先日お話ししたとおり、サーバーをカラフルボックス(colorfulBox) に変更し、サイトデータの引っ越しを行いました。今後似たようなことを行う予定のある方の参考になればと、備忘録を残します。
第7回(最終回)となる今回は、サイト運営者にとって最大の関門となる(笑)、Google AdSence審査合格について備忘録を残します。ちなみに備忘録のバックナンバーはこちらから。
サイト運営者と広告収益
Google AdSenseとは何なのか? ということについては、もう皆さんご存じだと思われるので、その細かい解説については割愛します。要は広告を貼り付けることで、自分のサイトが収益化できるツールです。
この“サイト収益化”というテーマは、サイト運営者にとってはかなり興味深いテーマでして、一言で言えば“不労所得チャンネルの創出”です。人間どんなキレイ事を言ったって、収入があれば生活が潤う可能性が高いですからね。
もちろん文章を書くという作業を労働と見なすならば、完全な不労所得とは言えないのですが、寝ている間にも収益が上がる仕組みなので、不労所得に近いといえるでしょう。それを自分の運営するサイトでできるのであれば、やるだけやってみよう、と思うのが人情ってものです。
その中で一番スタンダードなのがGoogle AdSenseというプログラムです。ですので、サイト運営者はまずこいつを自サイトに表示できるように、Googleさんにお願いをするわけです。
私のサイトとGoogle AdSenseについて
私は前サイトドメイン(eco.to)ですでにGoogle AdSenceの審査は通っており、広告も掲載していました。もう何年前かな? 4、5年前ですかね。ですのでGoogle AdSenceありきのサイト運営に慣れきってしまい、今回のサーバー引っ越し&ドメイン変更において、もう一度その審査を受けなければいけない事実に気づいていませんでした。
そして引っ越しの準備をしている最中にはたと気づくわけです。「あれ? この流れって、ひょっとしてもう一度審査申請が必要なのかな?」と。でも一度合格しているんだし、そのまま簡単にスライドで引き継げないかな~、な~んてお気楽な予想もしたのですが、いざ調べてみたら全然ダメでした(苦笑)。そこには「一からやり直せ」という厳しい現実が。
これをキン肉マンで例えるならば、第2回超人オリンピックの参加を委員会から打診されたときに、
当然前チャンプの権利で予選は免除かな?
とキン肉マンが既得権益を主張した質問をすると、
いえ、他の参加者同様、予選から参加していただきます
と委員会からあっさりと言われ、「やめ!」とふてくされて、布団の中でルービックキューブを始めるのに近いです(笑)。
そこで「やれやれ」と思ったのですが、仕方がないです。私もサーバー代くらいは広告収入で稼げると嬉しいので、Google AdSenceの登録はマストです。ただ前回申請したときは一発で許可が下りたので、今回もすんなりいくだろうと思っていました。
というのも、前ドメインで許可されたのだから、内容が変わっていない新ドメインが拒否されるというのは、論理的に矛盾していると考えたからです。いや、数学的にはそうでしょ。
中学生の証明レベルです。ところが私に突きつけられたのは、まさかの不許可通知でした。
Google AdSenseの審査が厳しくなった?
これは困ったぞと思い、ちょっと調べてみると、世の中にはたくさんの同志(Google AdSence審査不合格者)がいることがわかりました。それらの記事を読むと、どうやらGoogle AdSenceの審査基準が昔より厳しくなってきているとの意見が多数散見されました。
そして「Google AdSenceの審査に通るコツ」的なサイト見て感じたのは、
- 広告掲載に値するサイトかどうかの基準が厳しくなった
- コンプライアンスに反したサイトには合格を与えない
という2点です。
1については、クライアント側(広告主)の要求事項が高くなったのかもしれない、と思いました。クライアント側としては、広告をクリックしてもらう率が高い土壌でないと、広告配信に乗り気にならないのは、おおよそ想像がつきます。
それだけにグーグルとしては広告を配信してもらうために、配信先サイト選定において一定のレベルやポテンシャルを条件づけ、そのハードルを高くしたのではないかと思われます。
例えるならば、ファミコン黄金期に顕著だった、猫も杓子もソフト開発・販売という状況で、ひどいクソゲーがマーケットに乱立したせいで、結果そういったソフトをつかまされるユーザーが不満を持ち、業界全体に悪影響を与えた、といった状況でしょうか。
おそらくあの当時の任天堂は、マーケットのイメージダウンを回避すべく、サードパーティーのコンテンツチェックを厳しくしたと思うんです。おそらくグーグルにも似たようなマーケットの浄化作業が必要となったのかもしれません。
2については、もう昨今の流れそのものですね。違法につながるコンテンツを排除する方向性です。そりゃそうですよね。広告主だって、違法のにおいがあるサイトに自社の広告が掲載されたら、イメージが損なわれますから。
基本的に広告主はどのコンテンツに自社の広告をうてるか選べないと思うので(かけるお金の違いでできるのかもしれませんが)、どんなサイトに自社広告が載るかは、かなりランダム性が高いと思われます。そこで不本意にもそういったサイトに広告が載り、揚げ足を取られたりするのは本意ではないでしょう。そういったリスクを減らすためにも、広告スペースは健全な土地がいい、ということになるわけです。
このように、サービス開始直後は広告設置可能サイトの絶対数を上げるフェーズだったので、ゆるい基準でどんどん合格を出していたのに、ある程度マーケットが成熟すると、今度は質を高めるフェーズに入り、締め出しが行われ始めました。ですので、コンテンツの絶対数が少ない新参サイトにとっては特に、ハードルが高いアフィリエイトになってしまったように感じます。
よく言われているGoogle AdSence合格へのチェックポイント
それでは昨今のGoogle AdSence合格術には、どのようなポイントがあるのでしょうか。困ったことに、サービスの主体であるグーグルからは、それについての明確基準はリリースされていないようです。
ですので、巷にあふれている攻略法は、悪く言えば都市伝説のレベルです(苦笑)。不合格となったときの理由や、それを克服して合格となった先輩方の、経験談の統合推測資料でしかないのです。それを理解しつつ、よくあるチェックポイントを羅列すると、
- 独自ドメインを取得している
- コンテンツのポリシー違反がない
- 著作権違反のコンテンツがない
- 一定のコンテンツ数がある
- 一定のコンテンツボリュームがある(1,500字/1記事 とか)
- ユーザーにメリットがあるコンテンツである
- 更新性が定期的にされている
- プライバシーポリシーがある
といった感じのものが多いです。ただこれもオフィシャルではないので、あくまで推測です。
私が不合格となった理由
そんな中、私が新ドメインで審査を依頼し、不合格となった理由は
価値の低い広告枠:コンテンツが存在しない
というご指摘でした。
それなりに一生懸命文章を書いていたつもりだったので、こうも面等向かって“価値が低い”と言われると眩暈がするほど凹んだのですが(苦笑)、その次の“コンテンツが存在しない”という理由は正直いって???でした。
コンテンツが存在しない…? いや、あるでしょ! なんて、林先生の
今でしょ!
ばりの語気で液晶画面に向かって突っ込んでしまったのですが(笑)、どうやらグーグルさんには見えないようです。ワムウの透明化のテクニック、いつ会得したのかな、私(笑)。
ですので、これは…何かページ表記に伴うエアポケットが存在するな、と思い、自分のサイト構成で、記事がないと表示されるようなページ(よくある“404 Not Found”的なやつ)が出てこないか、ひとつひとつ検証していきました。
そこで気づいたのが、記事につけていたタグです。正直よくわからずに、その記事に関連しそうな固有名詞やら事象を適当にタグとして設定していたんですよ、私。
するとそのタグをクリックしても、記事が存在しないため、当然タグの結果ページにはコンテンツが1つも表示されません。ひょっとして…これか…? コンテンツが存在しないとグーグルさんがのたまうのはこれなのか? と思いました。
おそらく「このような空白ページには広告は載せられません」ということなのでしょう。WordPressの便利な仕組みから自動的に生成されるこのようなページすら見過ごさない、といったグーグルさんの仕様なんですかね。
というわけで、WordPress上でタグの画面を開き、カウントが「0」になっているタグをすべて消去しました。
これにより、「NOT FOUND」をサイト上からすべて削除したことになります。
その他対処したこと
一応これで「コンテンツが存在しません」には対抗できたと思ったので、あとは前述した1~8のチェックポイントを、一応見直しました。それについて書いていきますね。
独自ドメインを取得している
これについてはもうね、「oreryu.site」というドメインを購入しましたので、問題なくクリアしています。
コンテンツのポリシー違反がない
これはけっこう悩みました。巷に上がっているお助け情報を見ると、
禁止コンテンツ
アダルトコンテンツ
家族向けコンテンツに含まれる成人向けのテーマ
危険または中傷的なコンテンツ
危険ドラッグおよび薬物に関連するコンテンツ
アルコールに関連するコンテンツ
タバコに関連するコンテンツ
ギャンブルとゲームに関連するコンテンツ
ヘルスケアに関連するコンテンツ
ハッキング、クラッキングに関連するコンテンツ
報酬プログラムを提供するページ
不適切な表示に関連するコンテンツ
衝撃的なコンテンツ
武器および兵器に関連するコンテンツ
不正行為を助長するコンテンツ
違法なコンテンツ
といったようなコンテンツは、グーグルさんが禁止しているとのこと。う~ん、これを踏まえてすべてのコンテンツの一言一句を検証していたら、何年かかるかわからんぞ、とクラクラしてしまいました。
さらに言うと、あの単語はダメとか、この表記は引っかかる、等の制約情報もあり、それを含めた検証など輪をかけて無理だと判断し、もう放っておくことにしました(苦笑)。自分は無意識でもそれなりにポリシーを守って文章を書いているに違いない(笑)と、自分を信じることにしました。
著作権違反のコンテンツがない
これも悩みました。ネットで文章を書くにおいて、参照や参考となる写真やイラストを配置させずに、昨今のコンテンツは成立し得ないからです。
また、どの程度の引用、参照が著作権違反となるのか、その線引きも難しい。そういったことについて下記のサイト様を閲覧するなど、いろいろと確認をしました。
結論としては、記事の内容をそっくりそのまま転載しているならば、きちんと引用元を記載する。画像を参照する場合は、分量的にも内容的にも、自サイトのオリジナルのコンテンツが主であり、引用されているコンテンツが従であることを意識してコンテンツを作成する。この2点を確認しました。
ただですね…『オレ流ジャンプアゲイン』については、かなりグレーだと理解しています。古き良き少年時代を懐かしむ、というのがコンテンツのコンセプトなので、そこをご理解いただけるとありがたいかなあと。もちろんこれによって誰かが不利益を被るというご連絡があれば、すぐに掲載をやめる気構えです。
一定のコンテンツ数がある
これは過去17年の駄文がありますからね…特に問題はなかったです。テキストの移行が大変でしたけど…(苦笑)。
一定のコンテンツボリュームがある(1,500字/1記事 とか)
これも問題なかったです。というか、基本文章量多いですから、私(笑)。今読んでいただいているこれだってねえ、もういい加減長いですよね。いつになったら終わるの? みたいな。もう少しお付き合いくださいね(苦笑)。
ユーザーにメリットがあるコンテンツである
これは読者の皆さんが決めることですからね。なんとも言えませんが。ただ少しでも皆さんに楽しんでいただけるように努力しよう、と再確認してスルーしました(笑)。
更新性が定期的にされている
今まで17年間サイト運営をそれなりにしてきたつもりなので、普通にやっていればクリアできると思いました。最低でも週1で何か新しいコンテンツを更新しようとは思っています。
プライバシーポリシーがある
これは作りました。グローバルメニューの一番右側にあるのがそれです。前述したように、グーグルがコンプライアンスをとても意識していることが予想されたので、作っておいて間違いはないなと判断したのです。
プライバシーポリシーに関しては、ネット上にひな形があったので、それを自分のサイトに合わせて加筆修正しています。ちなみに参考にさせていただいたのは『ひよこは旅をする』さんのブログです。
こちらの管理人さんもGoogle AdSense合格に相当苦労されたらしく、その奮闘記が事細かに記載されていますので、とても参考になります。
また、見ていただければわかると思うのですが、“お問い合わせフォーム”を併設するのがよい、とされていたので、それもまた作りました。こちらはプラグインソフトの『Contact Form 7』を利用しています。使い方は『カゴヤのサーバー研究室』さんのサイトを参考にするとわかりやすいですよ。
再審査の結果
というわけで、上記の改造をした上で2度目の審査に挑みました。その結果…無事に合格できました。
もしこれでダメだったら、コンテンツの内容と表記を、AdSenseプログラムポリシーに当てはめながらチェックし直すという地獄が待っていただけに(笑)、ほっと胸をなで下ろした次第です。
これにより、私のカラフルボックスへのサーバー引っ越しは完全に終了しました。かかった期間は、サーバーのお試しを始めてから丁度一ヶ月です。奇しくも無料期間ぴったりでした。結果論ですが、カラフルボックスのサービス試用期間というのは、絶妙なさじ加減だったと思いますね。
終わってみて感じたのは「やっと環境が元通りになったぞ、やれやれ」という安堵の気持ちでしょうか。ただ最新のwebサイト製作ツールが担保され、サクサクとした製作環境を生み出せたことに対する満足感はあります。
もし興味が湧いた方がいらしたら、ぜひがんばってみてください。以上、お疲れ様でした。
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