サンシャインの助言で冷静さを取り戻したアシュラマンは、ナチュラルにツープラトン攻撃を炸裂させる。すると今度はタッチで交替したバーザーカーが、間髪入れずにドロップキックで反撃を―!
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粋なワードチョイスからの砂団子
ドロップキックを放ちながら、派手にリングインしたバーザーカー。しかしプリンスも冷静さを失わず、サンシャインを呼び込みます。
それをサンシャインの方は心得ていたようで

あいや、わかったぜ
と江戸っ子的な相槌(笑)。
このレスポンス、たまらないですよね。なんといってもサンシャインの粋なワードチョイスが爆発です(笑)。“あいや”て…(苦笑)。
この“待ってました”もしくは“準備万端だぜ”的な受け答えが、はぐれ悪魔超人コンビのチームワークの良さを物語ります。
“ツーと言えばカー”というような、ひじょうに息の合った高い密度でのコミュニケーションを、そこに垣間見ることができるんですよね。
そしてそんな通じ合う二人が繰り出した技が…出ました! 『地獄の砂団子』!! オールドファンはこれだけで脳内レトロ祭りが始まってしまいます(笑)。
もうね、プリンスが6つの砂団子を、6本の腕で握っているだけでサマになりますね。ただでさえ絵的に力のある6本の手に、それを埋め尽くす砂ボール。
多数の手に余すことなく得物を握らすだけで、こんなにも印象深い表現ができるんですね。昔の仏師が、仏像の手にいろいろ持たせたがった気持ちがよくわかります(笑)。

違和感の正体
そしてあらためて感じる『地獄の砂団子』という技ネーミングの妙。
これ前作で初登場したときも相当な違和感を感じたんですけど、大人になった今見てもやはり相当な違和感です(苦笑)。ですので

なんでかな~?
と少し考えてみました。
まずは“砂団子”という単語に焦点をあててみましょう。砂団子というのは、幼稚園児が砂場や海辺で作る、というのが定番です。
この普通であれば幼稚園児が主に取り扱うべき物を、今回は冷血・冷徹・冷酷な悪魔が取り扱っているわけですね。ここでまず
という式が成立します(笑)。
さらにその単語に“地獄の”という修飾語をアテンド。これによって
という式に状況が変化し、これを展開すると
という公式から
という結果が導き出されるわけです(笑)。
おそらくこの“地獄幼稚園児”という強烈な一項が、我々に大きな違和感を感じさせている主要因ではないかと思うのですが、皆様いかかでしょうか(笑)。

40年来の違和感の理由、ご納得いただけましたか(笑)?
おそらくゆで先生の

“地獄”つけときゃ、とりあえず何とかなるだろう
という目論見(失礼)が、何ともおかしな印象化学変化を起こしてしまったという、顕著な例と言えるでしょう。
粘着質プリンス
さて、その『地獄の砂団子』はバーザーカーにあっけなくガードされますが、そこで終わらないのがこの砂団子。
散乱したサンシャイン(この表現…)が集合し、バーザーカーをドラゴンスープレックスへ。でもサンシャインがドラゴンスープレックスって、なかなか珍しい展開です。
しかしバーザーカーはそれを切り返し、垂直落下式ブレーンバスターを敢行。それを砂化でノーダメージにするサンシャイン。
い~ね~サンちゃん、冷静で動きがいいですよ。プリンスがトサカにきているだけに、彼の冷静さがとても心強いです。
そしてニューフェイス・バーザーカーの一連のムーブを見たプリンスは

乱暴者と見せて実は流れを渡さない計算された攻撃
と、自制の神が本当に“自制”的であることを評価。そして彼に興味を持ったことから、ナチュラル・ロックオン一辺倒を少し解除し、バーザーカーとプリンスの対戦が実現します。
う~ん、自制の神、なかなかに超神らしい高次元な動きをしていると思います。あの頑ななプリンスに興味を持たせたのですからね…と思ったら…!!
突然バーザーカーの背後から出現したサンシャインが不意打ちの蹴りを食らわし、体勢を崩した彼をプリンスが『阿修羅稲網落とし∞パワー』で容赦なく攻撃。
汚い! 汚すぎる!! しかし悪魔にとってはそれが最上級の誉め言葉(苦笑)! このあたりの二人のムーブも、決して誉められたものではありませんが、らしくてたまらないです。
そして早くも出ました、フェイバリットの一つである『阿修羅稲網落とし』。しかもサムソンティーチャーに食らわした∞パワーバージョンです。
プリンスの奥の手が序盤から炸裂したことに一抹の不安がよぎりますが(笑)、まあ派手に試合が動き出しました。
そしてその激突対象がなんと…コーナーに控えるナチュラル! プリンスのやつ、バーザーカーに興味を持ったふりをして、実のところ狙いはナチュラルであることから何も変わっていませんでした。
いや~しつこい。プリンスしつこい。かなりの粘着質です(苦笑)。

だがお前はお呼びじゃない!
ですからね。一度上げておいてから落とす。失礼極まりないなあ。
でもそれがプリンスのプリンスたるゆえんですからね。仕方ないか…と許されるくらい確立されている彼のキャラに敬意です(苦笑)。
鉾盾論議
そしてこの試合で初めて劣勢に立った『モデスティーズ』は、標的となったナチュラルが自身の装甲を集約した『ナチュラルレイヤークッション』にてガードモードに。
なるほど~、この超神、防御性能に卓越しているなあ。この時点で

こりゃ稲網落とし、防がれたな…
と読者の誰もが感じてしまうくらいの説得力です。
この試合、彼の盾を攻略しない限りはぐれ悪魔超人コンビには勝ち目はないでしょう。そして試合展開も

いかにナチュラルの盾を破壊するか
にフォーカスされていきそうな気がしますね。
そしてこの攻防においては、やはりバーザーカーを仕留めることは叶いませんでした。しかしながらナチュラルの厄介な盾を2枚破壊することに成功します。
これはこの試合が“盾の攻略”となってきた以上、大きな前進だと思いますね。
もちろんプリンスにとっては奥の手であったはずのこの技が、この程度の爪痕しか残せなかったという落胆はあるでしょうけど。
しかしながらどちらかというと無表情であるナチュラルが

盾が…2枚も砕かれた…
と焦りの表情を見せたことで、精神的なダメージは与えたと思われます。
おそらく彼は自身の盾が破壊される経験など、ほぼなかったのでしょう。いつもならプリンスイジりを欠かさない彼が(笑)、今回は珍しくプリンスを賞賛していますからね。
しかしナチュラルがそれをしなければ、こんどはバーザーカーがプリンスをイジります。

落ち込むことはない。
誇りに思うがいいぞ
と、プリンスが一番嫌がる上から目線攻撃を投下(笑)。この二人、どこまでもプリンスイジりを継続するようです。
そしていつの間にか“冷血面”から“笑い面”に戻っていたプリンスは

舐めた口をきく!
と、これに即反応。ああ、なぜに冷血面を維持していなかったのか(笑)。
そんな感情にまかせた攻撃は軽くバーザーカーにかわされ

ナチュラルが盾なら私は鉾だーっ!
と、逆に強烈なキックを顔面に食らってしまいます。

もう~プリンスったら堪え性がないんだから…!
とやきもきした我々を救ってくれたのが…そう、前回から株が爆上がり中のアイツでした。
今宵もストップ高のサンシャイン株
それは当然、はぐれ悪魔超人コンビの参謀に昇格したサンシャイン! プリンスとバーザーカーとの間にサッと割り込みます。
その割り込み方といったらもう、たまらんほどクールで。プリンスの目の前に砂が舞ったかと思いきや、突然の砂壁出現といった感じですよ!
それはまさに窮地を救いに来たヒーロー(悪魔だけど)そのものなので、前回から彼のカッコよさにやられていた我々は

サンシャイン!
サンシャイン!

超クール!
超クール!
と、脳内で大声援です(笑)。
そしてそんなヒロイックな登場をしたサンちゃんは

こっちはオレがアシュラマンという最強の鉾を守る盾だ!
と、ただでさえメロメロになっている我らに、ダメ押しの“シビれる宣言”を発動! あかん、ホレる、作品内ではどちらかというと三の線の彼に、ホレてまう(笑)!
そんな悪魔二人の結束がモデスティーズを上回ったところで、間髪入れずに繰り出されたのが…『サンシャイン・マグナム』!!
プリンスの6本の腕から発射される硬質砂の6連弾! この流れ、イカしますねぇ~!
と、その動きに無駄がないんですよ。
プリンスを救うために乱入したサンシャインの立ち位置が、そのまま『サンシャイン・マグナム』のセットアップになっているという、流れるような動きの見事さ。もうため息が出るくらいです。
そしてそこには二人の信頼関係がとてもよく描写されていると思います。何も言わなくても相手の考えがわかる。望んでいることがわかる。
このあたりはモデスティーズを完全に上回っていると思うので、この強みをおおいに活かしてほしいですね。そしてその鍵は…やはりサンシャインの献身なんだろうな。
そしてそんなイカすムーブと信頼関係を見せつけられてからの…次回に続くです。これじゃあもう、次回が待ちきれないってもんですよ(笑)。
ただ…これがどこまで超神サマに通用するかは何とも言えないですけどね…どうかナチュラルの盾の一つを割る、くらいやってくれたら嬉しいですね。
その他気になった点
その他気になった点は
- オカダカズチカのように見事なバーザーカーのドロップキック。
- 砂ムーブの多用が目立つ今回のサンシャイン。
- ただ点描面倒くさいだろうな…アシスタントの方々にとっては、こっちの方が地獄か(苦笑)。
- 砂団子を動じずにガードするバーザーカー、カッコいい。
- サンシャインの「ムッホ!」(笑)。
- サンシャインほどの巨体を軽々とブレーンバスターにとらえるバーザーカー。相当なパワーの持ち主か。
- プリンスの膝骨鉤型変形はちょっと気持ち悪い(苦笑)。
- ニンジャの作った肩当を使ってあげて(笑)。
- 『ナチュラルレイヤークッション』をフォトショで模写するときは、やはりレイヤーを多用するのでしょう(笑)。
- 今回のバーザーカーの黒目発生は2コマ。
- 「誇りに思うがいいぞ」で“イケメン”いただきましたーっ!
- プリンス救出に入ったときのサンシャインのドヤ顔(笑)。
- “これが悪魔の6連装リボルバー!!”というアオリ文句が秀逸すぎる。
こんなところですかねぇ。


コメント
今週もサンちゃんが光ってましたねぇ(笑)
あまりに光りすぎてて、他が目立たないレベルです(苦笑)
中々な一進一退の試合展開
個人的には良き良きです
あとは、どこで試合が大きく動くかな?
サンシャインはめっちゃいい仕事してるのあくまでサポートに徹して
アシュラを引き立たせる方向なのがたまりませぬ
もうほんとこいつアシュラの事が好きなんだな、と
バーザーカーはナチュラルみたいな意図的ではない煽りがいいですね
神ゆえの余裕というか泰然自若とした態度がこれまたたまりません
一方ナチュラルは盾が壊されて動揺している風ではありますが
全て盾を壊した時にファイトスタイルを変えてきそうな底知れなさがありますね
次回はぐれ悪魔コンビの奮闘で盾が壊れるか
バーザーカーが神の業で大暴れするのか、気になります
uzukiさん、こんにちは。
サンシャイン、いいですよね。サポートに徹しているところがカッコイイです。
バーザーカーは威厳が出てきましたよね。どんな力があるのかまだよくわからないので、とても楽しみです。
∞パワーはナチュラルを狙ったものだったんですかね?私にはバーザーカーが邪魔だからさっさと倒そうとしているように見えたのですが。
ただナチュラルも自分の身を守ることしか考えていないみたいでバーザーカーの扱いが酷すぎですね。バーザーカー自体は全く気にしていないようですが(笑)。
式部省さん、こんにちは。
アシュラマンはバーザーカーとナチュラルを、同時に攻撃しようとしたのではないのかな、と思いました。
コーナーに下がったからといって安全地帯ではなく、油断していたらいつでも攻撃するぞ、という彼のメッセージに感じました。