【キン肉マン516話感想】新時間超人サラマンダー登場!1億パワーが神へのチケットとなる刻の神の壮大な計画!!

『キン肉マン』516話サムネイル。サラマンダー登場と刻の神の壮大な計画が交錯する衝撃回! 今週のキン肉マン
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『キン肉マン』516話では、エンデマン消滅直後に現れた新時間超人・サラマンダーが「1億パワー」と「神の資格」の相関性を告げ、スグルの人徳がエクサベーターから刻の神の壮大な計画を引き出す!

下天の常識を覆す“新・超人製造術”、神をも対象とした粛清の上位互換─新たな設定と伏線を、ユーモアを交えながら読み解いていきます。

今週の注目ポイント

  • 生まれ変わり? 別人?
  • 神へのチケット
  • 刻の神の税制改革
  • 神の実像とは
  • スグルの持つ特殊性
  • 刻の神の野望、公表!
  • 粛清の上位互換

この記事にはキン肉マン週プレ最新話516(2025年12月22日配信分)の感想が記載されています。つまりネタバレ確実なため、十分ご注意ください。
また、著作権保護の見地から
①Webサービス版
②紙媒体
等でオリジナルの作品を事前に読むことを強くお勧めいたします。

最新話はこちら↓のリンクから!!

キン肉マン公式サイト
最新情報や歴代「超人総選挙」結果もチェックできる!

 お忙しい方、文章を読むのがめんどい方は、今回のテキストを編集した動画↓からもお楽しみいただけます。ではいってみましょう!

今週のキン肉マン第516話「刻の神の壮大なる計画!!」感想と考察

前回までのあらすじ

完璧なブレーンバスターで必殺技のフルコースを締めくくったテリーマン。見事なKO勝ちで、五大刻との抗争も無事勝ち越しを決める!

勝利の歓喜に包まれる中、テリーマンとアシュラマンは敗れた五大刻たちは「1億パワー」という圧倒的パワーを存分に使いこなせていないのではないかと分析。エンデマンはそれを見当違いも甚だしいと言いながら消滅。ところが、エンデマンが消えた場所から新たな超人が姿を現し―! 前回の感想は☞https://oreryu.site/kinnikuman15-102

まさかの無礼返し―傍若無人な新超人

 完全に滅したエンデマンの跡から、突然生まれ出た新たな超人。その予想外の展開に驚くテリーマンたち。

 両手両足に炎をまとい、尻尾を有するトカゲのような外見を持つその新たな超人は、

ボワボワ、ようやく娑婆に出てこられたぜ

と第一声を発します。

 キン肉マンに登場する新超人において、第一に注目すべき点は当然そのフォルムなのですが、それと同じくらい重要なのが、その超人を強烈に印象づける“笑い声”です。

ボワボワ

 これが今回登場した超人の笑い声、もしくは口癖なんですね。炎を宿している特徴からのインスピレーションであることは明白でしょう。

 そんな新超人は、まるで初めて訪れた観光地に降り立った旅行者のごとく周りをキョロキョロと見渡すと

ほ~っ、ここがやがて我らの統治下になる、以前の旧世界

そしてお前たちが旧式の超人どもというわけか。なるほど、どいつもこいつも弱そうだ

と、見下しテイストをプンプンに漂わせた発言を連発。イメージとしては

…まあ発展はしているが、10年前の東京ってレベルじゃな

と、海外の新興都市を上から目線で評価する、自国に高いプライドを持つガンコ親父観光客のようでもあります(笑)。

サラマンダーの上から目線発言を“海外観光客”比喩で描いた一枚。
▲自国プライドが高い観光客。

 そんな無礼な第一声を発する正体不明の存在に対して

お前は一体何者だ!

とつっかかるテリーマン。するとそれを一瞥するや

無礼なヤツ!

と、右手に宿した炎をテリーに向かって放つ新超人。まさかの“無礼返し”に、読者一同が

おま、言う!?

と、ページをめくりながら仰天した瞬間ですよ(笑)。

 ただそんな傍若無人な彼には、その言動を発する資格(自称)がありました。そしてそれこそが、彼ら時間超人の目的がさらに解き明かされる導入部となったのです。続けてみていきましょう。

その名はサラマンダー―HOT LIMITな階級主義

 テリーに対して一閃、炎を放ったこの超人は、

ボワボワ、この世の新たな神の資格を受け継ぐ我に、なんたる口の利き方だ

無知蒙昧な旧式どもめ。
仕方あるまい、名乗ってしんぜよう

と、自身の立ち位置を口にし、両腕から天に向かって火炎を放射するや

我が名はたった今この時代に降誕せし時間超人―“炎天の刻”サラマンダー!!

と名乗り出ました。

 サラマンダー…! すごい、前回の感想で書いた“サラマンダー的超人かな”が見事に当たりました…といっても、これは当てやすいクイズでしたけどね。

 ではこの時点でのサラマンダー観察をしてみましょうか。一人称は“我”ですね。これは消滅したエンデマンと同じです。となると、彼にはエンデマンの人格が多少なりとも残っている、ということなのでしょうか。

 そしてその態度は甚だ大きいです。上から目線の物言い、対象に対する躊躇なき侮蔑的応対。このあたりはかなり完璧超人とダブるところがあります。

 この横柄な態度を担保しているのが

神の資格を持つ≒神

と自称するアイデンティティであり、強烈な階級意識を無意識に持つ

アンコンシャス・クラシスト

といった印象を受けますね。

 フォルムについては、やはり炎を伴った両手両足が特徴的です。さらには太めの尻尾を備えており、そこにも炎をまとわせることで、“炎を操る爬虫類”という印象を強くしていますね。

 アウトラインはシンプルな形状ですが、内部には縦横にラインが張り巡らされており、パピヨンマンに近しいデザイン性を感じつつも、

ちょっとT.M.Revolutionさんっぽいな…

と、HOT LIMITな連想した方も多いのではないでしょうか。炎熱を操る彼の個性も、HOT LIMITという言葉のイメージを容易に紐づけられますしね。洋上で彼が闘いだしたら、もうまんまになっちゃいます(笑)。

コスチュームが似ていることで、サラマンダーをT.M.RevolutionのHOT LIMIT風に描いた一枚。炎と水の対比が秀逸。
▲洋上のHOT LIMIT!

 …そんな懐かしき90年代ノスタルジーで遊んでいる場合ではないのです。というのも、彼はその後もかなり重要な情報を提供してくれているからなんですね。そちらも詳しく見てみましょう。

エンデマンを拒否!?―それ心外ナリ!

 彼はあらためて自分のことを

エンデマンの有した神の資格・1億パワーを正当に受け継いだ、新たなる神の候補なり~っ

と語り、その立場を明言しています。

 このやや『キテレツ大百科』に登場するカラクリロボットの口癖を思わせる語調(笑)での明言により、彼がエンデマンの後継者たるニュアンスが強調されたため、

ではお前はエンデマンの生まれ変わりというわけか!?

と、読者の代弁者として問いただすテリー。

 しかしサラマンダーはその問いに対して

バカな! 敬愛すべき先代様ではあるが、五大刻の能力を活かせず無様に敗れたあんな負け犬と一緒にするなよ

と、ダァンと激しくリングを踏み鳴らしてそれを完全否定します。“敬愛”から“負け犬”と、文頭文末の落差がありすぎてクラクラしてきますね(苦笑)。さらには

ヤツから受け継ぎしは神の1億パワーのみ。それ以外は全くの別人だーっ!

と、エンデマンとは完全に別人格であることを強固に主張。それどころか

同じにするんじゃねぇ!

とでも言いたげな、先代とのリンクを毛嫌いしているかのような言動をとります。

 これらの発言から判明したことは

  1. 五大刻とは新たなる神の候補者である
  2. 候補者たる資格は、1億パワーという超人強度である
  3. 候補者が滅した後に生まれたとしても、まったくの別個人である

という三点になるでしょうか。

 つまりサラマンダーは、エンデマンが持っていた“神へのチケット”のみを譲渡された(もしくは奪い取った)別人格、ということですね。

 それを例えるならば、先輩営業から売上額の大きい優良お得意先を引き継いだ、後輩営業といったところでしょうか。

 しかし後輩営業マンは、先輩をあまり高く評価していないんですね。

お得意先との関係を維持してきたことには一応の敬意を表する。
だがチャンスが多いこの得意先の売上を、まったく伸ばせなかったのはダメダメだ!

オレが受け継いだのはこの商環境だけであり、営業スタイルまで先輩と同じと思われたら心外だ!

オレの営業スタイルなら売上を二倍、いや、三倍にできる。先輩と同じにするんじゃねえ!

といった心境なのかなあと。それを思うに、彼がかなりの自信家だということははっきりしました。

サラマンダーがエンデマンとの同一視を拒否する“怒りの剣幕”を、コロ助風オマージュで描いた一枚。
▲一緒にするなナリ!

 そしてこの一連の主張に際して表現された彼の表情。自信過剰さから生じていると思われる、歯をむき出しにした笑みが散見していました。

 これ、個人的にはかなり野卑な印象を受けましたね。おかげで主要キャラに成長する姿が想像がしづらく、

う~ん、こりゃ初戦敗退もありうるな

という予想が脳裏をよぎりました。はたしてどうなることやら。

刻の神の税制改革―エクサベーター、税率撤廃を語る

 この様子を聞いていたモハーヴェ砂漠のスグルは、

神の資格とか言っておるが、いったい彼らはなんの話をしておるのだ?

と、闘いを通じてわかり合えた五大刻の一人・エクサベーターに早速情報収集を試みます。

 でもさすがにここまでの直球質問には、

いくらわかり合えた間柄とはいえ、エクサベーターもすぐには話せないんじゃないの…?

と感じました。ところが当のエクサベーター、

うむ、話さねばなるまい

と、秒でスグルの問いに答えだします。

 ええ~~っ、素直! エクサの旦那、素直(笑)! いや、前々から“いい人”だとは思っていたけどさ…ここまで素直でいい人だとは…この私の目をもってしても、見抜けませなんだ(笑)。

 そんな“いい人”エクサベーターは、滔々とうとうと核心的な問いに答えてくれました。

我ら五大刻の1億パワーは、単に闘うだけのパワー以上の大きな意味を持っている

それこそが“神の資格”。
お前たちは我らと闘う前に、下天してきた超神どもと闘っただろう。ヤツらの超人強度はいくらだったか覚えているか?

と、1億という数字について、前シリーズでの敵であった超神を結びつけてきたエクサベーター。

 このクイズに対して

え~っ、いくつだっけ? ミートくん

という“らしい”お約束のポンコツぶり(笑)をスグルが披露したあと、ミートが代わりに

“神の資格”を捨てて下天するため、1万パワーを放棄した9999万でした

と100点満点の解答をします。すると

そのとおり。
刻の神も9999万パワーの超神となり、この地上に舞い降りられた

しかしそれは大きな勝算があっての決意だった

その核となるものこそが、彼が復活させた新・超人製造術

その最大の改良ポイントは、神の憑依という例外に頼ることなく、従来不可能だった1億パワーという神の力を、地上で活動する超人に宿せる可能性を得たこと

と語るエクサベーター。もう堰を切ったかの如く、刻の神サイドの裏話をよどみなく教えてくれます。

 そんな彼の語る事実について

ザ・マンやザ・ワンでさえ不可能ゆえに諦めたステータスを五大刻は実装しているのは、確かにスゴい技術ですよ…

と、科学者的見地から、刻の神の成しえたことについて高い評価を下すミート。要はどんな神々も撤廃できなかった

1万パワーの通行税

を無税にした点を評価しているんですね。つい先ごろ決まった“ガソリン暫定税率”の撤廃のようなものでしょうか。

あの暫定税率が撤廃!?

みたいな(笑)。キン肉マン的に言えば、それくらいの革命です。

 ちなみに“神の憑依という例外”とは、邪悪五神が乗り移った運命の王子のことを言っているわけですね。う~む、細かい設定まで配慮が行き届いているなあ。

下天の“1万パワー通行税”撤廃をニュース風に描いた一枚。制度比喩が鮮烈。
▲恒久と思われていた税が撤廃です(笑)。

神の実像―受肉というシステムからの考察

 するとエクサベーターは

そして大事なことはここからだ

と、さらなる秘密に言及しはじめます。おお~っ、エクサの旦那、まだしゃべってくれるんですか。マジでいい人だな。というか、ひょっとしたら

しゃべりだしたら止まらないぜ

みたいな人だったのでしょうか。それこそ

あの人、聞いてないこともペラペラとしゃべってくれたよ

といった感じの、口の軽い近所のおばさんみたいな(笑)。

 そのおばさんが言うには

実は1億パワーを有する者は、断絶されているはずの天界と俗世の壁を越えることができると言われている

つまり1億パワーを有する五大刻の我々は、超人として鍛えた肉体を維持したまま…天界の中枢まで侵入できるのだ!

とのこと。

機密情報をベラベラ話すエクサベーターを“おしゃべりおばさん”比喩で描いた一枚。
▲エクサベーターは近所のおしゃべりおばさん(笑)?

 ここで気になるのが、エクサの旦那の言う“鍛えた肉体を維持したまま”という表現です。これって裏を返せば

天界では肉体を持ちえない

と言っているわけです。つまり天界の神々とは、肉体を持たない“思念体”的存在の可能性があると。

 そこで思い出されるのが、神々が下天する際に

1万パワーを失って受肉し、超神となる

というシステムです。

 この“受肉”という表現からも、“基本的に神は肉体を持っていない”という事実を裏づけており、今回の話と整合性があるわけです。

 しかしながら、こうなると今まで描写されてきた“神々の議論”という回想シーンについて、?マークが点灯してしまいます。あのシーンでは普通に肉体を持ってましたからね、神様たち。

 この矛盾点は気になるところですが、ひょっとしたら思念体では漫画として表現がしづらいし、読む方も理解しづらいため、

便宜上肉体のある形で表現した

という体なのかもしれません。酸素や二酸化炭素など、目に見えない要素を擬人化して表現した理科の学習マンガ、みたいなイメージです。

 いずれにせよ、“肉体を維持したまま天界に乗り込める”という特性は、既存の概念を凌駕した大きなアドバンテージであると、自信をもってエクサベーターは語ったわけです。

 なにせこれを口にしたときに、まるで柏手を打つかのように両手を“ガシィ”ですからね。まさに論理が腹落ちした快感を、行動と音で表現したかのようです。

王者の人徳―スグルの持つ特別な個性

 そんなエクサベーターの立て板に水のような弁舌は、鈍感なスグルにすら事の重大さを認識させたようで、

待ってくれ、そんなことができるなら、今の神々はもれなく滅ぼされ、天界そのものが時間超人に支配されかねないではないか!?

と、スグルは思わずエクサベーターの両肩をつかんで揺らしながら詰め寄るほどです。

 これ、個人的には事の重大さよりも、エクサの旦那に対するスグルの距離の詰め方に驚いてしまいました。

 だってつい数分前まで命のやり取りをしていた二人なんですよ? そんな相手が突然詰め寄ってきたら、攻撃と判断して瞬時に反撃したっておかしくないじゃないですか。

 逆に詰め寄る側だって、そんなリスクが頭の片隅にはあるはずだから、おいそれと数分前の敵のパーソナルスペースを詰めるなんて到底考えられないし、実行できないはずなんですよ。

 ところがスグルという存在は、そんなことは歯牙にもかけず行動しちゃうんです。そして…相手もついついそれを受け入れてしまうという不思議があるんです。

 実際の話、エクサの旦那はスグルのなすがままでしたからね。ユッサユッサされて。それに驚いた表情はしていましたが、心と体は受け入れちゃっているんですよ、スグルを。隣にいたガストマンの

え~~っ!?

って表情も面白かったですけどね。こんな詰め寄る~? みたいな(笑)。

スグルの“人徳による詰め寄り”を視覚化。エクサの包容力との対比が絶妙。
▲パーソナルスペースをガン詰めするスグル。

 何ていうのかな~、スグルからにじみ出る純粋さと優しさ…もしくはそこから生じる真剣な無邪気さが人徳となり、相手がそれに抗えないんですよ。

 そしてその人徳こそが、作中で主人公たるスグルしが持てない“王者の人徳”なんです。それがあるからこその驚きの天然行動に、あらためて彼の主人公たるすごさを垣間見た次第です、はい。

 そんな王者の徳にほだされたのか、つかまれた側のエクサベーターはそれに過度に反応することはなく、スグルの右手をつかみ返すと、小さな子どもを諭すような口調で穏やかにその問いに答え始めます。

ザクザク、それこそ刻の神一連の計画の根幹をなす狙いのひとつ

そもそも刻の神が絶望されたのは地上の超人界みならず、それを放置してきた天界にはさらなる絶望を抱かれた

ゆえに他の神々とも距離を置き、下天までされたのだ

と、刻の神の思考の変遷や行動の原理について、噛んで含めるようにスグルに伝えるエクサベーター。

 このね、エクサベーターの落ち着きもまた印象的なんですよ。この二人のコミュニケーションのありようは、パーソナルスペースを苦も無く潰せるスグルの人徳のなせる業でもありますが、それを受けるエクサの旦那の懐の深さも大きいと思うんですよ。

 つまり現状行われている彼らの会話から

なんか…この二人の会話シーン、心地いいな

と我々が感じる理由は、それぞれのキャラが持つ“人徳”と“包容力”が見事に合致しているからかもしれませんね。

 そう考えると、闘いの最中にエクサベーターが幾度も見せてきた、“聴く力”を伴う“理想の上司”たる個性が、ここでいかんなく発揮されたともいえるでしょうか。

刻の神の野望―理想郷への3フェーズ

 そしてエクサベーターは、最後にとんでもないことをスグルに告げます。

刻の神の下天の先にあるのは、地上天界にまでおよぶこの世の完全破壊と再構築

すべての神の席まで時間超人のものにすげ替え、やがて更地となった遠い未来に、満を持して自身が最後の108番目の神となり天界に復帰し、真の理想郷を創りあげる

それこそが刻の神、そして我ら時間超人の共通理念だったというわけだ

 この衝撃の告白を聞き

なんという…壮大な計画なんだ

と、ミートは驚愕の声をあげ、

う…うぉーい、聞いたかテリーマン!
ソイツらとんでもないヤツらだぞ!

と、慌ててテリーに事態の確認をするスグル。するとテリーが

ああ、そんな話を聞いちまったら…ますますここで食い止めないとな!!

と、眼前のサラマンダーに対し、ファイティングポーズの臨戦態勢をとって次回に続く、です。

 いや~、話が動いてきましたね~。エクサの旦那の衝撃のリークを聞く限り、刻の神はおよそ3つフェーズにわけて、段階的に自身の理想郷を創りあげようとしているようです。

  1. 現状の破壊と再構築
  2. 神の総とっかえ
  3. 自身の君臨と新世界の掌握

こんな感じでしょうか。では順に考察していきましょうか。

1.現状の破壊と再構築

 この第一フェーズは以前からチラホラ情報として流出していたので、復習みたいな感じです。要は刻の神は

スクラップ&ビルド

をやろうとしているんですね。これを“企業の再生”として例えるならば、

現業は斜陽産業で未来がないから、それをすべて捨てて新しい産業に業態変革すべし

と、有力な株主がテコ入れしてきた状態だといえるでしょうか。しかもその有力な株主が、謎に包まれた人物である状態です(笑)。

刻の神を“正体不明の大株主”として描いた一枚。シリーズ語彙の拡張に貢献。
▲謎の大株主(笑)。

 その謎の株主が、上記の改革案を達成するために企業に送り込んだ外部からの取締役…それが五大刻であり、その部下が時間超人の兵隊なわけです。

 よく企業小説やマンガであるじゃないですか。経理部に銀行から天下りの役員が入社する、みたいな。そこで旧態勢力とバチバチに反目しあうわけですよ(笑)。

 しかも通常の企業再生法とは違い、この新興勢力は現社員の雇用を守ろうなんて微塵も考えていません。それどころが全員解雇しようとしているんですね。

 それを知ったらそりゃあ現社員は抵抗をしますよ。そしてその抵抗こそが、現時点のワンマンズサイド超人軍団の防衛行動なわけです。

2.神の総とっかえ

 刻の神の野望の第二フェーズは、108ある神の席をすべて自分の息のかかった幹部にすげ替えることです。そしてこの“席に座る資格”こそが、サラマンダーの言う

1億パワーを正当に受け継いだ、新たなる神の候補なり~っ

という発言につながるんですね。

 ただ“1億パワーの所持”こそが神の席に座るチケットだとすると、刻の神は1億パワーの超人を107体も生み出さなければならないことになります。これはなかなかしんどいのではないかと。

 でも彼が改良した“新・超人製造術”があれば、それも可能だという自信があるのでしょう、きっと。

 そしてこの神のすげ替えを先ほどの会社再生法の例に当てはめると、

現経営陣の責任は重いので刷新しろ

と、株主総会で激しく責任追及された感じでしょうか。しかも新たに就任する経営陣は、すべて謎の株主の息がかかった人物だらけという(笑)。

神々の刷新を“株主総会”比喩で描いた一枚。構造理解と笑いを同時に誘発。
▲経営陣にとっては悪夢の株主総会。

3.自身の君臨と新世界の掌握

 最後のフェーズは、理想郷の基礎土台が出来上がったところで刻の神自身が神の座に復帰し、全権を掌握することです。自身がジグソーパズルの最後のピースとなり、作品を完成させるわけですね。

 ここで注目すべきところは、

刻の神が神として天界に復帰する

という行為が、計画に組み込まれていることです。これの何が注目すべき点なのかというと、

一度下天すると、神には二度と戻れない

という法則を、刻の神がガン無視しているからなんですね。つまり彼は

“不可逆”とされていることを“可逆”にする自信がある

ということなんです。でないとこの計画書は書けないんですよ。

 そのウルトラCがどんな秘策なのかは見当もつきませんが、会社再生法の例えでいうならば、

謎の株主は経営陣を刷新したあとに、社長の座に見事収まる何かしらの戦略を持っているのは間違いない

ということなのです。

刻の神が最終的に“社長に就任”する未来を描いた一枚。三段階計画の視覚化。
▲見事会社に君臨した謎の株主。

粛清の上位互換―神と超人の結託必須?

 以上、刻の神の野望を考察すると、彼が調和の神(ザ・ワン)以上の粛清を行おうとしていることがよくわかります。

 『調和の神編』において、ザ・ワンは超人たちの粛清を行おうと画策しました。それは企業でいうならば

社員(超人)は基本全員クビにする

ただ超絶に優秀な社員だけは、取締役(神)に引き上げる

という、大量解雇と微細昇格を同時に行う行為だったんですね。

 しかし刻の神が行おうとしていることは

取締役(神)も社員(超人)も全員クビにするよ

ということであり、調和の神の方針に輪をかけて厳しい方針…つまり上位互換案を打ち出したといえるわけです。

 そう考えると、ザ・ワンは完全に超人サイドと固く手を結ばざるを得なくなってきました。そしてその最前線に立っているのがアシュラマンなわけです。

ザ・ワン(神)と超人の協力体制を“握手”で描いた一枚。粛清構造の上位互換を補強。
▲益々の協力体制が不可避な神と超人。

 今回の引きでテリーが臨戦態勢をとりましたが、おそらく次回、アシュラマンがそれを押しのけて出てくると思いますね。つまり

アシュラマンvsサラマンダー

のゴングですよ。そして二人の能力から

竜巻vs火炎

という構図も見えてくるので、かなり見ごたえのある試合になるのではないかと思われます。

第516話感想とまとめ

 以上、今回の感想と考察をまとめると

  • 新五大刻は輪廻転生ではない
  • 1億パワーは神へのチケット
  • 下天通行税を撤廃した刻の神
  • 人徳と包容力が生む深みのある意思疎通
  • 3ステップで達成される刻の神の野望
  • 神と超人の粛清による理想郷の建設

といったところでしょうか。

 そして今回は惜しくもピックアップできなかったポイントが、まだまだあります。それらについては一言雑感ですが、次の項をご参照ください!

第516話の小ネタ感想―気になったシーンピックアップ

 その他気になった点は

  • サラマンダー、横ラインが多いから囚人っぽくも見える。
  • 鼻の下がヒゲにも見えるから、ひげ面の囚人(笑)。
  • 口元がシルバーリキなんだよな。
  • 今年の猛暑こそ、炎天の刻だった気がする(笑)。
  • 講演中にクイズを仕込むクセがあるエクサベーター(笑)。
  • スグルのリアクション、最高だよな(笑)。
  • こんなに機密情報をベラベラ喋っちゃったら、もう刻の神軍には戻れないな、エクサの旦那。
  • 逆に抜け忍としてお尋ね者になりそう。
  • 実はガストマンも初めて聞く話ばかりで驚いていたりして。
  • そうだったんですかい、旦那! みたいな(笑)。

 こんなところでしょうか。次回は予想通り“竜巻vs火炎”が勃発するのかな…個人的にはサラマンダーは負け役だと感じているので、アシュラマンのシングル初勝利成る、と予想します。

 みなさんも今回感じたことやその後の展開予想などを、よかったらXやコメント欄に書いてくださいね!

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 超人批評では新作がアップされております。今回は記念すべき超人批評100回突破シリーズとして、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評を数回に分けてアップ。

 そしてとうとう今回、ウォーズマン再批評が最終回を迎えました。今回は

ウォーズマンとは何者なのか

という、彼のアイデンティティの最深層に迫っていきます。

 はたしてウォーズマンというキャラの根幹は何なのか。それについて、多くの事例と資料をふまえ、深々と考察をいたしました。

 そしてありがたいことに、この批評は嶋田先生からも

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コメント

  1. アトール より:

    アキラさんこんにちは

    エクサの旦那、ホント近所のおばさんみたいですね(笑)彼って旦那、監督、刑事など呼称が沢山ありましたがさらに「エクサのおばさん」が追加されましたね(笑)
    刻の神は今頃「あの野郎〜、ベラベラと余計な事まで喋りやがって〜…」なんて思ってそうですね。

    そして炎天の刻サラマンダーを見て2代目の五大刻は炎や氷、そして雷などの自然系でくるのではと思いました。もしそうなら彼の登場はサンダー&ライトニング再登場の伏線なのかもしれませんね!

    • アキラ アキラ より:

      アトールさん、こんにちは。

      たしかにエクサベーターは呼称が多いですね(笑)。でもそれだけキャラクターが深まったという裏返しでもあるのでしょう。
      やはり怖いのは、彼の情報漏洩に対する刻の神の仕置きですよね。大丈夫かな~ってちょっと心配です…。
      炎という四元素のひとつが出てきたので、確かに今後地風水の属性も考えられますよね。そして…なるほど、雷で雷電コンビ…それは予想外でした。すごいです。

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