今週のキン肉マン第251話-唯一の取り柄!

今週のキン肉マン
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 ビッグボディの顔面を背中から巻き込む『アンティキティラ・ビーフケークプロセッサー』の体勢に入ったギヤマスター。「おまえはジェノサイドギヤでミンチにされるんだーっ」と、ビッグボディの顔面から肩口まで巻き込む形に。大ピンチのビッグボディですが、「オ…オレはまだ試合を捨てたわけじゃねぇ!」と、両手のクラッチを振りほどき、逆にギヤマスターの両手首を掴んで頭を抜きにかかると、その規格外のパワーで脱出に成功。「驚いたか! バカみてぇな石頭だろ。昔っからよく言われたもんだ。お前の頭は中身も外身もバカみたいに硬いってな。それでよくケンカになってよーっ!」とビッグボディは己の石頭自慢を過去のエピソードまで交えて話すと、そのままギヤマスターの脳天をリングに激突させます。

 そんなビッグボディの自慢話を受けたギヤマスターは、すぐに立ち上がって「じゃあもう一回試してやるぜーっ!!」と、またもやジェノサイドギヤを高速回転させながら突っ込んでいきます。しかしビッグボディはその突進をジャンピングニーで迎撃。よろめいたギヤマスターの体をハイジャックバックブリーカーで吊り上げます。「頭だけじゃねぇ…体もバカみたいに頑丈でな…昔からソイツだけが…バカなオレが唯一誇れる…取り柄だったーっ!」と、ギヤマスターを攻め立てるビッグボディ。

 すると天空の“軒轅星けんえんせい”がまたもや大きく揺れ動きます。それを気にするギヤマスターを見たビッグボディは「あの星がそんなに気になるのか? お前はオレのことをニセモノニセモノと連呼するのがずっと気になっていた。だが今その理由がわかった。それはお前の自信のなさの裏返しだったんだな。あの“軒轅星”とやらが降ってくるのはもしかしたらお前自身…そんな不安を抱えたまま闘っていたということか。哀れだな」と、今までさんざんディスられてきたことを逆手に取り、口上合戦でも心理的優位に立ち始めます。

 これを聞いたギヤマスターは逆上し「黙れっ!! お前にオメガの民の何がわかる! オレたちはな、本来ならこの地球上に君臨する王族として栄えたはずの一族だったんだーっ!! しかし太古のある日、我らの祖先は神の名を騙り攻めてきた一味と大激闘を繰り広げ、それまで築いてきた全てと共にこの星を追われた。それがすべての苦難の始まりだったという。そう…ヤツらさえこなければ…」と、意味深長な言葉を発します。

 そしてギヤマスターの脳裏に描かれた侵略者一味とは…なんと完璧超人始祖! 「そんな数億年にわたる一族の怨みをとうとう晴らす絶好の機会がこの現代にやってきた。そのためにオレたちはここへ来た。それをお前らみたいなニセモノ顔の部外者どもに…邪魔立てされる筋合いなどないーっ!」と、逆上したギヤマスターはジェノサイドギヤを回転させ、ビッグボディの背中を抉ると、両手のクラッチを切ってビッグボディを首投げ。なんとか回転して着地するビッグボディ。「ダウンしなかったことは誉めてやるが、今度こそお前は終いだ」とギヤマスターがトドメの宣言をすると、「な…なんのこれしき…お…お前だってそのギヤが壊れりゃ終いじゃねぇか」とビッグボディも負けずに挑発。それを無視してギヤマスターが突っ込むと、ビッグボディはギヤマスターの頭と足を掴んで『強力エクスプロイダー』で迎撃。強烈にマットに叩きつけるも、「このギヤはオメガが遺した叡智の結晶。お前がどれほどの強力持ちでも、これだけは壊せない。たとえオレを倒せたとしても…このギヤが回る限りオメガの誇りの火は消えない。お前にオメガは止められないーっ!!」と、ギヤマスターはすぐに立ち上がり、敢然と突進。

 しかしビッグボディは冷静にギヤマスターの動きを注視し、「イチかバチかあるかもしれん。お前のギヤを壊す最後の手段が…」と、何か秘策を思いついたような言葉を発して次回に続く、です。

 前回はサンドバッグだったビッグボディさんですが、今回は見事にチェンジ・オブ・ペースに成功しました。「バカだけど頭は硬くて体も頑丈」という、自身の強みをある種自虐めいた言い回しで披露してピンチを脱出。そこからギヤマスターの深層心理に顕在する恐れや自信のなさを突っ込み、心理戦をジワジワと自分優位のフィールドに引き寄せました。「お前…ひょっとして強がってるだけだろ?」と、ギヤマスターの痛いところを突くあたり、なかなかのもんですよ(笑)。

 そして今回の一番の注目は、なぜオメガの民が地球を追われたかの原因が明らかになったことでしょう。何度か私はこの闘いの背景が「侵略者との闘いに敗れた先住民族のリベンジ」ではないかと書きました。その推測はあながち間違ってはいないようで、その侵略者こそがザ・マンを含む完璧超人始祖だったようです。因縁の相手に始祖が絡んできたことで、俄然話は面白くなってきました(笑)。本来であればオメガの六鎗客はザ・マン、ゴールドマン、ジャスティスマンという、始祖の生き残りと闘うべきなんですよね。となると、現在は始祖の代わりに正義超人や運命の4王子がオメガの民と闘ってあげているような構図となります。だからか、ジャスティスマンがスグルにスペイン行きのショートカットを用意してあげたのは。「オレらのために悪いね。せめてものお礼です」って感じだったのかなあ(笑)?

 となると、前にフェニックスが話していたオメガマン・ディクシアはスパイだったのでは? という推測が現実味を帯びてきました。彼は超人閻魔ことザ・マンにネプチューンマンのハントを依頼されることで主従関係を結んでいました。これも仇敵である、しかもそのボスであるザ・マンの情報収集の一環だったのかもしれません。

 試合の方はギヤマスターに余裕がなくなってきたことで、ビッグボディの勝利がずいぶんと現実的になってきました。しかもギヤマスターのすべてといってもいいジェノサイドギヤの破壊法をビッグボディは思いついたようで、これは勝ちフラグとして強力です。あ、ちなみに読み方は“きょうりょく”ですよ。“ごうりき”ではなくて(笑)。次回、決着ですかね。

 その他気になった点は

  • 『アンティキティラ・ビーフケークプロセッサー』。長いし、舌を噛みそうな技だ(笑)。
  • ここでアンティキティラがでてきたか。
  • ゆで先生、「ビーフケーク」って言葉好きだな。
  • ビッグボディ、自分で自分のことをバカって言っちゃってる(苦笑)。
  • 『強力エクスプロイダー』は、どちらかっていうと『強力キャプチュード』。
  • 最終頁のビッグボディ、かっこいいな。目が生きてる。

 こんなところでしょうかね。

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