作品を代表する典型的な時事ネタ超人。“パズルをそろえる”という特異なファイトを仕掛ける超人の、我々の知らない大きな謎とは…!
その存在はすでに“超人国宝”?
1980年に入り、世の中を席巻した『ルービックキューブ』。
当時のフィーバーはすさまじく、巷に海賊版があふれる大盛況となりました。

そんなブームにのって登場した超人がキューブマンです。スニゲーター鬼教官が言うところの

オモチャ野郎
に属する、トレンド超人の典型ですよね(笑)。
それだけに発想がシンプルであり、ややもすると

考えなしに作られた超人だな~
なんて揶揄される超人かもしれません。
しかし数十年という時が流れた後に彼を見ると、日本の風俗やサブカルの生き証人としての価値が際立つようになっていることを実感させられます。
ですので、彼は

ステカセキング(ウォークマン)

スプリングマン(トムボーイ)
らと並んで、文化風俗を伝承するという点で
という称号を与えられてもいいのかもしれません(笑)。
フォルム
そのフォルムについては、あまり解説をする必要性はないでしょう。ルービックキューブに手足がついただけですからね(苦笑)。
ただ角ばったボディにどうやって手足を付けようか悩んだ節が見られ、微笑ましいです。
胴体部分がどうしても大きくなるので、腰から下がデザインしづらいんですよ。普通に足をつけるとどうしても貧弱感が出ます。ですので

きっと応募したちびっ子も難儀したんじゃないかな…
なんて思っちゃうんですよね(笑)。
ただこの発案者のすごいところは、問題の足に“パンタロンを履かせる”というソリューションで、見事にそれを解決しているんですよ。
足首の先細りをパンタロンで広げることにより、根が張った樹木のように安定感を増しているんです。

これはさりげなくもなかなかに上級なデザインテクニックだと勝手に思っております。
ファイトスタイル
ファイトスタイルについては、正直書きようがないんですよ(苦笑)。だって実質的には闘ってませんもんね、彼(笑)。
彼は2回目の超人オリンピックに出場したのですが、1回戦の相手は同列のオモチャ超人であるチエの輪マンでした。
二人の闘いは完全にギャグとして扱われ、チエの輪マンは6面をそろえにいき、キューブマンは知恵の輪を外しにいきました。
そして知恵の輪を外したキューブマンが勝利するという、超人オリンピック史上でもまれにみるしょーもない公式戦となっております(笑)。
この試合で個人的に大ウケしたのが、知恵の輪を外した彼が、勝利のコールを受ける際に

ハア、ハア
と粗い息をしていたことですね(笑)。

おまえ、そんなに激しいことしてないだろ!
と、大いにツッコんだ覚えがあります(笑)。
あのシーンは『キン肉マン』で数あるツッコミどころの中でも、かなり上位にランクインするシーンですね、個人的には(笑)。
ちなみのこの

ハア、ハア
で思い出されるのは

ハアハアハア
です。奇しくもお互いが“パンタロン”という共通項がありますね。
あれかな、「ハアハア」いう超人はパンタロンって相場が決まっているのかな(笑)?
意外と負けず嫌い
何はともあれ、栄えある超人オリンピックのベスト8に入ったキューブマン。
世界中の数あるベスト8の中でも屈指の“ごっつあん系ベスト8”である彼ですが(笑)、ベスト8のプライドがそうさせるのか、意外と負けず嫌いです。
それは東京競馬場で行われた準々決勝前の、ベスト8超人が入場する乗馬セレモニーで如実にあらわれています。
横一線で並んでゴールに向かうという紳士協定があると思われる中、真っ先にそれを破約して前に突出し、自己顕示を示したのが彼でした。
それを境に乗馬イベントは競馬イベントに様変わりしたわけですが、このきっかけを作ったのは間違いなくキューブマンです。
そんな最初の一人、言うなれば“ゲームチェンジャー”になってまで自身の優位性を誇示したい、と考えてのフライングであったならば、これは相当な負けず嫌いだと思われます。
さらに彼は9巻巻末に掲載されている“超人オリンピック振り返り一言”において

なんだあのチャンピオンベルトは。短くて腰に巻けやしない。
今度来る時までにオレの腰に合わせておけ!
と、豪快にうそぶいています。
超人オリンピックの実績としては知恵の輪を解いただけでしかない人物(笑)が、ここまで大上段に振る舞えるあたり、彼の勝気な一面を見てとることができるといえるでしょう。
…超絶的な世間知らず、とも言えそうですが…(苦笑)。
6面がそろうと何が起きるのか?
実はですね…彼については一つ、とても気になることがあるんですよ。それは
という疑問です。
彼は体がパズル化している超人です。とは言え、なんの意味もなくそのような体で生まれてくるとも考えられないので、何か理由があるはずなんですよ。
そしてそのパズルが解かれたときに何が起きるのか…? ぶっちゃけ作品に描かれている事実だけでは、まったく想像がつきません(笑)。
これはまさに『キン肉マン』における『パルプンテ』であり、彼がなかなかに大きな謎を読者に投げかけている超人だとも言えます。
ですので、今回はあえて“キューブマンのパルプンテ”を予想してみたいと思います(笑)。
6面そろうと敗北
彼は準々決勝で相対したウルフマンに対し

へへへ…くやしかったらオレの頭の六面体をつくってみな
と挑発をしています。
そのような誘いをわざわざするということは、“6面体をそろえる・そろられない”の結果が、闘いに大きく影響すると予想されます。
おそらく彼はパズル超人のプライドとして

6面をそろえるなんてできっこない
という自負を持っているでしょう。それだけに
なんてくらいの、厳しい制約を設定しているかもしれません。
仮にそれくらいの覚悟があるのならば、

オモチャ超人、げに天晴
といったところでしょうか。
そしてもし『HUNTER × HUNTER』であれば、その制約と引換えに相当強い能力を授かることができると思われます(笑)。
しかしながらファイト中の彼にはそれがまったく見えないので、ひょっとしたら命なんて賭けていないのかもしれません(笑)。
それともあれか、
という能力を得ていたのかな?
だからチエの輪マンに勝利できたのかもしれませんね(笑)。
6面そろうとパワーアップ
では先ほどとは逆に、6面体がそろうと自身がパワーアップする、というのはどうでしょうか。つまり
といった結末です。
相手がやっきになってパズルを行う情熱(≒ 超人パワー)を吸収する、みたいな感じですかね(笑)。
もしくはピンチのときに、自分で6面体をそろえることでエクストラパワーを得る、なんてのもありかもしれません。
言うなれば“キューブマン式火事場のクソ力”、なんて。いかがでしょうか。
6面そろうと自爆
“パズル超人”として大きな自負を持っている彼は、自身のパズルが解かれることに対し、強烈な羞恥心を持っているとも考えられます。
ですので、それが攻略された瞬間に相手も巻き添えにして自爆、なんて結末があるかもしれません。そうです
というパターンです。
6面完成間近で高揚した相手が、トドメとばかりに最後のひと回転をさせたときに“カチッ”なんて音がして自爆。
その瞬間、キューブを構成する小ピースが四方八方に勢いよく飛び散るんです。

そう、まるでパチ物のルービックキューブのピースが強引に解体されるように。恐ろしいですね(笑)。
おわりに
以上が私が考えたキューブマンの謎予想です。皆さんだったら他にどのような展開を予想するでしょうか。
結局彼は、ウルフマンに“ルール破りでの6面体”をそろえられてしまい、そのまま敗北に至るという悲惨な末路を歩んでいます。
やまのて私鉄さんにビーチボール扱いされてから、おばあさんの傘の一突きで爆破という、なかなかに報われない最期でしたね(苦笑)。
ですので、彼の謎についてはいまだによくわからないままなんですよ。いつか解明される日がくると嬉しいなあ(笑)。
※今回は上野さん、梵天丸さん、アクメ将軍さん、必殺遊び人さん、アルフォートさんほか、たくさんの方からリクエストをいただきました。ありがとうございました。
【リクエストはこちらから】


コメント
当時 六面体が完成したら チエの輪マンの様にバラバラになると思って読んでました
…が 答えは小説版 ディープ・オブ・マッスルで明かされています
ネタバレなので コメントするのはマズイですかね?
ざっくり言うと 面が揃う事により キューブマンが協力な攻撃を発動出来ると言う 罠の様な騙し技です
自分で揃えたら 効果は無いのでしょうかねぇ?
因みにルービックキューブを揃えるには1面を揃えてから 6面体を揃えるのが基本的な攻略になります
6面を揃える前に 罠がバレますね
つかささん、こんにちは。
おお~~、すでにディープ・オブ・マッスルにて、これがテーマで書かれていたのですか! それは知りませんでした。
さすがはゆで先生、かゆいところに手が届いていますね!
ゆで作品じゃないのでなんですが
レディー版だと六面揃えると自爆してましたね
正確には相手の千恵・ノワマン諸共自爆してドローになってましたね
更新ありがとうございます
キューブマンと言えばウルフマンの読み切りの弁髪式でのシーンが印象的です
意外にもつぶらな瞳と思っていた以上に体格が良くてちょっと笑ってしまいました
しかし恵まれた(?)体格なのに超人強度8万しかないんですね…
カニベースが2パワーなのでその次位なのでしょうか?