パロ・スペシャルを返され、手痛い反撃を食らってしまったウォーズマン。必殺技を破られ、両腕も砕かれたウォーズマンに、誰もが敗北を覚悟する中、本人だけは勝利への希望を捨てずに立ち上がり…。
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小5の私、報われる
満身創痍ながらも立ち上がってきたウォーズマン。

今残された全てのパワーをこの両腕に込めたとしても、振りあげられてあと一度…
と、すでに自身の限界を超えたこと、そして最後の攻撃行動を起こすことを示唆します。
それを察知したバッファローマンが

お前…あれをやるつもりか?
と、ウォーズマンに問いかけます。
いや~、この当事者二人の会話、たまらないですね! かたや相手を完膚なきまでに追いつめた悪魔超人、かたやその悪魔相手に一発逆転の賭けに出た正義超人。
この二人にだけは、シンクロしたデジャヴ現象がまさに今、生じていたのではないでしょうか?
そして二人のやりとりを見ていたスグルも、ようやく頭にあの時の映像が浮かんだようです。ちょっと遅いかな(苦笑)?
個人的にはバッファローマンが

あの時お前の放った一撃はすさまじかった
と、ウォーズマンの闘いを最大級に評価してくれたことが嬉しいですねぇ。もう

報われた…小5の時のオレ…
という、満たされた想いであふれかえってしまいました(笑)。悔しかったんですよ、あの時(笑)。なにやら心の霧がはれた気分です。
お前、男だよ
しかしながらバッファローマンは

オレのときはパワーが足りたが、今回の相手は…
と、現実的な問題点もきちんと指摘します。そして

死ぬぞ
と厳しい一言。
ただその言葉の端々にウォーズマンを認め、リスペクトしている感情ありきで語っている雰囲気をビシバシ感じるんですよ。
それは過去に命を賭して闘い、その力を認めた相手だからこそ出てくる、嘘偽りのない真摯な言葉、助言に聞こえるんです。
ただそんな重厚な一言に対するウォーズマンの返しがまたカッコいいんですよ。

承知の上
くううう~っ! シンプルかつ勇壮。まさに覚悟をとうに決めている男の言葉。これ高田延彦が聞いたら

ウォーズマン…お前男だよ
と言うに違いありません(笑)。
人情味ウォーズマンスマイル
そして同時にウォーズマンスマイル。今までのそれは相手を確実に殺すという“死のスマイル”の符牒でした。
しかし今回に限り、このスマイルは“嬉しい”もしくは“心満たされる”という、彼の感情が直結したスマイルだったと思います。
それはその後のスグルとの会話内容でヒシヒシと伝わってきますよね。というか、ここからのくだり、ファンにとってはたまらんでしょ。

オレはお前と出会えて本当に良かった。
温もりを教えてくれた。

本当にオレは嬉しかったんだ
この時のウォーズマンの表情! ウォーズマンまさかの半笑い。ただその表情からは、何とも言えないスグルへの感謝が滲み出ていました。
この感謝の意を受けて、スグルは号泣。そりゃ泣くよ。泣くよなあ、スグル。
私思うんですけど、ウォーズマンって『キン肉マン』という作品の中で、実は一番生身の感情を持っているキャラクターなのではないでしょうか。
冷たいロボ超人というキャラで登場したのに、今やそれを大きく上回る熱さ、人情、優しさを持つキャラに成長していました。
ただしそれはイニシャルで持っていたロボ超人という長所を相殺するわけではなく、それもしっかりと備えた上でのキャラクター成長だと思うんですよ。
つまりメインのキャラがロボ超人だったのが、メインを人情キャラにシフトし、良きところでサブ的にロボキャラを利用するという、ハイブリッドキャラに成長したんです。
今回はそれが顕著に描写された素晴らしい回だったと思います。
笑顔になる理由が、本当にうれしかったから。当たり前のことなんですけど、ウォーズマンがそれをやったから感動的なんですよね。
ゆでサービスてんこ盛り
これでもう『光の矢』攻撃への精神的準備は万端、と思いつつ、ゆで先生はさらなる熱き物語をぶっこんできます。

捨て身の攻撃なんてイヤだ
という、直情的な感性で彼の取ろうとしている行動に待ったをかけるスグルに対し、ウォーズマンは

少しでも未来に希望の持てる選択をしたい

立場が逆ならば…きっとお前も同じことをするだろう?

お前と出会ったあの頃からずっと…その気持ちは共有できているはずだ
と、スグルとの心のつながり、共有を信じて彼を諭すわけです。
そしてここでスグルの脳裏にフラッシュバックされたのが、

オレとお前の友情は見せかけだったのか!?
という、プラネットマンの人面祖のシーン!
うわ~~っ、ここでこのエピソードぶっこんでくるかっ!! ゆで先生、いつも私たちの予想の斜め上に来るよ!
前半の“人情味ウォーズマンスマイル”の会話だけでも十分感動的な流れなのに、さらに追い打ちのプラネットマンエピソード。
もうね、これはまさに“エピソードの追いカレー”、もしくは“エピソードの替え玉”状態です(笑)。
ちょっと今日の定食、サービス増し増しですよ、ゆで先生! どこの“オモウマい店”なんだよ、まったく(苦笑)。
そしてこれ言われちゃうとスグルも

見せかけじゃないーっ!!
と答えるしかないですよ。それに対してウォーズマンは

オマエハサイコーノトモダチダ
ですからね。あえてのカタカナ返答。
でもってなんだよ、このウォーズマンの表情。ウォーズマン史上、最高かもしれないですよ、これ…って参ったな、今回の二人の会話。
そしてバッファローマンも血盟軍出身らしく

お前の兄だったら“友の決意に敬意を払え”と言うだろう
と、ウォーズマンの悲壮の覚悟を血盟軍魂で後押し。これも強烈なスパイスでしたね~。
兎にも角にも、今までに見たことがないウォーズマンの表情が咲き乱れるという、何とも希少価値の高い回になったこと請け合いですよ。
“爆縮”というパワーワード
これで最後の一撃への儀式は無事に終わり、あとは『光の矢』を見事成功させるだけです。
さっそくウォーズマンはポーラマン戦でインプットされた“スーパーユウジョウモード”を発動。我々にとっては

出たっ!!
という感じです(笑)。
そして残された時間は60秒。そこで己の残ったパワーと精神力をかき集めて攻撃開始です。

100万パワー+100万パワーで200万パワー!!

いつもの2倍のジャンプが加わって200万パワー×2の400万パワー!!

そしていつもの5倍の超回転を加えて400万×5の2000万パワー!!
うおお、そこで大幅なパワーアップを狙ってきましたか! しかし9999万パワーには到底届かないぞ!?

最後の一手は…スーパーユウジョウモード爆縮!!

これがオレの限界、1億パワースクリュー・ドライバーッ!!
ば、ば、ば…爆縮!? なんとも耳慣れない、しかしとてつもないパワーワード! まさに

言葉の意味はわからんが、なにやらすごい感じだ!!
ですよ(笑)!
なんと。ゆで先生の造語かと思いきや、きちんと化学用語として存在していたんですね。
なるほど、高めた超人パワーにさらなる全方位圧力を加えることで、凝縮したんですね。2000万パワーを5倍に凝縮し、1億パワーをひねり出したというイメージでしょうか。
しかし…なんたるパワーワード。この単語を物理化学分野以外で、こんなにも影響力強く使用した例ってないんじゃないかな…?
誠に勝手ながら、2022年の流行語大賞にノミネートさせていただきます(笑)。あ、反論は受け付けません(笑)。
でもこれ…言葉の意味を知ると、ウォーズマンが生き残る術がないですよね。自分自身が爆弾と化しているわけですから…。
とても印象的でカッコよく、力強い攻撃描写なんですけど、彼の5秒先に未来がないように見えるのが辛い…。
シン・ヒカリノヤ
そして『光の矢』となった彼に対する、吉貝アナの実況がたまりません。

こんなことができるのかーっ
これが超人の力ーっ!
今神に向かって放たれたーっ!
やばい、最高。そしてこの見開きページの迫力といったらないですね。素晴らしい。
そんなウォーズマンを真正面から迎え撃つ超神。オニキスガントレットを構えて

来いーっ!!
ですから。アンタもたいした男だよ。その男気、敵ながら天晴。
そして二人の攻撃が一直線で激突し、光を放って次回に続く、です。正直なところ

続くんかいーっ!!
という気持ちですが、贅沢をいってはダメですね(苦笑)。
次回が休載週ではなく、きちんと一週間後に続きが見られることを素直に感謝したいと思います(笑)。
そしてウォーズマン、勝って生き残って。
その他気になった点
その他気になった点は
- バッファローマンの角を折った回想シーンは、ベアクロー気持ち長め。
- カピラリアの欠片を腰に挟んで無造作に保管するバッファローマン。
- スマイル音は“クワン”。
- 腫れぼったい眼もできるウォーズマン(笑)。
- 頭の角だけ見えるカナディアンマン💦。
- 正義超人劇場が終わるまでじっくりと待ってくれるオニキスマン(笑)。
- さすがは超神様。余裕があられる。
- それともNetflixなみに目が離せなかったか(笑)。
- 中井画伯、渾身のスクリュー・ドライバー!
- 2/3ページの方も、見開きページの方も、どちらもお見事。
- 最後の閃光効果もイカす。
こんなところでございます。そして…! コミックス最新刊78巻、絶賛発売中です! 熱い男、ウォーズマンが出陣しますよ!! 急いで!


コメント
これって幽遊白書の「蔵馬vs鴉」の終わり方に似てますね。あの時蔵馬は命と引き換えに放った吸血植物が鴉にヒットし、蔵馬絶命で引き分けか…と思いきや南野修一の肉体に妖狐の力が宿っていて辛くも命は助かりました。まあ結局試合自体は10カウント鴉の勝利でしたが。
これと同じようにうまく行って引き分けか…と思いきや友情パワーか何かの力で生きていた…何て事はないかなあ。
Pralisさん、こんにちは。
今まで不遇だった分、思う存分いい思いをさせてあげたいんですよね~、ウォーズマンには。
ゆで先生に祈るしかないですね…。
こんにちは。以前、ビッグボディがギヤマスターに勝利したときにメールした者です。
申し上げにくいのですが、378話のサブタイトルは「友の決意に敬意を払え」ですので、訂正をお願いします。今回はサブタイトルが小さく、「超人強度9999万対100万」が目立つので仕方ないとも言えますが。
いよいよ次回で決着ですね。ウォーズマンが何とか生き残ることを期待しましょう!
式部省さん、こんにちは。
うわ~お恥ずかしい(汗)。
ご指摘ありがとうございます!
私もジャンプでの孫悟空対ピッコロ大魔王の最後の最後を思い出してます。
オニキスマンも逃げずに迎え撃つ構えなので激突するでしょうね。文字通り命懸けの戦いなので相討ちの可能性も大きいですね。それでもウォーズマンには生き残ってほしいですが、オニキスマンもかなり強いのでここで消えるのは勿体ない気もします。
MKさん、こんにちは。
ウォーズマン、生き残ってほしいですね。
超神サイドはジ・イクスキューショナー、リヴァイアサンも生き残って最上階まで引率しているから、オニキスマンも生き残るかもしれませんね。
更新ありがとうございます
ウォーズVSバッファやスグルVSプラネット等過去の戦いがクローズアップされるのは古参ファン歓喜の瞬間ですね
個人的には両者共倒れの後にウォーズが立ち上がるも、立ったまま機能停止する先のウォーズVSバッファやアトランティスVSマーリンの様な結末を予想しています
後スグルが尻に欠片を挟んでいたのは知っていましたが、バッファもパンツに挟んでいたんですね
元の持ち主はどんな心境でパンツに押し込まれた欠片を見ているのか気になります(笑)
( 雨) さん、こんにちは。
ホント、古参ファンには垂涎のストーリーテリングです。
実は私も“立ったままKO”ではなく、“立ったまま勝利”なんて思いついてしまったのですが、それだと結局死んでるじゃないか、と気づいて考えないようにした次第です(苦笑)。
これで、ウォーズが使ったキン肉バスターのダメージが残っていてオニキスの防御不発。「あの時の技のダメージが今になって・・・お前らの絆の勝ちだ」ってなったら神展開だが、望み薄いな。どっちにしろ次回で決着だな
名無しさん、こんにちは。
そうですね、キン肉バスターのダメージの流れで勝てたら、たしかに“絆の勝利”で胸熱展開ですね!
超人墓場で作った心臓のお陰で(心臓を跡形もなく破壊されない限り)基本死ぬことはない、みたいな展開ないかなぁ…あってくれ
頼むから死なせんでおくれ、ゆで先生
ターキーさん、こんにちは。
なるほど、人工心臓が彼を守る、ってのもアリですね! ドクターボンベグッジョブ! みたいな。
いろいろな面からアイデアが浮かびますね!
謎計算に爆縮を加えるという更に謎理論のプラス
でもそれ以外ないよなと思わせるストーリーテリング
やはりゆで先生は凄い
オニキスマンは超神の傲慢さゆえに待ってたんだろうなと
「そんな茶番で神に勝てるか」的な
だから真っ向勝負に出てるんでしょうね
次週どうなるか?ますます目が離せません
uzukiさん、こんにちは。
爆縮、すごい発想ですよね(笑)。今回は本当にこのワードが頭に残ってしまって。
次回、本当に目が離せないですね!