今週のキン肉マン第307話-依り代なき被告人!!

今週のキン肉マン
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 サタンの左腕を脇固めに捕らえようとするジャスティスマン。しかしサタンはそれを振りほどき、ジャスティスマンをコーナーポストに投げつけます。アタルは自分たちを逃がしてくれた彼を気にしつつ、磔になっていたマリキータマンの死体も回収して地表に着地。それを確認したジャスティスマンは何食わぬ顔で起き上がり、再びサタンと対峙します。

 サタンは「ゲギョゲギョ~ッ、何が“正義”だ偉そうに! ザ・マン本人ならいざ知らず、たかが手下のお前が私と対等に話せると思うなよ。その自信ごと木っ端みじんに砕いてやるわ。久々に現世の語感を得たこの身体でなァ。そして最初の我が贄となるがいい!」と、ジャスティスマンを下に見る発言をすると、ジャスティスマンは「なぜ実体化した? 異様なまでの用心深さゆえ常に“依り代”にこだわり続けたお前が、こうもたやすく実体化するとは思わなかった。その違和感こそが、この一連の騒乱の裏に隠された真相に繋がっていると…私は見ている」と、裁きの天秤をいつものようにコーナーに投げつけてセットしながら、冷静に今回の騒乱の真相を探ろうとします。

 物怖じしないジャスティスマンの態度が気に障ったのか「ほざけ小童ーっ!」と、サタンが躍りかかって右のエルボーを当てるも、その威力に耐えながら「小童とは心外だな。我が名は完璧超人始祖“完璧・陸式”ジャスティスマン。これでも数億年は生きているのだ。その悠久のなかで偉大なるザ・マンより信託を受け、お前のような輩を滅するため教えを受けた…希望にあふれる未来の守護者だ!」と、その右手をとって一本背負いで投げ捨てるジャスティスマン。

 しかしサタンは回転して着地。今度は首相撲の体勢から「笑わせるな。超人界の未来に希望などいらぬ。あるのは絶望だけでよい。その絶望の堆積こそがさらなる我が力の増強に繋がるのだ!」と膝蹴りを連発し、DDTでジャスティスマンの脳天を串刺しにすると、「もろいな! この程度で未来の守護者とは」と左腕のの装身具を回転させてのエルボーを落とします。

 そして「こんな未来なら、我が力をもってすれば変えることなど…造作もないわーっ!」と、ジャイアントスイングでブン回した後コーナーに叩きつけると、「この程度で終わると思うなよ。その自信に満ちた忌々しい顔を、お前のメンツごと砕ききってやるーっ!」と、串刺しのビッグブーツ。そして「まだまだ」と、顔面ウォッシュのストンピングの雨あられ。「闘いが始まってまだ5分と経っていないぞ。哀れなもの、どれどれ醜く潰れたその顔を見せてみろ」とジャスティスマンの表情をうかがうと、当のジャスティスマンの表情は変化なし。

 それに苛立ったサタンは「ゲーギョーッ、本当に腹の立つヤツだーっ! お前らはーっ、いいだろう、だがその余裕の素振りを見せられるのも…ここまでだ」と、フェイスクラッシュからのサッカーボールキックで怒涛のラッシュを見せた後、「私もここまでは久々の実態の慣らし程度。だがこの技を出すとどうなるかな」と、ロメロスペシャルのような体勢に。

 そしてそのまま空中に飛び上がり、最高点から落下を開始。「ザ・マンとの対決前にこの技を出すことになるとは思わなかったが、もはや順番などどうでもいい。私に逆らう者はただこうしてひとりずつ…殺していくだけだーっ!」と、そのまま強烈にマットに叩きつける『サタニックソウル・ブランディング』を敢行。その威力で浮遊リングは大きく揺れます。

 あまりの強烈な一撃に場内は静まり返りますが、技を食らったジャスティスマンは「…こんなものか」と不敵な笑みを浮かべて次回に続く、です。

 はじまりました、サタンVSジャスティスマン。満を持して登場した大物・サタンの相手を志願したジャスティスマンが、初回インパクト用の人身御供となってしまうのか、はたまたその特Aランクの実力を維持した面目を躍如するのか。注目の一戦です。

 とはいっても、40年前からその存在をチラつかせ、とうとうそのキャラ的立ち位置がハッキリするという見せ場を得たサタンの相手というのは、どう考えても対戦相手にとってはリスクがありすぎます。常識で考えればねえ、ここでサタンの破格的な強さをデーン! とアピールしたいわけじゃないですか。となると、誰もが想像できる結果はケチョンケチョンにされるジャスティスマンの姿ですよ。

 では実際の試合展開はどうだったのか見てみましょう。物理的なことを言えば、今回は圧倒的にサタン怒涛の攻撃でした。まさにジャスティスマンに何もさせないというか、させる暇を与えないというか。膝蹴り、DDT、エルボー、ジャイアントスイング、ぶん投げ、顔面ウォッシュ、ストンピング、フェイスバスター、サッカーボールキック、そしてフェイバリットの『サタニックソウル・ブランディング』。ここに書き出しただけでも10連コンボです(笑)。まさに最後の大物感溢れる、有無を言わせぬ展開。

 ただこれを見ていた読者の方は、みんな思ったんじゃないですかね? 「サタンって…ひょっとして小物じゃね?」と(笑)。そう思わせる描写は序盤からありました。まず必要以上に自分を高め、ジャスティスマンを蔑んだこと。これっていつもならば完璧超人が下等超人相手に行っている行為そのものなのですが、完璧超人、それも完璧超人始祖相手にそれを行うという逆転現象がちょっと新鮮です。ただね…その蔑みに品がないんだよね。蔑みを受けている側のジャスティスマンの方があまりにも泰然自若としているものだから、サタンの方が虚勢を張ってキーキーと吠えているだけに見えるんです。

 またどんなに攻撃を繰り出そうとも、ジャスティスマンの表情の不敵さがまったくもって変わらないということ。そしてそれに腹を立てるという狭量な精神性。この辺りもとてもラスボスになる器とは思えません。さらには早々にザ・マン用のフェイバリットのはずであった『サタニックソウル・ブランディング』を繰り出してしまったこと。これはどう考えても慌てすぎです。

 そして決定的なのが、それを食らったジャスティスマンが「…こんなものか」と発言した点。もう決定でしょ。サタンは小物ですよ。そして助っ人・ジャスティスマンの勝利が確定した瞬間でもあります。次回以降、特Aランクの実力を持つジャスティスマンのお仕置きが始まることでしょう(笑)。そしてこの試合後に彼が言っていた「この一連の騒乱の裏に隠された真相」の一部がハッキリするのだと思います。そして物語はまた次の展開に進むのでしょう。おそらく超人の神々が黒幕として裏に潜んでいるとは思うのですが、それが神世界のメインストリームの神々なのか、一部の神々のグループなのか。

 当然それらは元神であったザ・マンの知り合いである可能性は濃厚だし、知性の神を中心とする邪悪神とも深いつながりがある面々だと予想できます。ただ神々の野望が何なのか、というのは予想もつきませんがね。ひょっとしてあれかなぁ? カピラリア七光線のときの、超人殲滅主義の神々がまだいるのかなあ?

 その他気になった点は

  • マリキータマン回収された。ホッ。
  • ジャスティスマンはザ・マンを今でも尊敬はしているんだな。
  • ジャスティスマンのセリフはすべてカッコいい。
  • 絶望が糧だなんて、難儀な体質だな、サタン(苦笑)。

 こんなところでしょうかね。

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