変形の『ナパームストレッチ』にアリステラを捕えたアタル。そのまま回転して急降下を始めます。「お前がオレの業火のクソ力を完全にラーニングする前に…この技で!」とアタルが力を込めると、“A”の文字にへこんでいくアリステラの胸。それを見かねたマリキータマンが「これ以上黙って見ていられるか! オレはお前の命だけは必ず守る!」と、落下地点に駆け込むと、アリステラは「よけろ、お前が潰れるぞ」と警告します。
しかしマリキータマンは「構うものか。お前が助かればそれでいい。すべてはオメガのために」と、自己犠牲をいとわない決意を見せます。そんな仲間の思いに触れたアリステラは「これ以上仲間を犠牲にできるものか。同胞の死の上に君臨して何が当主か! 何がオメガの至宝か! オレの使命は…オメガに救いをもたらすことではなかったのかーっ」と、あらためて自分の使命を振り返り、力を振り絞って技からの脱出を試みます。
すると「無駄だ、オレのクラッチは解けん」と、自身のフェイバリットに絶対の自信を見せるアタル。そんな絶体絶命の中「何くそ! これ以上仲間を失ってなるものかーっ!」と、アリステラはクラッチされているオメガハンドの中指と小指を自らもいで『ナパームストレッチ』から脱出。そしてすかさずアタルのバックにまわると、掟破りの『逆ナパームストレッチ』を敢行。「これがオメガのクソ力だーっ!!!」と、体を発光させアタルをリングに激突させます。たまらずアタルはダウン。
かつてない力の経験をしたアリステラは「この全身にこれまで以上の力がみなぎっていくのがわかる! これは今までの8600万パワーの感覚ではない。間違いなくそれを凌駕している! つまりオレはいよいよ…神に近づいた!」と、業火のクソ力のラーニングが達成されたことを宣言します。マリキータマンも「よくやったぞアリステラ! お前こそオメガの至宝だ。オメガの希望だ」と、興奮しながらアリステラを絶賛。そして二人はアイコンタクトを交わし「そしてその力を確実なものにするために、まずはコイツを片づけることだ」と、アタルへとどめを刺す意志を統一します。
リーダーのピンチにブロッケンJr.が必死に手を伸ばしタッチを求めると、「なぁにブロッケン、心配するな…オレなら大丈夫だ。まだ闘う余力は…残っているさ」と、アタルは業火のクソ力を灯して立ち上がります。それを見たアリステラが「なんともしぶとい底力だが、それと同じ力が今やこのオレにも備わっていると思うと、胸が躍るようだ」と満足げに言うと、「ぬかせ。この力の習得の道はそんなに甘いものではないぞ、アリステラ?」と、一朝一夕で習得できる力ではないと釘を刺すアタル。
するとアリステラは「そこまで言うならその力で、オレが手にしたこの力がまやかしであることを証明してみればいいだろう。オレはオレで今得た力が本物の“業火のクソ力”であることを、お前を倒して証明する! それがこの闘いの新たな意味となるーっ!」と言い、アタルを掴んで上空に蹴り上げると、オメガハンドでアタルを鷲掴みにし「さぁ判定してもらおうか! この力が本物かまやかしか、お前自身の身体でなー!」と、フェイバリットである『ジャイガンテグローブカッター』をアタルに炸裂させ、次回に続く、です。

う~ん、『ナパームストレッチ』はやはり脱出されたか。まあわかってたけどね(苦笑)。でもまさか掟破りの『逆ナパームストレッチ』まで食らうとは思わなかった。結果的には絶対的ピンチを提供した『ナパームストレッチ』が、逆にアリステラのブレイクスルーを手助けしてしまったという、皮肉なことになってしまいましたね。
ただやはり…そのブレイクスルーへの過程が美談なのよ。自分たちの星を守るため、仲間たちを守るため、そんな崇高な使命感と、自己犠牲精神。彼らの会話には悪役的な特徴が微塵もないんですよ。今回のシーンも、彼らの立ち位置を正義超人に置き換えてみても普通にしっくりくるんです。実際にアリステラをスグル、マリキータマンをテリーマンに置き換えても…すごく“あるあるシーン”になるでしょ? スグルのために身を挺するテリーなんてすごく“らしい”じゃないですか。それをマリキータマンがやっているわけですよ。
そうなってくると、彼らの行動を意地でも阻止しようとしているアタルが逆に分からず屋にも見えてくるんですよ。「彼らの好きにさせてあげなよ、アタル兄さん」みたいな(苦笑)。「そこまでして彼らの野望を阻止しなければならない理由って何なんですか、アタル兄さん! 教えてくださいよ!」みたいな(笑)。でもアタルが残虐の神とあえて手を組んでいることを考えると、オメガが神超えの1億パワーを手にするあたりに、何か宇宙の秩序を破壊する何かがあるんだろうなあ。
そして、アリステラは見事に“業火のクソ力”をラーニングしたようです。それを“オメガのクソ力”と言い換えるあたりに、彼の同族第一主義が見えますね。これでフルメタルジャケッツは俄然不利な状況になってきたのですが、アタル兄さん的には「そう簡単にはマスターできない」とのこと。これがどの程度のしばりとなるかがポイントかもしれないですね。
しかしアリステラはイケイケのご満悦状態です。体を発光させたまま、フェイバリットの一つである『ジャイガンテグローブカッター』を披露。う~ん、アタル兄さん絶体絶命。ここでブロッケンがどういったサポートを見せるかが見物ですね。数あるキャラから選ばれるという栄誉を得ただけに、ここでシビれる行動を起こさないと。
その他気になった点は
- 全身影の真っ黒状態でリングインするマリキータマン。今さら正体隠す演出必要(笑)?
- アリステラの信念は崇高だな。
- 子どものアリステラかわいい。
- 戦闘服がはだけるというのがデフォルトのフルメタルジャケッツ(笑)。
- 一瞬で顔面を鷲掴みされるアタル兄さん。ちょっと無用心すぎか。
こんなところでーす。
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