『キン肉マン』520話では、魔界のプリンス・アシュラマンと、神の資格者・サラマンダーによるエクストラマッチが、いよいよ本格的な能力対決へと突入。
注目すべきはサラマンダーが新たに披露した“炎の腕”というギミック。実体か炎の幻か…そのカラクリの正体は、サラマンダーにとってあまりにも都合が良く、対戦相手を混乱させる厄介な特性を秘めていた。
6本腕という絶対的強みを誇るはずのアシュラマンは、その“多腕”というアイデンティティすら模倣され、奪われ、逆に苦しめられる立場へと追い込まれていく。一方、サラマンダーは技、言動、体形までもコピーする“マネマネ戦法”で、物理攻撃だけでなく精神攻撃をも仕掛ける。
本記事では、炎の腕のカラクリ、サラマンダーの模倣戦略の狙い、そして「強みを消されたアシュラマン」に課された試練の意味を、ユーモアと考察を交えながら読み解いていきます。
今週の注目ポイント
この記事にはキン肉マン週プレ最新話520(2026年2月2日配信分)の感想が記載されています。つまりネタバレ確実なため、十分ご注意ください。
また、著作権保護の見地から
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②紙媒体
等でオリジナルの作品を事前に読むことを強くお勧めいたします。
最新話はこちら↓のリンクから!!

お忙しい方、文章を読むのがめんどい方は、今回のテキストを編集した動画↓からもお楽しみいただけます。ではいってみましょう!
今週のキン肉マン第520話「6本腕VS6本腕!!」感想と考察
前回までのあらすじ
宇宙崩壊を加速させていた元凶は刻の神だった!
エンデマンが消滅した場所から神の資格”1億パワー”を受け継いだ新たな時間超人”炎天の刻“サラマンダーが出現!! アシュラマンとのエクストラマッチに発展!
序盤、サラマンダーの火炎殺法に戸惑ったアシュラマンだったが、6本の腕を駆使し自分のペースに持ち込もうと攻め立てる。ところが、アシュラマンの攻撃をさばききったサラマンダーは、アシュラマンの6本腕に目をつけると、炎でできた腕を生やして自らも6本腕になった――!! 前回の感想は☞https://oreryu.site/kinnikuman15-106/
強がりは世間知らずと紙一重?―アシュラマンのお坊ちゃん気質
炎で生やした腕で、6本腕vs6本腕という多腕勝負を挑むサラマンダー。これによりアシュラマンの絶対的優位性を潰しにかかります。
しかしこのサラマンダーの予想外かつ不敵な対抗策に対し、アシュラマンは

カ~カカカ、何をやるかと思えばハッタリもいいところだ
と、まったく動じる気配がありません。
この辺の彼の図太さというか、平常心を失わない胆力はすごいですよね。さすがは魔界のプリンスというか。同じプリンスでも、スグルだったらすぐに動揺してますからね、きっと(苦笑)。
ただそれは同時に彼の自信過剰すぎる性格、いうなれば“お坊ちゃま的世間知らず”という側面が強く出ている感もあり、より世の中を広く深く経験した相手から見れば、

そのうち痛い目をみるタイプ
と酷評されかねない、非常にもろい胆力なのかもしれません。
そんな彼を見ているとですね、私は『3年B組金八先生』において、沖田浩之さんが演じた松浦悟を思い出すんですよ。
お金持ちのお坊ちゃんながら学校では悪ぶって先生にいちいち反抗し、彼のご機嫌をうかがう子分を複数率いるお山の大将。
そんな彼は、転校生としてやってきた、筋金入りのドロップアウターである加藤優と張り合うことで、自分の上辺だけのツッパリに痛いほど気づかされるのです…ってわかるかな~?

まあこの辺の詳しい内容については、こちら↓にて詳細に考察しておりますので、よろしければどうぞ。
そして彼が目の前で生じた現象に動揺しなかった根拠は

見た目は屈強な腕に見えても、炎はただの現象にすぎん。そんなまやかしに誰が怯むものかーっ!
というもの。要は

炎を腕の形に見せかけただけ
という、エレメントによるイリュージョンだと判断したんですね。これは前回、私がカラクリの一つとして推測したものと一緒です。
アシュラマン反撃!百裂張り手の波状攻撃―恋しさと せつなさと 心強さと
そんな持論に自信満々の彼が躍りかかると、

ならばくらってみるか、我が6本腕による地獄の波状攻撃をーっ!
と、それを“上等”と迎え入れるサラマンダー。こちらも相当に自信満々です。
この激突で先手を取ったのは我らが魔界のプリンス・アシュラマン。

波状攻撃をくらうのはお前のほうだーっ!
と、6本腕から繰り出される掌底の雨あられ。
その様子はさながら『ストリートファイターⅡ』における相撲戦士、エドモンド本田の『百裂張り手』のよう。しかもプリンスのそれは残像ではなく、実際の物理腕が乱舞する分強烈なことこの上なし。
そんなエドモンド・アシュラは、“恋しさと せつなさと 心強さと”をBGMに勢いにのる(笑)と、左上中腕によるアッパーカットをサラマンダーに食らわせ、返す刀で今度は右上中腕によるボディーアッパー。
そんなアシュラマンの“ストⅡ怒涛のラッシュ”を受け、サラマンダーは思わず後ずさりします。

そしてアシュラマンがその機を逃すはずもなく、

地獄の波状攻撃はまだまだ続くぜーっ!
と、次はサラマンダーの上部4本の腕をかんぬきに捕え、そのままかんぬきスープレックスを敢行。
いや~ゆで先生、かんぬきスープレックス大好きですね。おそらくですが、私の統計上ではかんぬきスープレックスの登場率、必殺技を除外した技の中ではトップ3に入りますよ、きっと。それくらい作中ではポピュラーな技だと思いますね。
炎の腕の厄介な秘密―サラマンダーのマギー司郎イズム
ここでアシュラマンは

なんだこの腕、掴めるではないかーっ!
と、そのエレメントではない、物理的感触に違和感を持ちます。そりゃそうですよね、彼の自信の根拠はその“実体のなさ”という推察だったわけですから。
しかしそれは“かんぬきスープレックス”という技を仕掛けるにおいては、ロックされる部分がより強固となり、有利に働くはず。決してアシュラマンにとって、悪いことではないんです。
ところがこのサラマンダーの炎の腕は、投げの途中で突然にその物質性をなくします。ゆえに投げはすっぽ抜けた状態となり、結果サラマンダーは技からの脱出に成功。
この奇妙な現象にアシュラマンやリングサイドのテリー&スカイマンが怪訝な表情を見せると

残念だったな、我の炎の腕は実体を持たぬ。貴様の言うとおりただのまやかしだーっ!
と、そのカラクリを暴露するサラマンダー。そしてそのまま空中から勢いよくヒップドロップを落とし、その衝撃で吐血するアシュラマン。
う~ん、これはたしかに変ですよ? 一度はきちんと掴めたはずの腕が、途中から実体がなくなるかのごとく抜けてしまうなんて…まるでドライアイスを手にした瞬間、煙となって消え去ってしまったかのようです。
そんな疑問を抱いていると、サラマンダーは

お前の推察は間違いではないぞーっ、だが半分だ!

なぜなら我の炎の腕は、意思によって実体をなくすこともできるし、在るものにもできる
と、そのカラクリについてもすぐに教えてくれました。
この辺、かなりサービス精神旺盛ですね、サラマンダー。まるで手品が終わった瞬間に、すぐに種明かしをしてくれるマジシャンのようです。
いや、このスタイル、マジックを披露しながらネタばらしで笑いをとる、マギー司郎イズムを継承しているともいえるでしょうか。これはもう、マギーサラー爆誕の瞬間ですよ(笑)。

…って、そんなアホなことを言っている場合じゃないんですよ、皆さん。だってサラマンダーが言っていることは、
自分で自在に腕の虚実をオンオフできる
ってことじゃないですか。これ、かなり深刻な状況ですよ。
というのも、“腕を生やす”というただでさえ厄介な能力を、ご都合主義で性質変化までさせられたんじゃ、相手する方はたまったもんじゃないですって。
これを先ほどのドライアイスで例えるならば、彼は必要に応じて腕をエレメントに昇華できるし、思い立ったらすぐに肉体として凝固もできるってことなんですよ。

つまり彼は、ある意味“何でもあり”に近しい能力を手にしたことになるわけです。これは尻尾に続く、彼の大きな強みになりますよね~。こりゃアシュラマン、受難が続くぞ…。
アシュラマンの屈辱―奪われた“多腕”のお株
そんな己の言葉通り、サラマンダーはすぐに腕を実体化し、6本の腕を駆使したマウントパンチの雨あられ。
先ほどのエドモンド・アシュラから受けた掌底連打の倍返しをするような手数で、無慈悲に彼を攻め込みます。そんな彼の顔は、まさに狂気に満ちあふれています。
そして勢いに乗じたサラマンダーは

宣言してやろう、この試合が終わる頃には、貴様の全身は我が紅蓮の炎で焼き尽くされ、リングに無惨に這いつくばっていることだろう~っ
と、前回のように“サラトラダムスの大予言”で再びの未来予知です。
ただ彼は放った言葉がすぐにブーメランになる人だからなあ…前回もコント芸人かとツッコまざるを得ない動きをしたし…さあ今回はどうなるでしょう(苦笑)?

一方、一気に劣勢となったアシュラマンは、普段は自分が相手に食らわせている3倍の手数の攻撃を、自分自身が受けるというまさかの展開で、完全にお株を奪われた屈辱的な状態に。
しかもこの攻撃の厄介な部分は、打撃に炎がコーティングされた“炎の拳”となっている点です。そのため

アシュラマンの顔がどんどん焼けていく!
とスカイマンが叫んだ通り、“火傷”という追加効果を付した3倍攻撃となっているんですね。このいやらしい相乗効果が、アシュラマンにダメージをどんどんと蓄積させていくわけです。
これを見たときに私、『キン肉星王位争奪編』におけるロビンマスクvsキン肉マンマリポーサを思い出しちゃいましたよ。
あのときはマリポーサが炎を全身に纏い、ロビンに焼き印を押すかのように怒涛の攻撃を仕掛けましたからね。あのロビンから焦げた香りが漂うような厳しい攻めを、再び目にした気分です。
そんな苦しい状態からアシュラマンは何とかそれを払いのけることに成功。しかしサラマンダーはすぐに四足歩行のトカゲ体勢を取って臨戦態勢を維持。
…あれ…また自分からリングに這いつくばっているんですけど…サラマンダー…今回も予言ブーメラン、達成か(苦笑)?

高度な精神攻撃?―サラマンダーのマネマネ戦法
そして立ち上がったアシュラマンは、疲労の色を隠せません。しかし

私の顔を傷つけたこと、後悔するがいい
と忠告した直後、彼の面が“本気モード”ともいえる

阿修羅面怒り!
に変化。あのバッファローマンですら頭を抱えて恐れる“阿修羅面怒り”にて、はたして状況は打開されるのか。
逆にいえば、このモードでもサラマンダーにやり込められるようであれば、フェイバリットを除いて

もうアシュラマンには打つ手なし!
となってしまうため、実は背水の陣だったりもします。
そして怒り面モードのアシュラマンが繰り出した技は、必殺の竜巻地獄! このカードが決定したときから注目されていた
竜巻vs火炎
の闘いが、とうとう現実のものとなりました。
しかし迎え撃つサラマンダーは、それを避ける気配はまったくなし。

我はこの6本の腕が、すっかり気に入ってしまったーっ!
と叫ぶや、再び腕を生やして6本腕になり、

わかっているのか。
風を浴びれば炎はさらに勢いが増す

くらえーっ、紅蓮地獄ーっ!
と、アシュラマンの竜巻地獄のコピーに炎を加味した“炎の竜巻”でそれに対応します。
いや~、前回からいちいち相手のマネをしてきますね、サラマンダー。
- ローリングソバット
- “イキリ豚”返し
- “こんなもの”返し
- 6本腕
- 竜巻地獄
といったように、技や言動を含め、かなりアシュラマンの癇に障るような模倣を繰り返しているんですよ。
ほら、我々もちびっ子時代にやりませんでしたか? 友達がしゃべった言葉を、延々とオウム返しをするいたずら。

宿題やった?

宿題やった?

いや、オレはやったよ

いや、オレはやったよ

…なんでオレのマネすんの?

…なんでオレのマネすんの?

やめろよ、マネすんの!

やめろよ、マネすんの!
みたいな。その後高確率でケンカに発展するやつです(笑)。

これって、相手をかなりイライラさせる手法なんですよね。つまりサラマンダーはマネ技をワザとやって、アシュラマンを精神的にも手玉にとっているのかなあと。
実はこの推測って、感想文仲間のたけGさんが前回の時点で指摘しているんですよ。それを拝見して、なるほどな~って。
そして今回の竜巻地獄のコピーにより、その説に説得力が増しているんですよね。ちなみにたけGさんの感想ブログはこちら↓です。

マネの行き着く先―阿修羅バスター合戦の未来
そしてこのマネマネ戦法がエスカレートしていくと、その行き着く先は…
サラマンダー版阿修羅バスター
のお目見えとなるんですよ。いや、この展開ならば、限りなくその可能性は高いですよね。
しかも彼は尻尾も手足のように自在に扱えるため、阿修羅バスターにプラスワンの工夫を施した、それこそ本当の意味での
改良阿修羅バスター
を放ってくることだって考えられるわけです。となると、物語の後半は壮絶な“バスター合戦”が繰り広げられるのかもしれません。
“多腕”という強みによって、バスター技には絶対の自信を持つアシュラマンだけに、このバスター合戦で万が一敗れるようなことがあれば、それはプライドの高い彼にとっては、かなり痛恨な展開だと思われます。
でもその展開…めちゃくちゃありそうな気がしませんか? だってアシュラマンがバスター合戦で敗れるなんて、かなりインパクトが大きいじゃないですか。
ぶっちゃけゆで先生、今回はそれを描こうとしているような気がしてなりません…。

強みを消されて這い上がれ!―ゆで先生が課したアシュラマンの試練
さて、両者の竜巻はそれぞれが猛威をふるってリング中央で大激突。そしてそれを制したのは…なんとサラマンダーの『紅蓮地獄』でした!
見事炎が風をのみこみ、

そして貴様は焼き尽くされる!
というサラマンダーの一喝とともに、威力を増した灼熱の竜巻がアシュラマンを一気に襲います。
炎の渦に巻き込まれたアシュラマンは、その熱気流によって上空高く舞い上がり、それを空中で捕獲したサラマンダーが、6本の炎の腕を使ってアシュラマンの胴、両腕、そして両足を次々とロック。
最終的にアシュラマンの自由を完全に奪うと、そのままパイルドライバーの体勢で落下する

サラマンダージェニュインテラーッ!!
を繰り出して次回に続く、です。
もうアシュラマン、絶体絶命ですね。次回これがまともに決まるとなると、かなりのダメージを負うことは必至です。それくらいガチガチに固められた、エグイ技です。
しかもこの技のセットアップも、前回アシュラマンが出した『阿耨多羅スープレックス』のセットアップに、そこはかとなく似ているんですよね。
阿耨多羅スープレックスは
- フルネルソン
- 胴ロック
- 両股すくい
を6本の腕でガッチリと極めて投げるのですが、このジェニュインテラーも
- 胴ロック
- 第一上腕ロック
- 両足ロック
と、これまた6本の腕でガッチリと極めて落としにかかっているんですよ。
これもサラマンダーのいわゆる
マネマネ戦法
の一環だとすると、なかなかに徹底しているなと。
そしてゆくゆくは“バスター合戦”に展開していくのも、あながち間違いではないかな、なんて思えてきましたよ。
でもそれはゆで先生が課した、アシュラマンの試練でもあるのかな、と。きっと先生なりの

強みを消されて這い上がれ!
という、アシュラマンの成長を今回は描きたいのではないかと感じました。皆さんはどう思われましたか?

第520話感想とまとめ
以上、今回の感想と考察をまとめると
といったところでしょうか。
そして今回は惜しくもピックアップできなかったポイントが、まだまだあります。それらについては一言雑感ですが、次の項をご参照ください!
第520話の小ネタ感想―気になったシーンピックアップ
その他気になった点は
- 全ページにわたって腕の数がハンパない…中井先生、大丈夫かな(汗)?
- 今のところ腕が減るという、嶋田先生からの作画工数減の救済策はなし(苦笑)。
- テリーとスカイマンが並ぶ構図は新鮮だな…いいね!
- 舌なめずりをするサラマンダー。やはり野卑。
- “阿修羅面怒り”は迫力があるなあ。
- でも炎の竜巻の威力にひるんで、一瞬笑い面に戻っちゃってる…。
- “ジェニュインテラー”とは“正真正銘の恐怖”といったところか。
こんなところでしょうか。なかなか反撃に移れないアシュラマンですが、まだまだイケると思いますね。やはり前述したように、今回は
強みを消されていかに這い上がるか
が、彼のテーマであると思いますので。
余談ですが、先日ものまね芸人のホリさんからXをフォローしていただきました。キン肉マン芸人としても名高いホリさんからフォローをされるなんて、とても光栄です。
みなさんも今回感じたことやその後の展開予想などを、よかったらXやコメント欄に書いてくださいね!
お知らせ
超人批評のご案内
超人批評では新作がアップされております。今回は記念すべき超人批評100回突破シリーズとして、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評を数回に分けてアップ。
そしてとうとう今回、ウォーズマン再批評が最終回を迎えました。今回は

ウォーズマンとは何者なのか
という、彼のアイデンティティの最深層に迫っていきます。
はたしてウォーズマンというキャラの根幹は何なのか。それについて、多くの事例と資料をふまえ、深々と考察をいたしました。
そしてありがたいことに、この批評は嶋田先生からも

深い考察ありがとう。
作者が涙してしまいました
という、ありがたいメッセージをいただいております。ご興味わいた方は、ぜひご一読くださいませ。
キン肉マン以外の雑文のご案内
キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。
趣味に費やす時間が限られている中年社会人。わずかに空いたその時間、可能な限り濃密に楽しみたいというのが正直なところです。
そんな悩みに一石を投じる、オレ流趣味のタイパUP術。ブログ執筆とレトロゲームプレイを例に、どちらも少ない時間で同時に満足度を上げた方法論をご紹介します!
コミックスのご案内
そしてコミックスは最新刊の91巻が、2026年の1月5日に発売! 私はもう手に入れましたよ。皆さんもお忘れなきよう、お早めのご購入を! それではまた。



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