ミートがセコンドに付き、意気上がるキン肉マン。序盤から果敢に仕掛けるが、すべて返されてしまう。そんなマグニフィセントに、カメハメ師匠を相手にしているような闘いにくさを覚えたキン肉マンは⁉
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封印していた問題
マグニフィセントにカメハメの姿を見たスグルに対し、

ムハハハハ
そうだったな。お前はカメハメの愛弟子だったな
と笑うマグニフィセント。
そしてカメハメが生まれたココナッツ星は、自分の系譜を受け継ぐ星だと衝撃の告白です。おおう、けっこうあっさりと相関性を告白しましたね。
正直なところ、ここで湧きあがったのが

ココナッツ星出身って設定、生きていたんだ…
という“意外性”の感情でした。失礼ながらこの設定、ゆで先生は

…きっと忘れているんじゃないかな…
と勝手に想像していたものですから。大変申し訳ございません(苦笑)。
ただ…ここで実はず~っと心の奥底で引っかかっていた疑問が再燃してしまったんですよ。それは
についてなんです。
超人にはそれぞれ出身国が設定されていて、その設定が超人たちの個性というか、アイデンティティの表現に一役買っているところがあると思うんですね。ラーメンマンなら中国だし、カナディアンマンだったらカナダなわけですよ。
しかしながら、中には二重国籍を基本としている超人がけっこう存在することに気づかされます。二重国籍というか、出身が地球外の星である超人たちですね。
その筆頭がキン肉マン本人なんですけど、彼は生まれはキン肉星で、国籍は日本ということになっています。まあこれはそれなりに認知されている設定なので、あまり気になりません。
しかしながら、その二重国籍設定がしっくりこない超人がいるんですよ。代表的なのは、運命の五王子です(笑)。
彼らはキン肉星生まれの割には、フェニックスはオーストラリア、マリポーサはメキシコ、ビッグボディはカナダ、ゼブラはナミビアと、なぜこのような国籍が付与されたのか、いまだに説明がない状態です(苦笑)。もちろん

仮に地球に住んだらここかな…?
というイメージで設定されたという匂いは感じるのですが、はたしてその国籍設定が必要だったかどうかを鑑みるに、必ずしもマストではなかったと思うんですね。
その考え方の延長線上で、カメハメのココナッツ星出身、もしくはロビンのロビン惑星出身(笑)という設定については

いやいや、ハワイ(アメリカ)出身とイギリス出身だけでいいのでは…
と、漠然と感じていたんですよ。
それこそココナッツ星とロビン惑星設定は、ゆで先生の若気の至りとして

…見なかったことにしよう
なんて忖度していたくらいで(笑)。
ところがその忖度が今回の話で予想外のオフィシャル設定になったことに、かなりの衝撃を受けているんですよ、実は。となると

次はロビン惑星、くるぞ…!
なんて身構えちゃったりして(笑)。
絶妙なミートと成長著しいスグル
すみません、かなり話が脇道にそれました。

ヤツのルーツはこの私ということになる
という刺激的なセリフをさらりと言い放ったマグニフィセントは、そのロングコートをおもむろに脱ぎます。そしてその胸には…カメハメを思わせる鷲のマークが。
しかし…もろ肌を脱いだマグニフィセント、色気あるなあ。カッコいいぜえ…。
そしてカメハメのシンボルを目にしたスグルはまた日和ってしまうんですけど、ここをピシャリと断ち切ったのが、セコンドのミートなんですよ。
オメガマンの体に降りてきたカメハメがスグルと闘い、52の関節技を伝授したのち、彼がスグルに託した最後の言葉。

もうお前は完全にワシを超えた
この遺言ともいえる言葉を忘れたのかと迫るミートに、自信を回復するスグル。この完璧な助言を見られただけでも、ミートがこのバベルの塔に召喚された意義があったというもので。
そしてその助言に対し、心から感謝するスグル。このシーン、いいなあ。
スグルの人の気持ちを理解する能力、懐の広さ、そして人に感謝の意を伝えるという謙虚さが見えて、彼が大王として精神的に大きく成長したことが如実にわかる描写だと思いました。

相手が師匠のルーツだとかそんなことは関係ない
うお~、なんて凛々しい表情。やべぇ、カッコいいな、スグル。
そして心機一転、繰り出した技がカメハメ直伝の『カンガルークラッチ』というのがまた渋い。まさに「ルーツだとか関係ない」という言葉の有言実行です。
しかしマグニフィセントはそれを軽く切り返すので、今度はパンチのラッシュ。しかしこれは完全にカメハメの“組み木練習”のデジャヴ現象となります。
…まあ相手が相手だから、どうしてもこのような展開にはなりますよね。想定内だと言えるでしょう。
エトセトラ扱いされた必殺技
そして現状を打破するためにスグルが繰り出したのが『キン肉バスター』です。カメハメルーツのフェイバリットで、一番強烈な技。これに対してルーツのルーツはどう対処するのか。
その結果は

ムハハハ、もっといい技がある
と、首抜き防御であっさりと『キン肉バスター』から逃れると、『ボーバックブリカー』的な背骨折り体勢から、まるで『マッスル・インフェルノ』のようなサーフィンチックな動きでスグルの脳天を鉄柱にぶち当てる『マグニフィセントブルドーザー』を炸裂させて次回に続く、です。
うわぁ~、悲しいくらいに『キン肉バスター』、効かないなあ。そしてさらに悲しいのがマグニフィセントの

もっといい技
という言葉でしょうか。
これ、オレたちの『キン肉バスター』が、少年時代の心を震わせた『キン肉バスター』が、彼にとっては数ある技の中の一つであり、そこに特別性がないと言われたようなものです。
まあおそらくマグニフィセントに悪気はないのだろうけど…やはりショックだよなあ。まるでiモードを崇拝しているガラケー信者が、

このiモードのコンテンツ、すごいだろ!
とドヤ顔で熱弁したのに、

ああ、でもこのiPhoneの方が直感的で便利だぜ
と、スコーンとリターンエースを食らったような衝撃です(苦笑)。

とはいえまだ闘いは序盤なので、この後『キン肉バスター』にまつわるエピソードが語られるかもしれませんよね。
それこそ『キン肉バスター』の創始者はこのマグニフィセントかもしれない可能性もかなり濃厚なわけで、実はこの試合、『キン肉バスター』が闘いのキーワードになるのかもしれないと感じました。
要は今回のマグニフィセントによる

キン肉バスター、その他諸々の技の一つ
というエトセトラ発言が、一度技のステイタスを貶めるための伏線なのではないか、と感じたわけです。
そして伏線で貶められたものは、必ずその名誉を挽回します。それが道理です。つまりこの試合で『キン肉バスター』は進化をするんじゃないかな…と。
そしてマグニフィセントを倒すフィニッシュ技は、当然の如く新型『キン肉バスター』なのではないかと、密かに予想しています。
…だから違いますって。『ネオ・キン肉バスター』ではないです。新型『キン肉バスター』です。おそらくは空いている両脚を使って、相手の頸動脈を締めて落とすんですよ。あれ? これどこかで見たことあるな(笑)。
そして最終的には師の師を超えるんですよ。これはザ・マンがゴールドマンに対して語った

師匠を超えるのは弟子の務めだ
という教えに準じており、この闘いは実はストロング・ザ・武道vs悪魔将軍と同コンセプトを持った闘いになるのかもしれませんね。
その他気になった点
その他気になった点は
- ココナッツ星の超人たちが、総じてトサカ持ちな点が、いかにも『キン肉マン』の作風らしくて好き(笑)。
- 椰子の木は当然ココナッツ星にも群生。
- リングロープが完璧超人始祖戦ではデフォルトである、蔦ロープなのが感慨深い。
- 裸の上半身にネックウォーマーって、意外とクールだな…。
- カメハメの胸にいるディクシアの顔、めちゃくちゃカワイイ(笑)。
- すごくいい子にしてる(笑)。
- マグニフィセントの顔が、エヴァンゲリオンのリリスにも見えてきた。
- 『マグニフィセントブルドーザー』と『マッスル・インフェルノ』の相関性ってないのかな?
- バーザーカーの『バーザーカーエクスカリバー』もそうだけど、超神は自由落下を90度曲げた上に、速度を衰えさせないのが得意なんだな。
こんなところですかね。マグニフィセントがカメハメの先祖であったことが公式となったところで、今一度カメハメを復習してみるのもよいのではないでしょうか。
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コメント
>…きっと忘れているんじゃないかな…
忘れるどころか、知らなかった…
アニメじゃ一言も触れてなかったじゃん!
しかしあっさり種明かししましたね
そして新「キン肉バスター」ありそうですね
自分は48+52以外の新しい技の数々をカメハメよろしく伝授していくのかなと思っていましたが
キン肉バスターのアップデート、こっちの方が燃えますね
PS.え?ロビンもロビン惑星出身なん…?
uzukiさん、こんにちは。
そうでしたか、アニメではココナッツ星なんてフレーズは出ていなかったんですね。じゃあロビン惑星なんてもっとですね(苦笑)。
スグルの必殺技については、マッスルスパークが究極と銘打たれているので、それを超える技が作れないという縛りがありますよね…そんな中、キン肉バスターが進化するのかどうか、期待したいところです。
気になってアニメ見なおしたら触れられてました!
ハワイ編で日系二世のナカノさんがさらっと言ってました
そんなあっさり流されたら記憶に残らんて…
もしかしてロビン惑星もどこかで言ってんのかな…
キン肉パスターの進化ヴァージョン、ありそうですね
しかし、難しいのはもしもⅡ世と話を繋げる予定でしたら、アルティメット・スカー・バスターといった、後世が新しく誕生させる技を超えてしまっては後輩達の立場が気の毒なので、匙加減が難しそうであります…(・_・;
噂がありました通りプリンスカメハメの起源の神でしたか。
しかも最初から試合モードでカメハメ以上の技巧を徐々に出していますのでオメガマンに憑依した時の試合を優位に進めなながらも何処かで稽古していたカメハメと違い、悪魔将軍戦のようなどこから切り込んでいけば良いか、の状況に見えますね。
またマグニフィセンドブルトーザーはこれこそマッスルインフェルノの進化形だと思いました。
たしかにそれは一理ありますよね。
アルティメット・スカー・バスターを超えるバスターが出ちゃったら、スカーがトホホ状態になってしまいますね(汗)。
また送信先を間違えてしまいました、すいません!
MKさん、こんにちは。
やはりほぼカメハメであろうマグニフィセントに、スグルが何を学ぶのか、でしょうかね。それが今以上の技術なのか、それとも力の使い方なのか、気持ちの持ちようなのか。
マグニフィセントブルドーザーが、マッスルスパークにおけるアロガントスパークの立ち位置だとしても面白いですよね。
やはりカメハメ師匠たちのルーツだったか
まあ、そうよな(笑)
確かにキン肉バスター絡みの展開はあってもおかしくはなさそう
或いは、キン肉ドライバー以来のオリジナルフェイバリットの誕生とか
(今は結局マッスルスパークあれば終い状態で決まりがワンパターンだから)
どうなるかなぁ(ワクワク)
ターキーさん、こんにちは。
スグルはマッスルスパーク以上の技を出せない(出しちゃいけない)という制約が、実は一番の足かせというか、ハンデかもしれませんね。
いつも楽しく拝見してます。
ところで、マグニフィセントはいつどうやってココナッツ星でルーツを作ったんでしょうかね?
今回初めて下天したのであれば、天界から神として超人達を指導してたのか。
そこんところって今までに他の神を含め何か言ってましたっけ?
たかPさん、こんにちは。
う~ん、その辺のディティールはまだよくわからないですね~。生首状態の神が、地上の超人にどこまで影響力を持てるのか?
また、邪悪五神も肉体があったし、ジェロニモを超人にしたイクスキューショナーも体を持っていましたし…あの表現は下天とはまた別のスタイルなんですかね。まだまだ謎です。
ああ、そう言えば邪悪の神々はそうでしたっけ。
さっぱり忘れてました。(^_^;)
なんとなく『ルーツ』と言うのがゴールドマンやシルバーマンを想起させるのと、神々=顔だけのイメージだったんで不思議と言うか違和感しかない感じでした。