80年代、高校3年の私を狂わせた家庭用ゲーム機
今回は、私が高校3年(1989年4月~1990年3月)のときにプレイしたソフトの雑感を書いていきたいと思います。
蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン(光栄)
ゲームにも導入された“自動化”
『信長の野望』『三國志』と、光栄シミュレーションゲームに順調にハマってきた私(笑)が次に手を出したのが、この『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』です。
このタイトルの特徴は、なんといってもあの有名な“オルドシステム”です。全国各地の思春期ボーイズに、多大なる影響力を与えたその独創的システム(苦笑)については…後述しますね。
大丈夫、まだあわてる時間じゃないですよ、みなさん。ちょっと仙道っぽく言ってみました(笑)。
このタイトルで、とうとうその目的がユーラシア征服まで広がりました。日本(信長の野望)、中国(三國志)というステップアップを踏んできた結果といえるでしょう。
流れ的には順当ですが、スケールという点ではかなりのインフレ感、バブル感を感じさせるタイトルでもありましたね。
ただゲームのスケールを大きくしたがために、細部を簡略化せざるを得なかった、という印象もあります。特に内政面においては、じっくり国造りをするという作業が大味になった気がします。
というのも、このタイトルでは“住民配分システム”によって国造りがなされます。
これは住民を“町造り”、“城造り”、“食料作り”、“特産品作り”に配分するだけで自動的に基本的な国力が向上していくシステムで、要は強化したい部分の比率を大きくするだけでそれがなされるわけです。
これはゲームが壮大になった故の、工数削減措置なのかもしれません。このスケールで細部までこだわったコマンド操作を取り入れると、クリアまでの時間が膨大になる恐れがあります。
よってこの部分を半自動化したのではないでしょうか。ゲームの世界にも自動化の波が訪れた瞬間ですよ(笑)。
その自動化は内政面だけでなく、戦闘面でも採用されています。HEX画面によるマニュアル戦争と、オートによる戦争です。
これ、後者の味を覚えると、そればっかりになってしまいましたね(苦笑)。
もちろん前者の方が雰囲気あるし、武将の活躍を実感できるし、戦略も練られるし、勝利したときの達成感もあるんですけど、時短の魔力に負けた感じです。
やはりここでもゲームの壮大さが影響してか、任せられるところは任せないと終わらない、という特性が顕著にあらわれていたように思いますね…って、己の無精さを正当化しているだけかな(苦笑)?
内政もオート、外征もオート。ではプレイヤーは、ゲームの何を主に楽しんでいたのでしょうか。
それはもちろん…いやいや、まだですよ。アレはまだです。まだあわてる時間じゃない(2回目)。まずは一本、しっかりと取っていこう(笑)。
では改めまして。このタイトルの楽しみについてですが、私は大きく分けて以下のような3点にあると思っています。
ジンギスカンの楽しみ3点
ユーラシア征服という大スケール覇道体感と達成感
なんといっても今回は広大なユーラシア大陸がマップとなります。
そのスケールの大きさ、雄大さというものは、自国の色を塗りつぶすという行為に大きな高揚感を与えました。まさに

世界をわが手に!
という感覚です。
人類史上誰一人成し得たことのない、全ユーラシア制覇という偉業を達成していく充足感は、それこそ『信長の野望』や『三國志』以上のものがありましたね。
ただ世界が広すぎて、出てくる国王、将軍にまったく馴染みがない(苦笑)。
日本国の源頼朝、源義経、北条義時あたりは歴史好きが高じてわかるのですが、他国は正直誰が何やらわからないし、将軍たちのプロフィールのデータベースはゼロ(笑)。
辛うじてジンギスカンの親族であるチャガタイ、オゴタイあたりがわかるくらいでした。
よってこれを機に勉強をしだすわけです。学校の勉強はまったくしていないのに(笑)。そうすることによって、キャラの深みが徐々に増していき、感情移入もしやすくなりました。
また、世界の歴史を平行して学ぶいい機会になりました。今までは日本史ばかり掘り下げていたのですが、視点をもっと高くとり、世界を俯瞰するきっかけを与えてくれたタイトルだともいえます。
ちなみに世界編は日本国でプレイするのが好きですね。
やはり親和性が高いというのと、一番端っこなので、戦略が立てやすいからです。源義経というヒーローを扱えるのも魅力でしたね。
源義経といえば、最終的に彼が大陸を渡りジンギスカンになった、というトンデモ説があり、それだけに源義経でジンギスカンを攻めると、なにやら感慨深いものがありました(笑)。
このように、細かい作業の積み重ねというよりは、スケールの大きい覇道をざっくりと体感できるというシステムが、このタイトルの魅力の一つだったように思えます。
特産品というリージョナルな個性づけ
このタイトルの特徴として、特産品という地域に根づいた物産を売り買いできるシステムがあります。
このシステムは国の財政を賄う柱となっており、この交易をいかにうまく利用するかが、富国強兵の成否を左右するといっても過言ではありません。
ゆえに特産品に何を持っているか、というのはかなり重要です。
希少価値のある特産品を持っている国は、得てして“おいしい国”となり、積極的に征服したいと思わせる魅力を振りまくことになります(笑)。
またこの特産品システムは、その地域文化を強烈にイメージさせる絶妙なスパイスとなっており、それぞれの国をより個性的にすることに成功しています。
ゲームをしながらも、アジア、イスラム、ヨーロッパといった地域の風土や匂いまでが、その特産品を通して感じることができるようです…って私だけかな(笑)?
でも個人的には“家に居ながらにして世界旅行”的な楽しみを得られた、雰囲気溢れるシステムだったと評価しています。
オルドという唯一無二のシステム
それでは皆さん、最後にあの有名なシステムである“オルドシステム”について書いていきたいと思います。たいへん長らくお待たせいたしました(笑)。
このシステムの目的は、“血縁のある跡継ぎを作ること”です。
これはシナリオにリアリティを添える要素としては画期的で、『ドラゴンクエストⅤ』や『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』でもそれを取り入れ、物語性に深みを与えています。
このように、その目的自体は画期的かつ健全なのですが、このシステムがここまで業界を揺るがせたのは、

お后様とエッチして、跡継ぎつくっちゃうよ~っ!(超意訳)
という面を、臆面もなく打ち出したからに他なりません。
さらにこのシステムのすごいところは、その男女の営み(この表現…)までをもコマンド化し、映像化している点です。
この赤裸々すぎるほどに人生を描いた点がユーザーに多大な衝撃を与え、今日までシステムとして半ば伝説となっているのだと思われます。
コマンド成功後の「おつかれさまでございました」というメッセージも、ただのありふれた言葉なのに、妙になまめかしく意味深で、その伝説化に拍車をかけたと思われます(苦笑)。
そしてその赤裸々なシステムは、世の思春期ボーイズを大きく刺激します。思春期ボーイズというよりは、チェリーボーイズですかね(苦笑)。
まだまだそういった行為が現実的ではないボーイズにとって、このシステムはその性的好奇心を充足させる、貴重な疑似体験となりました。

オ、オレも大人になれば、いつかこ、こんなことが…!
みたいな(笑)。
もちろんエロ本やエロビデオといった、他メディアの代償物も多々あります。
しかしながらこのシステムの場合は自分自身が主人公であるという、自己同一化の高さが他メディアと比較して大きく優れていました。
映像的な刺激は他メディアよりも少なかったかも知れませんが、ボーイズたちには充分な満足感(笑)を与えたと思われます。
もう一つ、このシステムの生々しい点は、

世界中の美女をかっさらってハーレム建設だ!(超意訳)
という、覇者のロマン(笑)を体感できる点です。
そうなんですよ。このタイトルは他国を征服すると同時に、その国のお后を自分のものにできるんです。
そこでは特産品の項でも書いたのと同様に、その地域性がふんだんに表現された女性陣が多数お待ちになっております。
それはまさに『世界の車窓から』でその画面に映り込む、各国の美女を見るような、ワールドワイドな気分を味合わせてくれます…ってう~ん、『世界の車窓から』ってたとえ、正解かな(笑)?
ただね、年端もいかぬボーイズ相手に、こんな男の欲望丸出しなシステムを与えちゃあかんですって(笑)。女性を物のように扱う倫理観を与えちゃダメですって。
といいつつ、脳内が覇王モードになっているボーイズは、世界を征するという要素の一つとなっているこのシステムに、確かな満足を感じてしまうのです(苦笑)。女性の皆様、ごめんなさい。
でもって当然の如く“オレ的ミスコン”が始まり、推し后、略して“オシキサ(笑)”が各人で決定されていくのです。まさにそれは脳内ミスコン世界大会ですよ。

やはり正妻ボルテでしょ

いやいや、ベレンガリアもかわいいぞ

キリッとエキゾチックなマンスールだろ
みたいな。ちなみに私はクランがオシキサでした(笑)。バカだな、男って(苦笑)。
ともあれ、こんな感じで思春期ボーイズに刺激的な体験をさせてくれたこのシステムは、やはり強烈な印象を与えたシステムであったと言わざるを得ませんね。
以上、『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』についての雑感でした。

天地を喰らう(カプコン)
『天地を喰らう』については、以下のページで雑感を述べています。ご参考ください。

信長の野望・戦国群雄伝(光栄)
なんか光栄ソフトばっかりやってるな(笑)。
この『信長の野望・戦国群雄伝』は、信長の野望シリーズではじめて武将を扱えるようになったタイトルです。『三國志』のように、綺羅星の如く登場する武将を意のままに操れるのが魅力でした。
当然このタイトルでもいろいろとやり込みをプレイをやったものです。
- 最弱大名でレベル5クリア
- 知力を片っ端から上げて、わんさか軍師プレイ
- 城防御度を999まで上げて、永久独立中立国プレイ
- 誰が最後まで生き残るかの、寿命待ちプレイ
- さすらう信長浪人プレイ
こんなことをね、受験シーズンにやっていたもんだから、そりゃ当然ね、受験は失敗しますよ(笑)。
そんな数ある屈折プレイの中でも、個人的に一番笑えて満足度が高かったプレイが、5の“さすらう信長浪人プレイ”です。
これは信長を野に放ち、諸国を放浪させて、仕官をしてくる様を笑うという屈折プレイです(笑)。
ゲームの顔たる信長が職を求め放浪し、「どうかおとり立てくだされ」と面会を求めてくるという様はあまりにも惨めであり、その落ちぶれ具合がかなり新鮮でしたよ。
いや~、趣味悪いひねた遊びでしたね(苦笑)。
やり方は簡単です。仮に武田でプレイするとしましょう。
- 武田と織田を含めた8人プレイを選択する。
- 降伏勧告を武田以外の7つの大名に行う。
- 降伏勧告をすべて受理する。
- 部下になった信長を、解任して野に放つ。
- 仕官してくるまで待つ。
これだけです。
なぜ8人プレイにするかというと、その方が自軍領地が多くなるので、信長が領地内でウロウロして仕官してくる確率が上がるからです。CPの領地で仕官されて取り立てられたら、元も子もありませんからね。
先ほども書きましたが、信長が仕官を求めてくるというシーンは本当に衝撃的ですよ。「武田信玄様、織田信長が面会を求めています」なんてテキストが出てきて、

なにとぞ殿の家臣にお取り立ていただきたい
なんて、へりくだって来るんですよ。
あの“第六天魔王”とまで言われ、恐れられていたあの男がですよ(笑)? それに対して軍師たる羽柴秀吉が

どこぞの者とも知れぬ者でござる
なんて助言をするんですよ(笑)。

お前、つい最近のご主君様だろうが! その懐に草履を入れて暖めるほど尊敬していたご主君様だろうが! 変わり身がひどすぎないか!?
と、ひとりで突っ込んで笑っていました。楽しかったなあ(笑)。
あと菅野よう子作曲のBGMが良すぎます。
ゲームをほったらかして、曲だけ聴いていたりもしましたね。オープニングの大名紹介ムービーに流れる曲とか、雰囲気ありすぎて涙ものです。
あと信長親征時の勇ましいBGMとか。シビれましたね。
そんな感じで、相当長い間遊び尽くしたお気に入りソフトでした(笑)。

ドラゴンクエストIV 導かれし者たち(エニックス)
言わずと知れた、日本一有名なRPGの第4弾です。たしか2月発売だったんですよ、このタイトル。
つまりは私大受験真っ盛りの時期に発売されたわけで、受験生にとっては拷問のようなタイミングで発売されたことになります。
これ…私いつ購入したのかなあ? いまいち覚えていないんですけど、受験後かなあ? それともがっつり発売日近辺で購入したのかなあ?
受験後だと信じたいんですけどね。あまり自信がない(苦笑)。
ただ発売日に並んだ記憶はないし、どこで購入したかもよく覚えていないんですよ。言い換えると、ドラクエへの執着心が、この辺りから薄れてきたとも言えます。
喉元を通り過ぎたと言いますか。“ドラクエ離れ現象”とでも言うんですかね。
とはいえ、まだまだ押さえておくべき必須ソフトではありました。実際面白かったですしね。
ただ昔のタイトルよりも、ストーリーの記憶が薄いのは確かです。街の名前とかも全然覚えていませんからね(苦笑)。
このタイトルの特徴は、なんといっても5章立てのオムニバス形式です。1つのタイトルに5つの物語が独立して存在し、最後の5つ目でオールスターが揃ってラスボスに闘いを挑む、という形式でした。
このシステムは当時としては新しく、さらにお得感がありましたね。
なぜお得感があったかというと、5つに分けた物語が、それぞれしっかりとした作品になっていたからです。
分割することで内容が薄くなっちゃった、的な印象を感じさせなかったのは、さすがはドラクエ、といったところでした。良質のゲームを5本、同時に購入した気分を味合わせてくれたんですよね。
そしてそれぞれのキャラクターが一度は主役を張ることで、キャラに対する愛着度も増す、という効果もありました。
ゆえに勇者の下にそれぞれが集う第5章においても脇役感がなく、勇者と同様の感情移入をしたプレイができるという、キャラ没頭感を演出していたと思います。
そんな5つの物語の中でも、異彩を放っていたのが第3章のトルネコ編でした。
彼の職業は武器商人で、お宝を発掘するために旅に出るんですね。そして洞窟等で危険と隣り合わせに手に入れた貴重な武具などを、店舗で売って儲けるんです。
これは主人公が悪者を倒す、という今までのパターンを覆したシナリオでして、“お宝探し”“店舗経営”という新しい視点でのゲームテーマを開拓したという点で、意義深かったと思います。
これができたのは、5本もシナリオがあったからこそだと思われます。
複数シナリオという特性を制作者サイドがうまく活かし、その一つを企画実験に費やしたがための産物といえるのではないでしょうか。
もう一点、このタイトルの革新的な点が、ファミコンゲームで初めてAIシステムを導入した点です。
AIというと、2020年現在では最先端の技術革新としてトレンドとなっています。ディープラーニング技術が確立してからは、飛躍的な注目を集めていますよね。
とはいえ、当時のAIはそこまでのものではなく、単純な作業をある程度オートでできるだけでAIなんて呼ばれていました(笑)。しかしながらこのタイトルにおいては、そこから半歩進んだAIでした。
というのも、キャラクターは敵と戦闘を繰り返すほどに相手の弱点などを学習し、ゆくゆくは効果的な行動や魔法等を選択していくようになる(はず)、というのがウリだったからです。
行動の最適化がプログラムされたAIということですね。
こんな触れ込みがジャンプの『ファミコン神拳』なんかに載っていたものだから、そりゃ期待爆発ですよね。
で、実際にプレイをしてみると

…これじゃない
と感じるわけです(苦笑)。
意にそぐわぬ行動を選択するキャラに業を煮やし、AIを封印したプレイヤーも多かったと思われます。
実は私もその口なのですが(笑)、今から考えてみると結果を急ぎすぎたのかな、とも思えました。
あくまでAIは学習することで賢くなる仕組みです。その学習期間をすっ飛ばして「全然言うこと聞かない」とか「使えね~」なんて判断を下していた気がします。
ですので、もっとしっかりとAIに向き合っていれば、ひょっとしたらもっと満足な結果を得ていたのかもしれません。
ただせっかちなボーイズにはそこまでの忍耐はなく、その恩恵の領域には辿り着かなかった可能性もありますね。
ですので、この先やり直す機会があるならば、AI縛りルールでプレイしてみるのも面白いかもしれません。でも自分でコマンド選択してやった方が早いんだろうな(苦笑)。
とはいえ、ゲームという遊びを通しつつ、夢の未来技術革新の一端に触れることができたという経験は、なかなかにロマンがあって、今から振り返るといい思い出でしたね。
だって昨今のAIブームを知ったときに、

オレの初AIはドラクエⅣだったなあ
と思い出した人、たくさんいたでしょ(笑)?

以上、私が高校3年のときに遊んでいたタイトル雑感でした。
その他に遊んだタイトルは…意外とないな。さすがに受験年だから、少し控えたのかな(笑)? そして思い出はその7へ続きます。


コメント
余計なツッコミと思いつつですが、FC版の初代ドラクエ4はAIを使わない「めいれいさせろ」が無かったため、強制的にAI縛りとなっていました。
普通にコマンド選択したいなあという要望が多かったからか、その後のリメイクはAIが切れるようになっています。