80年代の食卓に登場した、仰天Hアニメ
『まいっちんぐマチコ先生』とは
♪い・つ・も・バあ~ラあ~色お~に燃おえてえ~ ♪この胸え~ときめくうう~ ♪つ・ぼ・み・かあらは~なへえ~ ♪私はマチィコおおお~ イエイイエイ!
さ、のっけからバカ全開ですが(笑)、これを読んでついつい歌を口ずさんでしまったアナタ! 何か熱い記憶が呼び起こされないでしょうか?
いや、みなまで言わなくても私はわかっていますよ。それは少年時代に感じた、えもいわれぬモヤモヤ感、さらには成長の過程で必ず発生する、性への甘い導き。
何をいってるのか、さっぱりわからない読者の方へ。
昔『まいっちんぐマチコ先生』という、伝説のアニメがあったんですよ。どんなアニメか簡単に説明しますね。
このように、しょーもないドタバタコメディエロアニメだったわけです(苦笑)。
こんな作品が家族が食卓を囲む時間、まさに夜の7時のタイミングで堂々と放送されていたのだから、80年代コンプライアンス恐るべし、です(笑)。
当時小学4年生だった私は、とりあえず新番組が始まるというのでチャンネルを『マチコ先生』にあわせたわけです。上記の予備知識なしに…。
いや、ホントなんですって! なんにも知らなかったんですよ! 子どもだったら新番組アニメが始まるって聞いたら、とりあえず見るでしょ(笑)?
しかしそれがもう一つの事件と合わさって、地獄の時間を形成することになろうとは、その間際まではまったく予想もしていませんでした。ではその事件についてお話ししましょう。
我が家の“マチコ先生事件”
その日の夜、私は番組の放送時間が近づいてきたのでテレビのチャンネルを合わせ、スタンバイをしていました。
するとそのタイミングで兄が両親から説教をされはじめたのです。何の悪さをしたのかは覚えていないのですが、けっこうこっぴどく怒られていました。
しかもテレビの前に座っている、私のすぐ後ろで、両親に挟み込まれる立ち位置で…。
そんなシリアスな状況下で、あの番組は始まったのです。家庭内の緊張感を斬り裂くように、ブラウン管から流れるあの曲。
♪い・つ・も・バあ~ラあ~色お~に燃おえてえ~
♪この胸え~ときめくうう~
♪つ・ぼ・み・かあらは~なへえ~
♪私はマチィコおおお~ イエイイエイ!
オープニングを見た瞬間、私はこのアニメの方向性を理解しました。正直…ヤバい。できれば親と一緒に見てはいけないジャンルです。
しかも私の真裏では、真剣なバトルが展開されているという、このとんでもないシチュエーション。

チャンネルを変えるか?
今ならまだ間に合います。しかしこの時は「エッチな内容だから、バツが悪くなってチャンネル変えやがったな」なんてことを両親には悟られたくない、という見栄が勝ってしまいました。よって

もう少し様子をみるか…
という選択をします。この間の思考時間0.05秒(笑)。
後ろの説教はさらにヒートアップしてきたようです。私は“前門の虎後門の狼”状態に陥り、振り返ることすらできない緊張感を強いられます。

どうしてお前はそういうことするの!

エッグ、エッグ(嗚咽)

泣いても許されんぞ!

おっぱいターッチ!

………!!

………!? ?
まずい! 両親がこちらをチラリと見たのがわかる! 振り返らなくても、その波動を感じる! しかし一瞬凍りついた空気は、すぐに説教バトルへと戻りました。…ほっ。

いいことと悪いことの区別もつかんのか!

もう5年生でしょ!

●※×□%#~(もはや聞取り不能)

先生のパンツはピンクーっ!

………!!…!!

………!? ? ?
もう限界じゃないのか!? いやいや待て待て。ここで不審な動きをして「ほほう、アキラも親の前ではエッチな番組もみづらいか」、なんて思われたらイヤだ!
よし、ここはもう少し我慢だ。私は“だるまさんが転んだ”のごとく、固まった視線をテレビから動かさないことを選択しました。

反省しとるのか!(怒号)

もう二度としちゃダメよ!

●※×□%#……(放心状態?)

いや~ん、まいっちんぐ!

………!!…!!………(粉末化)
説教はクライマックスをむかえ、『マチコ先生』もそれとシンクロするかのようにクライマックス! 体は粉末化してしまいましたが、どうにかこうにかこの地獄の30分間を、私は乗り切ったのでした。
おわりに
そして、次週からは二度と『マチコ先生』にチャンネルを合わせることはありませんでした。ホントは見たかったですけどね。エッチだし(苦笑)。
その幼少期の教訓を活かし、今現在私の家庭はエッチな話で空気が固まらない、フランクな家庭を徐々に形成しつつあります。
そう考えると、わずか1話で数十年後の未来家庭の教育方針に影響を与えたこの『まいっちんぐマチコ先生』は、とんでもない破壊力を持った伝説のアニメ番組と言ってもいいかもしれませんね。


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