前後半3日ずつ、計6日間のテストが終了しました。各チーム新車の具合をあれこれ試し、ある程度のアタックラン(本気走り)を行ったようです。この時期に一発のタイムシートであれやこれや言うのはあまり意味がないのですが、どうしてもやりたくなっちゃう(笑)。というのも、ホントにある程度、うっすらとは勢力図が見えるからです。というわけで、とりあえず結果一覧です。
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1分15秒732 | C5 |
2 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | 1分16秒269 | C4 |
3 | ダニエル・リカルド | ルノー | 1分16秒276 | C5 |
4 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1分16秒360 | C5 |
5 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1分16秒410 | C5 |
6 | エステバン・オコン | ルノー | 1分16秒433 | C5 |
7 | セルジオ・ペレス | レーシング・ポイント | 1分16秒634 | C5 |
8 | カルロス・サインツ | マクラーレン | 1分16秒820 | C4 |
9 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 1分16秒841 | C5 |
10 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1分16秒871 | C5 |
11 | ダニール・クビアト | アルファタウリ・ホンダ | 1分16秒914 | C4 |
12 | ロバート・クビサ | アルファロメオ・レーシング | 1分16秒942 | C5 |
13 | ロマン・グロージャン | ハース | 1分17秒037 | C4 |
14 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 1分17秒066 | C5 |
15 | キミ・ライコネン | アルファロメオ・レーシング | 1分17秒091 | C5 |
16 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ | 1分17秒313 | C5 |
17 | ランス・ストロール | レーシング・ポイント | 1分17秒338 | C4 |
18 | ケビン・マグヌッセン | ハース | 1分17秒495 | C5 |
19 | アレクサンダー・アルボン | レッドブル・ホンダ | 1分17秒550 | C4 |
20 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ・レーシング | 1分18秒035 | C5 |
21 | ランド・ノリス | マクラーレン | 1分18秒454 | C3 |
やはりトップは王者メルセデスですね。ですがエンジンの出力モード、燃料をどれだけ積んで走っているか、タイヤの種類の違いでかなりタイムは変わってきます。タイヤの種類というのは、C4とかC5とか書いてあるやつがそれで、簡単に言うと、数字が大きい方が速く走れます。
つまりC3やC4のタイヤをはいているマシンはまだ伸びしろがあるということで、それを補正した表を作成しなおしました。C4⇒C5タイヤに変えることで、0.45秒のゲインがあるという想定です。
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1分15秒732 | C5 |
2 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | 1分15秒819 | C5※ |
3 | ダニエル・リカルド | ルノー | 1分16秒276 | C5 |
4 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1分16秒360 | C5 |
5↑ | カルロス・サインツ | マクラーレン | 1分16秒370 | C5※ |
6 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1分16秒410 | C5 |
7 | エステバン・オコン | ルノー | 1分16秒433 | C5 |
8↑ | ダニール・クビアト | アルファタウリ・ホンダ | 1分16秒464 | C5※ |
9↑ | ロマン・グロージャン | ハース | 1分16秒587 | C5※ |
10 | セルジオ・ペレス | レーシング・ポイント | 1分16秒634 | C5 |
11 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 1分16秒841 | C5 |
12 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1分16秒871 | C5 |
13↑ | ランス・ストロール | レーシング・ポイント | 1分16秒888 | C5※ |
14 | ロバート・クビサ | アルファロメオ・レーシング | 1分16秒942 | C5 |
15 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 1分17秒066 | C5 |
16 | キミ・ライコネン | アルファロメオ・レーシング | 1分17秒091 | C5 |
17↑ | アレクサンダー・アルボン | レッドブル・ホンダ | 1分17秒100 | C5※ |
18 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ | 1分17秒313 | C5 |
19 | ケビン・マグヌッセン | ハース | 1分17秒495 | C5 |
20↑ | ランド・ノリス | マクラーレン | 1分17秒554 | C5※ |
21 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ・レーシング | 1分18秒035 | C5 |
赤い数字のドライバーが、ランクアップしたドライバーです。※印は想定C5タイヤという意味でです。
補正タイムシートを見ますと、レッドブルがメルセデスに肉薄していることが見て取れます。ここからも、今年はいい勝負できるんじゃないの? という希望的観測が生まれるわけで(笑)。そしてルノーのリカルドがフェラーリを食って3位。相方のオコンもリカルドにコンマ2しか離れていないので、ルノーはなかなか調子がいいのではないか、との予測が立ちます。
そして3強の一角であるフェラーリですが、ライバルのメルセデスとレッドブルからは大きく差が開いたという印象になっています。どうも本気で調子が上がっていないようで、このままだとルノーなど、ミッドフィールドのチームに食われかねない懸念まで出ていますね。遠大な三味線かもしれませんが(笑)。
そんなアップセットも期待できそうなミッドフィールドですが、ここ数年の流れを受け継いだ激戦区となっています。1秒以内にほとんどのチームがひしめき合っており、どこが抜け出してもおかしくない状態です。
今年は2019シーズンでドンケツだったウィリアムズもギャップを縮めてきた感があり、さらなる中盤戦国時代になりそうですね。そんな中でもルノー、マクラーレン、レーシングポイントあたりが中盤の上位に位置しそうかな…? アルファタウリ・ホンダも悪くないので、その後のアップグレードによってはいい線いくかもしれません。
でも不気味なのがレーシングポイントですね。“ピンクメルセデス”と揶揄されるくらい、昨年のチャンピオンカーをパクってきたことでパドックを騒然とさせたのですが、テストを見る限り意外と、いや、かなりいいらしいです。タイムシートではちょうど真ん中ら辺なのですが、まだ実力を隠しているともっぱらの噂なんですよ。というわけで、このチームも下手すりゃフェラーリ食いがありえると言われ始めています。
そんな感じで2020シーズン第1戦・オーストラリアGPも来週末まで迫ってきました。コロナウィルスの影響で延期 or 中止のシナリオもありますが、無事に開催してほしいです。楽しみだなあ。
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