今週のキン肉マン第495話-阿吽のコンビネーション!!

今週のキン肉マン
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キン肉マン&グレート組vsエクサベーター&ガストマン組のタッグ戦。ネプチューンマンの勝利の余勢を駆ったキン肉マンが、グレートとの息の合ったコンビ技を炸裂させ、序盤の主導権を握った!!

この記事にはキン肉マン週プレ最新話495(2025年6月16日配信分)の感想が記載されています。つまりネタバレ確実なため、十分ご注意ください。
また、著作権保護の見地から
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キン肉マン第495話「阿吽のコンビネーション!!」感想と考察

 第495話では懐かしの『マッスル火玉弾』が炸裂し、オールドファンの脳内ではノスタルジー祭りの大開催でしたね(笑)。ただ私、その祭りの裏でこの技に秘められた、スグルの大きなメッセージを妄想してしまいました。

 また、グレートⅢの正体の謎解きゲームも再開され、今回も熱い感想と考察となりました。では一緒に見ていきましょう!

グレートⅢの正体考察──マスクの奥に誰がいるのか?

 即席チームであるはずのマッスルブラザーズⅢが決めた、息の合った見事なコンビネーション。

あの目配せだけで、よく私の意図がわかったな

と、グレートⅢの臨機応変な反応を称賛したスグル。するとグレートⅢは

わかるさ! アンタはオレのことをよく知らないだろうが、オレはアンタのことならなんだって知っている!

気持ち悪いと思われるかもしれないがな

と、その反応の根拠を説明。これにより、彼がスグルのファイトスタイルから性格の隅々までインプット済みであることがわかります。

 これは彼の正体が“あの男”であることを紐づける、大きな情報開示です。というのも、素顔の彼は相当な超人マニアであり、その知識量はハンパがなかったからです。

 おそらくですが、彼のスグルに対する知識量は、観戦や追っかけ、TVやビデオの視聴、雑誌の熟読といった部分から形成されているのでしょう。

 そんな基礎土台がある中で、一番の謎は

彼は現代の彼なのか?

という点です。というのも、このシリーズが『刻の神編』である以上、時間超人である彼は“現代の彼”の他に

  • 未来の彼
  • 次元の違う彼

という、時空間の違うパラレルな彼である可能性があるからです。このあたりはまだまだ情報が不足しており、決定的な結論が出せる状態ではありません。

▲いろいろな立場の彼の可能性が。

 ただ彼は登場した時に

今日この日オレは…アンタの助っ人のために…ここへやってきたんだ

と発言しました。これを“時間指定の縛り設定”と解釈すれば、彼は制限つきで時空間を超えてこの地にやってきたことになり、未来や別次元から時空リープをしてやってきたキャラの可能性が高くなります。

 それを踏まえてあらためて彼の

オレはアンタのことならなんだって知っている!

というセリフを考察すると、スグルの戦績や人生がすでにデータベースとして俯瞰できる状態の世界から到来したという含みも感じられ、それが“未来から来た彼”という想像を膨らませてくれるわけです。

 また、以前彼が

オレは今日ここに…ある男の代わりに来たのだ!

と発言したことにより、彼の裏には現在の危機を救うべく動き、それをグレートⅢに託している存在がいることがうかがえます。

▲依頼人の正体も気になる!

 その存在がグレートⅢの正体と思われる彼と極めて関係性の深いキン肉万太郎や、彼をはじめとする未来のⅡ世キャラであるならば、やはり彼は“未来からの指令”を携えてここにいることになるのです。

 ただ少しややこしいのは、だからといってグレートⅢが未来から登場したとは限らない、ということでしょうか。

 というのも、彼は時間超人であるので、現代の彼でも時空間を操る能力を使うことで、未来や別次元からの交信も受けられるのではないか、という可能性がゼロではないからです。

 つまり現時点での彼の正体というのは

  1. 現代の彼で未来や別次元からの交信を得て来た
  2. 未来の彼で未来からやって来た
  3. 別次元の彼で別次元からやって来た

という、3つの可能性があるのではないかと私は考えています。

 まあこのあたりはこれから試合が進むにつれて嫌でも情報が開示されると思うので、その謎解きがとても楽しみですね。何やら推理アドベンチャーゲームをやっている気分になってきました。『ファミコン探偵俱楽部』みたいな(笑)。

▲グレートⅢの謎解き、ちょうささいかい。

あえての『マッスル火玉弾』──技に託されたスグルの想い

 そしてそんなグレートⅢに対して

むしろ感心している。お前がテリーに言った言葉がハッタリでないのだと…

と、得体の知れない彼への信頼度が増したキン肉マン。しかし連携技を食らったエクサベーターもやられっぱなしではなく、

ザクザクザク、何をオレさまの上でくだらぬ喋りをしておる

と、すぐに体勢を立て直してグレートⅢをリング外へ放り投げると、スグルのアゴに右手のショベルをひっかけ、

このブタ鼻男が~~っ!

と、野球のエースよろしく豪快にスローイング。エクサベーター、なかなかに口が悪い(苦笑)。

 しかしこの暴言にカチンときたスグルはショベルから脱出し、逆に上から突き刺すようなドロップキックをエクサベーターの口に浴びせることで、この悪口の根源にお仕置きです。このあたり、かなり痛快な返しです、キン肉マン。

 そしてお得意の

アホがみ~る~っ、ブタのケ~ツ!

という、人をくったようなフレーズを口ずさみながら二発目のドロップキックを狙うも、これはエクサベーターにかわされ、逆にショベルによってハエたたきのようにマットに叩きつけられます。

 う~ん、さすがは五大刻、すぐにはペースを譲りませんね。

▲一瞬だけ低レベルな争いが(苦笑)。

 すると今度はマットを滑走してスグルに近づき、右手のショベルで体を救い上げると勢いよくスグルをコーナーにシュートする『ショベル・ザ・クレードル・シュート』を披露。勢いよく吹っ飛んだスグルは、激しくコーナーに叩きつけられることに。

 ただここからマッスル・ブラザーズの方もペースを握られるわけではないんですね。スグルが

グレート、あれだ

と指示すると、

よっしゃ!

という阿吽の呼吸により、なんと『マッスル火玉弾』で反撃。グレートを矢、ロープを弓の弦、スグルを射手に見立てて発射する、強烈な体当たりスピアーですね。

 それは自分の防御をまるで考えていない、ある意味特攻という自己犠牲精神に満ちあふれている技です。もうオールドファンは懐かしくて涙がちょちょ切れちゃいますよ、これ。

▲グレート・アローが飛んでいきます。

 しかもこの技ははぐれ悪魔超人コンビの『阿修羅火玉弾』に対抗するために、マッスル・ブラザーズ(2代目)が即席で作り上げたツープラトン。そしてここでスグルがこの技をリクエストするというセンスが“ニクい”んです。

 なぜならばこの『マッスル火玉弾』という技は、宇宙超人タッグトーナメント準決勝時において、グレートの中身がカメハメから知らぬ間にどこの馬の骨だかわからない超人(=テリーマン)に入れ替わっていることに気づいたスグルと当のテリーマンとの、信頼関係を回復する契機となった思い出深いツープラトンだからです。

 信じていたタッグパートナーが、どこの誰だかわからない超人と入れ替わっていると気づいたスグル。そんなショッキングな事実を試合中に知り、当然不信感で彼のメンタルはズタズタです。

 しかし2代目グレートとなったテリーマンは、スグルの信頼を取り戻すためにとにかく行動で示すしかない。そのために自己犠牲精神を伴ったこのツープラトンを提案し、自らが弾丸となって身を削ったことで、スグルの信頼を勝ち取ったのです。

▲信頼を勝ち得た思い出深いツープラトン。

 つまりこの技はスグルにとって“パートナーを信頼する気持ち”が含まれた技に昇華しているともいえ、それを現時点で正体が誰かわからないグレートⅢに提案するということは、スグルが彼に対して

誰かは知らんが、私はお前を信頼している

というメッセージを送っていることと同義でもあると思うのです。

 そんなスグルの機微が、私にはとても“ニクい”と感じられたんですね。いや、もうこれは“肉イ”ですね……うわ~だせぇ、やめときゃよかった(苦笑)。

 いずれにせよ(笑)、ここでスグルが“信頼の証”である『マッスル火玉弾』をリクエストしたこと、それを“あれ”という指示語だけで「よっしゃ!」とグレートⅢが即座に理解したこと。

 この深いアイコンタクト・コミュニケーションこそが、今回の『阿吽のコンビネーション!!』というタイトルの真意なのではないのかな、と強く感じました。

第二シーズンのスグル像──成熟と格闘家としての“厚み”

 そしてそんな阿吽のツープラトンは、

こんなもん!

と軽く跳ねのけようとした、エクサベーターのショベルよりも速く、彼のみぞおちにそれこそ矢のように突き刺さり、エクサベーターを悶絶させます。

 さらにグレートⅢは攻撃の手を緩めることなくミドルキック。それは避けられたものの、返す刀のマーシャルアーツキックは見事にエクサベーターの脳天に突き刺さり、エクサベーターは頭頂部から流血。

 グレートⅢの、まるで初代カメハメ・グレートを彷彿とさせる、いかにも“キン肉マングレートらしい”足技が光ります。

 そんなチームリーダーのピンチにたまらず

旦那ーっ

と叫び、半ば強引にタッチを行った新参時間超人ガストマンは、

グレート、お前の好きにさせん!

と、トップロープを踏み台にした“スワンダイプ”による派手なリングイン。今まで

あれ? ガストマン、どこいった?

と揶揄されるくらい影が薄くなっていたので(笑)、ここぞとばかりに見せつけますね。

▲ガストマン、み~っけ(笑)!

 しかしグレートⅢは襲いかかるガストマンに、延髄斬りと見せかけてからのローリングソバットを見事顔面に炸裂させて次回に続く、です。

 おお~、のってますね、グレートⅢ。エクサベーターには縦回転のマーシャルアーツキック、ガストマンには横回転のローリングソバットと、文字通り縦横無尽な蹴りの乱舞。その姿はまるでつむじ風のようです。

 これによって、彼がかなりキックに精通しているということがわかりました。中の正体と目されている人物が、ここまで派手に蹴り技を駆使していた記憶があまりないので、この点については多少の違和感を伴いますね。

 ただ何よりも、このタッグマッチの序盤が適度にマッスル・ブラザーズⅢのペースで進んでいることが嬉しいですね。そして今回特筆すべきは、大人の余裕を感じさせるスグルの試合運びでしょうか。

 試合の展開を冷静に俯瞰しているというか、闘いへの心構えがどっしりと落ち着いているんですよ。それはもはや多くの闘いを経た経験値から裏打ちされた、ベテランのそれなんですね。

 このあたり、第一シーズンのアタフタした彼とは違って、成熟した格闘家としての側面が色濃く打ち出されているように感じます。

 その上で前述したように、機微に富んだ肉イ(しつこい(笑))心遣いまでできるようになった。しかしながら“ブタ鼻男”と蔑まれたときには

アホがみ~る~っ、ブタのケ~ツ!

といった、お返しとばかりの子どもじみた愛らしい反撃の側面もきちんと表現する(笑)。

 この硬軟自在かつ緩急自在なファイトスタイルは、第二シーズンにおける彼の成長を如実に示しており、より魅力的なキン肉スグル像が確立しつつあるなあと感じた次第です。

▲ひじょうに頼もしい第二シーズンのスグル。

第495話の感想と考察のまとめ

 今回の感想と考察をまとめると

  • グレートⅢの正体は“現代・未来・別次元”と、最低でも3つの可能性がある?
  • 『マッスル火玉弾』の選択は、スグルが正体不明のグレートⅢを“信頼している”という無言のメッセージなんじゃないかな…?
  • 信頼を意味する技『マッスル火玉弾』を以心伝心で出来るところが、今回のタイトル「阿吽のコンビネーション!!」の真意なのかも。
  • 第二シーズンのスグルには、成熟した格闘家としての側面を感じた。
  • 行方不明だったガストマンが発見された(笑)。

といったところでしょうか。

 そして今回は惜しくもピックアップできなかったポイントが、まだまだあります。それらについては一言雑感ですが、次の項をご参照ください!

今回の“気になったシーン”ピックアップ

 その他気になった点は

  • ザクザクザク…おいおいおいって感じかな?
  • ザクーッ!…オリャーッ!って感じ(笑)?
  • キン肉マンの作中で珍しく野球が見えた(笑)。
  • アホがみ~る~は、嘉門達夫さんの節で歌えばいいの?
  • ブタ鼻にブタのケツと、ブタ返しをするあたりタダモノではない(笑)。
  • 滑走するエクサベーターは、カーリング選手にも見える(笑)。
  • ザクさんの動力パイプを切ったらどうなるか見たい。
  • 旦那呼びを崩さないガストマン(笑)。
  • やはりザクさんのガテン系な風貌がそうさせるのか(笑)。
  • でもしっくりくる適切な二人称だと思う(笑)。
  • ガストマン、あだ名づけうまいのかも(笑)。
  • ガストマンも蹴りが得意そうなので、二人はキック合戦かな?
  • しかしガストマンの不遇臭は色濃くなるばかり(苦笑)。

 こんなところでしょうか。次回はガストマンの能力開示のターンですかね、おそらくは。ただその中で、やはりグレートⅢの秘密に迫る情報をチラチラとにおわせてほしいです。推理アドベンチャーゲームも進めたいので(笑)。

 みなさんも今回感じたことやその後の展開予想などを、よかったらXやコメント欄に書いてくださいね!

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 超人批評では新作がアップされております。今回は記念すべき超人批評100回突破シリーズとして、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評を数回に分けてアップしております。

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圧倒的じゃないか、我が軍は

であり(笑)、彼の類まれなるポテンシャルを白日の下にさらす結果となっています! ウォーズマンファンもそうでない人も、ぜひご一読を。

 今回“阿吽の呼吸”の担い手となった、キン肉マングレートについて復習したい方はこちらをどうぞ。歴代グレートの考察およびグレートというキャラの特異な個性を考察しております。

キン肉マン以外の雑文のご案内

 キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。

 時は2020年、鬼滅ブームから乗り遅れた中年男の

なぜ読むのがこんなに億劫に感じるんだ?

という、新規コンテンツに対して腰が重くなる謎現象(笑)について、その原因を深堀考察しております。

 ちなみにこの雑感文章、ChatGPTに読ませたらえらい評価が高かったので、AIが褒める文章にご興味がある方もぜひ(笑)。

▲たぶんAIさんのヨイショが入ってます(笑)。

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コメント

  1. アトール より:

    アキラさんこんにちは

    ガストマン、ようやく登場しましたね。
    あの挿絵、秀逸ですね!まさに「どこかなぁ」「あっ、いた!」ですからね(笑)思わず笑ってしまいました。
    彼がエクサベーターのことを「旦那」って呼ぶのを見て他の五大刻に対しても同じく「旦那」って呼ぶのかな?なんて妄想してしまいました。
    みんな同じだと紛らわしくなるのでそれぞれ
    「ニャガの旦那」、「ニキの旦那」って呼ぶのかななんて考えてしまいました。
    そして、もしスグルと対戦後に分かりあう事ができた時には「スグルの旦那」とか呼びそうですね(笑)

    • アキラ アキラ より:

      アトールさん、こんにちは。

      挿絵、楽しんでいただけて嬉しいです。公園で寂しくたたずんでいるガストマンでした。ちょっとイジりすぎちゃったかなあ(笑)?
      スグルはザ・マンに対してすでに「グロロの大将」とか「旦那」って言ってますよね(笑)。

  2. MK より:

    アキラさん、こんばんは。
    キン肉マンタッグ戦スタートですね。マッスル火玉弾、懐かしいですね。元はテリーマングレートが信頼を取り戻すために使いましたが相手が何をしてほしいか、阿吽の呼吸で使いこなしていますので、安心して見ていられます。グレートのマーシャルアーツ殺法も初代グレート張りですね。ですが五大刻の強さは一筋縄ではいかないので、エクサベーターハンデになる、とブルドーザーの腕を捨てて素手で本格的なレスリングをする展開も浮かびます。

    • アキラ アキラ より:

      MKさん、こんにちは。

      マッスル火玉弾、懐かしかったです。こんなチョイスがくるなんて想像できなかったですからね。
      エクサベーターのショベルが着脱式かどうか、気になりますね。実は重機のいろいろなアタッチメントで変更がきくかもしれませんね。

  3. stuyshr より:

    アキラさんこんにちは。
    私は「マッスル火玉弾」を失念していまして、技が出てきた時に「マッスルミレニアムじゃん!!」と思ってしまいました(苦笑)。
    グレート3の正体が「彼」だとして、どんな世界線の彼なのかも気になりますが、「究極」に登場した彼だとした場合、同じ時間超人としても彼の所属していた「正義・時間超人」と刻の神の関係が気になります。
    彼らもまた刻の神が作り出した時間超人なのか、それとも全く関係がないのか?
    「究極」の時点では時間超人は残虐超人の突然変異と説明されていましたし、刻の神の意図とは関係なく文字通り突然変異で生まれた存在なのかなと。

    • アキラ アキラ より:

      stuyshrさん、こんにちは。

      なるほど、そのようなイメージが出てくるのは盲点でした。たしかにマッスルミレニアムですね!
      今シリーズの最大の謎は、ゆで先生が初代とⅡ世を正式につなげる気なのか否か、なんですよね。そこらへんはまだまだわからないんですけど、めちゃくちゃ気になるところです。

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