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絶体絶命のマンモスマン。そんな彼の名を呼ぶ謎の声。それをちょっとしたクイズにして前回は終わり、今回その答え合わせです。
ちなみに私の予想は
- 本命 フェニックス
- 対抗 ウォーズマン
- 大穴 ロビンマスク
- 無印 ネプチューンマン
でしたが、その解答は…まさかの“どれにも当てはまらない”でした(苦笑)。「私の予想は恐ろしいほど当たらない」は、今なお健在です(笑)。
結局のところ、答えはウォーズマンとラーメンマンからの…不特定多数の観客? ということになるのかな?
そもそも論でこの“天の声クイズ”の答えが、一人のキャラクターと決めつけていた時点で間違いでしたね(苦笑)。
ドラマとしてはフェニックスやロビンマスクの亡霊の方が、より因縁めいた演出をできたと思うのですが、どうやらゆで先生は“ファンや仲間の声援を初めて受けたマンモスマンの友情パワーの開花”を、起承転結の“転”にしたかったようです。
ただ“マンモスマンにエールを送る会(笑)”の代表にはウォーズマンが選出され、エールの主文は彼が読み上げているので、実質的にはウォーズマンが正解でもいいのかな…でも微妙だな(苦笑)。
それでもラーメンマンではなく、ウォーズマンにそれをやらせたのは、未来にタッグを組む因縁が理由かな…と思っていたのですが、後半その理由がわかりました。そしてそれが…イカしています。
そんなウォーズマンのエールですが、なかなかに情熱的な演説でした。
イデオロギーに賛同してくれた者は仲間として受け入れ、過去のいきさつは水に流し、力の限り声援を送る。そんな人の想いは相手に力を与え、受け取った相手はそれをエクストラパワーとして変換できる。
いわば正義超人のイロハを新メンバーにレクチャーするようなエールでした。
これにより、マンモスマンはまさかの落涙を経験。これは絵面的に衝撃的なシーンですよ。あの問答無用のド迫力な強さを誇り、獣性と知性という相反する性質を同時に持ち合わせるという傑物超人が、涙を流したんですからね。
そして自身の象徴ともいえるビッグタスクの一本を自らヘシ折るも、その体中を駆け巡って漲る、初めての友情パワーに激しく高揚するマンモスマン。
戦闘力を自ら削ぎながらも、それを補って余りある未知のパワーを実感し、興奮を隠せないようです。
このビッグタスクを自ら折るという行為は、個人的にはかなり重要なアクションだと思っています。というのも、この行為は今まで自分が正しいと思っていた信念から決別することを宣言するものであり、ニューマンモスマンに変貌と遂げるためのスイッチだと思うからです。
自らトレードマークを折るということは、自分でその思想変革をするスイッチを押したこととなり、自分の意志で正義超人のイデオロギーたる“友情パワー”を受け入れたことに等しいです。
偶然や無理やりではなく、“自分の意志で”というこの行為に価値があると思うのです。
そうなってくると、ここを境にマンモスマンは生まれ変わったことになり、今までの劣勢で受けたダメージはすべてリセットされたと考えてよいと思います。
ただしそこで簡単にチェンジ・オブ・ペースを許さないコーカサスマンもなかなかのものですね。一筋縄ではいかない“超神”としての役割を大いに果たしています。
そんな超神相手に反撃をするために、もう一押しのエールを送ったのがウォーズマンです。ここでウォーズマンはマンモスマンに対し、
- お前はロビンマスクとの闘いから何を学んだのか
- お前はロビンとの闘いで真剣勝負の醍醐味に気づいたのではないのか
- しかしオレに言わせると、お前はまだ一度も真剣勝負をしていない
- お前は好き勝手闘っているだけで、そこに真剣味などない
- そんなお前を見たら、ロビンマスクなら果たしてどう言うだろうな!?
と、唯一マンモスマンが認めるロビンマスクを引き合いに出し、発奮を促すような強烈なエールを送ります。するとマンモスマンがシビれる反応をするんですね。
ハハハ…そうか、やけに言葉が胸に刺さると思ったら、お前はあいつの直弟子だったな…ハハハハ
これすごくないですか? 冒頭に少し書きましたが、“マンモスマンにエールを送る会”の代表になぜウォーズマンが選ばれたのか。そのイカした答えがここにあったんですよ。
ウォーズマンはロビンマスクの代弁者、まさにイタコとしてマンモスマンにエールを送ったんですよ。
このエールを素直に“胸に刺さる”と感じたことで、いかにマンモスマンがロビンマスクをリスペクトしているのかを表現できる上に、ウォーズマンは正義超人軍の新リーダーとしての責務を全うしたという、キャラ的成長が描けるわけです。
さらに言うと、ロビンマスクは死してなおその存在価値を高める結果となり、まさにマンガ界の“三方よし”を実現したという、ゆで先生のストーリーテリングの神業を見せつけられた結果にもなったわけです。
そう考えると、前回出題された“天の声クイズ”の答えは、ウォーズマンであり、ラーメンマンであり、一般観客であり、そしてロビンマスクであったわけです。
最終的にマンモスマンの起死回生を生んだという点でクローズアップすると、ロビンマスク&ウォーズマンの、“超人師弟コンビ”が正解だったと言えるかもしれません。
ウォーズマンが力の限り発するエールの上で、腕組みするロビンマスクが浮かぶコマを見たときに、そんな感じがしました。しかし…いい構図のコマだな、これ。
そこからマンモスマンは、強烈なドラゴンスクリューで反撃。このドラゴンスクリュー、ゆで先生が相当気合を入れたシーンのような気がします。
すぐに頭に浮かんだのは、1995年10月9日に行われた『新日本プロレス VS UWFインターナショナル 対抗戦』での、武藤敬司が高田延彦に繰り出したドラゴンスクリューです。
この試合は当時“世紀の大一番”と言われていて、新日本プロレスの大将たる武藤敬司が、UWFインターの大将である高田延彦に、マンモスマン同様強烈なドラゴンスクリューを決めるたことを皮切りに勝利を手にしたという、プロレス史に燦然と輝くムーブなんですよ。
ここからマンモスマンの怒涛の反撃の狼煙が上がった感じです。とりあえず似合わないジャンピングハイキックを食らわせて次回に続くですが、それを“型にはまらない必死さ”と捉えるならば、完全に一皮むけたと言っていいでしょう。
おそらく次回、コーカサスマンから何度かの返しは受けると思います。
しかしながら、マンモスマン勝利の“元本保証”は、もう揺るぎないんじゃないですかね? それくらい、あの“見開きドラゴンスクリュー”には、ゆで先生の想いが託されているような気がするんですよね…。
その他気になった点は
- 今回はマンモスマンのイメージを、スタンハンセンに寄せていますね。
- “不沈艦”、“すべてが壊れたダンプカー”など。
- エールを送るドン・ピカデリオーネ、中野さん、そして…サンドウィッチマン(笑)?
- 今回はウォーズマンのアップが多くて、しかもカッコよくて嬉しいな~。
- 目をつぶるマンモスマン。泣くのと同じくらいレアシーン(笑)。
- さすがに感動で「チキショウ!」とは言わないマンモスマン(笑)。
- でも感情的にはこの気持ちに近いんだと思う。
- マンモスマンが勝つと思いますが、コーカサスマンがここで消えるのももったいない。
- 今回はどうしても影が薄くなるラーメンマン。仕方ないか。
- ウォーズマンは指導者としての才能の片鱗を見せ始めている。
- シンプルなデザインだけど、やっぱりウォーズマンって最高にカッコいいな。
こんなところでしょうか。
コメント
ブルーサンダーの少年とか、未来に帰る途中の時空間から送られるセイウチンの声援や激励、絶対あり得ないでしょうけど、こんな人選だったら個人的に泣いていたかも知れません(笑)
ラーメンマンの影が薄いのがちょっと心配になりますね。
拉麺男が掲載されるのは今後の彼の活躍を示唆させるのか、それともキン肉マン本編では然程活躍の機会が無いから……拉麺男で少し補填される感じなのか……。
マンモスマン達の対戦チームになる超神達にランペイジマンが居ることも心配の種何ですよね、個人的には(笑)ランペイジマンはビッグボディと再会するでしょうから、ラーメンマンかウォーズマンにランペイジマンに敗れる役が回ってくる……のでは、と。
今なら危険なのはラーメンマンだろうなぁと……心配になります。
中々展開が読めないですね…。
このままコーカサスマンが負けるのか否か。
多分どちらに転んでも、超神側は油断を見せなくなる気はしますね。
コーカサスマンが勝つとすれば友情、愛、慈悲の力の何かを感じた時ですね。
どちらが勝つにしても超神側に最初の大きな動揺が走る展開もあり得そうです。