今週のキン肉マン第383話-サムソンの仇!!

今週のキン肉マン
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 タッグ戦に突入したアシュラマンたち! 試合開始早々から恩師・サムソンティーチャーの仇でもあるナチュラルに、怒りの波羅密多ラリアットをぶちかますが、軽く受けきられ、反撃されてしまい…。

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まだあわてるような時間じゃない

 怒りにはやった攻撃が効かず、逆に首根っこをつかまれて叩きつけられたアシュラマン。しかしそれに動揺することなく、見事なブリッジで起き上がります。

 そして素早くナチュラルの背後にまわり、バックドロップを敢行。しかしこれもナチュラルは読んでおり

いい返しだ

と一応は誉めつつも、それを切り返してニードロップでアシュラマンを潰します。

 う~んナチュラル、冷静かつパワフルですね。スキが見当たりません。これについてはアシュラマンも

さすがは超神、一筋縄ではいかん

とその実力を確認し、ふんどしを締めなおします。

 これで少しはクールダウンできたか? という我々の心中を察したかのごとく、サンシャインが

あまり功を焦るなよ。

じっくりいこう…

と素敵なアドバイス。

 おいおいおい、なんかカッコいいじゃないですか、サンちゃん(笑)。

まだあわてるような時間じゃない

と、まるで仲間を落ち着かせる陵南の仙道彰が乗り移ったかのようです(笑)。

プライド高きお坊っちゃま

 しかしお坊っちゃまはプライドが高いのかなあ、

そんな悠長な気分でいられるか!

と聞く耳を持ちません。

 なんか…オープニングはアシュラマンの悪い面ばかりが出ていますよね。敵討ちの成就という理念は崇高なのですが、その思考回路と行動がとても子どもじみています。

 3本の手を同時に打ちつける逆水平チョップ×3も、ひじょうに彼らしい技で面白いのですが、いかんせんペース配分がめちゃくちゃです。

 それを見たサンシャインが

こんな序盤から心拍数を上げるな!

クールダウンだ!

と頭を抱える様は、とても新鮮な場面です(苦笑)。

 これはもうサンシャイン、完全にアシュラマンのパーソナル・トレーナー、もしくはセコンドについたボクシングジムの会長です(笑)。

 それはまるでリングデビューした選手が、緊張と興奮で後先考えずポカスカやってしまう様を見て

あ~っ、もう!

練習したことぜんぶ忘れてるじゃねーかよっ!

と、コーナーサイドで天を仰いでいるかのようです(笑)。なんかとても人間臭くて、サンシャインのキャラにより深みを与えていますよね。

 ペース配分を無視した攻撃で早くも息が切れ始めるアシュラマン。そしてそれを見て

早くもお疲れと見える

と、“お坊っちゃまイジり”を忘れないナチュラル(笑)。あれかな、もうこれは彼の今回の闘いのテーマなのかな(苦笑)?

 しかしそんな嫌味を口にする資格があることを認めざるを得ないくらい、ナチュラルは2本の腕で3本の腕に見事に対抗。凄まじい乱打戦を披露し、それに打ち勝ちます。

 う~ん、物理的には不利だし、しかもナチュラルは両手を組んで鉄槌にしているので、実質的に腕は1本です。

 つまり彼は1対3の勝負に打ち勝っているんですよね。このあたりからも“超神”という彼の位置づけが、けっこうな高みにあることを指し示しているといえるでしょう。

名参謀サンシャイン、爆誕!

 そんな悪い流れの中、強引にそれを断ち切ったのが…サンシャイン! 両者の間に砂塵と化して割り込み、闘いを分断します。

 なに、この洒落たカットプレー。ただ割り込むんじゃなくて、彼の特性である“砂”を見事に演出として利用した行動表現。

センス抜群だな~っ!!

と思っちゃいましたよ。まさかサンちゃんに“オシャレセンス”を感じる日が来ようとは…令和、おそるべき時代…(笑)!!

 そしてその直後にアシュラマンを諭した彼のセリフがイカしすぎてる!

今日のお前は真面目すぎだ。

もっとクールに賢くいこうぜ、相棒

 か~~~~~~っ、なんだよ、どうしたサンシャイン!? ホレてまうやろーっ(笑)!

 もうね、見事な手綱さばき。しかもプライドの高いアシュラマンを傷つけず抑え込むワードチョイスが抜群です。

  • 真面目過ぎる
  • クールに賢く

 まずは“敵討ち”というアシュラマンの純粋な想いを否定することなく、そのベクトルが正攻法過ぎるとやんわりと指摘。

 そしてすかさずその代案たる“クール&クレバー”を提案。これが

そもそもお前の持ち味はそれだろ?

ということを暗に指摘しており、アシュラマンを我に返す絶大な力を発揮しました。

 これ…ちょっと見事すぎるでしょ。

サンシャイン、おまえいつ心理学を学んだんだよ!

と思わず叫んでしまいそうですよ。まあそれくらいパートナーの性格を熟知している間柄だ、ということが強烈に示唆される場面ですよね。

 また、パートナーを“相棒”と呼ぶのがたまらないです。おそらくこのチームくらいじゃないかな? それだけに

これは…作品中でも1、2を争うタッグチームの証なのではないだろうか?

なんて思いますね。

 なんといっても、ゆで先生自身がそれぞれを“相棒”と呼ぶ間柄であり、タッグですからね。

 ですのでそれを踏襲しているはぐれ悪魔超人コンビは、ひょっとしたらゆで先生に一番近いタッグチームなのかもしれませんね(笑)。

会長の人心掌握術

 サンシャインの見事な機転でピンチを逃れたアシュラマンですが、

バハハハ

シングルマッチだったらKO負けだったぞ。

パートナーどのに感謝するのだな、お坊っちゃま

と、ナチュラルは今日のテーマである“お坊っちゃまイジり”をかかしません。いやはや、徹底しているな、超神どの(苦笑)。

 そんなイジりに即反応のプリンスですが(笑)、ここでもまた大仕事をやってのけたのがジムの会長サンシャイン。

お前を怒らせるのがヤツの作戦なのだ

そんなチャチな策を弄する小賢しい神を冷徹に血で染め上げていく…それが…悪魔というものだろう?

 イヤ~ン、サンちゃんカッコいい!! そして名言も誕生ですよ!

 この諭し方の何がすごいかって、アシュラマンの気位高き性格を見事に操作している点なんですよ。まずは

怒らせるのが相手の作戦

という、アシュラマンが絶対にハマってはいけない展開を明確に指摘。

 しかしそれだけではおそらく聞く耳を持たない(笑)ので、気分良くそこから抜ける道筋を提案してあげるのです。それが

相手はセコく、お前の立場の方が上

という暗示です。

 まず“相手がセコい”という意見は

  • チャチな策
  • 小賢しい

というワードに込められていて、それは暗に

お前ほどの男がセコい策に真正面から対抗しているんだよ。

似合わないよな?

と、彼の自尊心を傷つけることなく忠告しているわけです。

 そして“お前の立場の方が上”については

  • 冷徹に
  • 血で染め上げていく

という表現が担っています。つまり

小者の策に付き合わず、それをわかった上で冷徹に上からあっさりと踏みつぶす…それがお前じゃないのかよ

と、彼らしさを訴えかけると共に、反骨精神あふれる彼のマウント嗜好を鼓舞しているわけです。

 このようにステルスでおだてられた(笑)アシュラマンは

それもそうかな…♪

と、当然気分がよくなるでしょう。そして最後の仕上げが

それが悪魔だろ?

という締めなわけです。その結果がほら、

カカカ、確かにそうだ

というお坊っちゃまの回答ですよ(笑)。もうね、お見事です。一生ついていきますよ、会長(笑)。

 しかし…今回のサンシャインの人心掌握力にはホントに舌を巻きましたね。彼はのちにd.M.pにて後進を育成するキャリアを積んでいくわけですが、そのキャリアの片鱗が見えたというか

悪魔超人軍の再興指導者として、彼は適材適所だったんだなあ

と、思わず唸ってしまった瞬間でした。

 その代わりプリンスの扱いづらさも際立ってしまった感があり、このあたり気分屋のスグルをなだめるミートくんの苦労が、サンシャインにもダブって見えてしまいましたね(苦笑)。

超人殲滅論の急先鋒?

 サンシャインのおかげで冷静さを取り戻したアシュラマンは、その面を“冷血面”にチェンジ。このあたりの感情の可視化が優れているのも、彼独特の面白さですね。とてもわかりやすい。

 しかしそれを見たナチュラルは

いくら落ち着いたフリをしようが、根源的な闘争本能は隠しきれぬ。

それがうぬら下等生物の性

と、イジり行為に拍車がかかります。

 でましたねぇ、“下等生物”発言。完璧超人の“下等超人”と並び称されるほどの蔑みです。これを見るに、ナチュラルには神とそれ以外の生物との間に厳格な線引きがあるようです。

 つまりそこには超人に対するリスペクトは微塵もなく、彼こそが“超人殲滅論”の急先鋒たる超神なのではないかとすら思えます。

 そんな失礼な神にはぐれ悪魔超人コンビのこの試合初のツープラトンが炸裂。サンシャインが遠心力を利用してアシュラマンを投げる『砂塵迷宮投げ』です。

 サンシャインがいちいち砂化するのがカッコいいですね…砂化する必要があるかないかは置いといて(苦笑)。

 その一撃を食らったナチュラルは、よろめいたタイミングでバーザーカーにタッチ。ここでバーザーカーには黒目が存在することが披露されます。

 そしてリングインと同時に強烈なドロップキックをアシュラマンに食らわし次回に続く、です。

 次はバーザーカーですか。新しい超神だけに、そのポテンシャルがどんなものなのか、とても興味深いですね。

 黒目をオンオフ(笑)できるようなので、その表現がどのようなときに起きるのかにも注目です。まずはお手並み拝見といきましょうか。

その他気になった点

 その他気になった点は

  • “怒り面”のときの“笑い面”は白目なので、眼球は正面に二つだけなのかなあ? アシュラマン。
  • 実際にアシュラマンの『三本平手打ち』を食らったらたまらないだろうな。
  • サンちゃんの表情が豊かでとても感情移入しやすいです。
  • さすがは悪魔超人随一の“人情キャラ”(笑)。
  • 完全にはぐれ悪魔超人コンビの司令塔に昇格。
  • シングマン戦から一皮むけたなあ。
  • でもニンジャに留守番を押しつけるジャイアン風情もあるんだよな(苦笑)。
  • 大人と子どもが両立する男・サンシャイン(笑)。
  • ナチュラルはかなり性格悪いですよね(苦笑)。
  • そんな神が創った”安寧”は、性格悪い社会なのかな(笑)?
  • 瞬間湯沸かし器キャラが育ってしまったアシュラマン。
  • あおり耐性が皆無(笑)。

 こんなところでしょうか。

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コメント

  1. uzuki より:

    今回のサンシャインはまさに後の首領(ヘッド)の片鱗を見せてますね
    そら将軍様も後事を託すわなと
    翻ってナチュラルは嫌らしさ爆上げですね
    神としての尊大さがいかんなく発揮されて
    ヒールっぷりに磨きがかかっております
    …どっかのバイコーンさんみたいな事にならなければいいけど(ボソッ
    そしてバーザーカーはどのようなファイトスタイルを見せるのか
    突き刺した剣は使うのかも含めて気になりますね

    • アキラ アキラ より:

      uzukiさん、こんにちは。

      ヘッドの片鱗、見せて、いや、魅せていますね~(笑)。
      このまま彼が成長してくれるなら、将軍サマも一目置かざるを得ませんね!

      ナチュラルも嫌味なヒールという個性がついてきて、悪くないですよね。ちょっとガンマンに近いかな?

  2. たけ より:

    みなさんすでに書かれているように、本当に今回はサンシャイン回でしたね。彼は単純な残虐なパワーファイターであるだけでなく、人情派でもあったわけですが、シングマン戦からクレバーな演技もできるが付け加わって、

    パワー
    残虐性
    人情派
    クレバーさ
    演技力

    など、これは悪魔将軍が首領格に選んだのは正しかったことが証明されました。私は悪魔騎士のツートップを『キャプテン翼』の翼=アシュラマン、石崎くん=サンシャインとみていたのですが、今回で完全にこの図式は合わなくなってしまいました。
    今回の回だけでも、この試合をタッグ戦にしたのは大成功だった、としかいいようがありませんね。

    • アキラ アキラ より:

      たけさん、こんにちは。

      ぶっちゃけ今回は、サンシャインファンにとって神回だったのではないでしょうか。

      ホント彼はたくさんの魅力あふれる個性がついたというか、キャラのデパートと化してきましたね(笑)。時折なぜか三杉が見え隠れする石崎くん、かな(苦笑)?

      私も今回はこの回が見られただけで、タッグ戦で大正解だったと思いました。アシュラマンのシングル初勝利は、次のフェーズにとっておきましょう!

  3. ターキー より:

    サンシャイントレーナーが優秀過ぎる(笑)
    裏を返せば、それだけサンちゃんの方がアシュラより人格的に成熟しているということなんですが。
    正直、サンちゃんのサポートが行き届かなくなった場合(ようは先に潰される)、アシュラが一人でも勝てる未来が見えないぐらい、二人の成熟度の差は大きい気がします。

    どうなるかなぁ…。

    • アキラ アキラ より:

      ターキーさん、こんにちは。

      そうなんですよね、今回のサンシャイン、優秀すぎる…(笑)。そして成熟度もおっしゃる通りです。

      ここはプリンス、成長のしどころですね!

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