ファナティック対ネメシス戦開幕! ファナティックの首4の字を『ネックパンプアップ』で強引に脱出したネメシスは一瞬の隙を逃さずシャイニングウィザードを炸裂させた——!!
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ネメシス、怒涛!
序盤の劣勢から逆転をはたしたネメシス。人を食った態度を見せるファナティックの顔面に、強烈な飛び膝蹴りを食らわせます。すると

私の美しい顔を…よくも汚しましたねーっ! ニャガ~ッ!
と、なかなかにナルシシズムあふれた激昂をするファナティック。まあ…感性は人それぞれですからね…(苦笑)。
ただ彼が外見について強いこだわりを持っているキャラクターであることはわかりました。このあたり、サイコマンとの共通性はありそうですね。サイコマンもブロッケンに顔を鷲掴みされた時に

下等超人ごときが…私の高貴なお顔に…
と言っていました。同系統といえるのではないでしょうか。
そしてカッとなったファナティックはネメシスをロープに振ると、跳ね返ってきた相手の後頭部へお返しの膝蹴り。しかしこれを読んでいたネメシスは…『パーフェクトディフェンダー』、つまり肉のカーテンで防御。この動きに

後ろを見ずに!?
と驚くファナティックを抱え込んだネメシスは

やはり…予想通りの動きだ~~っ!
と、フィッシャーマンズスープレックスで彼の脳天を激しく打ちつけます。
そこからネメシスは怒涛の攻勢に。ギロチンドロップで反撃を試みるファナティックを退けると、
- コーナー最上段での卍固め
- ギロチンドロップ
- シャープシューター
と、流れるような攻撃を繰り広げます。
正直な話、ネメシスがここまでペースを握るとは予想していませんでした。きっと一発返しても、その後はまた逆転されて苦しい時間が続くのだろうなあと思っていたので…。
ただあまり調子が良すぎても、手痛いしっぺ返しに恐れを抱くのが我々です。もうね、どっちに転んでも結局は心配が尽きないんですよ。毎回この繰り返し(苦笑)。
イケイケの理由
でも今回のネメシスのイケイケムーブは、ある理由が伴った上でのイケイケなんですね。それが彼が口にした

予想通り
というものなんですよ。
彼は自身の流れるような攻撃の中で

容姿だけじゃない。攻撃の所作から逃れ方まで…

お前の闘い方は、オレのよく知っている人物にそっくりだ

かつで同じ完璧・無量大数軍だったグリムリパー…ヤツとのスパーリングならオレは山ほどこなしてきたーっ!
と、相手の手の内を知っているからこそ、先手先手の攻撃を仕掛けられると叫ぶんですね。この攻勢にはしっかりとした根拠あったわけです。
そしてその根拠は今現在我々が一番注目している事項である
に言及しており、とても興味深い展開となりました。
実は超人が対戦相手のファイトスタイルやフィジカルについてのサーチ能力が高いことは、これまでにおいても何度か描写されています。
例えばたった一度の『審判のロックアップ』経験があるだけで

このズシーンと両肩に重くのしかかってくる感触…お前はやはり喧嘩男だーっ!
と、ネプチューンマンの正体をズバリ見抜いてしまったロビンマスク。
もしくはキン肉マングレートに扮したテリーマンの体をサワサワする(笑)だけで

オレは過去に一度、この肉体に触れた記憶があるぞ?
と、肌を合わせた男とその回数(笑)までピタリと当てるザ・魔雲天。
このような例は超人だけではありません。プロレスラーにだって、相手はマスクを被っているのに

お前、平田だろ!
と、ノーヒント? でスーパー・ストロング・マシンの正体を平田淳嗣選手だと見抜いてしまったドラゴン藤波さんがいますしね(笑)。
つまりそれくらい格闘技者にとって過去に一度でも手合わせをしたお相手の感触は、肌感覚で脳にインプットされているものなんですよ。

そう考えると、一度どころか

ヤツとのスパーリングならオレは山ほどこなしてきたーっ!
という事実があるネメシスさんならば、そんなこと言わずもがな、なのでしょう。
つまりこの段階ではネメシスが実証したエビデンスにより、かなりの高確率で
ファナティック=サイコマン
であることが証明されたともいえるわけです。
そして今回のような回想シーンが登場すると、どうしても当時のことを勝手に想像しちゃいますね。

戦績はどっちがよかったのかな?
とか

サイコマン、グリムリパー時は少し手を抜いていたのかな?
とか

もしそうだったら、ネメシスも舐められたもんだな
とかね(笑)。あれ? ほぼネメシスを小馬鹿にした想像ばっかりですね(汗)。
でもねぇ、仮にも完璧超人始祖たるサイコマンが、一ランク下の完璧・無量大数軍に対して全力は出さないよなあ…とか思っちゃうんですよ。
だってレスリングのメダリストが高校レスリング部に赴いて、体験スパーリングをするようなものじゃないですか。いや、こんな想像はネメシスさんに対して失礼ですよ? 失礼ですけど、序列で考えるとそうなっちゃう。
そしてもし当時のことをインタビューをする機会があったとしたら、それこそ

彼ら相手に本気なんで出すはずないじゃないですか
と頬に手をあて、相手を小馬鹿にしたいつもの“ホホホ顔”で答えられそうで、真実を知るのがひじょうに怖いです(苦笑)。もしこの記事が流出しちゃったら、プライドの高いネメシスは憤死しかねないだろうな…。

彼は同一人物?
そんなこととは露知らず(笑)のネメシス、彼がサイコマンであるというエビデンスをさらに積み重ねていきます。

お前が卍固めでギブアップしないのも知っている

オレにも匹敵する柔軟性、さらに高い受け身の技術もあり耐久性も異様に高いこともな

受け身の取りづらい技を狙われるのが、何より嫌いだったなーっ!
と、彼のフィジカル特性や格闘における好き、嫌いまでも考慮した上での攻勢をかけるのです。ただここで

オレにも匹敵する…
という枕詞を使っての“オレ賛歌”をけっして忘れていないところに、彼の卒のなさとナチュラルな嫌味体質が現れていて面白いです(苦笑)。
う~ん、やはり嫌われるタイプだよなあ、ネメシス。だって本人気づいていないんだもん…難儀な人生や(笑)。

とはいえ彼のセリフの積み重ねが、我々に“ファナティック=サイコマン”という強い認識を与えてくれます。ただ問題はどのような“ファナティック=サイコマン”か? という点です。
前回私はこれについて
- A:まったくの別人
- B:同一人物(クローン、記憶消去含む)
- C:サイコマンの前身
と場合分けをしました。これに当てはめると、今回の流れはBとCがそれにあたるわけです。
しかしBはもう少し広範囲に分かれるんですね。つまり
- A:まったくの別人
- B-1:同一人物(記憶喪失の本人)
- B-2:同一人物(クローン or 双子)
- B-3:同一人物(シラを切る本人)
- C:サイコマンの前身(後日過去へタイムリープ)
といった感じでしょうか。
そしてここまでのニャガさんをこれに当てはめると、B-1かB-3かなあと。ほら、ファイトスタイルって一朝一夕では確立しないじゃないですか。
でもネメシスはファイトスタイルがサイコマンにそっくりだと言っています。つまり時系列的にはサイコマンが先にこないと辻褄が合わないんですよ。
その時点でCが消えるし、B-2は遺伝子は一緒でも環境が違えば別のファイトスタイルとなる可能性があるので候補から外れます。となるとBの1か3かな、と。
ですが、まだまだファーストセッションですからね。ネメシスの早とちり、という可能性も考慮に入れるべき時間帯だと思います。これ言うとまた

このオレ様が早とちりなどするものかっ!
って怒られそうですけどね(苦笑)。でもまだ結論を出すのは早計かな…。
自称三ツ星シェフ
ただ彼をサイコマンだと確信しているネメシスは、確実に相手を葬る技としてシャープシューターで彼を捕獲。この流れには元超人同盟チャンプのスカル・ボーズさんも

アイツ、上手い!
と、思わず感嘆の声を漏らすほど。
そしてあのネメシスを相手に“アイツ”呼ばわりするなんて、さすがスカルさん、ステキっす(笑)! この男気を見せられたら、シャネルマンじゃなくても

実はオレ、超人同盟チャンプのスカル・ボウズさんに憧れて…
と思わず口走ってしまいそうです(笑)。でも今回はイヤデス女史のご尊顔を拝めず、ちょいと残念なんですけどね。イヤデスさんが見られないなんて、ホントにイヤです! ハリスン!
…あ、これは私がXで仲良くさせていただいている、感想文仲間のたけGさん渾身のダジャレです。私じゃないですからね! イヤデス女史大好きなたけさんのセンスですからね(笑)! ここから↓見られますよっ!

もう、なんでシャープシューターの話からイヤデス女史を介した醜いギャグセンスディスりに話が飛んじゃうんだ。え~とですね、ネメシスがシャープシューターを選択したのは、やはり“ファナティック=サイコマン”ありきだからなんですね。

お前の最大の武器はスピードだ。
だから簡単にはリリースしない

一度捕えたら最後…とことんまで地獄行きのフルコースを味わってもらう!
と、サイコマンの長所を潰すためのものだったんです。何度も何度も彼とスパーリングを重ねてきた経験から導かれた選択だったんですね。
それにしてもこのくだりはネメシスにしては珍しい、シャレの効いた言葉回しです。サダハル大叔父、こんな例えユーモアのセンス、あったんですね(笑)。

幽閉された洞窟で本ばかり読んでたからさ、自然と身についてちゃって
という、意外な側面があったのかもしれません。上は釣り人の

キャッチ・アンド・リリース!
(でもリリースしない)
をイメージさせるし、下は

ミシュランの三ツ星シェフ!
(自称)
のようです(笑)。
このふたつを合わせると、まるで漁船に乗って食材の調達からやっちゃう自称三ツ星シェフ、みたいですね…あっ、だから最初にフィッシャーマンズスープレックスやったのかな(笑)?
う~んゆで先生、深いな(笑)。

大きな矛盾
しかしまんまと食材にされ、差し出されるフルコースに舌鼓を打つわけにはいかないファナティック。

ニャガニャガ、よくご存じなんですね。そのグリムリパーとかいう人のこと

仲良しの友達みたいですが、私には友達はいませんよ

だって私は違うのですから…そのグリムリパーとかいう人とはね
と、ネメシスの持つ“ファナティック=グリムリパー”説を真っ向否定し、体中にパワーをみなぎらせていきます。
その表現は正義超人のエクストラパワー放出時と似ていますが、アメーバ状の境界線が少々禍々しく、似て非なるもののように感じます。そして

な…なんだ、この力は!?
と、異様な感覚を感じ取るネメシス。

あなたのお友達の超人強度はおいくらですか?
というファナティックの問いに対して

たしかグリムリパーの超人強度は1000万パワー…しかしこの力はそんなものではない!

この私の6800万パワーすら凌駕する勢いの…この力は!?
と、彼の放出される異様なパワーに驚愕します。するとファナティックは

教えてあげましょう。
私たち五大刻の超人強度は…軒なみ1億パワーあります
と、背後のネメシスに向かって余裕の発言をして次回に続く、です。
さあ、今回は終始やられ役に徹していたファナティック、最後の最後でターンチェンジの種まきをしてきました。そのネタは…超人強度です。
ネメシスが同一人物と思い込んでいる相手との根本的な差異、もしくは矛盾。それを超人強度で示してきました。その示し方は、ほのかにバッファローマンの

フッ…100万か…私の超人強度は…1000万パワーだ!!
を思い起こさせます。サイコマンの超人強度は1000万パワー。そして五大刻の超人強度は1億パワー。10倍というスケールもちょっと似てますし(笑)。

まあそれは置いといて、たしかにここはファナティックの言う通りなんですよね。
彼らの超人強度が1億パワーであることは、パピヨンマン戦ですでに公になっていたので

なにい…
という某ロボ超人のような驚きはなかったのですが(笑)、ファナティックとサイコマンの矛盾、という点では大きく気になるところなんですよ。
この整合性がとれないことには、“ファナティック=サイコマン”という図式は成立しないんですよ。そして仮にゆで先生が“ファナティック=サイコマン”という設定で物語を作っているとしたら、ゆで先生はこの矛盾に対する回答を、すでに持っていることになるわけです。
さらにその確率は、けっこう高いのではないかな、と思っています。だってそうでないと、この段階で大きく問題定義させませんよ、ファナティックに。
おそらくですが、ゆで先生はこの整合性をとるための、びっくりするようなアイデアを持っていると思われます。そう、いつもの我々の予想の斜め上をいく、例のやつです(笑)。
それが私の推す
ファナティック➡(過去へ)➡サイコマン
となんらかの結びつきがあったのなら、かなり胸熱いなあと思う次第です。
その他気になった点
その他気になった点は
- 『パーフェクトディフェンダー』はテンションあがるなあ。
- 脳天から落とすフィッシャーマンズスープレックスはエグい。
- 「ニャア」って完全にネコ化(笑)。
- 中央でスパーリングを監視する武道。貫禄ありすぎて正体バレそう。
- ダルメシマンは誰とスパーしてるのかな?
- ピークア・ブーは、スパーリングのたびに成長するのかな?
- そして武道はそのたびに“ビババ”(笑)?
- ネメシスは“サイコマン”よりは“グリムリパー”の方が呼びやすいんだな。
- まあ当たり前っちゃ当たり前か。
- 今回はスカル・ボーズに嫌な顔はしなかった吉貝アナ(笑)。
- ネメシスのシャープシューターは、自身の腕をねじ込むタイプ。
- ちなみにロビン戦のシャープシューターはねじ込まないタイプ。
こんなところですかね~。次回、超人強度の差異がどのような試合展開を生み出すのか。ネメシスは己の早とちりを認めてしまうのか(笑)。注目です。
「アイツ、上手い!」のスカル・ボーズさんについて復習したい方は、ぜひこちら↓をどうぞ。 彼とサイコマンの意外な共通点についても言及しております。
そして…超人批評は新作がアップされております! 今回は王位争奪編における、ナンバーワン不遇キャラとの呼び声も高い真キン肉マンソルジャーです。
彼はなぜ不遇キャラなのか? そして彼とアタルが入れ替わったのはいつなのか? そのタイムスケジュールと手順とは? という様々な疑問に対して細かく考察しておりますので、ご興味ありましたらどうぞ↓。おかげさまで大好評です。
とうとうTBS系列で2024年7月7日(日) 23時30分からの放送が決まった新作アニメについての、演出における雑感も書いてみました。こちらもよろしければどうぞ↓。
キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。
ダイエットの一手法として認知されている“糖質制限”について、研究所の“しょちょー”が愛犬のマロにわかりやすく解説をするという、会話形式の楽しい散歩ストーリーです。

最近太っちゃってさ…
と思った方、ぜひご参考くださいませ。
そして…! 最新刊『キン肉マン85巻』、およびムック『キン肉マンジャンプVol.5』が、7月4日に同時発売されます!
最新刊は五大刻が本格登場し、マリポ監督とパピヨンマンが激闘を繰り広げる巻となりそうですね。そしてムックは45周年とアニメ化放送記念号だそうです。超人総選挙の発表もあるようですよ!
どちらも楽しみです。ではまた。



コメント
こんばんは。超人のサーチ能力ですが、こうして見ると阿修羅マンは全然駄目ですね。
テリーマンと五重のリング、タッグトーナメントの1回戦で戦っているのにグレートの正体を見破れなかったわけですし。
まあロビンや魔雲天がすごすぎるだけかもしれませんが(笑)。もしくは腕を交換していたのかも。
式部省さん、こんにちは。
アシュラマン…(笑)。たしかにおっしゃる通りですね。この能力だけに限ると、アシュラマン落第生です(笑)。
ファナ=サイコマン疑惑が深まると同時に超人強度矛盾問題をぶちかますゆで先生に翻弄されまくりな今回
正体が誰にせよいったん矛盾問題は棚上げになりそうですが
ザ・ワンやマンが模索している超人強度飽和問題の解決と絡めてくるのかなあと
タイムリープ説が正とするならファナが過去に飛ぶときかシリーズ最終版にそれをファナティックに仕掛けるのでしょうね
そして大叔父対ニャガさんはまだ続きそうでネプ達はどうなっているのかも気になって気が気じゃないですねえ
uzukiさん、こんにちは。
本文にも書いたのですが、ゆで先生が自ら超人強度矛盾をストーリーに入れてきているということは、この矛盾解決の仕組みを考えついているような気がしますね。
ネプさんたちの動向もすごく気になります。やはり長尺イントロドン、やってほしかったですね(笑)。
こんにちは。
たけGさんという方は私ーここで時々コメントを書いていた「たけ」——ではないので、ご注意下さい。なにか区別するために私もアルファベットを入れるかなにかしようかな?
たけさん、こんにちは。
変な気を使わせてしまい、申し訳ございません…(汗)。
これに懲りず、これからもどうかコメントよろしくお願いいたします。