今週のキン肉マン第392話-激動の予感!!

今週のキン肉マン
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アシュラマンに敗れたバーザーカーは、ザ・マンの理想の大きさを実感しアシュラマンを天界へと導いた。一方その頃、ズタボロになったスクリュー・キッドが、ザ・マンのもとにたどり着き!?

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成長しない大叔父

 前回、世界中のネジメーカーの株を一気にストップ高に押し上げた(笑)スクリュー・キッド。

 彼はいったい何を見てきたのか、どんな事象に遭遇したのか。我々読者の注目を一身に浴び、その真相がまさに語られようとしています。

 ただその前にひとつ、見逃せないやりとりがありましたよね。それは

一体どうした、ネジ超人!

という、右大臣ネメシスさんの一言です。これを見た瞬間に

ネジ超人て…!

と、しょっぱなから飛び出たパワーワードに、ページをめくる動きに思わずブレーキがかかっちゃった方、いらっしゃるんじゃないですか(笑)?

 この何気ないセリフにネメシスらしさが存分にあふれ出ているとでもいうのでしょうか。その短い一言の中には

  • 末端超人の名前を覚える気ゼロ
  • 末端超人へのナチュラルな蔑み
  • ゴリゴリの選民思想

という、今現在の彼がナチュラルに持つ姿勢がふんだんに盛り込まれており、それをわずか1コマで表現しています(笑)。

 その変わらぬ尊大な態度については

甲子園であれだけ痛い目にあったのに、まだ治らないんだな

といった印象を受けるし、それこそ

40超えたらもう性格は変わらないわよ

という、頑固一徹のまま隠居した父親に対して家族が陰口をたたく心情と、さほど変わらない思いを我々に与えてくれます(苦笑)。

 しかも上司のザ・マンがしっかりとスクリュー・キッドの名前を呼んだことで、上に立つ存在としての器の大きさにおいても、彼とザ・マンとの間には大きな隔たりがあることが露呈されてしまいました。

 簡単に言えば、ネメシスはザ・マンの後継者としてはまだまだ足元にも及ばない、という厳しい現実を突きつけられた、ということでしょうか。

調査対象は誰なのか

 そしてザ・マンとの会話において、スクリュー・キッドが完璧無量大数軍パーフェクト・ラージナンバーズに“完抉かんけつ”として昇格し、その特命を授かっていたことがわかりました。

 また、その回想シーンにてケンダマンも登場していたので、彼もおそらくは完璧無量大数軍に抜擢されたものと思われます。名前は何だろう? “完球かんきゅう”かな(笑)?

 ただ彼はさっそく鉄球をつなぐ鎖を断ち切られていたので、その生死が定かではないです(泣)。なんとか生きながらえていればいいのだけど。

 そしてやはり気になるのは、ネジケン調査団が相対した相手が誰なのか、ということです。ザ・マンは当然その答えを知っているのですが、読者サイドではまだはっきりはしません。

 ただ言えることは、

その存在は超神ではない

ということでしょうか。

 ザ・マンの口ぶりから推察するに、ネジケン調査団が遭遇した“それ”は、超神とは別の次元の厄介な存在であり、だからこその

ザ・マン
ザ・マン

タイミングとは一気に押し寄せるもの

という、彼の感想なのでしょう。つまり

ザ・マン
ザ・マン

超神と、もう一つの存在が同時期に超人界に攻め込んできた

という、二重災害を言い表しているのだと思います。

 もしそれが正しければ、その存在は当然“第三の勢力”であることになり、今後は

超人 vs 超神 vs 第三勢力

の三つ巴の抗争となる可能性があります。

 もしくは現状において超人と超神が分かり合えている部分も出始めているので、

超人&超神連合軍 vs 第三勢力

という図式も考えられるでしょう。この場合は前シリーズの“正義悪魔超人連合軍 vs 完璧超人始祖”という構図と近しいものとなります。

 そしてスクリュー・キッドの報告を聞いたザ・マンが頭を抱えるという、なんとも珍しいシーンを見せた上で

ザ・マン
ザ・マン

歴史の潮目かつこの世の存続にかかわる時代

と口にするくらいなので、この第三勢力はかなり厄介なんでしょうね。

 そんな状態における

じゃあその第三勢力って誰なのよ?

という問いにおいて、現時点でパッと思いつく私の見解は

  1. 別次元の神々
  2. 遺棄された超人のプロトタイプが地下で進化を遂げていた

でしょうか。

 1については、昨今話題に上がる“マルチバース”といわれる、“多元宇宙”にインスパイアされたストーリーです。宇宙は一つではなく、並行してたくさんあるよ、ってやつですね。

 そして別次元の宇宙の神々が、『キン肉マン』という作品の舞台となっている“宇宙”に攻め込んできたと。ゆで先生ってけっこうトレンドをストーリーに組み込むから。なくはないかな~なんて。

 個人的には2の方が推しですね。ほら、最初の超人である金銀兄弟の前に、失敗作みたいのがいたじゃないですか(笑)。あれが実は独自進化して、手に負えない状態になったとか。ちょっと『テラフォーマーズ』チックですけどね(苦笑)。

 ただ“遺棄された恨み”という好戦ベクトルがあるのと、“不気味さ“という二軸は、ストーリーを作る上ではやりやすいのではないかな~なんて思うんですよ。

 そんなザ・マンとスクリュー・キッドの問答においても

偵察任務だと?

と、マンちゃんから何も知らされていないネメシスに情けなさを感じてしまいます。組織の右腕なのに、大将からなんっにも知らされていないんですよ、彼(苦笑)。

 このような事実からも、彼がザ・マンからまだまだ信頼されていないんだなあ、と感じてしまうんですよね。もっと精進せい、大叔父殿(笑)。

 そしてこのやり取りの最後に仰天のオチをつけたのが、ザ・マンの

ザ・マン
ザ・マン

スクリュー・キッドに温かいオイルのスープを

という、ねぎらいの言葉です(笑)。

温かいオイルのスープて…!

と、深夜の更新を待ちに待っていた読者全員が、一斉に吹き出した瞬間ですよ(笑)。

 ホント、すごいですよね、ゆで先生は。こんなに深刻な状況説明シーンの最後に、これぶっ込みます? 

 ただこのスープに目がなさそうな超人を、他にもチラホラと想像できてしまう事実が、さらなる笑いを誘います(笑)。

 また、ザ・マンのこの一言により、スクリュー・キッドの命が助かったというフラグが立ち、ホッと一息でもあります。ケンダマンは…祈ろう、みんなで(笑)。

ランペイジマンの真意

 そして舞台はまたもやバベルの塔へ。そこに現れたのは復活の貴公子・ロビンマスク! 対する超神は…おおっ! 強敵ランペイジマン!

 これはまた絵になる二人の対戦ですねぇ。ただなぜにランペイジマンが、逆さ吊りの“ハングドマン”状態で現れたのかはよくわかりません(笑)。

 しかしながら構図的にはとてもカッコいいので、意味がなくてもよしということにします(笑)。

 そしてそのランペイジマンは

ランペイジマン
ランペイジマン

ロビン、オレお前知ってるよ。有名だかんな

ランペイジマン
ランペイジマン

王位争奪戦のときなんて、マジでキン肉マン超えてたかもよ

ランペイジマン
ランペイジマン

お前に命をやったマンモスマンもすげえよ

と、予想外のホメ殺し戦法をとってきました。

 あれ…なんか、なんか読んでいて楽しいぞ(笑)? 週明けから気分がいいなあ。どうした、ランペイジマン。

 こんな風に我々をホヤ~ンとさせている間に、彼は何点か気になることを口にしています。それは

  1. ロビンが蘇ることを黙認した
  2. コーカサスマンは盟友である
  3. 超人という種を生かすか殺すかまだ決めかねている
  4. 私の期待を裏切るな

という4点であり、どれもこれも興味深いです。

 1については、マンモスマンが発した生命の玉がロビンに届くのを、彼が妨害しなかったことを指していると思われます。

 ただザ・マンが超人墓場にて“生命の玉”システムを作っていたことを考えると、それぞれの超神にもそのような権限・もしくは力があり、生殺与奪ならぬ、蘇殺与奪の権利を持っているのかなあ、なんて妄想してしまいましたね。

 あ、“蘇殺与奪”はもちろん私の造語ですよ? テストとかでは書かないように(笑)。

 2は超神12名の中でも、いろいろな交遊相関図があることがわかります。イデアマンとノトーリアスもそうだし、ザ・マンとリヴァイアサンも関係が深そうです。

 そして友人を見ればその人物の人となりがわかる、という法則があります。つまり誇り高かったコーカサスマンを盟友にしているということは、ランペイジマンもまた誇り高い超神である可能性が高いわけで。

 まあその片鱗はすでにチラ見されていますけどね。1の男気で。そして今回の3、4の発言で

彼は将来的に超人たちの心強い味方になるかも…

と、個人的には感じました。というのも、3と4の発言は、実は彼の意志がもう確定していることを暗に示していると思えたからです。

 まず彼は3において、

ランペイジマン
ランペイジマン

品定めの最中

と発言しているわけです。しかしその後

ランペイジマン
ランペイジマン

試合後はファイナルアンサーできるはず

とも語っています。これは彼の中での“超人をどうするか問題”において、気持ちがすでに固まっていることを指し示していると思うのです。

 つまり今までの闘いをつぶさに見てきて、彼は9:1の線で

ランペイジマン
ランペイジマン

超人、生かすべし

という心情になっているのでしょう。それが先ほど示した“超人ホメ殺し発言”にあらわれているわけです。

 そしてあとはその心情を確定させる最後のピースだけが必要だと感じているわけで、そのピースが目の前に現れたロビンマスクだったと。

 もともと評価が高かった人物が目の前に現れ、その力量を体感することで自身の気持ちを確定できるのであれば、彼にとってこんなにお膳立てされた機会はありません。

 そんな“我が意を得たり”の状況となったからこそ、彼はついつい

ランペイジマン
ランペイジマン

期待を裏切るなよ

と、口をすべらせてしまったのだと思うわけです。

 そう、彼はロビンと闘って、気持ちよく

ランペイジマン
ランペイジマン

超人、必要だよ

と叫びたいのでしょう。それはコーカサスマンが最後に言い放った

コーカサスマン
コーカサスマン

得心したわ

という感情の共有にほかなりません。

 そうなんですよ、ランペイジマンは、もはや盟友・コーカサスマンが腹落ちした感情を、その身で体感したくてウズウズしちゃっているのだと思います(笑)。

 そしてそのウズウズ感から出たセリフが

ランペイジマン
ランペイジマン

始めようか

という、少し食い気味の誘いにあふれ出てしまっているのだと思いますね。

闘いの需要と供給

 そんなウズウズなランペイジマンに対して、復活の貴公子は

超人の力を見せつけてやる

というマンモスマンの想いを胸に、ランペイジマンを打ち破ると宣言。

 もうね、完全に需要と供給が合致した一戦となりました。かたや

ランペイジマン
ランペイジマン

超人の存続を認めたい

という需要があり、かたや

超人が必要であると示したい

という供給の意志がある。

 そう考えるとこの一戦の結末はもう決まっていて、完全にロビンマスクの勝利であろうことが予想できます。

 だからといってこの一戦に興ざめしてしまう、なんてことはまったくないでしょう。というのも、すでに我々読者の興味は

どのような素晴らしい闘いの攻防で、ランペイジマンを心から納得させるのか

という、勝敗を超えたドラマにその視点がシフトしているからです。

 そしてゆで先生もそこは十二分に心得ていると思われ、だからこそ

ランペイジマン
ランペイジマン

始めようか

望むところだ

という最終頁の、ファンならばその構図から放たれる緊張感とカッコよさにシビれて腰が砕けるくらい魅力的な“引き”を提供してくれているのです。

 このコマ一つで、ゆで先生がこの試合を

どんだけ面白くしてやろうか

と、気合を入れまくっているのがヒシヒシと伝わってくるようですよ、はい。

その他気になった点

 その他気になった点は

  • ケンダマンが戻って来ていたら、ネメシスは何と呼んだのだろう…(笑)?
  • 「貴様玩具超人!」かな?
  • どうしてもザ・マンを囲む柵の目の広さが気になる。出入り自由(笑)。
  • 初の偵察任務クエストのレベルがどう考えても高すぎ。
  • いきなり「ティガレックスを狩ってこい」に等しい(笑)。
  • そこがザ・マンのナチュラルなパワハラなのか。
  • 完璧を追求しなくなったザ・マン。少しは丸くなった?
  • ネメシスがキッチンでオイルを加熱している姿を想像してしまった(笑)。
  • スクリュー・キッドには決まった銘柄のオイルの嗜好があるのだろうか。
  • 「モービル1はちょっと苦手で…」とか(笑)。
  • 頭を抱えるザ・マン。この仕草一つでファンが増えたはず(笑)。
  • 超人賛美をしつつも、同時にレオ様他を蔑むランペイジマンの二極化スタイル(苦笑)。
  • ランペイジマンは能力がある超人にだけ優しいんだな(笑)。
  • 最後のコマはマジでカッコいい。

 こんなところでございます。そして学研の図鑑、キン肉マン「技」の発売が迫っています。これは女房を質に入れてでも手に入れるべきアイテムです!

コメント

  1. キムラ ヒデ より:

    やはりロビンの相手はランペイジマンでしたね。
    先走って申し訳ないのですが、ここで気になるのが次であろうバッファローマンの相手です。自分はどうもあのサイコマンがまた現れそうな予感がします。しかもまた最終形態となって決着をつけましょうか的な。ここまでくると完全に喋り方といいフリーザみたいですね。恐らくスクリューを襲ったのもサイコマンと読んでいます。どうなる事でしょうw

    • アキラ アキラ より:

      キムラ ヒデさん、こんにちは。

      残りのシークレット超神がサイコマン、なかなか夢のある予想ですね。たしかにバッファローマンとの試合は決着がついたとはいえませんもんね。
      アニメ化の際には、サイコマンの声はフリーザの中野さんが適任だと思います!

    • MK より:

      アシュラマン遂にシングルで実質上の初勝利ですね!本当に良かったです(喜)
      ですがすぐに場面が変わって私もまさかここでスクリューキッドが出てくるとは思いませんでした。夢の超人タッグ編では確かネプチューンキングの弟子は1000人いた設定でしたので完璧超人は多いと思いましたが、ラージナンバーズ編からこれまで見て案外少なく感じましたね。
      次はロビンマスク対ランペイジマン、マンモスマンとコーカサスマンの思いを背負った両者の対戦、見応えがありそうです⤴️

      • アキラ アキラ より:

        MKさん、こんにちは。

        スクリュー・キッドは本当にびっくりしましたよね(笑)。中井先生が「今だったらカッコよくかけるんだけどなあ」とリクエストした超人は、今後も再登場する可能性があるみたいですよ…!!

        そしてロビンVSランペイジマン、ビリビリするほどのオーラが出ていました! 楽しみですね!!

  2. ( 雨) より:

    更新ありがとうございます

    メネシスの「ネジ超人」発言やオイルのスープの所は私も読んでいて爆笑でした
    メネシスがキッチンに立つ姿なんて誰も想像出来ません

    偵察先の予想としてはサタンの潜伏先に行ったと考えました
    ジャスティスにボロ負けした後の様子を見に行って返り討ちにあった…という感じです

    しかし、ネジケンがどのタイミングで復活したのか、回想シーンではフード姿が2名いるように見える点等、矛盾点もあるのでこの説は無いかもしれません

    • アキラ アキラ より:

      ( 雨) さん、こんにちは。

      あれは笑いましたよね。シリアスの中にあれを投下できるのがゆで先生の天才性だと、あらためて感心しました。

      謎の人物は、同一人物を2シーン重ねて描いていたのか、それとも本当に2体存在していたのか…まだわからないですね。

      ただ今後も大激戦が継続するとなると、かなりの数の超人?が登場すると思われますので、複数なのかもしれません。

  3. uzuki より:

    ネジ超人の派遣された時期を考えると多分超人閻魔としてグロロロ言ってた時だろうから
    大叔父さんも末端の頃だから任務知らされてなくても仕方ないような気もしなくもない(教えときなさいよザ・マンも

    ランペイジマンの登場シーンは自分はスパイダーマンが浮かびましたね
    その後のスーパーヒーロー着地も含めての唐突なスパイディムーブ
    もしかするとマルチバースの方を採用したのかもしれませんね
    スパイダーマンもマルチバースで色々な世界のスパイダーマンを出してますし
    もしかすると悪のキン肉マンとかネメシス叔父でやりきれなかった事をやるのかも

    >スクリュー・キッドには決まった銘柄のオイルの嗜好があるのだろうか。
    自分はレーサー100が浮かびましたが、あれネジ用じゃねぇよなぁ・・・

    • アキラ アキラ より:

      uzukiさん、こんにちは。

      時系列に言うとたしかにそうかもですね(笑)。でも教えてあげてよ、グロロの大将(笑)!

      ランペイジマンの登場シーンは、私もスパイダーマンが頭に浮かびました。中井先生、大好きですからね。昔ケビンもスパイダーマンポーズしてましたし(笑)。

      スパイダーマンって、マルチバース展開しているんですか。知りませんでした~。でも私の予想って当たらないことで有名ですよ(笑)?

      あと私はゴリゴリの昭和なので、モービル1なんです。バナナで釘が打てる(笑)。

  4. uzuki より:

    >スパイダーマンって、マルチバース展開しているんですか。
    スパイダーバースってコミックがありまして様々な作品=世界のスパイダーマンが出てくるんですよ
    で、おそらく初の実写化作品である東映版のスパイダーマン=山城拓也と
    日本特撮史上最強と名高いロボットのレオパルドンも出てくるってんで
    一時期話題になってましたね

  5. MK より:

    送信場所間違えてしまって、すいません⤵️

  6. 柩幸 より:

    ジェロニモにいなり寿司を御馳走することを約束するキン肉マン
    アシュラマンをマットに咲いた悪の華と言うサンシャイン
    超人のテーマソングネタが結構あったので……
    スクリューキッドにはワニの蒲焼きを、超人閻魔様!(笑)
    謎の二人組、個人的にはサンダー&ライトニング……時間超人や、間隙の救世主が迎え撃った未知の悪行超人(実は時間超人の尖兵だった?)とかだったら嬉しいですが……。

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