初代グレート・カメハメのように華麗なマーシャルアーツ・キックを見せたかと思えば2代目グレート・テリーマンのような闘志をむき出しの大技を決めた3代目グレート! 序盤の主導権を完全に握った!!
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この記事にはキン肉マン週プレ最新話497(2025年6月30日配信分)の感想が記載されています。つまりネタバレ確実なため、十分ご注意ください。
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今週のキン肉マン第497話「紛れもない逸材であるために!!」感想と考察
★今週の注目ポイント
そんな第497話の感想と考察、一緒に見ていきましょう!
ニヒルが見せる弱さ─人間性の注入
見事な動きでキン肉マンの心の何かを震わせるグレートⅢ。完全に体面を損なってしまったガストマンは、両肩のファンを逆噴射させカウント6で跳ね起きます。
ここはダメージの回復とペースチェンジのため、エクサベーターとタッチをするかと思いきや、

こんなんで交代できるかよ!
オレは実力をまだ何も見せちゃいねえ!
と、自身の名誉回復に情念を燃やします。
まあ…そうだろうねぇ。あれだけの辱めを受け、不遇超人への特急電車に乗り込んでしまった(笑)印象が強いですからね。このままスゴスゴと引き下がってしまっては、彼のキャラ人生はジ・エンドかもしれません。

しかしそれは勝負論としてはやや自分勝手ともいえます。なにせこれはタッグマッチですからね。意地も大事ですが、全体利益のために自分を押し殺して引き下がる忍耐力も必要でしょう。
だからこそコーナーに控えしチームリーダーのエクサベーターは、彼を諫める意味で

ガストマン
と、凄みの伴った厳しい表情で、静かにその名を呼んだのかもしれません。
ここにね、二人の絶対的な上下関係がヒシヒシと伝わってきますよね。だってエクサの旦那、怖いもん(笑)。しかしガストマンは

旦那、わかっている…だが判断はもう少し待ってくれ!
と、その絶対的上下関係をもってしても、タッチを拒否。頭ではエクサベーターの思いを理解しているようですが、どうしても引き下がれません。
その理由には体面上の意地もあるのですが、背後にある
無能を晒し続けると廃棄される
という、厳しいプレッシャーに追われていることへの焦りも大きかったようです。
これ…ちょっと同情しちゃいそうです。要はガストマン、スポーツにおける厳しいレギュラー争いを勝ち抜くことに焦っちゃっているんですね。
彼は今、エラー即2軍降格という厳しい風潮がある野球チームのスタメンで登場し、守備においてさっそくトンネルをかましちゃった状態なんですよ。そしてベンチに控える監督の視線が痛くてたまらない心境なわけです。
思い出すな…少年野球でライトを守っていて、トンネルかまして相手にランニングホームランを食らったあの日…監督やチームメイトの視線が痛くて、ベンチに戻っても針のムシロだったあの日…ガストマン、君…ボクの仲間だったんだね。気づかなかったよ(苦笑)。

そんな精神状態から彼が口にした

オレは失敗作なんかじゃねえ。
むしろ一刻も早くそのことをアンタに見せたくて…オレは…オレは…!
という言葉には、今までの彼には感じられなかった、とても人間臭い温もりを感じ取ることができました。
だって…まるで実力の真価をうまく発揮できず、忸怩たる思いで地団駄を踏んでいる青年のようじゃないですか、彼。しかも“失敗作”というフレーズを口にしてしまったことで、“落ちこぼれ超人”の仲間入りすらしてしまったように思えます。
ただここで勘違いをしてほしくないのは、この“落ちこぼれ”という個性は、彼を貶める方向に作用するのではなく、“キャラクターに温もりの息吹が芽生えた”という、極めてプラス方向に作用するものだと個人的には感じています。
実際問題、この数コマの彼のセリフと表情で、一気に彼に対して親近感がわきませんでしたか? 皆さん。ニヒルで余裕をひけらかしていたような彼が、実は大きなプレッシャーと自尊心の維持で焦燥していた…私たちと一緒じゃないですか。
そんな弱さを見せた彼は、ある意味“落ちこぼれの総本山”であるキン肉スグル的な親近感を、その身に宿したと思うんですよ。これってキャラクターメイキングとしては、かなり大きな分岐点だったのではないでしょうか。ちょっとね、

ガストマン、がんばれ!
と、ポンコツ風味な彼を応援しちゃう自分が確かに生まれつつあるんですよ、はい(苦笑)。

有能管理者エクサベーター─人材育成の手腕
そんな感じでキャラクターの成長を実感していると、その直後でも驚きの展開が待っていました。
エラーを挽回しようと、必死になっているタッグパートナーに対し、リーダーのエクサベーターは

そう功を焦るな、ガストマン!
と肩に手をかけ、思いのほか優しい口調で彼の猛りを抑えます。さらに

お前の実力は誰よりオレが理解している。お前はオレが生み出したのだからな
と、嚙んで含んだようなトーンで彼に理解を示すエクサベーター。これは…意外です。エクサベーターズ、断罪主義の野球チームではありませんでした。
彼のこの反応はガストマンも意外だったらしく

信頼…してくれるのか?
と、そのスタンスに心打たれます。これ、我々の気持ちの代弁ですよね。
ただその意外さを信用しきれないため、彼は例の

このまま無能を晒し続けたら、どうせオレは廃棄にされちまうんだろ?
と、親分の断罪主義を再確認です。“廃棄”というワードチョイスに、彼らが機器超人である点が強調されており、そこに面白さと切なさと悲哀が絶妙にブレンドされています。

そんな部下の心配事に対し、親分は

ザクザク、バカを言え。お前は紛れもなく逸材だ
と、まずはストレートに彼のポテンシャルを最大評価です。そして間髪入れず

そうでなければ誰がタッグなど組むものか
と、その存在の全肯定でダメ押し。これは悩める若者には刺さりますよ、はい(笑)。
ぶっちゃけ、エクサベーターの旦那、なかなかの部下操作術をお持ちです。やっぱりこれ、工事現場の経験から培った管理手法なのかな?
もしくは『部下は褒めて育てる』的なセミナーを受講していますね、きっと。二日間くらいの集中講座で。でなきゃ、こんな若手転がし芸はできませんて(笑)。

そして若手部下の心をグッとつかんだ後に、今度は

お前の逸材ぶりをオレたちふたりで、今からじっくり証明してやろうじゃないか
と、“一緒にやろう”提案です。
これ、完全に教育現場における伴走教育じゃないですか。エクサの旦那、現場における教育担当も経験してますよ、おそらくは。
つまり彼は現場において若手の
- 悩みを聞く
- 不安を取り除く
- 自信を持たせる
- 潜在能力を伸ばす
- 伴走教育を施す
といった、面倒見のよい対応をやってのけている監督者であり、人材育成のプロフェッショナルでもあるわけです。
管理職の仕事は次の管理職を育てること。そんなサスティナブルな仕事ぶりを披露したエクサベーター。ただの旦那じゃないですよ、こりゃ。
チョロいぞ、ガストマン!―でもキュート?
後ろに控えし親分に

お前の逸材ぶりをオレたちふたりで、今からじっくり証明してやろうじゃないか

無能な旧式どもに、それを崇める世間どもに、そして…オレたち以外の全ての五大刻どもにだ!
と、理解あるハッパをかけられた若手は、完全にモチベーションが爆上がり。

イエッサーッ! もう迷いはねぇ
ですからね。言い方は悪いけど、ちょっとチョロいです、ガストマン(笑)。
ただそこに彼の純粋さというか、かわいげが感じられて少しキュートです。こんなところにも、今回彼のキャラに人間味が注入されたことがよく表れていますね。

いずれにせよ、彼は完全に雑念を払しょくし、反撃開始です。まずは両肩のファンで強烈な風を巻き起こし、グレートを宙へ舞い上げます。
その行動を見たエクサベーターは

さすがお前はできる子だーっ! これを利用する!
と、すかさず部下へのプラスストローク。
そして自身はすぐにリングの岩盤を右手のショベルでえぐりとると、それをグレートⅢめがけてスローイングします。
それを見たガストマンは、その岩盤の後方から突風を浴びせることでそれを加速させ、グレートⅢに見事ヒット。その様はまるでバレーボールのアタック連携のよう。
すると今度はガストマン自身が身をくるめてエクサベーターのショベルに収まると、自分自身が弾丸となってスローイングされ、強烈な突き上げ蹴りでグレートⅢのどてっ腹を射抜きます。
この強烈な攻撃に思わず吐血するグレートⅢ。ガストマンのこの動きにも親分は

さすがオレが生み出した超人、オレのやりたいことがすぐにわかる
と、部下の褒め育を怠りません。さすがはカリスマ現場監督(笑)。

完全に波に乗ったガストマンは、空中でグレートⅢの背後をフルネルソンでとらえると、両足もロックした状態での逆落としである『スナイパーガストスープレックス』を豪快に炸裂させて次回に続く、です。
いや~落ちこぼれ超人ガストマン、イキイキとし始めましたよっ! 今回はエクサベーターの旦那の管理手腕にも目を見張りましたが、親近感をぐっと引き寄せたガストマンのキャラ進化が、とても印象的でしたね。
五大刻の内部事情―実はバチバチ?
今回のエクサベーターの旦那とガストマンとの会話を聞いて、実は気になったことがあるんですよ。それは“時間超人軍の仲間意識”についてなんです。
もう少し詳しく書くと、彼らの
- 信頼という概念
- 五大刻の競争原理
といった点でしょうか。ひとつずついきますね。
1.信頼という概念
これはガストマンの

信頼…してくれるのか?
というセリフに引っかかったんですね。
というのも、時間超人軍って我が道を行くというか、共通目的に向かった団結力があまり感じられないんですよ。独立主義というか。
つまり仲間でありながら、信頼関係は構築されていない。そんなドライなつながりの集団だと思っていたんですね。
そこにほら、落ちこぼれ超人が“信頼”という、似合わないワードをぶち込んできたわけじゃないですか(苦笑)。それにすごく違和感を感じまして。
だって彼らは破滅主義者であり、世界を無にするために行動しているんですよ? そんな彼らがお互いを信頼て…。
仮に彼らが信頼関係を構築したとしても、それは目的達成時に無に帰すわけですよ。言うなれば、それは波にさらわれる運命の、浜辺の砂の城なんです。

そう考えると、その構築にはまったく合理性がないんです。つまり“信頼”という概念を持つ必要性がないんですよね。
でもエクサの旦那の発言を見ていると、彼らにもどうやら“信頼関係”という概念はあるらしい。その矛盾が、

無駄なことをしているような…
という違和感としてあらわれたのでしょう。
ただ同時に、実は嬉しさも感じてしまったんですよ、私。
というのも、無駄な回り道をあえてするのが人間っもんじゃないですか。そんな感性が彼らにも備わっていたことがわかって、妙に彼らを身近に感じられたからなんです。
それはギャップがもたらす効果だったのかもしれません。信頼という概念がない集団の信頼。この矛盾に体温を感じたのでしょうね。
2.五大刻の競争原理
もうひとつは旦那がガストマンにかけたハッパ

無能な旧式どもに、それを崇める世間どもに、そして…オレたち以外の全ての五大刻どもにだ!
における引っかかりです。
このセリフは簡単にいえば「見返してやれ!」なハッパなわけです。そしてその対象に
- 旧式の超人
- それを崇める人間
- 旦那グループ以外の五大刻
が挙げられているんですね。そうです、対象③に注目せざるを得ないんですよ。このハッパには、エクサの旦那が他の五大刻を仮想敵として扱っていることが見てとれるんです。
ただ同じ目的に対して行動をしている同僚であるので、敵というよりは、手柄を競い合うライバル、といった視点が正しいのかもしれません。
つまり彼らは同僚でありながら、主である刻の神から誰が一番高い評価を得られるか、という競争原理が働いたライバルなんですよ、きっと。
ネプチューンマンに敗れたパピヨンマンに対する、エンデマンの辛辣な発言も、そんな感じをにおわせていましたもんね。
そんな事実をもとに彼らの関係性を例えるならば、織田信長が天下布武を目指したときに編成された、軍団長の争いのようなものでしょうか。
柴田軍、明智軍、羽柴軍、丹羽軍…バチバチだったでしょうからねえ、信長様から一番の信頼を獲得するために。

つまり彼らはお互いが功を争っている状態であり、そこに協調性はないのかもしれません。ゆえにそれこそが刻の神軍の最大の弱点となり得る可能性がある、ということです。
そして軍団としての彼らの間には、先ほどの“信頼”という概念はおそらくないのだと思われます。ここはしっかりと合理的なんですね。
ですので彼らの“信頼”とは、軍団長が生み出した超人たちとの間にだけ構築されるものであり、その関係性は甚だ血縁関係に近い概念だと推測できるのです。それはきっと
血縁関係でのみ矛盾は肯定される
という感性なのかな、とも感じましたね。
第497話の感想と考察のまとめ
今回の感想と考察をまとめると
といったところでしょうか。
そして今回は惜しくもピックアップできなかったポイントが、まだまだあります。それらについては一言雑感ですが、次の項をご参照ください!
今回の“気になったシーン”ピックアップ
その他気になった点は
- 焦燥したり悔しがったりするガストマンの表情、すごくいいな。
- 特に旦那に判断の猶予を求めるときの表情…親近感わく!
- 旦那は「上司にしたい超人ランキング」のランクインを狙っているのか(笑)?
- 砂漠にいつの間にか集まってきているヤジ馬観客(笑)。
- 近所に住んでるの(笑)?
- ガストマンは純粋なので、詐欺に注意しないと(笑)。あと洗脳も。
- ガストマンのファンは、桜の代紋にも見える。
- 体育座りのガストマン、ちょっとかわいいかも(笑)。
- 仕草がガシャポンの“まちぼうけ”シリーズそのまま(笑)。
- バンダイさん、これエクサの旦那とセットですぐに発売すべきです(笑)。
- 『スナイパーガストスープレックス』は、将軍サマの『超人圧搾機』をスープレックスにした感じ。
こんなところでしょうか。次回、ピンチになったグレートⅢがどのような対応力を見せるのか。はたまたスグルが試合のペースを変えるべく、何か手を差し伸べるのか。グレートⅢの正体情報の更新も欲しいところですね。
みなさんも今回感じたことやその後の展開予想などを、よかったらXやコメント欄に書いてくださいね!
お知らせ
超人批評のご案内
超人批評では新作がアップされております。今回は記念すべき超人批評100回突破シリーズとして、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評を数回に分けてアップしております。
今回はウォーズマン再批評その3として、第一シーズンの彼のファイトスタイルについて濃密に考察をしております。そこで導き出された結論は

圧倒的じゃないか、我が軍は
であり(笑)、彼の類まれなるポテンシャルを白日の下にさらす結果となっています! ウォーズマンファンもそうでない人も、ぜひご一読を。
キン肉マン以外の雑文のご案内
キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。
時は2020年、鬼滅ブームから乗り遅れた中年男の

なぜ読むのがこんなに億劫に感じるんだ?
という、新規コンテンツに対して腰が重くなる謎現象(笑)について、その原因を深堀考察しております。
ちなみにこの雑感文章、ChatGPTに読ませたらえらい評価が高かったので、AIが褒める文章にご興味がある方もぜひ(笑)。

新刊のご案内
そしてコミックスは7月4日発刊が予定されていた最新刊89巻が9月4日に延期され、そのかわり翌10月3日に90巻発売と、二か月連続の発刊予定となりました。
おそらくは10月に何かしらの大きなイベントがあり、それを盛り上げるための措置なのではないかとふんでおります。濃厚なのはアニメ『完璧超人始祖編Season3』の放映開始かな…? みなさんはどう予想されます? それではまた。


コメント
今回で、やられっ放しだったガストマンの本音と、仲間意識のある兄貴分のエクサベーターの優しさから、魅力が一気に上がって微笑ましい程に好感度が上がりました\(^o^)/
前回同様、今回も単行本で連続して読むと魅力が一気に上がる話と思えますね(^^)
ブースカさん、こんにちは。
そうなんですよ、一気に二人の存在感というか、人間性が増した感じで…まさに二人に命を吹き込んだような回でしたね。
単行本での一気読みも楽しみです!
アキラさんこんにちは
エクサベーター、なんだか本当に工事現場の監督をベースにして誕生した超人なんじゃないかと思ってしまいますね。そして旦那、親分、監督と彼の呼称、どんどん増えていきますね(笑)マリポ監督に続く新たな監督候補になりそうです。
刻の神の方針が信長と似ている。自分もそう思いました。ファナティックが光秀という点も一緒です。刻の神の正体って実は信長なんじゃないですかね?実際、安土城にトンネル掘って超人墓場に攻め込もうとしていたし(笑)そして本能寺で完璧始祖達に攻め込まれて敗走→潜伏→そして今に至る…そんなわけないか(笑)
アトールさん、こんにちは。
そうなんですよ、エクサの旦那のガテン感がすごくて…もう工事現場を渡り歩いてきた玄人にしか見えないです。芸能人でいえばEXILE系でしょうか(笑)。
そしてたしかにマリポ監督に続く監督の登場ですね。でも二人の監督、色が違うというか。マリポ監督はスマートだけど、エクサ監督は泥臭い、そんな感じがしますね。
刻の神信長説…可能性としてはゼロではないと思います。たしかに超人墓場に攻め込もうなんて、人間としてはイ〇れてますからね(苦笑)。