
3.データのエクスポート
①エクスポートをクリック
左側メニューから「All-in-One WP Migration」の「エクスポート」をクリックします。
②ファイルをクリック
「エクスポート先」をクリックするとウィンドウが展開されるので、「ファイル」をクリックします。するとエクスポート処理が開始されます。サイズによっては時間がかかる場合があります。しばらく待ちます。
③ダウンロードする
エクスポートが完了するとファイルのダウンロードが可能になるので、クリックしてダウンロードします。ダウンロードしたファイルはインポート時に使用します。
ダウンロードサイズが2GBを超える場合は、無料版のプラグインではインポートする事ができません。容量の大半はメディアファイルであることがほとんどなので、「高度なオプション」をクリックし、「メディアライブラリをエクスポートしない(ファイル)」にチェックを入れてから、再度エクスポートをお試し下さい。
この手順でエクスポートした場合は、メディアファイルはエクスポートファイルに含まれないので、移行完了後にFTPなどで転送する必要があります。メディアファイルは、通常はWordpressのインストールディレクトリ配下の「/wp-content/uploads」フォルダに保存されています。
「All-in-One WP Migration」を利用した移行~インポート編~
続いてインポート編です。
1.「All-in-One WP Migration」のインストール(新WordPress)
カラフルボックスにインストールしたWordPress(新しい方)の管理画面にログインし、先ほど移行元(前)WordPressに追加インストールしたのと同様に
- 「All-in-One WP Migration」の新規インストール
- 「All-in-One WP Migration」の有効化
を行います。
2.データのインポート
①インポートをクリック
左側メニュー「All-in-One WP Migration」の「インポート」をクリックします。
②ファイルをクリック
「インポート元」をクリックするとウィンドウが展開されるので、「ファイル」をクリックします。
③アップロードする
先ほど移行元(前)WordPressでエクスポートしたwpressファイルを選択し、「開く」をクリックします。するとインポート処理が開始されます。しばらく待ちます。
④確認(PROCEED)をクリックする
インポートの最終確認メッセージが表示されますので、「PROCEED」をクリックします。
3.パーマリンクの設定をする
①「Permalinks Settings」をクリック
「データを正常にインポートしました。」の画面が出たあと、「Permalinks Settings」をクリックします。
②WordPress管理画面にログイン
「Permalinks Settings」をクリックすると、WordPressのログイン画面が表示されるので、ユーザー名とパスワードを入力して「ログイン」をクリックします。
③パーマリンクを設定変更する
パーマリンク設定画面が表示されますので、設定モードをお好みにして(私は「投稿名」に設定しています)「変更を保存」をクリックします。
④エクスポートしなかったデータをアップロード
移行元(前)WordPressでメディアファイルをエクスポートしなかった場合は、FTPなどで転送してすべてのデータをカラフルボックスに移行します。
⑤新サイトにアクセスして確認
新しい引っ越し先のアドレスでサイトにアクセスし、正常にWordPressサイトが表示されたらインポート完了となります。
次回はついに最終回、Google AdSence審査合格編です。
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