みなさん、こんにちは。
『キン肉マン』の新シリーズ連載400回を祝うイラストイベント。多数の作品が一斉にタイムラインに流れるという、とても刺激的なイベントでした。
それに参加するために描いたイラスト👆のメイキング・ドキュメント後編です。
前半はテーマの選定、効率的な作成方法といった作戦を練りました。目標は超人40体の完成です。そして実際にキン肉族系、ペンタゴン系、正義超人系の20体を完成させ、折り返し地点となりました。
では続きをどうぞ。
キャラ量産フェーズ(つづき)
悪魔超人系
正義超人軍を描いたのならば、悪魔超人軍を描かないという理由はありません。ただ
さすがに全メンバーは無理…
ということで、以下のメンバーを選出です。
- 悪魔将軍
- バッファローマン
- ミスターカーメン
- アトランティス
- アシュラマン
- ザ・ニンジャ
- サタンクロス
- プリプリマン
悪魔将軍、バッファローマン、アシュラマンは軍団のシンボルなので外せません。
アシュラマン…アシュラマンなあ…
と、彼の出場シーンが増えると苦い顔になる中井画伯の如く、何かが私の心を後ろ向きにさせます(苦笑)。
また、どうせ(笑)アシュラマンを作らなければならないのなら、サタンクロスも作っておきましょうかね。
その他、個人的に推しのミスターカーメンも外せないでしょう。ただ…もう一人の推しのスプリングマンは今回は我慢してもらいましょう。ちょっとテンプレから外れすぎているので(泣)。
同様の理由でサンシャインも選抜落ちです。ファンの方、ごめん。
アトランティスはテンプレからの逸脱が少ないので(笑)選出です。ケケケー。あと六騎士が少ないので、人気者のザ・ニンジャを選出。
そして…ネタ枠としてプリプリマン! サプライズ選出!!
…!?
これ、ボディのテンプレをいじらずに作れそうだから選んだんじゃ…
というもう一人の己からの、ドキリとするご意見をいただいたのですが
それは違うぞ。
あくまで彼は伝説の悪魔超人。
400回を祝うにはマストな超人!
と、その意見をフルスイングで打ち返して却下です(笑)。
悪魔将軍
悪魔超人のドンである彼はマスト中のマスト。ベースはウォーズマンです。ご尊顔は幾何学描画できるので、線の安定感を出すことができました。
胸の日輪と左右の勾玉は、円描画を利用して作成です。また、特徴的な腹筋の波うちラインを入れて雰囲気を増しました。
一番困ったのがロビン同様、肩あてである『ジェネラルディスコス』ですね。
ま、何か濃いグレーのエリアがあればいいだろ
と誤魔化したのは秘密です(2回目)。
アシュラマン
さあ、今回の最大の難関であるプリンスの制作に入ります。プリンス攻略の課題としては
- 顔が3つ
- 冠の複雑さ
- 腕が6本
- 装飾物の多さ
があり、これらをどう合理的にかつ短時間で完成させられるか、が勝負となります。これに対して私がとった策が
側面の顔は左右反転コピー
腕はコピーと縮小&角度調整
であり、これで大方のフォルムが完成。あとは前掛け、腕輪の装飾といったディティールを施して完成です。
だいぶ機能に頼りましたが、それでもやはり多くの時間がかかった超人の一人でしたね。
ミスターカーメン
私の推し超人なので、メンバー入りさせないわけにはいかないでしょう! ベースはロビンです。アゴのラインと鎧を流用できそうだったので。
やはり好きなキャラなので、描いていて楽しかったですね。眉毛は初登場シーンをリスペクトして“白眉”バージョンに。でも悪魔超人の“白眉”にはなれなかったなあ(泣)。
一番の問題は、額のコブラでした。意外と細かくて…。
…おっ、イラストACにいいのがあるぞ…!!
とニヤリとして速攻ダウンロードしたのは秘密です。
プリプリマン
一通り悪魔超人シリーズを描き終えたところで、ふと考えてしまいました。
やはり…お笑いネタが欲しい!
そうなんです。完成イラストを細かく見ていただいた方に
よく見ると場違いなヤツがおる!!
なんて笑かしたいじゃないですか(笑)。
となると…先ほど書いたように、伝説の悪魔超人であるプリプリマンはかなり適任です。もちろん
というテンプレ画像をじ~~~っと見て
この顔なしテンプレ…
まんまプリプリマンじゃん!
と気づいてしまったのも大きいです(笑)。このように
- ネタとしてOK
- テンプレ流用効率OK
- 短時間作成OK
というミラクルが重なっての作成でした。
そう考えると、彼は登場すべくして登場した、まさに神に選ばれしキャラだったわけですね(笑)。
以上、8体の超人を完成させ、都合28体の超人が完成! 残り12体! よし、ノッてきたぞ、アキラ!
墓守鬼系
完成超人も過半数を超えて筆がノッてきたとはいえタイムリミットは残り1週間。やはり
本当に間に合うのか?
という不安もありました。
ここで私は保険をかけるという行動にでます。具体的に言えば
です。要は
最悪数が足らなかったら、モブキャラを混ぜて嵩増しだっ!
というセコい戦略です。このセコい戦略に選ばれたのが“墓守鬼”でした(苦笑)。
このように、微妙にデザインを変えた赤・青・緑の3バリエーションを作成しました。人文字作成時に万が一数が足らなくなった場合、彼らの出動となります。
これ、意外とバレないんじゃないか!?
と、浅はかな微笑みを浮かべながら作成しましたよ。バレるっての(笑)。
結果的に超人の数は足りたので、彼らの出番はなくなり、闇に消える不憫なキャラとなりました。よかったね、ここで日の目をみることができて(笑)。
完璧超人系
さあ、正義超人軍、悪魔超人軍の次は当然完璧超人軍です。すでにネメシス、ペインマン、ピークア・ブーの3体は描き終えているので、それ以外ですね。
- ザ・マン
- ネプチューンマン
- ビッグ・ザ・武道
- ストロング・ザ・武道
- スクリュー・キッド
- ケンダマン
こんなラインナップです。ザ・マン、ネプチューンマンを外すわけにはいきません。個人的には推しのジャスティスマンもぜひ入れたかったのですが
テンプレ逸脱が大きくてなあ…
と泣く泣くカット。ハワ~ッ!
あと突然の復活でネットをざわつかせたネジケンコンビも、旬ということで採用です。
ケンダマン…
ほとんど顔描かなくていいから選んだんだろ?
とか言ってはダメですよ(笑)?
そして武道はなんとビッグ・ザ・武道とストロング・ザ・武道の夢の競演を実現!
…!?
これ…色を変えるだけで2体できるという手抜きでは…
そもそもザ・マンとS武道は同一人物だろ…
というもう一人のオレからの、ドキリとするご意見をいただいたのですが
だまらっしゃい!
彼らは同一人物だが、その強烈な個性は独立して描くに値する!
と、そのツッコミにクロスカウンターを食らわして却下です(笑)。
ザ・マン
完璧超人の真のドン、いや、もはや超人界のドンとでも言うべき超神対策本部長殿です。ベースはウォーズマンなのですが、アゴを二つに割りました(笑)。
そしてたくさんの装飾に時間を割かれた感じですね。唐草模様に月桂冠…少し泣きが入りました。さすがはグロロの大将、一筋縄じゃあいかねぇな(笑)。誰ですか?
頭が現場猫のヘルメットみたいだな
なんて言う人は!
ケンダマン
ケンダマンについては、プリプリマン作成時にすでに気づいていたんですよ。
これ…体のテンプレートだけで
楽にケンダマンつくれるな…
ということに(笑)。
しかしこれが大誤算でした。鉄球と体部分はそれなりにスッと完成したのですが、チェーンで四苦八苦です。
チェーンはありネタのチェーンイラストを使用したのですが、透過画像ではなかったため背景の切り抜き、そして躍動感のある動きの調整で思いのほか時間がかかりました…。
スクリュー・キッド
貴様、ネジ超人!
温かいオイルのスープを
で最近また大ブレイクの(笑)スクリュー・キッドは、ラーメンマンをベースに作成です。
幾何学頭なので線も安定し、意外と短時間で納得のいくものができたとお気に入りです。ネジ山の凹みはぶっといラインで表現してみました。悪くないと思っています。
ダブル武道
まずはビッグ・ザ・武道を作成です。剣道の面が思いのほか手間がかかりました。胴はボディラインを利用しつつ、肩口の出っ張りのみでイメージを形成。最後に腰に前垂れを描き加えて完成です。
ストロング・ザ・武道は…あら不思議。色をちょちょいと変えるだけで完成です(笑)。
以上、6体の超人を完成させ、都合34体の超人が完成! 目標の40体まで残り6体。締め切りまで残り4日。がんばれ、アキラ!
その他系
残り6体、締め切りも迫っているということで
ここは…作りやすそうなキャラを優先するぜ…!
と、テンプレートから逸脱していないキャラを選定しました。
- ミート
- シルバーマン
- スカイマン
- マリキータマン
- ランペイジマン
こちらの5体です。
スカイマン…組み易し、みたいな?
と、もう一人のボクがポツリとつぶやきましたが
うるさいな!
エル・アホ~メ軍団の期待を背負っているんだ、こっちは!
と、とうとうワケの分からない理屈で無理くり迎撃しました。もう勘弁してよ、もう一人のオレ(苦笑)。
マリキータマン
オメガ・ケンタウリの六鎗客からも一人選出。個人的にデザインが秀逸だと思っているマリキータマンです。
ベースはペインマンですね。そこに仮面をくっつけ、あとは斑点模様をコピペしまくりです。ただ角度を一つ一つ微妙に変えているんです。これがやや大変でした。
でもいい感じでできたと思っていまして、なかなかのお気に入りです。
ランペイジマン
さあ、つい最近の“ロビンLOVE”ぶりで一世を風靡した(笑)、超神サマの登場です。アメコミヒーロータイプなので、テンプレ逸脱がとても少なくてよき、です。
テンプレの円形顔に、上から特徴的なスカル風装飾を足していきます。なかなかいい感じでできたと自画自賛です。
あとは胸の✕マークを入れたのですが…ちょっと箱根駅伝チックかな? 花の二区、みたいな(笑)。実は一番アームの装飾が面倒だったというウワサもあります。
とうとう私も卒業か…
はい。長らくランペイジマンの代行、ありがとうございました。
以上、5体の超人を完成させ、都合39体の超人が完成! 目標の40体まで残り1体。でも…ここで打ち止めです。
というのもですね、今まで作成した超人で仮配置したら、KINマークの人文字、間にあっちゃったんですよ。それどころか、39体だと少し過剰気味だったこともわかりました(苦笑)。見積りが多すぎたんですね。
ですのでこの39体で一旦超人作成は終了です。
400回、サンキュー(39)!
というこじつけでいかがでしょうか(笑)。
ゆでたまご先生と…!
最後は超人文字を、空から眺めるゆで先生の絵を描きます。ゆで先生には飛行船か気球に乗っていただこうかな、と思っていたのですが
あっ!
もってこいのキャラがいるじゃん!
と気づきました。そうです、あの方にご登場いただきましょう!
イリューヒン
ゆで先生を上空へお連れするモービルとして、急遽エアクラフトジェネティックしてもらったイリューヒンを描きました。
旅客機をベースに色をイリューヒンカラーで塗り分け、彼であることの主張をしたつもりでしたが…ツイートのリプライ等で何も反応がなかったので、おそらく誰も気づいていないのでしょう(泣)。
がんばれ、イリューヒン! 負けるな、イリューヒン!
ゆでたまご先生
さあ、キャラクターのトリを務めるのがゆで先生です。
お顔のタッチはコミックス巻末の『ゆで問答』を参考にさせていただきました。帽子のデザインもそこから拝借、ですね。
二人の友情と見事な二人三脚で成し遂げた400回なので、衣装はお二人お揃いにしました。カラーは嶋田先生を赤、中井先生を青に配色です。
そして地上で39人の超人たちが形作るお祝いのKINマークを、楽しそうに眺めるポーズをとっていただき完成です。
個人的には後ろの中井先生が、嶋田先生の肩に手をかけているのがお気に入りですね。
落っこちないようにつかまっているんだけど、二人で肩を組んでここまでやってきた、というイメージがよく出ていると、勝手に納得しております(笑)。
以上、飛行機に乗るゆで先生を完成させ、登場キャラすべてが完成です! タイムリミットまで残り1日! ゴールが見えてきたぞ…!!
背景と全体配置
さあ、あとは背景を描いて完成したキャラを配置し、お祝いのメッセージテキストを入れるだけです。
超人文字をどんな場所に立たせるか…で少し悩んだのですが、発想を逆にしました。まずはゆで先生をどの高さに配置するかを考えたんですね。
せっかくのお祝いだし、
派手に成層圏あたりからご覧いただくか!
と決めた結果
となると超人文字は当然…
地球だ! 大陸に配置だ!
となり、締め切り半日を残してお祝いイラストは完成したのでした。
そしてTwitterの予約ツイートを2022年12月5日の0時に設定し、無事イベントに参加できたわけです。
おわりに
以上、祝キン肉マン400回イラストイベントに参加したドキュメントでした。おかげさまでこのイラストには嶋田先生から
というありがたいコメントをいただくことができました。感無量とはまさにこのことでしょうか。
そしてイベント開始後のタイムラインのすごいことすごいこと。数々の素敵なお祝いイラストが数珠つなぎですよ。
皆さん本当に一生懸命描かれていて、『キン肉マン』という作品が本当に多くの方に愛されているのだなあと再確認でき、とても嬉しくなった次第です。
ちなみに息子のミニラくんも
ボクも参加しようかな~
と急遽締め切り前日の12月4日から、いそいそと絵を描き始めました。するとありがたいことに、なんと彼にも嶋田先生からコメントをいただけました。
…生意気なやつめ(苦笑)。
そして彼が描いたイラストは、私が11日間全身全霊を傾けて描いた渾身のイラストの「いいね」の数をあっさりと上回るという強烈なオチをつけて(泣)、この大イベントは終了したのでした。
おまけ
今回は顔とボディのパーツを分けてイラストを描いていったので、それらを組み合わせることで、以下のようなイラストが容易に作成できます。
ミートのマスクを被ったスグル
このように、ウォーズマン戦直前の控室で
あれ? 王子はいませんよ
とジョアを飲むスグルが再現できました(笑)。
マスクを狩られたグレート
ミッショネルズの『クロス・ボンバー』で正体が露になり
2代目グレートの正体は
あんたの推測どおりだ!
と開き直るテリーマンです。
四次元エレメント交差をした二人
ジャック・チー戦で仰天の入れ替わりを披露し
私の仕事はここまで。
あとはキミがやるんだ!
と『フォーディメンションキル』で落下中に囁くペンタゴンもこのとおり。
瀕死で立ち上がるザ・マン
悪魔将軍の『神威の断頭台』を食らうもなんとか立ち上がり
グロロロ…
とうとうお前は…
壱式奥義を完成させたのか…
と、師を超えた弟子を賞賛したザ・マン。ここまで笑顔じゃなかったけどね(笑)。
私がウォーズマンと勘違いしたデビル・マジシャン
最後は超人批評のウォーズマンやデビル・マジシャンで書いたように、幼少期の私がウォーズマンと間違えて、デビル・マジシャンの活躍するコミックス6巻を誤って購入してしまったエピソードの検証です。
二人を合体させて、その違和感のありなしを客観的に検証して今回のメイキング・ドキュメンタリーの終了とさせてください。
どお? 違和感ある?
やっぱりウォーズマンと勘違いしちゃう?
いかがでしょうか、皆さま。この勘違いのありなしは、皆さまのご判断にお任せしようかと思います(笑)。ではまた。
コメント
素晴らしい出来栄えでありますよ\(^o^)/
ウォーズマンは、海外遠征篇のデビル・マジシャンに近いデザインのキャラ(+ダース・ベイダー)を次期シリーズのボスキャラにした印象はありますが、今にして思うと、デビル・マジシャンはデザインがスマートな上に筋肉質で格好良かったのに、凶器攻撃のみに徹していた以上に描きたかったのにも関わらず、テリーマンとスカル・ポーズがメインだったので消化不良気味で終わってしまい、後のウォーズマンは凶器なのに凶器扱いされていない、本編の理論では大丈夫とされているベアークロー(orベアクロー)が無くても更に実力が本物の相手とスグルに戦わせてみたいと描いた印象でありますね、どちら共に私も好きな超人であります(^^)
ぼく、ブースカれすさん、こんにちは。
ご評価ありがとうございます。描いたかいがあります。
ウォーズマンとデビルマジシャンの相関性については、私も同じ意見を持っていまして、超人批評のデビルマジシャンでもそれについて言及しましたね。