今週のキン肉マン第282話-神を宿した者の言い分!!

今週のキン肉マン
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「ザ・マンは味方である」という、フェニックスの想定外の発言に驚くアリステラ。「今お前は…何を言った?」と問い返すアリステラに対し、「戸惑うだろうな。だが何度でも言ってやる。お前たちは…大きな誤解をしている…ザ・マンは…お前たちの味方…」と繰り返すフェニックス。

 仇敵を実は味方だと言われ、激昂するアリステラ。「そもそも地球からオレたちオメガの民を追放した張本人がザ・マンではないか。その事実に嘘はない。それがどういう思考回路を辿れば我らの味方だという解釈に至るのか。どう考えてもあり得ないだろう」ともっともな理論で反論します。

 しかしフェニックスは「大昔と今では状況が違う。長い歴史の中には繋がるはずのなかったものが繋がってしまうこともある。今のお前たちは…もっと大きな存在のせめぎ合いの中で踊らされている…哀れな道化のようなもの。その犠牲に選らばれたことに関しては…同情の余地があると思っている」と、大いなる枠組みのいざこざにオメガの民が犠牲になっていると指摘。

 フェニックスの発言に動揺を隠せないアリステラはフェニックスの首根っこを掴み「黙れ! 我らを撹乱させようとしているのだろうがそうはいくか。万が一にもザ・マンが心変わりをして味方になったとしても、我らが紡いできた歴史がヤツを許すことは絶対にない。絶対にだ! 味方になることなど求めていない。その命で贖罪しろとトドメを刺しにいくまでだ!」と、初志を貫徹させるために、仇敵への敵意を改めて宣言します。

 しかしフェニックスは「神を身に宿したオレだからわかることもある。全てが明らかになった時、お前たちを含むこの世の超人はあまねくそのザ・マンに感謝することになるだろう。ヤツの超人への愛は…本物だったと…わかるはず…だ」と、あくまでザ・マンを擁護し事切れます。

 フェニックスの最後を見届けたアリステラは「まあいい。最後の話はともかく、コイツは思った以上にマトモなヤツだった。元からそういう素養があったのか。それともキン肉マンとの闘いが変えたのか。いやその両方か。とにかく…あのディクシアがかしずく気になっただけのことはあったようだ」と、フェニックスに一定の評価を与えます。

 するとゼブラを倒したマリキータマンが安土城に到着。「なんてことだ。生き残ったのが…オレとお前のふたりだけとは…」と嘆くマリキータマン。それに対し「すまない。指示を出した者として慙愧(ざんき)に耐えない。責任は多いに感じている」と謝罪するアリステラ。しかしマリキータマンは「何を言っている。オレたちはお前に命を預けてここまでやってきた。死は覚悟の上で行動している。だからヘイルマンもギヤマスターもルナイトも死してお前を守ろうとした。ヤツらは役目を果たしたんだ。お前がそれを気にしちゃいけない」と、アリステラを気遣います。

 そして「敗れはしたがパイレートマンもまだ生きている。六鎗客は半分になったがまだやれるさ。オレとパイレートマンとお前がいる限りオメガの希望の火は消えない。消えやしないんだ!」と、マリキータマンは改めてオメガの使命を奮い立たせ、そのモチベーションを鼓舞します。

 仲間のありがたい一言にアリステラも「そうだな…パイレートマンもいる。特にヤツは先ほどの闘いで例の謎の力についての重要なヒントを手にしたハズだ。その話も…」と、前向きに今後のプランを実行しようと気持ちを入れ替えます。

 スワローズ・ネスト城でダウンしていたスグルはようやく体力が回復し目覚めると、フェニックスが敗北したことをモニター越しに知ります。「まさか…あのフェニックスが負けたとでもいうのか…?」と、その事実を信じられない模様。そして「私が一世一代の大勝負を繰り広げてなんとか奇蹟的に倒すことのできたあのフェニックスがそんな簡単に負けるわけがないんだ! お…お前か~~っ、フェニックスをやったのはーっ!?」と、アリステラに激昂。

 それに対してアリステラは「いかにもこのオメガマン・アリステラ、お前とこうして再び会話ができて光栄だ。今は敵同士だがお前という超人には大いに興味があるからなァ。それはもうファンといっても差し支えないほどに! そしてたった今お前が最大限に評価しているスーパー・フェニックスはこの通りオレが倒した。これで少しは興味を持っていただけたかな? パイレートマンと闘っていくらか既に実感しているかもしれないが。これが我らオメガの民の力! その事実をオレはお前にまずはよく知ってもらいたいのだ、キン肉マン!」と、賞賛とも挑発ともとれる言葉を発します。

 するとスグルは「待ってろよ、アリステラ! フェニックスの仇は…必ず私が取ってやる!」と、打倒アリステラを宣言。「素晴らしい! 100点満点の答えだ。そうこなくては…」と、アリステラはそれを喜んで受け、両者にらみ合って次回に続く、です。

 今回はオメガの動揺、使命の再確認、そして結束が大きく表現された回でした。まず動揺ですが、決して許せない仇敵が味方であるという第三者レポートを突きつけられたことで生じました。まあ数億年レベルで恨んできた相手に対し、「え? そうなの? ボクの勘違いか、わかった許すよ」とはなれないですよねぇ(苦笑)。あそこでフェニックスが言っていることが信じられないという反応は、致し方ないことかと思います。「どういう思考回路を辿れば我らの味方だという解釈に至るのか」という文言に、その受け入れがたい感情が詰まっていますよね。数億年にわたり紡いできたオメガの常識からすれば、たしかにそれ以外反応しようがないですよ。

 ただフェニックスもよかれと思って言ってくれているのがわかります。もしオメガ軍がこのまま使命をまっとうすれば、それは結果道化を演じることになると忠告してくれているわけです。それがどんな不幸を招くのかはわかりませんが、ザ・マンについて「全てが明らかになった時、お前たちを含むこの世の超人はあまねくそのザ・マンに感謝することになるだろう」「ヤツの超人への愛は本物」と、最大級の賛辞をしているだけに、見えざる手によって踊らされ、闘う必要のない勢力が闘い、第三者が利する最悪の状況だけは避けたいと、最後の力を振り絞って説得を試みたわけです。

 その第三者が誰なのか、ということなのですが、至極単純に考えればサタンです。ただね~、そんな単純なストーリー嫌なんですよ、個人的には(苦笑)。ですんで、サタンの上にも黒幕がいるのではないか、と予想するわけです。サタンすら利用されていると。で、サタン以外で大いなるステイタスとなると、最近ちょろちょろとフレーズで出てくる“神”ですよ。今回はこの神々が黒幕で、何かしら野望を持っていると予想します。

 神々が黒幕というと『王位争奪編』と同じなのですが、あのときは神々の中でも不良というかアウトローである邪悪神の企みでした。ですんで、今回は正調の神々が何かを企んでいるのではないかと。それこそ神々の集団の中でも中心的な権力を持つキャラクターがいたりして。

 そんな企てに対して、ザ・マンが人知れずそれを押さえようと盾になっているとか。ザ・マンは神の地位を降りて超人に寄り添った降臨神なので、神々と超人の中間の立ち位置にいるわけです。なので神々の野望を知る得る唯一の超人といえます。そしてよくよく考えると、ザ・マンは過去に神々が行った天罰“カピラリア大災害”から、超人という種の可能性を主張して絶滅から救ったという実績があります。そんな歴史を見るに、今回の黒幕が神々だとすると、ひょっとしたらまた“カピラリア大災害”を起こそうとしている、なんてことも考えられますよね。もしくはそれに準ずる天罰を用意していてそれをザ・マンが阻止しようとしている。フェニックスが言う「この世の超人はあまねくそのザ・マンに感謝する」とは、そんなことなのではないのでしょうか。

 ただ黒幕の野望とオメガの使命との関連性が繋がらない。オメガの六鎗客が利用されているということは、オメガの使命が達成されることイコール黒幕の野望の進捗が進む、ということと同義になります。オメガの使命は

  1. オメガの星を破滅から救うこと(=火事場のクソ力、マグネット・パワーの修得)
  2. 仇敵ザ・マンの首を獲ること

の2点です。う~ん、もし黒幕にとってザ・マンの存在が邪魔になるのならば…②をオメガがやってくれれば楽ですよね。でも前回のシリーズでそれは悪魔将軍が寸前までやりかけたからなあ…。①の達成が黒幕の野望と一致する関連性は…まったく想像つかない(苦笑)。

 あとはサタンの旨みがどこにあるのか、ということです。前に予想したように、無の世界、理由なき破壊、殲滅等なのでしょうか。この作品におけるサタンのキャラ設定がいまいちフワっとしているので(笑)、予想が難しいです。そして邪悪神の旨みは…? う~ん、わからない。

 とにかく色々な含みを持たせてフェニックスは倒れます。これってステイタスは死亡なのかな? 目に網点が入っちゃったんで、死亡なんだろうな。ちょっと可哀想だな、フェニックス。

 そんな展開となっても、アリステラは“仇敵ザ・マンの首を獲る”という使命を再確認し、それを実行することを意思表明します。これも軍団の大将としては当然ですよね。大将がブレちゃったら組織がガタガタになっちゃいますから。読者としては素直にフェニックスのアドバイスを聞いてくれ~と思うのですが、実際はアリステラの行動のほうが当然だと思いますね。

 最後にオメガの美しい結束も見ることができました。マリキータマンとのやりとりは…もう正義超人ですよね、彼ら。アリステラのカリスマ性もさらにブラッシュアップされ、だんだん一角の人物に見えてきましたから。ものすごく仲間たちから信頼されているな、という感じで。前にも書きましたけど、アリステラはオメガのスグルですよ。スピンオフ作品で彼らを主人公にしたら、表現や演出を変えなくても普通にベビーフェイスとして読者に認識されるんじゃないかな…? ですんで、今回のシリーズは黒幕の野望もテーマなんでしょうけど、「地球の正義超人」VS「他世界の正義超人」という構図も裏テーマなんじゃないかなあ、なんて思ったりもしました。

 その他気になった点は

  • 屋外高層リングでの夕日は、フェニックスVSソルジャーを思い出させる。
  • マリキータマンの「なんてことだ。生き残ったのが…オレとお前のふたりだけとは」のシーンは、テアトル東京のブロッケンJr.と酷似。
  • それもまたオメガの六鎗客が正義超人っぽく見えるゆえん。
  • マリキータマンは№2の役割を熟知しているな。発言すべてが素晴らしい。
  • マリキータマン、意外と熱いヤツだぜ。好きになっちゃうよ(笑)。
  • スグルのフェニックス評価も最大級だな。
  • スグルVSアリステラは実現するんだろうけど、分かり合えると思うんだけどな。

 こんなところですかね。

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