サタンのフェイバリットである『サタニックソウル・ブランディング』を食らっても、余裕の表情を見せるジャスティスマン。「これがお前の全力の技だというのなら」と言って技から抜け出して立ち上がり、またサタンと対峙します。
しかし次の句を言おうとする前に、血反吐を吐くジャスティスマン。それを見たサタンは「そうだろう、やはり効いていないわけがないのだ! すました顔を装いおって。このド畜生めが」と、自身のフェイバリットの威力を確信します。
するとジャスティスマンは「フム。この私を吐血させるとは、さすが大魔王の名を騙るだけのことはある。たいしたものだ」と一定の評価をするも、「しかし…たかがそれだけだ」と、最終的には厳しい意見を下します。
それを聞いたサタンは「いちち腹の立つーっ! 痩せ我慢しおって! ならばその無表情が偽りのポーカーフェイスであることを暴いてやるぜ!」といきり立ち、ジャスティスマンの胸板にチョップの嵐。
さらに「それもお前の得意な方法でなーっ!」と、ジャスティスマンの胸下の装身具を引きちぎり、コーナーに据えてあった裁きの天秤に放り投げると、今度は自分のベルトのバックルをもぎ取って同じく裁きの天秤に投げます。
二人を象徴するアイテムが左右の皿に載り、ジャスティスマンの装身具を載せた皿の方が下に下がっていきます。それを見たサタンは「ゲギョゲギョ、ほれ見たことか! 皮肉にもお前の天秤が証明してくれた。やはりお前は心の内では私に恐れおののいている。その余裕はただの虚飾にすぎぬとなーっ!!」と、勢いを増してエルボー、そして右のミドルキックを打ち込みます。
しかしジャスティスマンはそのミドルをキャッチすると、強烈なドラゴンスクリューでサタンの右膝を破壊。 「ゲギャアア」ともんどり打って倒れるサタン。「しょ、性懲りもなくそんな抵抗を…」と強がりながらも起き上がろうとすると、ジャスティスマンはすかさずバックに回り、サタンの両腕をクロスしてロック。
「ではそろそろ裁きの技を食らってもらおうか」とつぶやいた後、そのままジャンプして強烈に反り投げる『ジャッジメント・クラッシュ』をサタンに食らわせます。これでサタンの右腕を破壊。ゆっくりとブリッジから立ち上がるジャスティスマン。
放り投げられたサタンは「ゲ、ゲギョ…そんなバカな…バカなことが~~ァ」と、自分が置かれている現状を認めたくない模様。やけくそ気味にジャスティスマンの片足にしがみつくも、ジャスティスマンは動じません。そして以下のようにサタンを問いただします。
- お前は何を焦っている。
- ザ・マンを倒すのが目的としても、依り代を使い安全な場所からその目的を果たそうとするのがこれまでのお前のやり方だ。
- しかし今回は依り代が使えぬとなった途端、あっさりとそれを放棄して自ら実体化した。
- それはそうまでしても今やらねばならぬことがあるということ。
- でないとわざわざお前自ら実体化などしない。するはずがない。
- お前の行動には明らかに焦りが見える。それがなんだと聞いている。
それを聞いたサタンが「黙れ、いらぬ推測ばかり」と吐き捨てると、ジャスティスマンは2つ目のフェイバリットである『ジャッジメント・ツイスト』を冷徹に極めます。ジャスティスマン怒濤の攻撃を食らって「ハアハアハア」と息が上がり始め、マットに這いつくばるサタン。
それを尻目に「世の無常を感じるな。実体化してもこの程度とは…並の超人なら圧倒できても、我々完璧超人始祖には通用せぬ。それが実態を長らく放棄してきたお前と我々の差だ」と、強烈な評価をジャスティスマンは下します。
さらに「到底ザ・マンには敵うべくもない。アリステラへの憑依が不可能となった時点でお前の計画は破綻していたのだ。それでもあきらめずに実体化した理由…まあ大方の予想はつくところだが」と、サタンの計画は失敗したとバッサリと斬り捨てます。
痛いところを突かれたサタンが「ほざけ小童! 誰に口を聞いていると…」と激昂しながら襲いかかると、ジャスティスマンは「大魔王サタン様だろう? それがどうしたーっ!」とショルダースルーで空中へ放り上げ、自身もジャンプして追跡。
そして「もはやお前の時代ではない。そして我々の時代でもない。だから我々は退く決意を固めたのだ。お前のような不要の者を道連れになあ!」とサタンを固めていき、3つめのフェイバリットである『ジャッジメント・アヴァランチャー』で豪快に落下し、サタンの左腕を破壊。
顔中にヒビが入り、完全に劣勢になるも、サタンは「ゲギョ…ま…まだ私には手段が…ある…」と、息も絶え絶えに発言し次回に続く、です。
…完全にジャスティスマンの“お仕置きモード”発動ですね(笑)。痛快この上ないんですけど、逆にピエロと化していくサタンが正視に耐えなくなるという(苦笑)。わずか数週間前には「やべぇやつ降臨した~~っ!」って騒いでいたのに…。
ジャスティスマンも一応「吐血」という一定の敬意(笑)? は払ったものの、そのあとは微塵の容赦もない。それは戦闘能力という点でもそうだし、理論という点でもそう。つまり彼の“お仕置きモード”とは、力のお仕置きと、説教のお仕置きのダブル仕立てなわけです…なんて恐ろしい人(笑)!
でもって、ジャスティスマンが指摘したのはサタンの焦り。用心深いサタンが、その自己ルールを破ってまで実体化した理由は何なのか。彼はうすうす感づいているようですが、我々にはまだモヤっとしている部分です。
考えられるのは、サタンのバックには黒幕がいて、彼はその犬でしかないということ。つまり上位命令を遂行できずにいるから焦っているわけで。裏を返せば、それを遂行できなければ彼はあっさりと処分される危険性があり、黒幕はそうできる途方もない力を持っている存在であることが予想されます。
となると…やはり超人の神々しか思いつかないんだよな。そもそも超人の神々というのは、堕落した超人をカピラリア七光線で殲滅しようとした。しかしそれをザ・マンが「ワンチャンくれ」と直訴し、神の称号を捨てて降下した。
完璧超人始祖を中心として超人界は規律を正し、堕落部分を削ぎ落した。しかし多様性を認めることを禁じたために、それに抗う新しい思想が出来上がった。それこそが正義超人、悪魔超人であり、それを危険視したザ・マンが彼らを封じ込めにかかった…それが直近の大戦。
しかし彼らと闘うことで、その新たな思想こそが超人界の発展・進化を導くと理解したザ・マンは、彼らに超人界を任せることに同意し、隠居を決意。現在に至るわけで。
もし黒幕が超人の神々だとすると、元同僚であるザ・マンの、この行動が許せないから動き出したと予想できませんかね。「ミイラ取りがミイラになりおって…」ってやつですよ。彼らはザ・マンと違って、新しい思想の超人軍団を認めることはできなかった。だからアリステラやサタンを使ってザ・マンへの制裁を試みたのではないでしょうか。
ただお偉い方々は直接手を下すのを嫌がるから(笑)、攻撃ベクトルが同じ方向を向いていたアリステラとサタンを利用した。アリステラはザ・マンを先祖の怨敵としていたし、サタンは“世の絶望”が主食だから(笑)、正悪完璧の3軍が仲良しこよしなのは都合が悪い。だったらその体制を認めたザ・マンを倒し、また混沌に戻したい。じゃないとお腹が空いちゃう(笑)。
そんな感じで超人の神々は、彼ら二人をうまく利用したのではないでしょうか。図式的には
超人の神々⇒(発注)⇒サタン⇒(外注)⇒アリステラ
という感じです(笑)。こう見ると、アリステラは外注さんだったんだな。なんかゼネコンの孫請けをしている○×工務店みたいな感じです(苦笑)。その外注さんが納期を守れそうもないから、それを委託したサタン自身が責任を感じで現場に出てきたと。「依り代とかカッコつけてる場合じゃねえよ、納期間に合わねえよ!」みたいな(笑)。
もしこのような仮定が正しいとするならば、今シリーズのテーマは2点に明確化できます。
- 超人の神々のザ・マンへの制裁
- 新しい思想の超人たち(=正義・悪魔超人)の殲滅
こんな感じです。となると、当然完璧超人にとっても、彼らの総帥であるザ・マンを攻めるものは敵だし、彼らが認めた新たな軍団を攻めるものも敵となります。つまり自動的に正悪完璧は連合軍体制となるわけで。現在のジャスティスマンがこの立ち位置ですね。
今回印象的だったのが、ジャスティスマンのサタンに対する説教「もはやお前の時代ではない。そして我々の時代でもない。だから我々は退く決意を固めたのだ」ですね。もう対立構造がこの一言に集約されている。
ジャスティスマンは前シリーズでも同様の言葉を口にしました。それをブレずに維持している感じです。でも前権力者はそれを認められない。サタンもそう。ひょっとしたら、その背後の黒幕もそうなのかもしれない。ですので、今回の対立構造は“退きたくない勢力”と“退こうと決意した勢力”の争いなのかもしれませんね。
その他気になった点は
- サタンの虚勢と下品さがみるみるうちに増幅してくるな。
- ジャスティスマンの部位破壊の仕方が、アシュラマン戦を思い起こさせる。
- これぞ特Aランク保持者の闘い方。気持ちいい!
- サタン、ハアハア言っちゃダメだ。
- 久々の実体化でスタミナ不足か(笑)?
- サタンの奥の手は何かな? キャラ的にはド汚い手が似合うな。
- でもそれをジャスティスマンが一蹴。またホレる、みたいな(笑)。
こんなところで~す。
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