バーザーカーの必殺技を立て続けに食らいながらも、勝利に邁進するアシュラマン。するとそれに悪魔六騎士の魂が呼応。アシュラマンの6本の腕に宿り、バーザーカーに強烈な拳の連打をお見舞いした!!
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One for all,All for one
腕を切断されなくても、そして生きている仲間からさえも腕を借りることが可能となったアシュラマンの怒涛の攻撃に、我々読者は大フィーバーです(笑)。

悪魔超人が一致団結している…!
という美しい構図と、彼らの代表としての覚悟を持ち、勝利に執着するプリンスの意地に、ラグビーでいうところの

One for all,All for one
(一人はみんなのために。みんなは一人のために)
がすっぽりと当てはまっていて、まるで彼らの後ろに山下真司が見えるようです。いや、山下“悪魔将軍”真司か(笑)。

この名言を今現在の彼らに当てはめると、アシュラマンとしては

オレは悪魔超人の代表だ!
(一人はみんなのために)
となり、彼をサポートする他の六(五)騎士としては

オレたちはアシュラマンを全力サポートだ!!
(みんなは一人のために)
となるわけです。
もうね、1㎜違わず当てはまるんですよ。清々しいくらいに。ただ私はここでもう一つ、進化した解釈をしたいと思います。それは後半の

All for one
(みんなは一人のために)
という部分を

All for one
(みんなは一つの目的のために)
としたいんですね。
そしてその“一つの目的”とは、当然ながら
に他なりません。
アシュラマン以外の他の五騎士が、悪魔の絆をもって彼個人を応援するというスタンスもいいのですが、それ以上に
という悪魔超人の矜持に準じた

All for one
(みんなは一つの目的のために)
の方が、悪魔超人全体としてのミッション感が演出されて、スケールも大きくなるような気がするんですよね。
そしてその考え方の方が、今回のタイトルである“悪魔6対神1”が示したいニュアンスにベストマッチしているのかな、なんて思うわけです。
彼の言う“自制”とは
そんな“全員ラグビー(笑)”をもってしても、ペースをなかなか譲らないのがバーザーカーです。アシュラマンに一気呵成に持ち込ませず、自分の攻撃で切り返しちゃうんですね。
そして前回も述べたように、“事実を素直に受け入れる”というロジカリストのキャラを最大限に発揮して

じゃあ6人相手にする、ということで
と、焦るどころかモードを切り替えちゃうんですよ。
これって己の実力と現状をきちんと比較したうえで

…うん、対処できるな
と結論づけた結果なので、対応できる自信が本当にあるのでしょう。
6対1という闘いになっても、慌てず、対処法をさがし、実践する。このあたりの感情の制御が、彼の言う“自制”なのかもしれないなあ、と思ってしまいました。
このあたり、やはりジャスティスマンと少し似ているな、と思いますね。裏を返すと、とんでもない強敵だということなんですけど(苦笑)。
“自制”と“狂乱”の共存
実際の話、彼はアシュラマンの“All for one”打撃(笑)に対し、たった2本の腕で真っ向勝負しています。アシュラマンの言う

全身全霊をもって…!!
という覚悟のあふれる怒涛の攻撃を、見事に捌いているんです。
しかもその表情がなんとも嬉しそうなんですよね。これは『ドラゴンボール』で悟空がよく口にする

オラ、ワクワクすっぞ!
という状態と一緒ですよ(笑)。
これに対して悟空の仲間であるブルマは

サイヤ人って頭おかしいのよ
という表現をしていましたが(笑)、この格闘に関してネジが飛んでいるような頭のおかしさこそ、彼が“バーザーカー(狂戦士)”と名乗るのにふさわしい所以である、と感じてしまいます。
そう、彼はロジカルに自分を管理しつつ、笑いながら戦闘を楽しむ変人(神)なんですよ(笑)。
それらは要素的に完全に“二律背反”しているはずなのですが、さすがは超神なんですかねぇ、その共存を実現させちゃっているんですね。
そんな変人ですから、当然アップグレードしたプリンスの攻撃をしのいだ後は、己のフェイバリットへとつなげることが可能なわけです。
この流れに至るのにも

キミたちの”勝ち急ぐ傾向”を利用すれば、わけないよ
という冷静な思考を経て、ですからね。このあたりもジャスティスってる(笑)…なんだジャスティスってるって。神ってるじゃないんだから(笑)。
魔界のクソ力とは
ただドフドフさんは調子に乗って、大きな失言をしてしまったんですね。それが

仲良く地獄行き!
です。これはね、プリンスが反応する前に、私が先に反応しちゃいましたよ。

悪魔に対して“地獄行き”て!
って(笑)。
そしてプリンスは、バーザーカーがチェックリストを有効活用しているというお株を奪い、“地獄は悪魔にとってホーム”という項目をすかさずチェックし、バーザーカーに対して怒涛のツッコミをみせます(笑)。
そんなやりとりの中、満を持して登場したのが

魔界のクソ力!
ですよ。『宇宙超人タッグトーナメント』準決勝以来の発動じゃないですか? 約40年振りでしょうか。
しかも今回の“魔界のクソ力”は

All for one
(みんなは一つの目的のために)
という高尚な理念を伴っているので、とてもまばゆいです。実際プリンス、まばゆくなってますし(笑)。
正直なところ、“火事場のクソ力”と“友情パワー”という二つのエクストラパワーが、同一のものなのか、同系統の似て非なるものなのかはよくわかりません。
ただ今回の“クソ力”は、確実に“友情パワー”寄りのそれですよね。それこそサンシャインが常々口にしていた

悪魔の友情
というやつですよ。
これの最上級たる答えの一つが、今回の“魔界のクソ力”なのではないでしょうか。
そしてその至高のエクストラパワーが表現せし技、それは当然プリンスのフェイバリットたる…

阿修羅バスター!!
に帰結するわけです。
驚愕のソリューション
そして我々がもっとも懸念していた

ジャンクハンド、阿修羅バスターには逆にジャマ(笑)
という点について、ゆで先生はしっかりとその解決策を用意してくれていました。

その技は首が弱点だろ!
というバーザーカーの冷静な分析と対処法に対し、ジャンクハンドの鋭利な鋲が、まるで虫ピンのように“プチッ”っと彼の首を固定。

いくら夏休みだからって、そんな昆虫採集のようなっ!!
と、プリンスの繰り出した対抗策に、全国の読者が深夜に仰天した瞬間ですよ(笑)。おそらくこれで今夏の自由研究は、“昆虫採集”が激増することでしょう(苦笑)。
しかし…ゆで先生、すげぇなあ…。我々の浅はかな感覚の、完全に斜め上を行ってるよ…。
すべては掌の上
前回の流れを見た我々は

サンシャインの腕生えた! 胸熱!

と思ったら、『悪魔六騎士だョ! 全員集合』だった!!
と、そのボルテージは上がりまくりだったわけです。
ただその高まるボルテージの中で、頭の片隅によぎった唯一のツッコミが

ジャンクハンド、いろいろと無理あんだろ
だったわけですよ。これは皆さん、全員が感じたことですよね? 正直に白状してくださいよ(苦笑)?
しかしゆで先生は、この我々の“フィーバーとツッコミ”を、ニコイチでしっかりと予測していたわけです。
さらには我々の

ジャンクハンド、いろいろと無理あんだろ
という、やや蔑みがかったツッコミを一気に黙らせる

虫ピン、用意しておいたから
という仰天のソリューションもまた、きちんと用意していたのです。
これはもう…我々読者の完敗でしょう。それは蔑みからの驚愕。あまりの振り幅の広さと高低差。我々は完全にゆで先生の掌の上で転がされていたんですよ!
このインパクトがありすぎる展開を見ると、やはりゆで先生の天才性を感じずにはいられませんね。
そしてこの“虫ピン”解決法を、しっかりとサンシャインの腕がサポートしているんですよ(笑)。それはいつぞやの、やはりアシュラマンの腕に生えてきたカメハメの腕が、彼の首を絞めたような動きです。
そんなサンシャインの腕がしっかりと昆虫を押さえてからの、ジャンク虫ピン。これで完全にバーザーカーの動きを封じ、完璧なる『阿修羅バスター』が炸裂して次回に続く、です。
もうね、流れとしてはこれ以上のものは望めないのではないでしょうか。逆に言うと、次回これをしのがれたら、アシュラマンの方が赤信号ですよ。
たださすがにそれはないと思いますね。今回の公開日である8月8日のアシュラマンの誕生日に、彼のシングル初勝利を拝むことはできませんでしたが、次回早々にはそれが実現するのではないでしょうか。
祝! 週プレ連載通算1000話目!!
今回のお話で、週刊プレイボーイにおける通算の連載回数が1000話に達したそうです。いや~めでたいですね! おめでとうございます!!
こんなに長い間、我々を楽しませてくれるゆで先生、そして関係者の方々に、ただただ感謝です。
そして今回の1000話を祝し、リアル・ディールズの傑作選がまた無料公開中のようです。今回は彼らの外伝的エピソードが多く、違った角度からまた彼ら8人を深掘りできるラインナップになっていますね。
期間限定の企画なので、ぜひ今のうちに楽しませていただきましょう!!
その他気になった点
その他気になった点は
- 表紙の“6倍返しだ!!”というアオリ。いきなり笑ってしまった(笑)。
- やはりサンシャインとジャンクマンの腕が、ビジュアル的にも存在感抜群。
- 二人の体当たり、そして殴り合いは迫力満点!
- “悪魔と神の壮絶な殴り合い”というフレーズはイカしている。
- “十分”と評されたスタミナは、他の五騎士から補充されたのだろうか。
- そうだとすると、ジェロニモが受けられなかった、“パワーの輸血”に近いものを感じる。
- 『波羅蜜多ラリアット』は、今回あまりいいところないな。
- “腕をまとめる”という行為は、複数腕が強みのアシュラマンにとっては愚策なのかも。
- 神に“完成度が高い”と評される『阿修羅バスター』。認められてはいるんだ。
- ザ・ニンジャとプラネットマンの腕が、ちょっと日陰者かな(苦笑)。
- サンシャイン腕の180度折り曲げは、絵面的には無理があるなあ(苦笑)。
- 関節のメカニズム、説明不能でしょ(笑)。
こんなところでしょうか。そして…! 最新刊79巻が絶賛発売中です。ロボ超人の哲学、ご堪能あれ!


コメント
しばらくぶりでした。
タッグ戦、ずっと見ていましたがサンシャインとナチュラルがほぼ相討ちとなりましたね。始祖編で見事な(悪魔らしい)大逆転で格上の超神相手ではどうか?と思うところもありましたが本戦も素晴らしかったと思います。バーサーカーに放り出されたナチュラルは少し可哀想でしたが。
ここも見事にアシュラマンの怒りでバーサーカーとの一騎討ちに繋げましたね。悪魔六騎士は片腕がない状態かな?と思ったりもしますがジャンクマンの腕の使い方も本当に予想外でした(驚)。ですがジャンクハンドはコの字にもなりますので今回のアシュラバスターを堪えても二回目のアシュラバスターはより強い形が作れそうです。これで勝ち、かな?
MKさん、こんにちは。
仰る通り、ジャンクハンドの利用法は仰天でした(笑)。しかしいろいろなバリエーションが増えましたね、阿修羅バスター。それこそキン肉バスターのバリエーションラインナップに近づいてきているような感じです。
そして次回、ぜひとも感動のシングル戦初勝利をあげてもらいたいものです。
バーザーカーはそのキャラ性を失うことなく有利に戦いを進めて
プリンスは機転を利かしたジャンクハンドの使い方で見事なる逆転
これは超神編ベストバウトの一つに入ると思いますね
六騎士アームは他の六騎士も後でプリンスに文句言うのかなぁ
祝勝会かなんかで
「いきなり腕を持っていくなよ、お前」
とか言いつつ、笑いながら酒酌み交わしたりしてたりして