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フェニックスのフェイバリットである『マッスル・リベンジャー』が発動され、この勢いでBP砲が一気にいくか? と思われましたが、まさかの“硬度10”での防御。意外なカードをイデアマンが切ってきたので驚きました。
硬度10、ダイヤモンドパワーかぁ~。まあそうだよなあ、同じ神であるザ・マンができるのだから、他の超神もできるよなあ。
なんか超神が強いという現実を、あらためて認識させられた気分です。ちょっと最近あの二人をなめてたからな(苦笑)。
でも『キン肉族三大奥義』のひとつである『マッスル・リベンジャー』の価値が落ちてしまったのは哀しいなあ。
ゼブラの『マッスル・インフェルノ』はマリキータマンによってすでに貶められているので、これで三大奥義の2/3が“う~ん”な感じになってしまいました。
まあそれでもイデアマンがノーダメージでなく、片膝をついたのが救いですけどね。そしてこの辺りから、どちらかというとザコ臭を放っていた(笑)ノトーリアスが、自己主張をはじめます。
これには「お?」とさせられましたね。チームリーダー然としていたイデアマンを諫める立場となり、一気にザコ臭が消えました。そして彼らが見据える理想についても、チラりと口にします。
ここで超神たちの“目指した地平”とは何ぞや? という疑問が出てくるわけです。彼らは超人不要論により、超人殲滅作戦を開始しているわけです。
ですので、とりあえず超人を根絶やしにすることが目的のように見えるのですが、そのあとの世界についてのビジョンは、実ははっきりとしていないんですよね。
ここに我ら読者の知り得ない、遠大なストーリーがあると思われるわけです。最近のゆで先生は行き当たりばったり作風(失礼)ではないので、超神の目指すべき到達点を、しっかりと設定していると思われます。
それが一体何なのか。地球から超人をすべて消したとしても、地表や人間は残るわけです。その残った世界の新たな支配者となりたいのか。
ただこれだと、今までの悪行超人たちと大差ないです。設定としては最もつまらないパターンですよ。
ですので、かなり突飛なことをゆで先生は考えていると思っていいでしょう。説得力のある仰天プランを期待したいです。
さて、和解してもなかなか攻勢に移れないBP砲ですが、そのコミュニケーションを見ている限り、心配は微塵も感じられませんね。それを担保しているのが、ビッグボディの底知れぬ豪放さだと私は感心しています。
今回も例の“ビッグボディ・スマイル”を披露してくれていて、読者を安心の快楽世界へ誘ってくれます(笑)。なんとも頼りがいのある、頼もしい親分。親分がいるからボクは安心して闘えます、みたいな(笑)。
そんな気持ちを、フェニックスも口にはせずとも抱いていると思います。そして必殺の『マッスル・リベンジャー』は決まらずとも、次善の策として三半規管を痛めつけておくというクレバーなスイッチング。
もうホント、理屈っぽくって腹立つ。でも昔と違って、ニコニコしながら腹が立ってるんですよ(笑)。こんな二律背反する感情を与えてくれるフェニックスも、キャラとして仕上がって来てるなあ。
そしてお互いを助け合い、タッグとしての息もどんどん上がってきています。

オレたちふたりで“ゴッドセレクテッド”だぜ!
なんていう、

青春ドラマかよ!
というツッコミを受けるような会話まで、臆面もなく出てくるほどに。
そんなベタドラマの展開に対し、あのリアリストかつ恥ずかしがりやさんのフェニックスまでが

ああ、そうだな
なんて素直に乗っかってきてしまうという。こいつら…だいぶ熟成されてきているぞ(笑)!
お互いの意思疎通がどんどん高まるのとは裏腹に、マイティハーキュリーズは何やら様子がおかしくなってきました。イデアマンがノトーリアスから戦力外通告を受けるという、なかなかの衝撃展開です。
試合中にタッグパートナーから愛想をつかされるというのは、スカーフェイス&ジェイドの、スーパー・トリニティーズの仲間割れ以来でしょうか。あの時のジェイドの惨めさを、イデアマンに感じてしまいました。
ここからノトーリアスが2対1の状態をものともせずに闘うことになるのですが、これはザコ臭感漂っていた彼の、“汚名返上・キャラ拡大キャンペーン”の開始ということなのでしょうか。
となると、BP砲のクライマックスは、これをしのぎ切ってから、ということになりそうです。戦力外通告を受けたイデアマンの動き方次第でも、戦局が大きく変わりそうですね。
考えられるのは、コケにされたイデアマンの変節です。“理性の神”という、いうなれば論理的思考に理解を示しやすい立ち位置にいる彼は、フェニックスの論理に賛同する可能性がある、ということです。
理性と知性という、ある種近親特性を持っている二人なので、可能性としてはなくはないのではないかと。ただこの場に調和の神がいるので、変節後即粛清、というリスクは大きいですけどね。
いや、正直いって、イデアマンはまだ味方になるには魅力が少ないんですよ。そこまで渇望されていないというか。だったらコーカサスマンの方が全然アリだったはずです。
ですので、裏切り後即お陀仏かな…と。可哀想だけど。ただマイティ―ハーキュリーズを敗北に導く役割は、相当に濃厚なのではないかと思うのです。まあ様子を見てみましょう。
その他気になった点は
- ビッグボディは『マッスル・リベンジャー』を見た瞬間に、フラッシュバックでのたうち回ってもおかしくないと思う(笑)。
- ハシャイでしまう時点で、理性の神という名は説得力ゼロ。
- 逆に「あの技の破壊力はオレが一番知っている」は説得力満点(笑)。
- 親分、素敵っす!
- マンモスマン以来の「ウメーッ」いただきました。
- どうもノートリアスは品がないんだよな。
- 素直にお礼を言うフェニックス。ある意味お宝シーン。
こんなところで~す。


コメント
個人的にノトーリアスは”狂気の”神らしさが出てて好感が持てますね
…小物臭も漂ってますが
荒々しく生贄の血を求める狂気性、それと対をなすように時折垣間見える一般的な神らしい落ち着きぶり
いい感じに”らしさ”が出てる気がします
スグルと調和の神の御前試合だし、もう一波乱あってくれるといいなぁ…
ターキーさん、こんにちは。
たしかに“狂気”という名を冠しているので、あの噛みつきというムーブはあっているのかもしれませんね。そしておっしゃるとおり、今回のような冷徹な指摘も持っているという振り幅も見えてきました。次週からのキャラ開花、期待したいですよね!
いつも楽しく拝見しております♪
ノートリアスではなく『ノトーリアス』です。間違える人、多いです(笑)
かるさん、こんにちは。
ああっ! 本当だ! まったく気がつきませんでした…お恥ずかしい…。これが老化ということなのでしょうか(苦笑)。
ご指摘ありがとうございました。こんな私でよろしければ、今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。
今回はBP砲とハーキュリーズを非常に対照的に描いていたので、タッグの理想も含め、理想・理念の異なる両チームの個性を同じ比重で描いていたと思いました。逆にいうとここから仕切り直しというか、試合本番のような気がします。仕切り直しだとすると、これまでのフラグは一回清算されるのでBP砲がすんなり勝つようにはどうも思えません。イデアマンについても、これまでが「はしゃぎすぎ」=本領をまだ出していないと取れます。今回の回でどちらが勝つかは五分五分になったというのが私の見方です。