バベルの塔の大事な初戦にジェロニモが立候補。実績不足が不安視されたが、サンシャインの強い後押しもあり、仲間たちの運命を背負ってリングイン! 超神・エクスキューショナーと対峙した―!!
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快感への“ビルドアップ期間”
長身の超神(笑)、ジ・エクスキューショナーと対峙したジェロニモ。しかし…1コマ目の誇張がすごいですね。エクスキューショナーはジェロニモの倍くらいの身長があるように見えます。
ちょっとデカすぎないかと思うのですが、設定では何メートルなんですかね。サンシャインとどちらがデカいんだろう? ちなみにサンシャインは3メートルだそうです(笑)。
オープニングはジェロニモのぬるいチョップが全然効かず、あっという間に形成を逆転される始末。これを見てアシュラマンは

アチャ~ッ
と頭を抱えます。魔界のプリンスが“アチャ~ッ”って…なかなかに表情豊かなプリンスです(笑)。
ただこの展開は、ジェロニモ大爆発時のギャップを作るための必要条件です。ですので序盤は頼りなく、情けなく。それでいいんです。
そしてエクスキューショナーの、気になる段々装備。段々って言い方でいいのかな? もっとしっくりくる表現があるような気がしますが(苦笑)。
そのひとつがお披露目です。左腕のそれは、ドリルスコップでした。このあたり、ミラージュマンの『カレイドスコープドリラー』を彷彿とさせます。とりあえずジェロニモ、これであっけなく胸を貫通されなくてよかった。
そしてダウンしたところを、右足で踏みつけられるという屈辱を味わうジェロニモ。さらにエクスキューショナーに「期待外れ」と罵られる始末。
ただこれも“情けない今までのジェロニモ”を演出するための必要条件です。少しずつ読者にストレスを与え、それを解消したときに得る莫大な快感のための“ビルドアップ期間”です(笑)。
超神の“唾吐き”に幻滅
その“ビルドアップ期間”において、超神が唾を吐くという衝撃シーンも登場します。これは…美しくないですね。仮にも神様ですから、それ相応の品格は欲しいところです。
これがエクスキューショナーの真なるキャラだとすると、少し残念です。リスペクトができないんですよ、唾は。リスペクトができないということは、この時点でもう、エクスキューショナーというキャラの成長がないことを意味しているんですね。
例えばジャスティスマンが敵として登場した時はどうだったでしょうか。とんでもない強さを誇りましたが、そこに下品な行為はありませんでした。
そしてその主張や理論、行動の厳格さにある種の尊敬を抱けたはずです。だからこそジャスティスマンは、シリーズを超えても確固たるキャラの地位を得ているんですね。
そしてこの行動は、エクスキューショナーと、スーパーマンロードの神との同一性を乖離させています。できれば
という設定を望んでいるファンにとっては、至極残念な行為なんですね。
ですので今回の“唾吐き事件”については、ジェロニモを発奮させ、隠れた力を引き出させるための、エクスキューショナーなりの下品演技であったことを期待したいです。
ジェロニモ第一覚醒
この流れで著しく尊厳を傷つけられたジェロニモは、お約束通りの発奮モードに。自分の倍もあるかと思われる相手を力で持ち上げ、強烈なバックドロップ。ポテンシャルの片鱗を見せつけます。
そしてそこからのチョップ攻撃で超神に片膝をつかせる攻勢を見せます。ここで序盤の“ぬるいチョップ”との対比が効いてくるんですね。同じ絵面、似た構図ながらも、思いの深さを伴って見える不思議さがそこにあります。
そして同時にジェロニモ不安視急先鋒(笑)たるアシュラマンの

ホウ、アイツ…
というつぶやきを挿入することで、ジェロニモの雰囲気が変わったことの説得力を増しています。
サンシャインに至っては

アイツは元々あれくらいやる。かつて3mはあるオレの巨体をあのチョップで押したんだ。それも人間時代の話だそ?
と、推薦人の面目躍如となる発言。さらに

そんなヤツが超人になったんだ。弱くなるわけがない。
とドヤ顔ですよ(笑)。推薦した手前、実は内心ホッとしてたんじゃないのかな(苦笑)。
ジェロニモの反撃を受けたエクスキューショナーは、次なる武器である背中の刃物『エクスキューショナーソード』を手にします。この存在感ある大きな半月状の刃物に、“死刑執行人”もしくは“死神”的なイメージを感じさせます。
しかもそれを持つための柄がなく、刃物部分をダイレクトにつかんでの攻撃ですよ。男前すぎます、エクスキューショナー。指は大丈夫なのでしょうか(笑)。
しかし第一覚醒をしたジェロニモは『肉のカーテン』のような鉄壁のガードでそれを阻止。エクスキューショナーにペースを譲らず

一気に行かせてもらうだ!
と必殺の『アパッチのおたけび』の体勢に入って次回に続く、です。
早すぎる必殺技移行について
え…ちょっとフェイバリットへの移行が早すぎませんか…? と思うのですが、個人的にはこれでいいと思います。
おそらく『アパッチのおたけび』は無残に破られるでしょう。
ただ今回のジェロニモのテーマは“再生”です。今までのジェロニモの価値観をすべてなくして生まれ変わることがテーマだと思うんですよ。
何度か言っていますが、いわゆる“ジェロニモ2.0”の誕生です。そのためには、今までのキャリアはすべて破壊された方がむしろいいんですよ。
逆に言うと、彼は今まで『アパッチのおたけび』に頼りすぎだったんです。すべてを失ってからの再生、それを彼がどう勝ち取るかが大事だと思うんです。
つまり今回の試合で、ジェロニモは『アパッチのおたけび』に代わる、新たなフェイバリットを手にする可能性が高いと思います。そしてイメージをガラッと刷新したジェロニモ像をぜひとも確立してほしいですね。
ちなみに過去のジェロニモについてはこちらからどうぞ。
その他気になった点
その他気になった点は
- エクスキューショナーのマスク? のデザインが、幾何学的にバランスよく見えるようになってきた。
- 自分で“勇者”称号を欲しがるジェロニモ。意外と貪欲(笑)。
- エクスキューショナーの掛け声は“ムハーッ”。
- ジェロニモを“小僧”呼ばわりするエクスキューショナー。あなたからしたら、ほぼすべての超人が“小僧”でしょうが。体の大小だけでいうなら(笑)。
- あれが素顔だとしたら、あの硬そうな口元から唾を吐くのは難しそうだ。やはり仮面なのかな?
- 唾を吐くのは、内藤哲也あたりのイメージからなのかな?
こんなところです。
そして最新刊76巻が10月4日に発売だそうですよ。


コメント
超神側に(調和の神を除いて)ザ・マンや始祖たちより品が無いように(或いは弱そうに)見せているのは、彼らとの対比の為かと思いますね。
ギミックを多用する奴が多いのもその影響でしょう。
…なので、はっきり言って期待はしない方が良いかと。
期待しないのはジェロに対しても、ですが(苦笑)
だって後ろの像が認めさえすれば、負けようが引き分けようが構わないわけですから(勝たなきゃ認めないとは言ってない)
正直ブロッケンの時のこともあるので自分は期待はしてません(汗)
ターキーさん、こんにちは。
たしかにブロッケンVSサイコマンのときの“元本保証”は、見事に反故にされましたからね(苦笑)。
超神の品のなさについては、今後の課題かと思います。かろうじてコーカサスマンが合格レベルかな…?
毎回、いつも楽しみに見させて頂いております。それにしてもゆでさん!3wはちょっと休み過ぎですよ!10月は毎週連載してくださいね!
それにしても今回の超人と超神の対戦形式はかつて大人気格闘漫画の魁‼︎男塾と全く同じですね。まあ、これは嫌いでないので大いに結構です。
ユースケさん、こんにちは。
いや~、たしかに今回の3週空けはキツかったですね~。
まあその間に『闘将!拉麺男』の読切を掲載していましたから、スケジュール的なものもあったのでしょう。
ただやはり、出来る限りの毎週掲載を私も期待しております!
雄叫びは効くけどあの仮面みたいな物がちょっと割れるに一票
やはり今までのジェロより頼もしく、かつ上に行ってもらうには
それぐらいの演出の方がいいのではないかと
で、エクスキューショナーが本気を出して苦戦して次回に続く…
なんて流れじゃないかなーなんて
uzukiさん、こんにちは。
なかなかするどい読みですね。マスク? のひび割れはとてもありそうだと思います。
とにかくジェロニモにこびりついた情けなさ、これを払しょくしてほしいです。
何処と無くサンシャイン戦が思い出される試合の流れですね。
ドリルの串刺しは地獄のピラミッド……
当時のバックドロップはサンシャインが仕掛けましたが……今回はジェロニモ。
ボディスラムでサンシャインを投げたときやサンシャインのバックドロップを返したときはアキレス腱を切ったり背骨を折ったジェロニモが……。
人間の時に強かったジェロニモ、そして現在、サンシャイン以上の巨体を投げても無事なのはやはり……ジェロニモが超人の肉体になり、より強くなった証ですね。
五代目ハワイチャンピオンになったジェロニモが本当なら弱いわけがない!とジェシーも応援して欲しいです(笑)
柩幸さん、こんにちは。
なるほど、サンシャイン戦のオマージュ、あるかもしれませんね。さすがよく読み込まれてらっしゃいます。
反撃するのに壊れない体、これだけでも成長の証でしょうか(笑)。
ジェシーもどこかでカッコいい活躍を期待したいですね。まだまだ膨らませる余地のあるキャラだと思いますし。