ファミコン版『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』の思い出。

オレ流ゲームレビュー
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 『信長の野望』『三國志』と、光栄シミュレーションゲームに順調にハマってきた私(笑)が次に手を出したのが、この『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』です。

 このタイトルの特徴は、なんといってもあの有名な“オルドシステム”です。全国各地の思春期ボーイズに、多大なる影響力を与えたその独創的システム(苦笑)については…後述しますね。大丈夫、まだあわてる時間じゃないですよ、みなさん。ちょっと仙道っぽく言ってみました(笑)。

 このタイトルで、とうとうその目的がユーラシア征服まで広がりました。日本(信長の野望)、中国(三國志)というステップアップを踏んできた結果といえるでしょう。流れ的には順当ですが、スケールという点ではかなりのインフレ感、バブル感を感じさせるタイトルでもありましたね。

▲ちょっと色味がおじいちゃんな感じですが(笑)、雄大です。

 ただゲームのスケールを大きくしたがために、細部を簡略化せざるを得なかった、という印象もあります。特に内政面においては、じっくり国造りをするという作業が大味になった気がします。

 というのも、このタイトルでは“住民配分システム”によって国造りがなされます。これは住民を「町造り」「城造り」「食料作り」「特産品作り」に配分するだけで自動的に基本的な国力が向上していくシステムで、要は強化したい部分の比率を大きくするだけでそれがなされるわけです。

▲このシステムで労働のアイコンが消えました。

 これはゲームが壮大になった故の、工数削減措置なのかもしれません。このスケールで細部までこだわったコマンド操作を取り入れると、クリアまでの時間が膨大になる恐れがあります。よってこの部分を半自動化したのではないでしょうか。ゲームの世界にも自動化の波が訪れた瞬間ですよ(笑)。

 その自動化は内政面だけでなく、戦闘面でも採用されています。HEX画面によるマニュアル戦争と、オートによる戦争です。これ、後者の味を覚えると、そればっかりになってしまいましたね(苦笑)。

 もちろん前者の方が雰囲気あるし、武将の活躍を実感できるし、戦略も練られるし、勝利したときの達成感もあるんですけど、時短の魔力に負けた感じです。

 やはりここでもゲームの壮大さが影響してか、任せられるところは任せないと終わらない、という特性が顕著にあらわれていたように思いますね…って、己の無精さを正当化しているだけかな(苦笑)?

▲右側の方がすぐ終わってラクなんです…。

 内政もオート、外征もオート。ではプレイヤーは、ゲームの何を主に楽しんでいたのでしょうか。それはもちろん…いやいや、まだですよ。アレはまだです。まだあわてる時間じゃない(2回目)。まずは一本、しっかりと取っていこう(笑)。

 では改めまして。このタイトルの楽しみについてですが、私は大きく分けて以下のような3点にあると思っています。

ユーラシア征服という大スケール覇道体感と達成感

 なんといっても今回は広大なユーラシア大陸がマップとなります。そのスケールの大きさ、雄大さというものは、自国の色を塗りつぶすという行為に大きな高揚感を与えました。

 まさに“世界をわが手に!”という感覚です。人類史上誰一人成し得たことのない、全ユーラシア制覇という偉業を達成していく充足感は、それこそ『信長の野望』や『三國志』以上のものがありましたね。

▲全制覇をするとこんなカンジ。壮観です。

 ただ世界が広すぎて、出てくる国王、将軍にまったく馴染みがない(苦笑)。日本国の源頼朝、源義経、北条義時あたりは歴史好きが高じてわかるのですが、他国は正直誰が何やらわからないし、将軍たちのプロフィールのデータベースはゼロ(笑)。辛うじてジンギスカンの親族であるチャガタイ、オゴタイあたりがわかるくらいでした。

 よってこれを機に勉強をしだすわけです。学校の勉強はまったくしていないのに(笑)。そうすることによって、キャラの深みが徐々に増していき、感情移入もしやすくなりました。

 また、世界の歴史を平行して学ぶいい機会になりました。今までは日本史ばかり掘り下げていたのですが、視点をもっと高くとり、世界を俯瞰するきっかけを与えてくれたタイトルだともいえます。

▲ちょっと…なじみ薄い方々です(苦笑)。

 ちなみに世界編は日本国でプレイするのが好きですね。やはり親和性が高いというのと、一番端っこなので、戦略が立てやすいからです。源義経というヒーローを扱えるのも魅力でしたね。

 源義経といえば、最終的に彼が大陸を渡りジンギスカンになった、というトンデモ説があり、それだけに源義経でジンギスカンを攻めると、なにやら感慨深いものがありました(笑)。

 このように、細かい作業の積み重ねというよりは、スケールの大きい覇道をざっくりと体感できるというシステムが、このタイトルの魅力の一つだったように思えます。

特産品というリージョナルな個性づけ

 このタイトルの特徴として、特産品という地域に根づいた物産を売り買いできるシステムがあります。このシステムは国の財政を賄う柱となっており、この交易をいかにうまく利用するかが、富国強兵の成否を左右するといっても過言ではありません。

 ゆえに特産品に何を持っているか、というのはかなり重要で、希少価値のある特産品を持っている国は、得てして“おいしい国”となり、積極的に征服したいと思わせる魅力を振りまくことになります(笑)。

▲特産品が地域性を高めます。

 またこの特産品システムは、その地域文化を強烈にイメージさせる絶妙なスパイスとなっており、それぞれの国をより個性的にすることに成功しています。ゲームをしながらも、アジア、イスラム、ヨーロッパといった地域の風土や匂いまでが、その特産品を通して感じることができるようです…って私だけかな(笑)?

 でも個人的には“家に居ながらにして世界旅行”的な楽しみを得られた、雰囲気溢れるシステムだったと評価しています。

オルドという唯一無二のシステム

 それでは皆さん、最後にあの有名なシステムである“オルドシステム”について書いていきたいと思います。たいへん長らくお待たせいたしました(笑)。

 このシステムの目的は、“血縁のある跡継ぎを作ること”です。これはシナリオにリアリティを添える要素としては画期的で、『ドラゴンクエストⅤ』や『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』でもそれを取り入れ、物語性に深みを与えています。

 このように、その目的自体は画期的かつ健全なのですが、このシステムがここまで業界を揺るがせたのは、“お后様とエッチして、跡継ぎつくっちゃうよ~っ!(超意訳)”という面を、臆面もなく打ち出したからに他なりません。

 さらにこのシステムのすごいところは、その男女の営み(この表現…)までをもコマンド化し、映像化している点です。この赤裸々すぎるほどに人生を描いた点がユーザーに多大な衝撃を与え、今日までシステムとして半ば伝説となっているのだと思われます。

 コマンド成功後の「おつかれさまでございました」というメッセージも、ただのありふれた言葉なのに、妙になまめかしく意味深で、その伝説化に拍車をかけたと思われます(苦笑)。

▲なかなかに刺激的です(笑)。
▲しつこい人はダメだと学びました。

 そしてその赤裸々なシステムは、世の思春期ボーイズを大きく刺激します。思春期ボーイズというよりは、チェリーボーイズですかね(苦笑)。

 まだまだそういった行為が現実的ではないボーイズにとって、このシステムはその性的好奇心を充足させる、貴重な疑似体験となりました。「オ、オレも大人になれば、いつかこ、こんなことが…!」みたいな(笑)。

 もちろんエロ本やエロビデオといった、他メディアの代償物もありますが、このシステムの場合は自分自身が主人公であるという、自己同一化の高さが他メディアと比較して大きく優れており、映像的な刺激は少ないかも知れませんが、ボーイズにとっては充分な満足感(笑)を与えたと思われます。

 もう一つ、このシステムの生々しい点は、“世界中の美女をかっさらってハーレム建設だ(超意訳)”という、覇者のロマン(笑)を体感できる点です。

 そうなんですよ。このタイトルは他国を征服すると同時に、その国のお后を自分のものにできるんです。そこでは特産品でも書いたのと同様に、その地域性がふんだんに表現された女性陣が多数お待ちになっております。

 それはまさに『世界の車窓から』でその画面に映り込む、各国の美女を見るような、ワールドワイドな気分を味合わせてくれます…う~ん、『世界の車窓から』ってたとえ、正解かな(笑)?

▲個人的にはこの画像、会心の出来です(笑)。

 ただね、年端もいかぬボーイズ相手に、こんな男の欲望丸出しなシステムを与えちゃあかんですって(笑)。女性を物のように扱う倫理観を与えちゃダメですって。

 といいつつ、脳内が覇王モードになっているボーイズは、世界を征するという要素の一つとなっているこのシステムに、確かな満足を感じてしまうのです(苦笑)。女性の皆様、ごめんなさい。

 でもって当然の如く“オレ的ミスコン”が始まり、推し后、略して“オシキサ(笑)”が各人で決定されていくのです。

 まさにそれは脳内ミスコン世界大会ですよ。「やはり正妻ボルテでしょ」「いやいや、ベレンガリアもかわいいぞ」「キリッとエキゾチックなマンスールだろ」みたいな。ちなみに私はクランがオシキサでした(笑)。バカだな、男って(苦笑)。

▲イラストがアニメ調でないのが好きです。光栄のドット絵師はすごい。

 ともあれ、こんな感じで思春期ボーイズに刺激的な体験をさせてくれたこのシステムは、やはり強烈な印象を与えたシステムであったと言わざるを得ませんね。以上、『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』についての雑感でした。

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