ランペイジマンの必殺技『カシードラルボンバー』をモロにくらいながらも立ち上がってきたロビンマスク。すると、新必殺技『ツイステッドタワーブリッジ』でランペイジマンを撃破した――!!
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勝って仮面の緒を締めよ
勝利を確信するまで“詰め”を怠らない教訓を胸に、新技『ツイステッドタワーブリッジ』を炸裂させたロビン。
そこで確固たる手応えを感じたのか、ランペイジマンをマットに落とします。その有様を見て、慌ててダウンカウントを数えるノック。
それはつまりまだランペイジマンには立ち上がる可能性があることを示唆しており

あれ…? 一発KOじゃないんだ?
と、ロビンを応援する身としては一抹の不安がよぎります。
しかしダウンカウント半ばでランペイジマンは吐血して完全にダウン。これにてロビンマスクの勝利が確定しました。いや~よかった。
そして次の瞬間思ったことは、

ランペイジマン、生き残れるか⁉
でしたね。やはり彼の喪失はもったいないですよ。そんな心配の中、試合後のエピローグが始まりました。
まずは自分を生き返らせてくれたマンモスマンへの報告を怠らないロビン。

お前の期待にはなんとか応えられたが、やるべきことはここからだ
と、勝って兜の緒を締めよの精神に立ち返ります。ロビンの場合は勝って仮面の緒を締めよ、でしょうかね(笑)。
ここで彼の言う“やるべきこと”が

3回目のキン肉マンとの対戦
なのか

今宇宙で起きている危機への対処
のどちらを指し示しているのかは判然としませんが、いずれにせよ

私にはまだ先に進む余地がある
というロビンの現時点での心境を表していると思います。
超神を撃破するという偉業を達成してもなお満ちることなき前進性。裏を返せばランペイジマンですら彼の通過点でしかない、ということになるでしょうか。
このあたり、ロビンの弛むことのない精神の強さに舌を巻きます。通過点にされたランペイジマン、ちょっと可哀想ですけどね。でも彼ならそれも

そんなお前が好きなのよ
と、大絶賛してくれそうですけど(笑)。
粋男・ランペイジマン!
そして注目のランペイジマンですが、

やはり超人はまだ見ぬ可能性を秘めている

それがわかったから、地上に降りて悔いなしだ
と、自身の敗北を潔く認めるという、爽やかな言葉を発します。
これは選別されるべき対象であった超人たちからすれば、最大限の誉め言葉を超神から受けたに等しいでしょう。
ここから彼とロビンとのコミュニケーションは、お互いを深く認め合った男たちによる、ひじょうに心地よいものとなりました。
まずロビンはランペイジマンのマントで彼の止血をしようとしますが、これは相手を思いやる行為以外の何物でもありません。
つまりそれは闘いを通じてロビンがランペイジマンに対し、敬意を抱いた証といえるわけです。
それに対してランペイジマンは

必要ねえよ。
それよりあのボロマントの代わりに身につけてくれ

それがあれば、調和の神もお前を認めるからさ
と、ロビンの想いに自身の想いを重ねる言葉を発するんですね。この姿に彼の“粋”を感じるんですよ。
この流れを見るに、現時点でのランペイジマンの願いというのは自分の身の安全ではなくて、
ということなわけです。
そしてそのための許可証が彼のマントであり、それを普通に渡すのではなく

ボロマントの代わりに身につけてくれ
と、ロビンの風体を揶揄することを経由した照れ隠しを行いつつ、自身のお願いをするというひねくれ具合がひじょうに彼らしくて

なんだよ…ランペイジマン、カッコいいじゃねぇかよ…
と、またもや彼を魅力的にさせているんですよね。
そして注目すべきは、ランペイジマンがロビンを調和の神に推挙するだけではなく、

私がやってきた調和の神の腹心としての役目を、お前に継いでもらいたい
と願ったことです。
これ…相当な信頼をロビンは勝ち取ったということになりますよ…? 調和の神の腹心を任せたいって、要は調和の神の参謀になれってことじゃないですか。
つまりランペイジマンのロビンに対する評価は、

ロビンLOVELOVE💕
と半ば茶化していた(笑)我々の想像をはるかに超えていた、ということです。一気に我に返った瞬間でしたよ(苦笑)。
そして今まで自分が行っていた仕事を他の者に託すということは、今後自身がその役目を担えない、ということも示唆しています。
それはつまり…そういうことなのか。そうでないことを祈りたいです。
今後の対立構造は?
そんな彼らのやり取りを見て、その他に私が感じたのが、今後の対立構造についての漠然とした未来です。現時点では
- 超人+完璧超人始祖連合軍
- 超神軍
が争っているわけです。しかしそこに謎の勢力の姿が見えてきた。そして話の流れ的には、超神と超人の理解と融和が高まってきている。
ですので、今後は
- 超人+完璧超人始祖+超神連合軍
- 第三勢力
の闘いの構図になるのかな、という大方の予想がつくと思うんです。
ただもう一つ、私の脳裏に浮かんでしまったのが、
- 超人+完璧超人始祖連合軍
- 超神+ロビンマスク連合軍
という闘いの構図です。要はロビンが引き抜かれた形となり、スグル達と敵対するという未来ですね。
というのも、ランペイジマンの言う通り、調和の神とロビンの波長が完全シンクロした場合、ロビンがイデオロギーチェンジをする可能性もあるかな、と思ってしまったんです。
それは作中におけるランペイジマンの

現実を見て考え、そして協議しろ。
超人という種はどうあるべきか
というセリフが引っ掛かったからなんですね。
ほら、ロビンって正義超人軍の中でも図抜けてインテリじゃないですか。奇行も多いけど(笑)。
だからこそ、超人の行く末について先の先まで考えてしまい、その境地に他の超人が追いつかないという現象が起きる可能性もあるわけです。
そしてその境地を理解できるのが調和の神だけだった…なんてことが起きたら、けっこうあっさりと調和の神サイドについちゃうんじゃないかな、なんて。
そして仮にこの対立構造が現実となれば、前回書いたように
という結末に持っていくことが可能となるんですよね。
ただこれについては、超神軍の駒がもうわずかであること、既出の超神がほぼ超人と融和していることで、対立構造として成立しづらいことがネックだと思います。
ですので、後者については私のかなりの妄想であり、可能性は低いかな…と、感じております。
そして二人は例の“パワー”光線(笑)で、最上階に上がっていきました…結局ランペイジマンの生死は不明です。
まあこと切れた表現がないので、首の皮一枚つながっている状態だと勝手に期待することにします(苦笑)。
バッファローマンの管理能力
そして場面は残るリアル・ディールズの二人、バッファローマンとキン肉マンに移ります。
次の対戦相手が調和の神ではない場合、試合をしない方が調和の神と闘うという貧乏クジが決定する以上、けっこう注目となる場面ですね。
そして対戦相手はやはりというか、調和の神ではない超神の方。ここでどちらが彼と闘うかの問答が始まるのですが…それが完全にコントなんですね(笑)。
もうスグルのお家芸といいますか、安心・安全の展開です。

私はちょっと痔が頭痛で…
と、わけのわからん言い訳で突然寝込むギャグも、もはや伝統芸能の域でしょうか(笑)。でも古典落語のようにいつ見ても笑ってしまいます。苦笑い、といった方が近いでしょうかね。
そんな面倒なスグルをテキパキとさばき、結局は闘わせる方向にもっていくバッファローマン。このマネジメント能力というか、手腕はすごいですよ。
スグルの特性というか、性格を知り尽くしたあしらい方…まさに掌で転がすという表現が当てはまる感じです。逆に言うと、彼との付き合いもそれくらい長い、ということなんですよね。
そう考えると

バッファローマンって管理能力に長けているのかなあ?
なんて思います。もしそうであるならば、7人の悪魔超人たちも実は見えないところで転がされている可能性が大きくなってきましたね(笑)。
『7人の悪魔超人編』においては、遅めのデビューとなったカーメンや魔雲天に対し、

カーメン、お前の星占いで我らの勝利を占ってくれ

わかった。そりゃ~っ!
と、カーメンのお披露目機会を創出したり、

行け、魔雲天

魔雲天ドロップ!
と、キン肉マンに化けていたテリーマンに制裁を加えることで魔雲天に活躍の機会を与えるシーンなどは、実は彼の“回し”という管理能力が発揮された瞬間だったのかもしれません。

ただその転がしが行き過ぎると、そのうち自分自身が側転で

ドオ~ッ、ドッドッドオ~ッ!
と転がってしまう恐れがあるので注意が必要です(笑)。
そんなバッファローマンの転がしの結果、次戦を闘うのはスグルに。そして相手は調和の神ではない超神のようなので、これでメインイベントは調和の神vsバッファローマンが確定。
…バッファローマン、大丈夫かなあ? けっこうな貧乏クジを引いたんじゃないかな…(汗)。
超神に人たらしは通用するのか
そして逃げ場を失ったスグルは、自身のタイトルを高らかに口にし、虚勢を張るという作戦に。しかしコーナーに悠然と座っていた超神には

神のリングではそんなタイトル通用せんぞ
とすごまれて次回に続く、です。
まあ主人公戦なので、ある程度安心して見ていられるんですけどね。はたして超神サマはどのような性格をしているのか。スグルと少しでもスウィングする部分があるのか。
今回のロビンvsランペイジマンは、“分かり合う闘い”という意味では、まさに満点の試合だったわけです。そしてこの“分かり合う闘い”はスグルの専売特許です。
この最強の人たらし戦法が、超神にも通用するのか。そしていつものように、スグルのフィールドに誘い込めれば、この超神もその後の大きな味方となり得るわけですからね。
ただ…そろそろスグルの土俵に対し、最後まで反発するキャラと闘ってみても面白いのかもしれません。絶対にイデオロギーが相容れないで決着するとか…。
でもそれってすでにネメシス戦でやっているのかな…? とにかく久々の主人公のファイト、楽しみたいと思います。
その他気になった点
その他気になった点は
- 体を起こそうとして、目の前に自分の尻が見えたらイヤだよな…(笑)。
- ランペイジマンの腸捻転が心配です。
- 歓声を上げるドン・ピカーデリカオーネ。
- ロビンの勝利の決めポーズカッコいいんだけど、少し“トゥース”入っている(笑)。
- ランペイジマンの最後の“グーアクション”のエールは見ていて心地よい。
- “パワー”と“キランキラン”の擬音がなぜだか笑いを誘うんだよな(笑)。
- バッファローマンの陰に隠れるスグル。らしい動き(笑)。
- 新しい超神の笑い声は「ムハムハ」。
こんなところです。そして次回はなんと…『キン肉マン』セカンドシーズンの連載400回という、記念すべき回です! なんともめでたいですね。ではまた。


コメント
こんばんは。スグルとバッファローマンのやり取り面白かったですね。スグルのヘタレぶりには多少辟易してしまうときもあるんですが、こんな展開にできるのはバッファローマンの管理能力のなせるわざでしょうか。
ただその管理能力をもってしてもカーメンの扱いは悪くならざるを得ないのは泣けますね。まあカーメン自身占いの意味をわかっていなかったりクラッシュマンを選ぶ神のお告げだったり仕方ありませんが。
あと以前から思っていましたが、超人オリンピックV2ってどのくらいの価値なんでしょうね?「ガキの遊び」とか「あれしきのメンバーで優勝できたのは当然」とか言われていることから大したことない気がしますが。
式部省さん、こんにちは。
まあスグルの鉄板ギャグは、ある意味しつこいかもしれませんね(苦笑)。それをあしらうバッファローマンはやはりすごいと思います。
カーメンの神のお告げはどうも信用ならないですね(笑)。そしてその神とは誰を指しているかも不明です。実はその神は超神だった、なんていうオチだったら笑ってしまいます。
超人オリンピックについては、正義超人にとってはやはり最上級の価値なのではないでしょうか。そして正義超人が悪魔超人や完璧超人を凌駕している時期はさらに価値が高いし、逆の場合は子どもの遊びなのかもしれませんね。
ランペイジさん、とりあえず死んだような描写は無くてひと安心です(苦笑)
しかし次戦は本当にスグルの番になるのか
バッファが後ろに控えてる相手のことを目の前の超神に確認して、「やはりコイツは俺が相手する」みたいに言って結局バッファ戦になりそうな予感も無きにしも非ず…
ターキーさん、こんにちは。
まああそこで高らかに名乗ったので、そのままスグル戦になると思うんですけどね…あといきなりスグルvs調和の神という大将戦になるのかな…? とは思いますね。
ランペイジマン、ビックボディ戦が出来なくなりましたね(泣)。バニッシュメントエンクレイバーは他の×印からも出せそうな気がしましたが胸だけだったのも意外でした。でもそこまで頼らないかな?
ロビンマスクは自分のレスリングテクニックを崩さず荒々しいファイトを織り交ぜた新しい戦い方という感じがしました。ニューロビンと言えると思います。
王位継承編の多大な協力といい、今回のキン肉マン戦にかける思いといいロビンマスクにこれだけ思われているキン肉マンもある意味本当に幸せですね。本当にキン肉マン対ロビンマスク戦が見たくなってきました。
次戦はキン肉マン戦ですね。もし見られるのなら超神との試合でも懐の深さ、火事場のクソ力を発揮してほしいです。お互い分かり合える、超神の心を動かすようなファイトを見せてほしいです。
MKさん、こんにちは。
そうですね、ビッグボディが振り上げた拳の下ろしどころがなくなってしまいましたね。そしてビッグボディにとっては今でも“ランペイジマン憎し”だと思うのですが、知らぬ間にランペイジマンには多くの味方がついてしまったという(笑)。「え? 何であいつ、あんなに人気あるの⁉」なんて(笑)。
スグルvsロビン、なんか現実味を帯びてきましたよね。本当にこれが今シリーズの最終戦の様な気がしてきました。
今回の超神をのぞいたら後に控えているのは調和の神だけでしたっけ?
まだいるならそれとバッファが戦うことになりそうだけど
もしいないなら調和の神へのカマセにバッファがなりそうでちょっと不安
uzukiさん、こんにちは。
そうですね、残るは調和の神だけですね。ですのでそのままいけば調和の神vsバッファローマンとなってしまいます(汗)。