パピヨンマンに“地獄の三重刑”を返されてしまったネプチューンマン。さらに鱗粉でできたアバターパピヨンマンに挟まれると、掟破りの逆クロス・ボンバーをくらってしまい……。
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傲岸不遜のマウント合戦?
自身のフェイバリットであるクロス・ボンバーを逆に浴びてしまったネプチューンマン。これは屈辱です。そしてその屈辱シーンのバックには、過去にこの技で屈辱を味わったテリーグレート、ロビンマスクの回想絵が挿入。
いや~、この回想シーンの頃のネプチューンマンは、憎らしいほど強かったですよね。あの時は我々も、彼によってどれだけ悔し思いをさせられたことか…しかし今はその役をパピヨンマンが担っているわけで。
そう考えると、この試合は傲岸不遜に相手を虐げ続けた者同士の試合なんですよね。となると、

いかに相手から傲岸不遜マウントをとるか?
という点に、我々の感情が揺さぶられることに気づくのです。
つまりこの試合のネプについては、全盛期の憎たらしさをパピヨンマン相手に発揮すればするほど盛り上がること請け合いなわけです。さあ、今は屈辱セールのターンですが、ここから屈辱を与える方に回れるのか。
そんなことを思っていると、相手のお株を奪ったパピヨンマンが

リラリラリラ。
お前たち旧式の歴史は学んでいる。この技の再現も朝飯前だ
と、ご満悦の表情。やはり彼らは生まれて間もないとはいえ、刻の神からさまざまな闘いの歴史や技のロジックを、急速に学んだようですね。
それこそ真弓やロビンもびっくりの、スパルタな教育メニューだったのかもしれません(笑)。おそらく座学の時間だけでは足りず、睡眠学習も取り入れたことでしょう。きっと現場では

寝る時まで勉強するの!?
と、不満が噴出していたに違いありません(笑)。

…でもあれか、彼らは時間を操り、統べることのできる時間超人ですから、時間のやりくりなんてお手のモノなのかな?
あの頃のネプ、戻る!
過去の戦闘スタイルへのアジャストも自信たっぷりのパピヨンマン。しかしそれを受けたネプチューンマンは

グ…グハハハハ
と笑いだします。お…? このリアクションは期待できる兆しなのではないですか?
この彼の意外な反応にパピヨンマンが

なんだその笑い方。何がおかしい?
と、少々イラついた表情を見せます。もうね、彼がイラっとするだけでニヤリとしてしまう自分がいますよ(苦笑)。それに対してネプは

おかしいともさ。これがクロス・ボンバーだと?
と、あざけりを交えた言葉を発します。さらには

お前は本質を理解していない。ただファッションを真似ただけ
と、彼の技が実を伴わないサルマネだと厳しく糾弾。おお~っ、いいよ、いいよ、ネプさん、その蔑み。こっちも期待値、上がってきましたよ~っ!! そして

クロス・ボンバーは対象者の仮面を狩らねば意味はない

今オレの仮面は剝がれていない…コイツはクロス・ボンバーとは呼ばん!
と、二人のパピヨンマンを力で回転させて振りほどきます。
いや~、よかったです。マスクにヒビが入ったので、それなりに大きな威力があったのかと心配しましたが、それは杞憂でした。ひょっとしたら

マグネット・パワーを伴わないクロス・ボンバーなど、何の意味もない
というパターンかも…とほのかな予想をしていたのですが、それ以前のサルマネ酷評でしたね。
そして…出たっ! 今一番パピヨンマンを辱める行動だと私がイチオシしている、“触角ムンズつかみ”! それをブンブンと振り回してからの…頭ゴッチン!
これはいい。まるで言うことを聞かないちびっ子にお仕置きをする、昭和のガンコ親父のようなムーブ!

さらにそんな痛快な行動にのせる蔑み発言が

こんな泥人形を使ったところで…すべてまやかしよーっ!
ですからね。いや~“泥人形”のワードチョイス能力、たまらん。この瞬間、ネプが麒麟の川島さんに、そしてパピヨンマンがドラクエのどろにんぎょうに見えましたよ(笑)。
するとネプのファイトスタイルを体感したパピヨンマンは

見切った。お前の攻撃の起点はその怪力だ

それなら私の蝶々殺法で幻惑しまくってやる
と彼の力の源を分析しつつ、その攻略法を即座に立案。この問題解決に至るスピード感は、刻の神の教育の賜物なのか、それとも彼のネイティブな資質なのか。
ただ結論を急ぎすぎているようにも見え、彼の考えの浅さも少しにおわせます。
そんな彼を見て、

お前は己の強さに自信がありすぎる。
その思い上がりをそろそろ砕いてやろう
とネプは説教を開始。これに対してパピヨンマンは

思い上がりはお前のほうだ。
私の蝶々殺法をたかが怪力で潰せると思っているのか?
と反論。売り言葉に買い言葉で対抗し、終始マウントを取ることを譲りません。
しかしここでまたネプが言葉を被せます。

できるさ。何せ私はここに来た瞬間から、胸の高鳴りをずっと抑え続けてきた。もう我慢できん
何やら我々が望んでいた、Sっ気たっぷりの傲岸不遜なネプが、ムクムクと復活してきたように見えますね。そこにロープ縛り、ロウソク攻撃にキリキリ舞いだった、Mっ気なネプは存在しません(笑)。
続いて彼は

予告だ。この試合、私はお前を完膚なきまで叩きのめし、そのプライドを粉々に砕いて見せよう
と、マスク狩り予告ならぬ、完全KO予告を宣言! うひょーっ、イカすぜネプチューンマン、傲岸不遜のマウントを取り返してきた! これこそがオレたちが求めていた、憎たらしくて強い、自惚れ度満点のネプだよ!
これについては、同じく感想文仲間としてXを中心に仲良くさせていただいているたけGさんも強く感じていたらしく、前回の感想にて熱く語られています。

もうね、たけGさんのネプへの感想、私もまったく同意見でして。ネプの態度がでかくなればなるほど、彼は頼もしいです(笑)。以前彼は『夢のタッグトーナメント編』でも数々のマスク狩り予告をし、真弓大王には

あのネプチューンマンという男、大ブロシキが多くて好きになれん…
と毛嫌いされた過去がありますが、今回ばかりはね、この大ブロシキがとても痛快というか。そしてここまで大言壮語したのならば、パピヨンマンを必ず倒してくれるのだろうという期待が増しますよね。
MPの後ろ盾
あと何といっても彼のKO予告の背景に、大量放出されるマグネット・パワーの柱が描かれていることが大注目でして。というのも、彼のいう

私はここに来た瞬間から、胸の高鳴りをずっと抑え続けてきた
というセリフの“高鳴り”とは、彼にとっての最高エネルギー源であるマグネット・パワーを潤沢に感じたからこその“高鳴り”であることは間違いないんですよ。
そうなんです。五大刻が指定した戦場って、マグネット・パワーの達人であるネプチューンマンにとっては、実はとんでもなく有利な戦場だったんですよね。
つまり彼には巨大なアドバンテージがあるからこそ、その口もなめらかになるし、大ブロシキも広げられるんですよ。これは大きいですよ。
ただ懸念点は、パピヨンマンもおそらくはマグネット・パワーの使い手であろう、ということです。ファナティックが使える以上、五大刻は全員使えると考えた方がよさそうですからね。
ですので、この戦場は五大刻にとっても有利であるということです。ましてやパピヨンマンはネプに“泥人形”と揶揄されています。そんな泥人形のふしぎなおどりによって、ネプのMPが吸い尽くされないことを祈りたいですね(苦笑)。

グレートⅢの出自
そんなマウンティング合戦の中、舞台はモハーヴェ砂漠にパン。ネプが無事に立ち直ったことをモニターから知ったスグルが

ほら見たことか。
ヤツの心配など無用
と、自身の予言が当たったことを、淡々とした表情で口にします。いいですね、この信頼感。そして前回

お前のお友達も生き地獄だな
と、同情とも皮肉ともとれる発言をしたエクサベーターは、予想がまんまと外れてしまったので

ザクザク、仕方ない。
ならばお前に生き地獄を味わわせてやるぜーっ!
と、パワーショベルである右手を振り下ろしてスグルに襲いかかります。しかしスグルはそれを冷静にカットして首を取ると、そのままスイングDDTでエクサベーターの脳天を叩きつけることに成功。
この見事な立ち上がりをコーナーサイドから見たグレートⅢは、

やはりすごい!
これが全盛期のキン肉マンの動き!
と感嘆の声をあげます。これを見る限り、彼が元居た次元では、スグルのファイトがすでに伝説となっていることをにおわせますね。
しかも彼が“全盛期の”と、未来の時間軸からでしか使わない修飾語をポロっと口走ってしまったために、彼が未来から来たことが確定したといえそうです。
となるとやはり彼は『キン肉マンⅡ世』、もしくはパラレルの『キン肉マンⅡ世』の世界からやってきた超人であり、彼にタイムリープを託した男は、キン肉万太郎をはじめとする、未来に生きるキャラなのかなあと思えますね。

マンリキさん、大丈夫(笑)?
そして試合はそのままモハーヴェ砂漠のタッグマッチに移行するのかと思いきや、ここで舞台がシベリアはパトムスキークレーターに戻ります。いやはや、なかなかせわしない。
これはゆで先生、本気で試合の同時多元中継描写をやろうとしていますね。新しい表現技法にトライしようと、どん欲にチャレンジしているように思われます。
そして個人的にはまたウォーズマンvsペシミマンにカメラが移ってくれたことが嬉しかったりもします。やはり気になりますよ、あの続きは(笑)。
そしてクロエの正体がウォーズマンだったとバレるや、ヘリで解説中のザ・マンリキが

ウワアア~ッ、ウォーズマン!
と取り乱し、

どうりで関節技も上手いはずだ…オレは昔ヤツに両足を折られかけたこともあるんだぞ~
と、その脳裏に『ウォーズ・レッグ・ブリーカー』というトラウマをフラッシュバック。
ここでフィニッシュのパロスペシャルではなく、レッグブリーカーをいの一番に思い出すあたり、彼のウォーズマンに対する印象は、“ござ~い”が勝っていることを如実に表しています(苦笑)。しかも

あるんだぞ~
という子どものような語尾表現は、まるで素人が

ボクは猪木さんに闘魂ビンタされたことがあるんだぞ~
と、憧れの人との接触を自慢しているような幼さがあり、はたしてそれが解説者という役割において適切な表現かどうかを吟味すべきレベルであることは間違いありません。
おそらくですが、こんなテンションでの解説では、間違いなくカレクックからは

わかった、わかった
という塩対応をされること間違いなし、でしょう(苦笑)。

となるとマンリキさん…解説者という第二の人生、黄色信号点灯間違いなしです。大丈夫かな、この人(苦笑)。
ウォーズマン、躍動!!
そして闘っていた相手が実はウォーズマンだったことを知ったペシミマンは、

これは楽しい。
だってお前はオレと同じロボ超人じゃねぇか
と、その対戦を喜ぶとともに、自身がロボ超人であることを公式にカミングアウト。うすうすそうではないかと思っていたのですが、やはり…! といった感じです。
…まあロケットパンチを打っておきながら「生身です」は、さすがにないでしょうからね(苦笑)。
するとペシミマンは得意のヘッドスピンムーブで逆さ状態でコマのように回転すると、旋風脚を狙ってウォーズマンに突撃。
しかしウォーズマンは両手のベアクローを収納すると、落ち着いてそれをロープを使った回転キックである619で迎撃し、ペシミマンをふっ飛ばします。
そしてすかさずコーナー最上段まで上がると、超ハイフライヤーなフライングヘッドバットである

ウォーズイストリービチリ!
を見事に炸裂! これには

ニギャァ~ッ
と、得意のネコ断末魔(笑)を思わず発するペシミマン。けっこう効いた感じです。
さらにウォーズマンはイカしすぎる着地ポーズを決めながら

正体を晒そうとも、オレはこの試合是が非でも勝たねばならぬ!
と、シビれるような啖呵を切って次回に続く、です。
ウォーズマン、正体がバレてから動きがイキイキとしてきましたね。冷静かつ華麗な迎撃といい、思い切った空中技といい、息を吹き返した感じです。
そして何といっても気になるのが、

勝たねばならぬ!
という、ネプチューンマンにも負けない勝利へのマスト宣言です。これがネプ同様、有言実行となる勝ちフラグと理解していいのかどうか。
もちろん私としては、これが勝ちフラグとなってほしいです。そうでないと困ります(笑)。そして相手がロボ超人だと判明した以上、今後はロボ部分に焦点をあてた攻防に特化していく展開もありえますね。
ロボ超神戦に続くロボ超人戦。できればオニキスマンとの闘いで得た学びや経験値を、うまくペシミマン相手にぶつけてもらえると嬉しいですね。

その他気になった点
その他気になった点は
- 意外とハッキリ描かれているロビンの素顔。
- ビッグ・ザ・武道がストロング・ザ・武道にしか見えん(笑)。
- 「未来を生きる時間超人に予告とは大言壮語も大概にしろ」…返しうまいな、パピヨンマン(笑)。
- マグニフィセントの「神に敬意を要求するとはどういうことか」くらいうまい。
- 各地のモニターの電源、どこから…(汗)?
- 「山が動いた!」発言のジェシー。懐かしいじゃないか!
- 「お楽しみはこれからだ」発言は少しパリピな感じ(笑)。
- やっぱハワイアンだからかな(笑)?
- マンリキの解説ぶりは、今後も要注目かな(笑)。
- ウォーズマンのフライングヘッドバットは命知らずすぎる高さ。
- イストリービチリ…ロシア語むずいなあ(汗)。
- イストリーは“歴史”…かな? ビチリがわからん。エビチリかな(笑)?
- ニキさんも負けずに仮面から出血。
- また新たなキメポーズを開発してしまったウォーズさん。
こんなところですかね。再びカメラが戻ったウォーズマン戦、ここから一気に決着までいくのでしょうか。それともまだ動きの浅いテリーやスグルの試合も途中で挟み、深掘りしていく感じかな?
そして傲岸不遜かつ大言壮語の頼もしさが戻ってきたネプチューンマンを復習したい方は、ぜひこちらをどうぞ。
お知らせ
超人批評のご案内
超人批評では新作がアップされております。今回は99回目の超人批評にあやかり、99の数字を胸に刻む男・スペシャルマンの再批評です。
オレ流超人批評というコンテンツにおいて、初めて世にヒットした『カナ・スペ』。当時は彼らに対するディスりがメインのテキストだったので、今回あらためてフラットな視点で彼を再批評してみました。ご興味ございましたらぜひどうぞ。
アニメ・キン肉マン感想のご案内
さて、2025年1月12日より『アニメ・キン肉マン 完璧超人始祖編』のSeason2が始まりました。それについての感想も書いてみましたよ。
今回は第13話『ブロッケン一族の魂!!』です。
第13話では対抗戦第一試合として、ブロッケンJr.vsクラッシュマンの激闘をフィーチャー。若僧超人のクレバーな闘いぶりが会場をわかせるも、相手のフェイバリットを食らってしまい、一転大ピンチに。そこからの復活劇を、カンフー師弟コンビの熱い会話を中心に考察しております。
そしてこれを機に10年以上前の原作連載時の感想も蔵出し! 当時の私がどんな的外れな予想をしていたのかを晒すことで、時代を超越した笑える感想となっております。ご興味出た方はぜひ↓。
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キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。
1970年代から80年代にかけて、ちびっ子の間で一世を風靡したスーパーカー自転車についての思い出話です。

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コメント
ネプvsパピヨンのマグネットパワー対決
スグルvsエクサベーターにニコvsニキ
そろそろワンマン陣営に勝利が欲しいところですが
ザ・ワン陣営の動きの描写がないのがまだ勢力図を動かす気がなさそうで不安ですねえ
ロビンとアシュラマンは何をしているのやら
グレートⅢ、やはりわちきの人なんですかねえ
どの世界線のわちきなのか気になるところ
マンリキさん足折られてなかったんだなあと
まあござーいの後も闘ってたんだから折れてなくて普通なんですけど
なぜか折られてるイメージがありました
果たしてマンリキさんはござーいのトラウマを乗り越えて解説者として大成するのか…どうなる次回
uzukiさん、こんにちは。
そうですね、ザ・ワン軍の動きもすごく気になるんですよね。あとラーメンマンの動きも…。
グレートⅢは本当に謎が多くてよくわからないです。これから徐々にヒントがでるとは思うのですけど。それに注目するしかないですよね。
そうそう、マンリキさん、足折られてなかったんですね。あのとき派手にバキボキいっていた記憶があったので、てっきりやっちゃってたのかと思っていました(笑)。