3月12日から3日間開催されたF1GP2021シーズンの、開幕前バーレーンテスト。野球でいうところのオープン戦みたいなテストです。全チームが一堂に集合し、各々テストを行い、2週間後の開幕にむけた最終調整を行うわけです。
もちろんこの期間はタイムアタックが主ではないので、テスト期間のタイムが遅かったからといって、本番でも遅いわけではありません。
しかしある程度の相関性はあるので、下位タイムを刻むよりは、上位タイムをコンスタントに刻んだ方がいいに決まっています。そんな中、わがレッドブル・ホンダとアルファタウリ・ホンダは、3日間を通じてトップタイムをほぼ独占し、本番にむけてかなり幸先のよいスタートを切ることができました。
逆に絶対王者のメルセデスはどうだったかといいますと…様々なトラブルが多く、印象的なラップは刻めていないという結果に。
また得意の三味線でしょ? 本番では異次元の強さを見せてくるよ、きっと。
という懸念も十分にあります。これまでも何度煮え湯を飲まされてきたことか(苦笑)。だからあまりメルセデスの不調を本気にすまいと、一定の猜疑心をもってこの状況を理解しようとしています。
ですが…どうも今回は勝手が違うんです。メルセデスが今回のテストでやらかしたことには
- マシンの不具合(ギアボックストラブル)により、走ることができない。
- 王者ハミルトンが珍しくスピンし、コースオフして砂利にはまり身動きできなくなる。
- 「今年のマシンは不安定だ」とドライバーがクレームを言う。
- 印象的なタイムをまったく刻めない。
- ロングランでも、ラップタイムでレッドブル・ホンダにかなわない。
などがあり、「どうしたメルセデス、珍しいな」という感じなんですよ。
4と5はまあ三味線ということも考えられるので、あまり気にしない方がいいとは思います。本気を出していない、というだけですので。
ただ1~3は本当にメルセデスらしくないです。あの完璧超人のメルセデスが、テストでマシントラブルとか考えられないです。でも実際にそれは起き、バルテリ・ボッタスは初日、4時間与えられたテスト時間のうち30分くらいしか走れませんでした。
2の“ハミルトンがスピンし、コースオフして砂利にはまり身動きできず”も、相当なレアケースです。精密機械のようなドライビングを誇るハミルトンが、ルーキーがおかすようなミスをしたんですからね。
これは3にも連動しています。要は「精密機械たるオレでも、マシンが不安定すぎて挙動が読みづらい」ということになります。つまり「マシン挙動の信頼性がないので、マシンの限界を引き出すドライブができない = 及び腰になってタイムが遅くなる」という悪循環につながるのです。
これって、昨シーズンのレッドブル・ホンダが中盤まで苦労したパターンにそっくりです。昨年のレッドブルもマシンのリアが不安定で、アレクサンダー・アルボンは相当苦労していました。
となると、本番まであと2週間しかないのに大丈夫かい? メルセデスさん、ということになります。でもな~、その2週間できっちりと問題解決ができるチームでもあるんだよな、メルセデスは(苦笑)。
ですので、このテストでのハンデは考えないようにしたいと思います。思いますけど…心の奥底で期待をしている自分もいます。絶対に裏切られるからやめとけって(笑)。
さて、初戦のバーレーンGPは3/26から始まります。ホント、もうすぐで楽しみです。視聴はスカパーのフジテレビNEXTからできますので、興味を持った方はぜひ。
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