今週のあらすじ
居反り投げで激しくルナイトを投げたウルフマン。
しかしルナイトにダメージはなく、すぐに起き上がります。そして再度鋼鉄のアゴを使った噛みつき攻撃。それを避けたウルフマンは組みついてもろ差しの状態に。
ここでウルフマンはキン肉マンに長らくたまっていた不満をぶちまけます。

なぜオレを王位争奪編で助っ人に呼ばなかった

テメーは昔からオレのことをなめてやがる

うちの親方から左足のケガを聞いて気を遣ったというがいらぬお世話だ
と、水くさいスグルの行動を非難。そのままルナイトを張り手攻撃。
さらにウルフマンからの不満は続きます。

困った時はどんな状態でも構わず呼べよ!
オレはオメーのダチじゃねぇのか?

オレなんかじゃ戦力にならねぇってのか?
たかが一回オレに勝ったくらいで調子に乗るな!
とまくし立て、その苛立ちをぶつけるようにルナイトに頭突きと、一方的に攻め立てます。
それに対してスグルは

私に負けたクセに偉そうに!
そこまで言うんなら絶対に勝てよなぁ、この万年フンドシ野郎がぁーっ!
と言い返します。

当たり前だ!
わかってきたじゃねぇか、それでこそこのオレと堂々タメ張ってきた…日本代表ライバル同士ってもんだぜーっ!
とウルフマンが言うと、その隙をついてルナイトが左上手投げ。しかし

オレを投げようなんて100年早い!
とそれをかわしてバックフィリップのような『撞木反り』でルナイトを逆に投げつけます。

これが相撲の勝負ならオレの圧勝続きだぜーっ!
と啖呵を切ると、ルナイトはベアクローのような爪を出してウルフマンを切りつけ、

テメーは勝手に相撲のルールで闘ってな! こっちはオレ様のルールでいかせてもらうぜ!
と、雄叫びをあげながら髪を振り乱し野生化します。足の爪も伸ばし、その足でキック攻撃。ウルフマンを切り裂きます。
しかしウルフマンは2撃目をかわし、またもやがっぷり四つの相撲勝負にもっていくと、ルナイトは組み合ったままなんと巨大化していき次回に続く、です。

今週の感想
今回はスグルとウルフマンの本音のキャッチボールがメインでしたね。
とくにウルフマンの方がこだわりが大きかったようで、戦力外通告を受けた過去に対する不満をぶちまけています(笑)。
ただ「なめてやがる」「戦力にならねぇのか?」という彼の不満は、そのまま読者の気持ちの代弁ですよね。
これってカナディアンマンの試合のときも同じようなくだりがあって、ウルフマンに対する世論を本人が口にしてしまった状態です。
ストーリー上はスグルが責め立てられていますが、本当は読者のみんなに対する不満と捉えていいと思います。
というか、ゆで先生に対する不満ですかね。だってウルフマンを一番「なめている」のはゆで先生…だもんね(苦笑)?
ただウルフマンの名誉回復のため、王位争奪編では一応スグルがスカウトに来たという後づけ設定が追加されました。左足のケガを心配して泣く泣くスグルはウルフマン招集を断念したんだよ、という理由です。
これにより「ウルフマン=戦力外」という、30年間キン肉マンの教科書に書き込まれていた公式が削除されることになりました(笑)。
カナディアンマンもそうですが、今回の対抗戦のテーマは不遇超人に対するゆで先生からの謝罪、もしくはみそぎがメインなのではないかと思えてしまいます。
彼らのステイタスアップを手土産に不遇キャラに許しを請うという。もしくは不遇キャラの待遇改善施策ですかね?
社長(作者)と労働者(キャラ)の労使交渉の結果、労働者側が待遇改善を勝ち取ったとか(笑)。もしこんなのがあったらすげえ労働組合だなあ(笑)。
まあこんな感じでウルフマンのステイタスも少しアップしたとは思うんですが、個人的には左足のケガだけではちょっと弱いかな、と思ってます。
なぜならキング・ザ・100トンに体中の骨をバラバラにされたテキサスのヤンキー超人や、マリポーサに大やけどさせられた英国紳士超人は、気遣いを受けることなく普通に招集されていますからね(笑)。
それ以上に、ボロボロ状態の子どもまで招集されていますので、左足のケガだけじゃあちょっと…やっぱりこれって戦力外通…いや、やめておきましょう。もう終わったことです(笑)。
今回のやりとりを見ていると、ウルフマンはスグルとの関係性を超人オリンピック時代まで戻したいんだろうな、と思いましたね。日本代表のライバル同士でバチバチやっていた頃ですね。
あの頃のウルフマンの新鮮さ、期待感を復活させたいというか。
そのためにはやはりここはルナイトに勝つしかないでしょう。スグルの「絶対に勝てよなぁ」発言が勝ちフラグだといいんですけどね。
ちなみに相手のルナイトは、今回一方的に攻撃を受けていながらまったくのノーダメージ。
もう少し苦しんでもらいたいんですけど、ウルフマンはすぐに「効いた」と勘違いしちゃう人(笑)なので、これはこれで結果的にはよかったのかな。ウルフマンが油断しなくて。
そして隠していた特技が巨大化のようです。
巨大化…連載初期ではよくあったこの表現技法ですが、超人プロレスの試合では封印していた特技ですよね。それをこの段階であえて出してきたことにどういった意図があるのか。
ひとつ間違えるとしらけてしまう特技なので、ここは慎重な表現を期待したいところです。
その他気になった点は
- ウルフマンのブリッジ越しに見えるベンキマンの亡骸。シュールすぎてカワイソス。
- コヨーテ部屋の看板は「鼓世手部屋」(笑)。
- 相撲に付き合ってくれるルナイト。
- 個人的にベアクローのまがい物はこれ以上増やして欲しくない…。
こんなところでしょうか。


コメント