『キン肉マン』544話では、サラマンダーを生贄にしたファナティックの研究がついに結実。ジャスティスマンとネメシスの強者エキス、そして膨大なマグネット・パワーを融合させ、新たな“神の候補者”ジ・エテルネルが誕生。ところがこの新超人、ファナティックの期待とは少しズレていたようで……?
そこに現れたのは、ファナティックが徹底を目論んだ“軍団ビジョンの純化”が行き過ぎた、ゴリゴリの原理主義者。自らが求めた“質高き神の候補者”によって自分自身がキリキリ舞いさせられる――そんな管理職としての皮肉と悲哀が浮かび上がります。
なぜ刻の神は、新超人の誕生を静かに見守っているのか?
なぜサグラダファミリアは、巨大な“超人製造装置”のような役割を果たしたのか?
なぜジ・エテルネルはファナティックにとって“天敵”ともいえる存在になってしまったのか?
今回は「全知全能を拒絶する刻の神の“リスク”」「サグラダファミリアを利用した超人製造の仕組み」「新たな神の候補者ジ・エテルネルのフォルムと個性」「ファナティックを圧倒する“面倒なヤツ”の正体」「ジャスティスマン&ネメシスのエキスが生んだ“天敵”という皮肉」という5つの視点から、『キン肉マン』544話で描かれた新超人誕生の意味と、気苦労の絶えないファナティックの悲哀を徹底考察します。
今週の注目ポイント
この記事にはキン肉マン週プレ最新話544(2026年9月14日配信分)の感想が記載されています。つまりネタバレ確実なため、十分ご注意ください。
また、著作権保護の見地から
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今週のキン肉マン第544話「炎天の刻、亡きあと!!」感想と考察
前回までのあらすじ
キン肉マンたちとの闘いの中でジャスティスマンとネメシスを手に入れたファナティックは、1億パワーを備えた超人で、己の研究成果をすべて融合させた新たな“神の候補者”を生み出したいと考えていた。そんな時、アシュラマンに敗れたサラマンダーが満身創痍で生還するが、生贄にするため容赦なく襲い掛かる!
抵抗を試みるサラマンダーだったが、あえなく永遠の最終楽章の餌食になり、マットに沈んだ―――!! 前回の感想は☞https://oreryu.site/kinnikuman15-130/
全知全能の拒絶―リスク背負う刻の神
抵抗虚しくあっさりと処刑されてしまったサラマンダー。するとその体がズブズブとリングと同化するように消えていきます。
それと同時に、地下の研究所では被検体となっていたジャスティスマンとネメシスの培養カプセルが激しく発光。カプセルにつながった管を通して、二人のエキス? が流れていきます。その様子を見つめる刻の神。
その表情は冷静に事の成り行きを見届けている、といった感じでしょうか。もうね、眼差しが自社の研究所を視察に来た社長のそれなんですよね。

ファナティック上席研究員の成果はいかほどのものか…
みたいな(笑)。となると、隣にいたピノは

キャッ、まぶしい! イヤン!
と叫ぶ、詳細をよく知らずについてきた社長秘書でしょうか。
そしてそのクールさとピュアさのリアクション対比が、刻の神のトップたる立場をさらに強調しているようにも感じました。これ、実はピノの密かなファインプレーかもしれません。

また、この刻の神の真剣な眼差しからは、直前にファナティックと語っていた
質高き“神の候補者”の安定供給
という課題について、彼が真摯に取り組んでいる様子があらためて伝わってきました。そしてこの
敵側にも不確定要素を持ち込む
という演出こそが、ラスボスに設定しがちな“安易な全知全能感”を拒絶しているともいえ、ひるがえってそれが物語のリアリティとキャラクターに深みを持たせているのではないかと思いましたね。

神様も失敗のリスクを背負ってるのね
みたいな、神様だけど妙な人間臭さを感じるんですよね。
サグラダファミリア―巨大な超人製造施設
そして地下から流れ出た2超人のエキスは屋上に到達し、コンクリの地面をボコボコと隆起させながらリングに近づいていきます。
この辺りのエネルギー伝達回線網については…正直謎ですね。建物全体を通じて下から上に流れていった、ただこれだけです。ですので、今はインフラについては深く考えないようにしましょう。刻の神軍だって、そりゃあ企業秘密にしたい部分もあるさ(笑)。
この迫り来る二つのエネルギーを見て

ニャガ~、いよいよです!

地下からふんだんに沸き出す膨大なマグネット・パワーと私の研究成果が融合し、満を持して人形を成す

新たなる本物の“神の候補者”がここに今!
と、興奮の面持ちでそれを見守るファナティック。
そして二つのエネルギーがリングに接触すると、リングが眩く発光し、その中央部分が“ゴワッ、ゴワッ”っと隆起し始め徐々に人の形を形成していきます。
いや、正直私、転生は地下研究所の培養カプセルで行われると思っていたんですよ。わかる方にはわかると思うのですが、まさに『女神転生』の悪魔合体のイメージです。

ところがその超人合成のステージは、まさかのサグラダファミリア頂上リング。でもこれ、考えようによっては
サグラダファミリア自体が超人の合成装置
と捉えることもできるんですよね。
- 地下よりマグネット・パワーを汲み上げ(超人合成の主成分)
- Sランク超人エキスをブレンド(ジャスティスマン&ネメシス)
- 頂上の神聖なるリングでの母体素材反応で新たな生命を創出
このように、地下から塔の頂へと流れるような演出は、新超人誕生というファナティックの儀式のスケールを、より大きく演出していたと思います。せまい地下でちまちまと行うのではなく、建物全体を使っての豪快で立体的な儀式。たしかに新超人登場のインパクトが違ってきますよね。

新超人登場!―そのフォルム観察
そんなサグラダファミリア全体を使って生を得た、新たなる“神の候補者”がゴワゴワと形をなし、バリリリっとその殻を破ってとうとう誕生。

ようこそ世界へ~っ
と興奮して出迎えるファナティックの横に立ちすくむのは、鋭角なラインの鎧を身にまとった大柄な超人。イカついフォルムでなかなか強そうです。ではそのディティールを細かく見ていきましょう。

まず顔ですが、硬質な仮面をつけているように見えます。形はシンプルな坊主型で、その上を走る幾筋かの流線レリーフ。鼻筋から目尻にかけて、吊り上がった形で型抜きされた穴からのぞく目。そのキーンルックともいえるデザインが、攻撃性を伴うただならぬ強者イメージを醸し出しています。
個人的にはけっこうカッコいいと思いますし、嫌いじゃないです。シンプルパーツで形成されているのに、このルックスと凄みを出しているのはよいですよね。ちょっとアメコミが強いきらいもありますけど。

首から下は…ほぼ鎧ですね。ザ・ワンたち甲冑超人にカテゴライズされる超人だと思います。ただ肩当、籠手、佩楯、ブーツとすべて鋭角のギザギザが前面に出ているので、見ているだけで

イタイ、イタイ
と言いたくなるような、とても攻撃的なイメージが強いですね。

そして特筆すべき特徴が2点あります。一つは
胸部と上腕部に走る血管
です。これ、おそらくはジャスティスマンの遺伝子ですよね。抽出された彼のエキスが、きちんと反映されていることがうかがえます。
ところがネメシスらしさはどこにも見当たらないんですよね。彼はどこに反映されているのでしょう? あれかな、実はうまく抽出できなかったのかな? それはそれでリアリティが増してよいかもしれません。でも

ここだよ
ってわかる方がいたら教えてください。

二つ目は、
右手に持っているマンホールみたいな円盤
です。これ…盾なのかなあ? 表面には“真実の口”のような、魔物が口を開けているようなレリーフが刻まれています。
これが闘いにおいてどう使われるのか気になりますね。防御用なのか、投擲武器なのか。ここまで目立っているのだから、何かしらの意味があるのでしょう…と思いながらも、超神バーザーカーが持っていたイカつい剣が、闘いではまるで使われなかった過去もあるので、スカされない準備はしておこうと思います(笑)。

ビズリーチ!―採用担当者ファナティック
そんなタダモノではない雰囲気をもった新超人は

我をこの世に解き放ったのは貴様か?
“終焉の刻”ファナティックよ
と、重厚かつやや上から目線の言葉遣いでその第一声を発します。
ここで気になったのが、第一人称に“我”を使用していることです。これ、サラマンダーと同じなんですよ。このあたり、彼がサラマンダーの転生であることを紐づけようとしているのかな、と感じました。
これに対し、ファナティックは

おお~~っ、私の名前のみならず、称号まですでにご存じとはやりますね。
やはりタダ者ではありません
と、彼の持つ軍団の基礎知識の高さにご満悦です。そりゃそうですよね、彼には
という二つの課題があって、それを同時に満たすポテンシャルがありそうな超人が生まれてきたわけですから。
うまくすれば研究実験は成功するわ、教育水準は高いわで、ファナティックにとっては理想的な展開になる芽が出てきたということで、そりゃ両手を合わせて喜んでしまうのも致し方ないかな、という感じです(笑)。
もうね、ファナティックが

先日採用した中途社員が貫録十分で、しかも初日から全社員の役職と名前を覚えてきたんだよ!
と、興奮気味に語る採用担当者に見えてしまいましたよ。ビズリーチ(笑)!

笑止―中途社員の高いプライド
しかしそんなホクホク顔のファナティックが、新たな“神の候補者”に対し

これからはあなたも私たちの指示に従って…
と口にした瞬間、空気は一変します。

指示だと?
ゾファゾファ、笑止
と、強い言葉を発してファナティックをにらみつける神の候補者。これにはさすがのファナティックも

ハイ?
と鳩が豆鉄砲を食ったような、要領を得ないリアクションをとってしまいました。でもですね、こう思ってしまったのはファナティックだけじゃないんですよ。実は私を含めた大半の読者が

ハイ?
って豆鉄砲しちゃったんです(笑)。もちろん

ゾファゾファ
という個性がすぎる笑い方にも多くのツッコミが飛ぶかとは思うのですが、ここはね、あえて置いておきましょう。というのも、その直後の

笑止
がかなり「ハイ?」な案件だったからです。まさに

あれ? この人採用してよかったのかな?
という不安が、採用担当者の心に渦巻いた瞬間ですよ。そして問題の中途社員はその理由を

我に指示を出せる立場にあるのは貴様ではなく、“刻の神”のみ

たとえ五大刻筆頭といえど、軽薄な言葉と態度には気をつけることだ、ファナティックよ
と、まるで誤審に抗議するW杯のサッカー選手のように、上から圧をかけるポーズでにじり寄って主張したのです。

…まあたしかに言っていることには筋が通っています。きっと彼には

取締役を兼ねた要職ポジションをオファーされてビズリーチした
という高いプライドがあるのでしょう。社長自らのヘッドハンティングを受けた、みたいな。ゆえに

オレに指示できるのは社長だけだよ?
という意識が強く、そこを古参の取締役人事部長兼上席研究員は見誤ってしまった。まあ前身がポンコツを理由にリストラされたサラマンダー部長だっただけに、その性質変化の機微が察しづらかったことには同情しちゃいますけどね。
しかもそんなスーパー中途社員の圧力に、なんとファナティックが

ま…まあいいでしょう…確かにそのとおりです。いやはや失礼しました
と折れちゃうんですよ。これには驚きました。相手に理があって毅然としていた場合、ファナティックは引くこともあるのね、という新鮮な発見でしたね。

ちょっと面倒くさい?―その名はジ・エテルネル!
ただここですかさず話題を変える機知を持っているのもファナティックです。

それより私、まだあなたのお名前を聞いていないのですが?
と、もみ手で質問ですよ。いや、これはこれですごいです。しかも顔ニッコニコだし。この切り替え能力、私も実装したいくらいです(笑)。
そんな感じでファナティックが大人の対応をしたからなのか、圧強めの中途社員もまた

うむ、それはコチラも失礼した
と我に返ります…って、いやいやいや、この人の切り替えもすごいな。なんだ、この“切り替え名人”同士の会話。聞いてて疲れんな(苦笑)。そしてようやく

改めて名乗ろう
と、話が前に進みます。

我は神羅万象の欠片の集合体なり。無限の刻を経て精製純化された魂と共にこの時代に選ばれ降臨せし容貌に与えられた…
長っ! 自己紹介の前口上、長っ! これ、全体朝礼における新入中途社員紹介時に、自己紹介を求められて前に出てきたものの、

わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯をつかい…
と語り始めるようなものです。もうね、聞いている社員全員が

寅さんか!
って心の中でツッコんでますよ、絶対(笑)。

ただですね、彼が自分の出自に対してきちんとルーツを把握し、なぜ自分がここに存在しているのかという強い“使命感”を持っていることは感じられますね。それについては、ファナティックが求める
高い使命感を持つ高位の存在
とは合致しているのかもしれません。そしてようやく彼は

その名は“永遠の刻”ジ・エテルネル!
と、自分の名を名乗るのです。いや~、凄みと貫禄はすさまじいけど、ちょっと面倒くさそうな武人系時間超人、誕生しちゃったな(苦笑)。
笑止part2―タジタジのファナティック
永遠の刻…なかなか雄大でスケールの大きな称号ですよね。ある意味五大刻の称号においては、終着点を感じさせるくらいのインパクトがあります。
また、エテルネルという名前。これはフランス語で“永遠の”とか“永久のもの”という意味があるそうです。つまり称号と実名の意味がほぼ同じなんですよ。これ、今までの時間超人の中では一番称号と名前のシンクロ率が高いです。
裏を返せば、それくらい彼が“大物である可能性が高い”ともいえます。だからこそファナティックも

“永遠の刻”とは!
また大きく出ましたね、エテルネルさん!
と、そのスケールの大きさを絶賛したわけです。いや、その大風呂敷が気に入った、というニュアンスでしょうか。
しかしここでもエテルネルは

笑止!
と、ファナティックに詰め寄るんですね。理由は

我らの称号は自ら選び得たものに非ず!

それらは己が運命を示すべく、刻の神より賜りし神聖なる言葉
と、いうもの。要は

自称じゃねえんだ、オレのキャラを見て刻の神が名付けてくれたんだ
と言いたいわけです。しかも

貴様ならその程度のことは既に理解しているはずだが?
と、ファナティックの時間超人としての知識不足を疑い、またもや上からガン詰めしてくるのです。これにもファナティックはタジタジで

いや…そのとおりですが
と、相手の圧力を制止するので精一杯なんですよ。その姿はまさに昭和に放送されたアニメ・キン肉マンで、ハラボテ委員長がよく使ったギャグ

何もそんなに青筋たてんでもええやねん
そのもの(笑)。まさか令和に生まれた時間超人の幹部二人が、昭和往年のお約束シーンのオマージュを見せてくれるとは夢にも思いませんでしたよ(笑)。

そんなエテルネルの圧を二度ほど体験したファナティックは、

なんだかとても面倒な人ですね
と、思わず本音がポロリ。あ、やっぱりファナティックもそう思っちゃったか(笑)。自分が感じた感想を、作中のキャラが同じように口にするって、なかなか得難い体験ですよね。それだけに彼のこの本音には120%賛同です(笑)。
ところがですね、それを聞いたエテルネルは、予想外の返しをするんですよ。彼は激怒するどころか

気が合うな。
ちょうど我も貴様のことを、面倒なヤツだと思い始めたところよ、ゾファゾファ
と、まさかの“面倒返し”で一蹴。しかもこれ、売り言葉に買い言葉的な返しじゃなくて、ただの本音の吐露なんです。しかも“ゾファゾファ(カンラカラカラ)”という豪快な高笑いを伴った本音です。彼、本気でファナティックと気が合うと思っていますよ、きっと 。.

しかしファナティックのほうは、エテルネルの“面倒なヤツ”という評価を

ニャガ…こ…この人は…!
と、わかりやすい顔芸(笑)を伴って不快に感じてしまっている。なんとかアンガーマネジメントで平静を取り戻し、

いいですよ、あなた!
サラマンダーさんなんかに比べたらよほどいい!

“神の候補者”たるもの、これくらいの貫禄がないと。ニャガニャガ
と、不穏な空気を再び軌道修正したものの、けっこうストレスを感じているんじゃないかな~と感じました。
前回私はファナティックを刻の神軍の実務家であり、スーパーバイザーだと評しましたが、今回の話を見て
仲間は増えども気苦労は減らない
という、管理職の悲しさを彼に重ねてしまいましたね。ガンバレ、ファナティック(泣)。

グレートⅢ到着!―負けられない者同士の開戦?
そんな中、エテルネルがある異変に気づきます。それはサグラダファミリアに近づいてくる、何者かの姿でした。ファナティックが

確かに近づいてきますね。得体の知れない者が
とつぶやいたその人物とは…キン肉マングレートⅢ! その姿を見たエテルネルが

ああ、とても気になる…
とボソリとつぶやいて次回に続く、です。
いや~、このタイミングでグレートⅢが到着するかあ。

サグラダファミリアでやり残した仕事がある
と、モハーヴェ砂漠のスグルの元から去っていったグレートⅢ。この流れだと、エテルネルのデビュー戦は完全に
VSグレートⅢ
となりそうですね。もしそうだとしたら、これ勝敗がまったく読めないなあ。
かたや“永遠”という壮大な称号を手にし、強者のエキスを加味した大物時間超人、かたやシリーズの謎を解くキーマンとして存在するグレートⅢ。どちらも負けられないステイタスの保持者なんですよね。ちょっとこれ、ゆで先生がどう話を展開させるのか楽しみですね。

ファナティックの悲哀―天敵を生み出すという皮肉
最後に、私がふと感じた雑感を書かせていただきます。
今回登場したエテルネルですが、とても個性的で面白いキャラだと思いました。特に面白いのが、
あのクセ者であるファナティックをキリキリ舞いさせられる稀有なキャラ
であることでしょうか。
特に法の解釈においてガンガン詰め寄っていく点は、とても印象深いです。というのも、今までそれはファナティックの役割だったので、そのお株を奪う姿が新鮮この上ないんですよ。
ファナティックはサラマンダーの制裁を皮切りに、軍団ビジョンの高い精度での共有と法の厳格化、つまり純化教育を、新たに誕生する時間超人に徹底させようと目論んでいたわけじゃないですか。そんな強い願いのもと、エテルネルが誕生したのです。
しかしエテルネルは法に対してマージンの少ない、ゴリゴリの原理主義者としてファナティックのマージンに厳しくツッコミを入れてきた。つまり純化が行き過ぎた状態で誕生してきちゃったんです。
この皮肉がひじょうに面白いんですね。ファナティックはたしかに理想としていた
質高き“神の候補者”
を作り出したんですよ。自身の研究成果や高い志を投影して。しかし今の状態をみると、
質高き“神の候補者” (天敵)
を生み出してしまったともいえるんです。だってエテルネル、あれ天然ですよ? ファナティックが得意とする皮肉が、一番通用しないタイプなんです。それを天敵といわずして、何といえばよいのでしょうか(苦笑)。
つまりファナティックは不幸なことに、身を粉にして軍団に尽くした挙句、
自分の天敵をせっせと製造する
という、彼自身にとってはどでかいミスを犯してしまったんです。もうね、

どんな罰ゲームなんだよ!?
という状態です。いやホント報われないです、ファナティック(泣)。
そして天敵を作ってしまった原因は、彼の研究成果にあると私は思っています。エテルネルに注入されたエキスは…そう、
ジャスティスマン&ネメシス
ですよね。完璧超人でも屈指の強さを誇る二人です。
ですので、彼らの遺伝子が合成されたらとんでもないモンスターが生まれる、これはヤバい、ということばかりイメージしていたのですが、よくよく考えたら彼ら二人って、
超人界でも一、二を争う冗談の通じないカタブツ
でもあったんです。しかもジャスティスマンに至っては、そのクソ真面目さによって完璧超人始祖の実務家であったサイコマンが、何度も煮え湯を飲まされてきた天敵なんです。

つまりもしファナティックがサイコマンと同一人物、もしくは似たようなパーソナリティを持つキャラであるならば、当然ジャスティスマンは天敵なんですよ。それなのに、ファナティックは嬉々として天敵のエキスをエテルネルに投入しちゃったんです。そりゃ生まれますよ、天敵(苦笑)。いや、この罠には気づかなかったな、私も。

おそらくですが、今後ファナティックとエテルネルは何度も衝突…いや、一方的にファナティックがヤキモキすることが多くなるのではないでしょうか。
もちろんこれはファナティックとエテルネルの相性の話だけであって、エテルネルがしっかり働いてくれれば、刻の神に直接デメリットがあるわけではないんですけどね。ただ…優秀な“神の候補者”が増えても、ファナティックの気苦労は全然減らない。むしろ増える(苦笑)。
そんな管理職的矛盾に大きな悲哀を感じた雑感でした。
第544話感想とまとめ
以上、今回の感想と考察をまとめると
といった感じとなるでしょうか。
今回はジ・エテルネルという強烈な新キャラのお披露目の裏側で、ファナティックの管理職としての悲哀が際立った回でしたね。
と同時に敵内部の脆弱性や不確定要素の種をきちんと蒔くことで、戦力の不均衡を生じさせず、敵味方双方のドラマをより深く描ける環境を設定しているような気がしました。
そして今回は惜しくもピックアップできなかったポイントが、まだまだあります。それらについては一言雑感ですが、次の項をご参照ください!
第544話の小ネタ感想―気になったシーンピックアップ
その他気になった点は
- リングに溶け込んでいくサラマンダー。仕組みがわからん(苦笑)。
- リングサイドがボコボコ隆起するの、超人オリンピック決勝のウォーズマンの入場に似てる。
- 人形形成時の擬音は安定の“ゴワゴワ”。
- 内股のファナティック。
- どういう感性だと“ゾファゾファ”が出てくるのだろう(苦笑)?
- 難波の商人もビックリのファナティックのもみ手。
- エテルネルは強面だけど、意外といい人かも…法と理屈が通れば。
- 今回はファナティック百面相の回でした(笑)。
- “サラマンダーさんなんか”扱いのサラマンダー(泣)。
- 通行止めくらい車や歩行者のいない道を走ってくるグレートⅢ。
こんなところでしょうか。
みなさんも今回感じたことやその後の展開予想などを、よかったらXやコメント欄に書いてくださいね!
お知らせ
超人批評のご案内
直近にアップした超人批評をご紹介します。今回は記念すべき超人批評100回突破シリーズとして、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評を数回に分けてアップ。
そしてとうとう今回、ウォーズマン再批評が最終回を迎えました。今回は

ウォーズマンとは何者なのか
という、彼のアイデンティティの最深層に迫っていきます。

はたしてウォーズマンというキャラの根幹は何なのか。それについて、多くの事例と資料をふまえ、深々と考察をいたしました。
そしてありがたいことに、この批評は嶋田先生からも

深い考察ありがとう。
作者が涙してしまいました
という、ありがたいメッセージをいただいております。ご興味わいた方は、ぜひご一読くださいませ。
キン肉マン以外の雑文のご案内
キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。

80年代中期の中学校給食をメインテーマに繰り広げられる、ノスタルジーあふれる“嗜好品掘り下げモノローグ形式ドラマ”です。
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