はじめに
さあ、キン肉マン新作アニメ『完璧超人始祖編』が、三か月のお休みから戻ってきました。待望のSeason2の始まりです! 今回もアニメを視聴した際の雑感や、気になった点をピックアップしていきたいと思います。
また、原作連載リアルタイム時の私の懐かしき感想『今週のキン肉マン』を引用しながら、当時の私の浅はかさを笑いつつ(笑)、アニメ版ならではの特徴を一緒に見出していきましょう。
ただしこのコンテンツは壮絶なネタバレとなりますので、
まずはアニメ最新話を視聴!!
してからにしてくださいね!
今回のお話
今回のお話は第14話『高潔なる拳法家の信念!!』。
原作でいうところの第41話~第45話冒頭までとなります。ラーメンマンvsマーベラスの激闘から決着、そして対抗戦三試合目のブラックホールvsジャック・チーの途中までですね。
今回の内容は以下の予告編動画をご覧いただけると、よりよく分かるかと思われます。
それでは今回の気になった点、行ってみましょう!
今回の気になった点
1話あたりの原作数が4話
Season2が始まって数話経つのですが、気になったのが

アニメ1話あたりの原作話数が増えたな
という点です。Season1は、だいたいアニメ1話あたり原作3話の配分だったのですが、Season2は原作4話になってきているんですよ。
まあこれはSeason3を悪魔将軍が始動する回から始めたい、との理由がすべてだと思われ、逆算するとSeason2の配分はそうなってしまうのでしょう。ではその逆算を具体的にしてみましょうか。
Season2は原作の第34話から始まっており、悪魔将軍が登場する直前の回は第72話となっています。つまり39話分の話を11回(前回踏襲として)の尺でまかなうには、アニメ1話あたり原作3.5話となるんですね。
72話-33話=39話÷11回=3.5話
ですので原作と見比べていると、各キャラのセリフや行動がSeason1よりも大胆にオミットされていることがよくわかります。また、回りくどい表現を簡素化したり、物語展開を合理化したりもしていますね。
ただ脚本の方が、原作のエッセンスを極力損なわないように要約作業をしてくれていることがとても強く感じ取れ、そこにアニメスタッフさんたちの原作リスペクトを感じます。そしてそれは

このアニメはとても恵まれた環境で制作されているのだなあ
と、ありがたい気持ちにさせてくれますね。
原作順序のスライド再編
アニメ用に原作が再編集された例として、今回わかりやすかったシーンが、ラーメンマンとマーベラスの試合後半です。アニメ版の流れとしては

①オレもお前も“勝って笑うか死して消えるか”の、二者択一を叩き込まれた超人拳法伝承者だろうが!

②確かにかつてはそうだった。
だが私は気づいたのだよ。そこに神髄はないと
③こめかみの古傷から流血

④オレは古傷を攻めるなど姑息な手段は使わん。
正々堂々の勝利を目指す完璧超人だ!
⑤フロントチョーク→ノーザンライトSP

⑥殺人拳と違って生かす拳は己さえも生かしてくれる!
その無限大の成長こそ超人拳法の目指す真の道だと私は悟った!
⑦九龍城落地でフィニッシュ
といったような流れでした。
しかし原作はどうだったかというと

①オレもお前も“勝って笑うか死して消えるか”の、二者択一を叩き込まれた超人拳法伝承者だろうが!

②確かにかつてはそうだった。
だが私は気づいたのだよ。そこに神髄はないと

⑥殺人拳と違って生かす拳は己さえも生かしてくれる!
その無限大の成長こそ超人拳法の目指す真の道だと私は悟った!
③こめかみの古傷から流血

④オレは古傷を攻めるなど姑息な手段は使わん。
正々堂々の勝利を目指す完璧超人だ!
⑤フロントチョーク→ノーザンライトSP
⑦九龍城落地でフィニッシュ
となっており、⑥が②と③の間といった、かなり前半部に入っているんですよ。つまりアニメ版は前半にあった⑥を、フィニッシュ直前にあえてスライド移動させているんです。
これ、何をやっているのかというと、マーベラスを“殺人拳”、ラーメンマンを“活人拳”と定義した場合、
殺人拳 <<< 活人拳
であることを、アニメスタッフはシーンを場所移動させることで、より強調したかったのではないかと思うんですね。
やはりフィニッシュ直前で活人拳のイデオロギーを説明させ、その流れでフィニッシュに至った方が、活人拳の良さを伝える上ではより説得力があります。
しかも今回のタイトルは『高潔なる拳法家の信念!!』ですからね。原作のように

⑥殺人拳と違って生かす拳は己さえも生かしてくれる!
その無限大の成長こそ超人拳法の目指す真の道だと私は悟った!
→活人拳の高潔なる信念

④オレは古傷を攻めるなど姑息な手段は使わん。
正々堂々の勝利を目指す完璧超人だ!
→殺人拳の高潔なる信念
⑦ガウロンセンドロップでフィニッシュ
という順序よりは、アニメの

④オレは古傷を攻めるなど姑息な手段は使わん。
正々堂々の勝利を目指す完璧超人だ!
→殺人拳の高潔なる信念

⑥殺人拳と違って生かす拳は己さえも生かしてくれる!
その無限大の成長こそ超人拳法の目指す真の道だと私は悟った!
→活人拳の高潔なる信念
⑦ガウロンセンドロップでフィニッシュ
という、殺人拳の高潔なる信念に活人拳の高潔なる信念を上から被せて勝利する順序にする方が、活人拳の高潔さをより効果的に表現できていると思います。
また、このスライドによって
殺人拳 <<< 活人拳
という表現式を、左から順序立てて展開させることにもつながり、それゆえストーリー展開もとてもスムーズになっているんですよね。
このように、表現したいことの効果的強調とよりスムーズな展開を見事に達成したアニメ版のアレンジは、スタッフが原作をかなり読み込み、限られた尺の中で相当頭を使って再編集していることが、如実に伝わってきます。
良い仕事、してますよね。
九龍城落地の渋い仕掛け
彼がフェイバリットであるキャメルクラッチにこだわらずに、なぜ執拗に首攻めをしていたかの理由が、フィニッシュである九龍城落地によって明らかになります。
その理由が、フィニッシュ直前に彼が唱えた活人拳の神髄に則っているという展開は、本当にシビれましたよね。もうね、カッコよすぎて

ラーメンマン、ラーメンマン!
と、やんやの大歓声が聞こえてきますよ(笑)。
ちなみに原作連載時の私も、このイカしたフィニッシュに
意外にあっさりと勝負がつきましたね。しかも相手の自害を防ぐということも考えながらの勝利と、ラーメンマン余裕ありすぎだな、といった感じです。
でも猛虎百歩拳でなくてホントによかった(笑)。
旧オレ流ホームページ:2012年10月29日記事より
と、余裕がありすぎる彼にちょっと嫉妬? してますね(笑)。さらにはしつこく『猛虎百歩拳』について言及しています(苦笑)。彼にとってはこの当時一番の心配事だったのかな(笑)?
そしてこのカッコよすぎる話を、アニメでは声優陣が見事に盛り上げてくれたと思います。これ、初見で観た人はみんなラーメンマンにホレちゃうんじゃないかな(笑)?
そして彼の深謀遠慮かつ高潔な闘いの組み立てに、仲間の正義超人たちもあらためて彼をリスペクトしたシーンもいいですね。ブロッケンなんてもう、ハートをガッチリと鷲づかみ、ですよ(笑)。
ただここでラーメンマンが少し照れるんですよね。彼としては、残虐超人だった自分がこのような闘い方ができるようになったのは、スグルやテリーをはじめとする仲間がいたからこそ、との認識が強いため、

いやいや、キミたちのおかげで私はこうなれたのだから、お礼をいうのは私の方だぞ?
というとまどいが照れにつながっているんですよ、きっと。
このねぇ、お互いのリスペクトのすれ違い(笑)? がたまらなくよくて。こんなに嬉しくなるボタンの掛け違いなんて、めったにないです(笑)。
でもこのような幸せな相乗関係は理想的ですよね。できれば現実世界でも、このような関係を多く作りたいものです。
BH煽りV.Ver2
さあ、次なる試合はブラックホールvsジャック・チーです。
ブラックホール、満身創痍ながらも連戦ですね。スグルやテリーが連戦できないくらい傷ついていることを思うと、彼のタフネスさをあらためて評価したくなるくらいです。
そして登場キャラクター初のバージョン2となる煽りV、ご堪能あれ。
内容は『夢の超人タッグ編』における四次元殺法コンビをフィーチャーしています…おっと、これ以上は初見さんのネタバレになっちゃうので言いません(苦笑)。
ジャック・チーの良さの再確認
そしてブラックホールvsジャック・チーが開戦。この一連の攻防を見て思ったのは、

ジャック・チーの水流表現、いいな
ということでした。
そうなんです。彼のアイデンティティである水流が動画になることによって、彼の動きにすごく説得力が増しているんですよ。それはおそらく“水圧”という表現において、マンガとアニメで大きな違いがあるからだと思います。
彼の面白さって、ウォーターガン的な攻撃性以上に、
- 水圧で投げを防御する
- 水圧でホバリングする
といったように、水圧によって重力を無効化するところじゃないかなあと、個人的には感じているんですね。
ですのでその“面白い”と感じる彼の特性が、アニメ化されることによってより生き生きと表現されているように感じるんですよ。
そしてそれが彼の闘いや動きをより魅力的にしていることにつながり、もともとあった彼の良さを再確認できたように思いますね。
ちなみに原作連載時の私は、このジャック・チーについて
BHは連戦の不利さが多少誇張された展開に。これを負けフラグととるか、逆手にとった策士的逆転展開ととるか。
相手が噛ませっぽい蛇口野郎だから、ひょっとしたら連勝も夢じゃないかと思ったんだけど…今週のジャック・チー、意外とカッコよくなってる(笑)。フォルムがなんつーかスタイリッシュになってません? なんか不覚にもちょっと好きになってきてしまいました。
BHには悪いけど、勝ってもいいかも(苦笑)。
旧オレ流ホームページ:2012年11月5日記事より
と、不覚にも(笑)気に入ってしまったようです。BHには悪いけど…ってアンタ、BHは満身創痍だというのに…(苦笑)。
そしてジャック・チーは水流・水圧以外にも、ダウジングに温泉掘削までバラエティ豊かに特性を披露。これ、今回初見の人は

ジャック・チー、ぶっ飛んでる
と、さぞや思ったでしょうね、きっと(笑)。ちなみに私の初見時感想は
今週予想外だったのは、ジャック・チーの蛇口がダウジングに変形するところでしょうか。蛇口からダウジングに結びつける強引さ、我々凡人のはるか斜め上をいっています。そんなことをサラリとやってのけるゆで先生、そこにシビれる、あこがれるぅっ(笑)!
でも温泉の掘削はやりすぎでしょ。しかもピラミッドの途中階からの掘削って…せめて1階からだったら言い訳もできるだろうに(苦笑)。
旧オレ流ホームページ:2012年11月12日記事より
と、ゆで先生の予想外な描写について、ディオを讃える子分のように賞賛していますね(笑)。でもそれだけ彼の技がぶっ飛んでいると感じたのでしょう。
次回予告!
次回、第15話は『四次元からの声!!』です。
対戦相手のジャック・チーに間欠泉を掘り当てられたことでリング周辺に発生した大量の蒸気により、影を使った得意戦法を封じられ、なすすべ無しのブラックホール。
さらに一気に勝負を決めようと仕掛けてくるジャック・チーの猛攻をくらい、もはや体力も限界まで尽きかけたその時、彼のよく知るあまりにも懐かしい声が、彼にしか聞こえない言葉となって心の中で響き渡る。
そして目を開いた先の空に見えたのは、一枚の白い羽根だった。
さあ、次回はSeason2前半のクライマックスと言っても過言ではない、今回以上にぶっ飛んだ回になります。もう…おったまげですよ(笑)。楽しみにしましょう。
お知らせ
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