満身創痍で帰還したスクリュー・キッドの報告を受け、新たな時代の潮流が一気に押し寄せてきたことを実感したザ・マン。その頃、ロビンマスクがランペイジマンのもとに到着! 因縁をぶつけ合う!!
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キャラのイメージ補正
情勢が風雲急を告げる中、注目の一戦が始まりましたねえ。前回、震えるような迫力の“引き”を見せたロビンとランペイジマンのにらみ合い。その両雄の火蓋がとうとう切られます。
まず仕掛けたのはロビン。纏っていたマントを相手に投げつけ、目つぶしをしてからのエルボーの嵐と、予想外のラフプレイで我々を驚かせます。
これを見て思い出したのが、第20回の超人オリンピック準決勝における、ロビンvsテリーマンです。
あの時はテリーがロビンめがけて砂を放って目つぶしを仕掛け、メリケンサックで顔面を殴打したんですよね。今回はその主客が転倒したパターンとなりました。
続く『超人ロケット』も、初期のムーブ感バツグンです。手をクロスして飛び込むところが、ちょっとアレンジ入っていて興味深いです。
このロビンのラフプレイスタートは、ランペイジマンが持つロビンのデータとはずいぶんと乖離していたようで

貴公子のわりには荒々しい
とツイート(笑)。
ただランペイジマンの認識のズレは、別に恥ずかしいことではないでしょう。だって40年ロビンを見続けてきた我々だって予想外だったんですから(笑)。
でも今回のように、キャラの一挙手一投足でこちらもちょいちょいキャライメージの補正ってしませんか? 私はよくするんですよね。
ただその補正幅が許容範囲を大きく超えることがたまにあるので、そこは注意が必要です。

アワワ…
とか

ござ~い
とかですね…あれ? 全部今闘っている人の弟子だ(苦笑)。
令和で復活! 魔神風車固め!!
そしてランペイジマンにとって今回のロビンのキャラ補正は許容範囲だったようです。ここから反撃モードに入りましたからね。
やはり彼の反撃で昭和プロレスファンが反応してしまうのが、『ランペイジ風車落とし』でしょう。これ…スーパーストロングマシンの必殺技である『魔神風車固め』そのまんまですよね。
いや~まさか『キン肉マン』において『魔神風車固め』が披露されるとは…しかも超神サマの技として…これはスーパーストロングマシンこと平田さんも、嬉しいだろうなあ。
個人的にこの技の持つ“必殺性”って、とても評価が高いんですよ。
- オリジナリティ
- 見た目のカッコよさ
- 技名のカッコよさ
の三拍子がそろっていてかつ、乱発しなかったんですよ、平田さんが。
ホントに“ここぞ!”って時にしか出さない技だったので、希少価値も高いんですね。それだけに彼がそのムーブに入っただけで会場が湧くという、“幻の必殺技”と化していました。
ただ最近はこの『魔神風車固め』を受け継ぐ若手レスラーもいないので、

このまま幻の必殺技として消えてしまうのか…
と危惧していたんです。そしたらなんと、超神サマが受け継いでくれましたよ。
しかもランペイジによく似合う技ですね。こいつをチョイスしてくれたゆで先生のセンスに嬉しくなってしまいます。
そして以下の話はちょっとしたトリビアなのですが、この平田さんはストロングマシンではなく、実はキン肉マンとしてマスクマンデビューする予定だった、という伝説があります。
当時はキン肉マンのアニメが大ブームの頃で、タイガーマスクに次ぐキャラクターとして新日本プロレスが本気でそれを企画していたらしいんですよね。
ただこの企画は権利関係でポシャったらしくて、彼はストロングマシンになったという逸話があります。
そう考えると、40年ぶりに平田さんとキン肉マンの関係性がつながった感じがして、なにかとても感慨深い感情が湧いてきますね(笑)。
そしてその後ランペイジマンは藤原組長を思わせる一本足頭突き。この二つの技でランペイジマン、一気に“昭和プロレス超神”の異名がつきそうですね(笑)。
平田さん、藤原組長と続いてしまったので、個人的にはランペイジマンに“オヤジ超神”のイメージもついてしまいましたよ。
ロビンのイメージ補正より、こっちのイメージ補正の方が大きかったなあ(苦笑)。
審査員・ランペイジマン
そして超人の底力を知りたくてウズウズしているランペイジマンさんは(笑)、ロビンを通じてその力量を一つ一つ楽しんでいる節も見受けられます。

貴公子のわりには荒々しい

リカバリーが素早い

テクニックもあるじゃん
と、まずまずの手ごたえを感じているようです。
そして今度はレオパルドンを苦しめた『パニッシュメントエングレイバー』を繰り出し、突然の飛び道具に対する反応テストです。
もうね、ランペイジマンは完全にオーディションの審査員状態ですよね。チェックシートをはさんだバインダー片手に闘っているんじゃないかと思うくらい、ロビンの動きを査定しているんですよ(笑)。
そんなランペイジマンを見ていると、我々は

これはNiziUメンバー選定のリアリティドキュメントかな?
なんて勘違いし、彼をJ.Y.ランペイジマンと呼んでしまいそうです…ウソです、呼びません(笑)。

貴公子、ゼロからの出発
そしてまた、ロビンがそのテストを全部クリアしているのがたまらないです。さすがは我らの英雄、我らのリーダー! そんな彼は

今回の私は地に降りた挑戦者!!
と、今回のタイトルを口にするんですね。
つまり今回の彼は、今まで築き上げてきたキャリアを投げうって、あえてゼロから出発する心意気であることを宣言しているわけです。
となると、当然スマートなテクニックや高度な駆け引きは今回の試合に限っては優先順位が下がるわけで、結果、若かりし頃の荒々しくガムシャラな“狂乱ファイト”が際立ってくるのでしょう。
そんな流れで彼が繰り出した反撃が、マスクの突起を利用した串刺しというのも十分うなずける話です。まさに

泥臭いことでも何でもやるぞ!
という、彼の決意の表れのようです。
そしてその串刺しは、やはり超人オリンピックのスグル戦を彷彿とさせます。そう、鎧を脱いで本気になった“狂乱の貴公子”モードです。
これにより、今回のロビンのオープニングムーブを見て感じていた

ロビンはあえて“初期ムーブ”でファイトしているのかな?
というほんのりとした予想は、

やっぱそうだったんだ!
という確信に変わったわけですね。
太っ腹の超神
そんな闘い方を選択したロビンに対し、

おまえこそが乱暴者だ
と口にしたランペイジマン。
この返し、なかなかですよね。見方によっては最大級の誉め言葉のようにも感じます。
だってねえ、せっかく下天して付けた自分の名前じゃないですか。おそらくは相当悩んだはずなんですよ、

う~ん、どんな名前をつけたものか…?
って(笑)。
それこそ我々がドラクエをやるときに

う~ん、どんな名前をつけたものか…?
と悩むのと、同じくらいの熟考だったかもしれません。

戒律って英語でなんてんだ?
precepts…プリセプス?
となるとプリセプスマン…言いづらっ!!
みたいな(笑)。そんな紆余曲折があっての“ランペイジマン”なのに、

おまえの方が似合ってるよ
と、あっさりと譲っちゃうんだから(笑)。
これをアントニオ猪木で例えるならば、“燃える闘魂”のキャッチを

おまえの方が似合ってるからさ、やるよ“燃える闘魂”。ンムフフフ。
と、長州とか前田に譲っているようなものです(笑)。そう考えるとランペイジマン…けっこう太っ腹な超神ですよ、彼(笑)。

ロビンの真意とは
そしてその太っ腹超神に“キャラ補正”の必要性を認識させるほどの評価を受けたロビンは

超人ごときが神を倒そうというのだ

生半可な覚悟じゃムリ

だから今日は狂乱ファイト解禁!
と、この試合に賭ける、尋常ならざる意気込みを見せるのです。
実際の話、その後の串刺し攻撃の連打はその意気込みのあらわれで、またもやスグル戦を思い出させてくれます。
まさに“原点回帰”。ここからも、彼が自身のリセットムーブに入っていることがわかります。

自分はあくまでチャレンジャー
という、なんとも謙虚な姿勢も見え隠れしますね。ファイトスタイルは謙虚じゃないけど(苦笑)。
そう考えると、彼の中では前のネメシス戦が一旦の集大成だったのかもしれませんね。
結果的に敗北し、彼は鳥取砂丘の砂の中に散ってしまったわけですが、おそらくあの闘いに悔いはないのでしょう。
つまり彼の心の中において、彼は一度死んでいるのだと思います。しかしマンモスマンの男気により、彼はまたリングに立つことができた。
となると、一度集大成を迎えてしまった自分を超えるためには、まさしく生まれ変わった心持ちでそのキャリアを再構築するしかない、というロビンなりの結論なのかもしれません。
そしてそこにある真意は

そうでないと命をつないでくれたマンモスマンに対して顔向けができない
という、マンモスマンに対する彼なりの真摯な回答なのかもしれませんね。
オラ、わくわくすっぞ
そんなロビンの覚悟を聞いたランペイジマンも、それに十分に応えます。
頭突きからの打点の高いドロップキックで反撃をすると、

この勝負、楽しいだけでは終わらんなぁ
と、クリーンでテクニカルな試合だけではなく、凄惨な部分も許容する構えをみせます。さすがは太っ腹、何でも受け入れてくれます(笑)。
そしてこの辺のランペイジマンの反応からも、彼が本当にこの試合を楽しもうとしているのがヒシヒシと伝わってきますね。もう超人の潜在能力を知りたくて仕方ないんだろうなあ(笑)。
これを見ていると、レオパルドン他ビッグボディチームには申し訳ないですけど、ランペイジマンが少しかわいく見えてきましたよ(笑)。
でもって、それに対するロビンの返答がまたイカしているんです。

その覚悟で来ているのさ
もう~~~~っ、ロビンたらぁっ!! カッコいいじゃないの、その返し(笑)! さすがは

あいつはいつでもカッコいい
と、スグルに言わしめるだけのことはあります。
まさに“格闘”と“会話”の双方での一進一退の闘い。そのよどみなく流れる両者の攻防は、心地よい緊張感と共に、我々に大きな高揚感を提供してくれます。いわゆる

オラ、わくわくすっぞ!
状態ですね。
そしてその気持ちはランペイジマンも同様に持っており、彼の

オラ、わくわくすっぞ!
という気持ち(笑)と、我々の気持ちがシンクロしている状態で次回に続く、です。
それではそんな跳ねるような気持ちを維持しながら、3週間後を待ちましょうかね。
その他気になった点
その他気になった点は
- 密かにブーイングされているランペイジマン。
- 両雄がマントを脱ぎ去るゴングシーンは絵になるなあ。
- 申し訳ないが、ロビンのマントは臭そう(苦笑)。
- ロビンの腕クロス式超人ロケットは、ランペイジマンの×マーク意識?
- 『魔神風車固め』はマジでテンションあがったなあ。
- もう『ランペイジ風車落とし』でなく『超神風車固め』でいいんじゃないのか(笑)?
- 鉄の庇から流血するという独特の表現(笑)。でもこれがいい。
- 両雄ともデザインが優れているから、どのコマも見栄えがいいなあ。
- 神と闘う覚悟を見せるロビンですが、実は神超えはすでに経験済みなんですよね(笑)。
- ランペイジマンのドロップキックにオカダカズチカが見えた。
- 片膝立ちで着地するランペイジマン。いちいちカッコいいな。
- 最後のコマのロビンはそこはかとなく『北斗の拳』を感じさせる。
こんなところですかね。そして学研の図鑑、キン肉マン「技」、明日15日の発売です。親子で見れば、盛り上がること必至ですね!


コメント
久し振りに奇行子ぶりが見れて満足な回(笑)
あとは、ここからロビンがどう戦いを進めていくのか…
そのまま何も変わることなく戦い続けて仮に勝っても、ランペイジ審査員は「合格!」なんて言ってくれないでしょうから(苦笑)
ターキーさん、こんにちは。
奇行子ですか(笑)。日本語は遊びの幅がひろいなあ。
まあまだ序盤も序盤ですからね。JYランペイジマンから「合格」をもらえるように、頑張ってほしいです。
更新ありがとうございます
今回のロビンは初期のちょっと荒れてた頃を彷彿とさせますね
どこかで恒例のロビン戦法を披露していつもの調子に戻って欲しい所です
ランペイジはロビンに興味を示していますが、もうビックボディの事は忘れてしまったのでしょうか
別れ際に肩を叩いて「また会おう」なんて言ってたのに、少し寂しく思いました
( 雨)さん、こんにちは。
ランペイジマン、今はロビンにぞっこんっぽいので(笑)、残念ながらビッグボディとの約束は飛んじゃっているかもしれませんね…。
ロビンは手段を選ばないガムシャラファイトがどう変化してくるのか、注目です。
今回は最初の超人オリンピック決勝戦の途中で見せた荒々しいファイトから始まりましたね。その中でも懐かしい超人ロケットが飛び出し正統派レスリングの片鱗も出ていますので、やっぱりロビンマスクは幅が広いです。
まだ序盤で両者少し息があがっていますが充実の汗ですね。ランペイジマンもしっかり対応していますので、三週間じっくり待って次回のファイトを楽しみにしたいです。
MKさん、こんにちは。
序盤で二人の息があがっている描写は、お互いが互角の攻防を繰り広げているという印象を、強く我々に与えますよね。そして一進一退のその攻防は、見ていて気持ちがいいです。
3週間辛いですが、辛抱して待ちましょう(笑)!
テリー戦を思い出させるラフファイト(立場は逆だけど)
鉄仮面に頭突きは平気でもトゲのダメージは食らうんですかランペイジさん
Mr塩対応ことジャスティスマンが見てたらダメ出ししそうだよなーと
次回以降新たなロビン戦法が見れるのか、気になりますね
uzukiさん、こんにちは。
新たなロビン戦法のお披露目は、読者としては期待してしまいますよね。そしてネメシス戦で繰り出された“ビッグベンエッジ”が今回は炸裂するのか。
こちらも興味深いです。