ザ・マンの居城である聖なる完璧の山へ続く海道を切り開いたジャスティスマン。「私の後を付いてくるがよい」と、アタル以下の一行を従えて前に進みます。それにビビりながら付いていくスグル。
最初の扉を開けると、そこにはかつて門番として立ち塞がっていた、完璧・参式ミラージュマンのバラバラになった死体が。ジャスティスマンはその死体にそっと手を添えたあと、「さあ次に進もうか」と、さらに奥の扉を開きます。
扉を開けると螺旋階段があり、その階下には超人墓場の復興作業をしている墓守鬼たちが。ジャスティスマンが入ってきたことに気づくと、「とうとうジャスティスマン様が帰還されたぞ!」と歓声をあげます。しかしその後ろに生きたままの超人たちがいることに動揺すると、「慌てるな、墓守鬼どもよ。この者たちは私が客人として招いたものだ。彼らに危害を加える必要はない」と諭すジャスティスマン。
「大丈夫なのか…オレたちがあそこに降りて?」とブロッケンJr.が不安を口にすると、「心配は無用だ」と答え、螺旋階段を下りていきます。「ジャ…ジャスティスマン様がそうおっしゃるのなら」と、素直に言いつけを守る墓守鬼たち。
その様子を見たスグルは「す…すごいのう。ジャスティスマンの一言で、誰も襲いかかってこようとせんぞ。ミートよ、お前が知らんだろうが、私はここに来たことがあるから知っておるのだ。今おとなしくしている鬼たちが、死人に対してどれだけ厳しいか」と、過去の経験談を話します。
そして禁断の石臼の向こう側に倒れている完璧肆式・アビスマンの死体をジャスティスマンが発見すると、それを座らせる形に置きなおし、「おい、ミラージュマンもそうだが、なぜ復旧が進んでも彼らの亡骸とリングだけは放置されている?」と墓守鬼に問いかけます。
それに対して長老じみた墓守鬼が「お言葉ですがジャスティスマン様、完璧超人始祖であらせられるあの御方々は、我ら墓守鬼ごときでは触れることすらはばかられる尊き存在です。ゆえに埋葬することすらできず、そのままになっている次第でして…」と困った表情で答えると、ジャスティスマンは「この上のミラージュマン、アビスマン、そしてペインマンもだったな。お前たちの手で彼らを埋葬してやってくれ」と指示を出します。
それでも恐縮する墓守鬼たちに対し「この私が許す!」と、ジャスティスマンが断固たる意思表示で命令すると、「ありがとうございます、ジャスティスマン様…実は皆もずっと気を揉んでいたのです」と、正式な指示が出て喜ぶ墓守鬼たち。ジャスティスマンコールが墓守鬼たちの中から起こります。
そして一行はさらなる奥へ進んでいき、アリステラが「ここが…ディクシアの潜入していた超人墓場内部か」と感慨深げに口にすると、「着いたぞ。この扉の先がザ・マンのいる超人閻魔の間だ」と目的地到着を告げるジャスティスマン。
アリステラが積年の怨敵の間を前にし、「ついに…ここへ!」と気負うと、それをパイレートマンがたしなめます。ジャスティスマンが「では進むぞ」と、淡々とドアを開くと…その奥には牢屋があり、レコードから音楽が奏でられています。
スグルが「牢屋の中に誰かおるぞーっ!」と指さすと、牢屋の中の回転椅子がゆっくりと訪問者の方へ回転を始めます。そしてジャスティスマンが「今戻った。大事な客人たちを連れてな」と告げると、完全に訪問者の方へ向いたザ・マンが「よくぞ戻ったジャスティスマンよ」と声をかけ次回に続く、です。

今回は添乗員・ジャスティスマンによる、超人墓場観光ツアーでした。先の大戦で悪魔将軍によって破壊されたかの地の、復旧レポートも兼ねていましたね。
印象的だったのは、ミラージュマンとアビスマンの死体がそのまま放置されていたことです。ジャスティスマンの言うように「なぜ埋葬しない?」という疑問が先に立ちますが、墓守鬼たちは恐れ多くて触れることができないという。百歩譲ってそれはわかったとしても、だったら…ネメシスやピークア・ブー、ネプチューンマンは何をしているの? って話ですよ(苦笑)。
でもこれが「余計な感情は不要」「生死は個人の実力の問題」という、完璧超人のイデオロギーなんですかね。牢に入って拘束されているとはいえ、かつての教え子の死体が転がっている状態で、音楽を聴く余裕がある師匠にも、私たちには計り知れない精神性を感じます(苦笑)。
復興作業にいそしむ墓守鬼たちもいいですね。あんなに恐ろしい存在だったのに、ものすごく真面目に作業しています(笑)。緊急事態に陥ると、いい人もわるい人も根底は一緒なんですね。
あと墓守鬼の中にも、長老たる老人鬼がいたことに衝撃です(笑)。それだけで墓守鬼たちのコミュニティという具体性が増し、彼らの日常生活がぐっと見えてきました。かつてd.M.pでもゴミの日が設定されていたように、彼らにも彼らの生活ルールがあって、彼らにとっての平穏な日常があるかと思うと、とても微笑ましいです(笑)。
そしてとうとうザ・マンと緊張の対面です。アリステラのはやる気持ちをたしなめるパイレートマンがいいですね。頼れる参謀のようで。パイレートマンはホント、立ち位置を急速に確立しつつありますよね。戦闘力的な№2は間違いなくマリキータマンなんですが、彼はオメガを一番俯瞰しているというか、じいや的な立ち位置です(笑)。彼が今後このキャラをどこまで伸ばせるか見ものですね。
さて、謹慎中のザ・マンが、頬杖スタイルでゆるりと正面を向くところで今回は終了しましたが、次回彼が何を語るのか注目ですね。このシリーズが始まって、我々がずっとモヤモヤしていた部分の、何割くらいスッキリするのか。本当の敵は誰なのか。どういったメンバー、布陣で対応していくのか。楽しみです。
その他気になった点は
- スグルの怯えアクションがらしくて笑えます。
- とくに首を左右にふって、キョロキョロするところとか(笑)。
- ミラージュマンの肩に手を置くジャスティスマンは、大門未知子のようだ(笑)。
- 墓守鬼たちにえらい人気があるジャスティスマン。
- このパターンだと女性や子ども、赤ん坊の墓守鬼もいるんだろうな。
- スグルのトラウマは、ミートすら盾にする(笑)。
- 雑な修復をされている禁断の石臼。
- これで機能が回復するとは思えませんが…(笑)。
- 音符のアイコンを見る限り、そのレコードから流れる曲は、ジャイアンの曲としか思えない(笑)。
- 帰宅を告げるジャスティスマンのセリフは、亭主関白の旦那のようだ。
- 前から突っ込んでいるけど、あの牢屋は鉄柵の隙間が広すぎる。常時脱出可能(笑)。
こんなところですかね。
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