今週のキン肉マン 第20回超人オリンピック編第2弾-第一次予選/第二次予選-怪獣あげ

今週のキン肉マン
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 国立競技場で始まった、超人オリンピックの開会式。ハラボテ委員長の挨拶、ロビンマスクの選手宣誓、ミートくんの聖火台点火のあと、さっそく第一次予選が始まりました。その競技はなんと“ジャンケン”。

 あまりにもくだらない予選競技に一斉にブーイングする参加超人たち。しかしここで前チャンピオンのロビンマスクが、「いやなやつはここからでていけ!!」と一喝。場内を見事鎮めると、競技は続行されます。直前で相手をカニベースに変更したスグルは、グーで頭脳的な勝利。しかし優勝候補といわれる超人たちも、みんな勝ち進んでいたのでした。

 第二次予選の競技は、トン級の重量を持つ怪獣をバーベルとして持ち上げる、重量あげならぬ怪獣あげ。ここでも優勝候補の超人たちは、初回の1トンを楽々とクリアしていきます。スグルも地面にめり込みながらも持ち上げなんとかクリア。

 しかし重量2トンの怪獣になったときに、異変が起きます。10トンの鉄を持ち上げるスペシャルマンが、怪獣を持ち上げている最中に突然笑い出し、怪獣の下敷きになり失格。その後の超人たちも、突然笑い出し、同様にどんどん失敗していきます。

 これはスグルやテリーマンに恨みをもつキン骨マンたちの、オリンピックを潰すためのしわざでした。透明光線をおびて姿を消し去り、怪獣をあげて無防備になっている超人をくすぐった上、股間にケリを入れるという妨害行為です。

 この作戦はスグルの番にも敢行されますが、スグルはまったく動じません。キン骨マンたちのしわざだと気づいていたスグルが「不感症で悪かったね、キン骨マンちゃん」と告げて相手をビビらせると、狼狽するキン骨マン。ならばと、カニベースはトドメの股間ケリをくらわします。

 しかしこの衝撃が、逆に怪獣を持ち上げる力を与えることに。痛さで一気にのけぞったスグルは、見事2トンの怪獣を持ち上げることに成功します。お返しとばかりにその怪獣をキン骨マンたちに投げつけ、下敷きにするというお仕置きを与え、見事第二次予選も突破したのでした。

 まだまだ続く、ゆで先生のコロナ休筆。今回も1回目(第20回)の超人オリンピックのリバイバルです。超人オリンピックシリーズの、初の予選ですね。表紙には、読者から募集した超人がズラリと掲載されています。ここで今後も主要キャラとなるラーメンマンが初登場しています。カナディアンマン、カレクックも初登場。まさか平成の終わりに彼らが大活躍するなんて、この時点では誰も、それこそゆで先生すらも予想できなかったことでしょう(笑)。そもそも当時からしたら平成ってなんだよ? って感じでしょうか。

 気になるのは、コミックスでは出ていた、超人の応募者名が白く塗りつぶされていることです。個人情報の公開を懸念していると思われるのですが、40年も前の個人情報なので、ここまで気にする必要はないかと思うのですが…(苦笑)。

 タザハマさんと吉貝アナも、この時が初登場かな? タザハマさんはしょっぱなからいい味を出しまくりですね(笑)。ここから『7人の悪魔超人編』あたりまでは、準レギュラーキャラとして定着していきます。ホント、いいキャラだったなあ(笑)。厳格なおじさん然としているのに、言動はふざけているというギャップがお茶目で面白いんですよね。

 観客席では当時のジャンプマンガ家や、編集者とおぼしきキャラが、やんややんやとヤジを飛ばしています。車田正美が江口寿史を蹴っ飛ばしていますね。江口先生の扱いがひどいです(笑)。おそらく当時の集英社執筆室の主である江口先生と、新たに執筆室常連メンバーとなった中井先生の関係性の良さが、そういった表現をさせているんでしょうね。その中井先生ですが、自分は超イケメンで登場していますね(岩元と書いてあるキャラ。岩元は父親姓らしい)。ちゃっかりしています(笑)。あと秋本治先生も確認できますね。

 編集者には鉄板の中野さん、それから…左下は鳥嶋(マシリト)さんかな? 眉毛ないから(笑)。左上で「ヤン・水でうめぼしくうたんは!」と叫んでいるのは、おそらく嶋田先生でしょう。「ヤン・水」とは、当時MBSラジオで放送されていた、『ヤングタウン』の水曜日を短縮したものだと思われます。嶋田先生、ヘビーリスナーだったんでしょうね(笑)。子どもの頃に読んでいた時は、何のことやら意味がわからなかった思い出があります(苦笑)。

 ナツコとマリの「尻軽女対決」もありますが、これも当時は意味がわかりませんでした。ただ風船のように尻が浮く姿で笑っていましたけど(笑)。当時はナツコとマリは仲が悪いという設定だったんですね。

 テリーマンの日本での人気の高さを、「日本じゃ人気はかなわんな」とぼやいていたスペシャルマンですが、まるで母国・アメリカだと負けない自信があるかのようです。彼のその後を見るに、「ホントかよ」とつっこみたくなる気持ちを抑えきれない自分がいて困っています(笑)。

 スグルの入場では、ホームなのに石を投げられるという、ベタながらもちょっと可哀想な扱いを受けます。さらにプラカードを持つ女性が、わかりやすいくらい不細工。この扱いの違いに笑った覚えがありますね。不細工な女性が巻き添えでたんこぶを作り、恨み節を言うのにも大笑いしました(笑)。

 キンターマンの紹介時には「でかそうな名前」と発言し、さらにカニベースが手のハサミでスグルの股間を「コリ」っとやるなど、いかにも小学生受けがよさそうな下ネタも随所に散りばめられています。個人的には「コリ」っとやられたスグルのせつない表情が好きでした(笑)。

 今回の一番の見せ場は、ロビンマスクの一喝でしょう。これで彼は他の超人と別格と、強烈に印象づけることができました。やや優等生すぎて鼻につきますが、けた外れに強いんだろうなあと、チビッ子に思わせることには成功したと思います。

 ただ中井先生がまだ彼の描き方を模索しているようで、特に横顔の造形に悩んでいるふしが見受けられます。まるでウォーズマンのような、ヘルメットチックなマスクになっていますしね(笑)。まだ三面図が確立されていない感じです。

 くしゃみで福笑いのように顔が落ちるギャグにも笑いましたねぇ(笑)。よく見ると、ブロッケンマンがマジでビビッているんですよ。あの残虐超人のブロッケンマンがですよ? 目ん玉飛び出すくらいに(笑)。何気にスグルってすげぇな、と思いますね。

 中野さんの「尻が…われてしまった」も、当時腹抱えて笑いました。警備員の「最初からわれてまーす」というツッコミがまたいいんですよね。小学生にはたまらんです(笑)。ここでも鳥嶋さん、出演していますね。

 怪物の持ち上げ方も千差万別で面白いです。ブロッケンマンがシャレたあげ方をしていますが、やはり衝撃なのはキンターマンです(笑)。名は体を表す、ってやつでしょうか。ミートくんの唖然としたツッコミが印象的ですね。似たようなことを、数年後『シティーハンター』の冴羽僚がやってました(笑)。下品だなあ(苦笑)。

 真弓も存分にそのキャラを発揮していますね。スペシャルマンへの評価「でなおせ 1点」とか、「失敗しろコノヤロ!」と、背中にビームを浴びせるとか。とても大人げない。一番笑ったのは、透明になったキン骨マンにくすぐられて、狂ったように笑いまくるところですね。「だ~ははは」という頭の悪い笑い声と、ミートくんの「ああ…キン肉星も終わりか~」という、つぶやきツッコミがとてもいいんですよ。これ、うちのミニラくん(男の子・小5)も、大のお気に入りのギャグです(笑)。

 最後はちょっかいを出したキン骨マン軍団に、お仕置きをしてシメです。悪だくみが失敗し、その報いを受けるという、タイムボカンシリーズ的なオチで終了しました。最後のブロッケンマンのボソッとこぼす一言が面白いです。敬語を使って意外と真面目(笑)。

 その他気になった点は

  • キンチョール、森永ココア、アデランス、エースコックと、既存商品やメーカー名をそのまま使うことが多いですね。
  • テリーマンはカニベースを“すごいメンバーの一人”として考えていたんだ…(笑)。
  • キンターマンは、アニメではクンターマンになっていたような…さすがにテレビじゃ無理だったか(笑)。
  • 初期のカナディアンマンは、顔が長い。
  • スグルの突然のジャンケン相手交代劇は、意外と冷静な判断だと思う。
  • 怪獣はスターウォーズのチューバッカあたりの影響かな? それとも雪男かな?
  • 審査員に与作もいる…(笑)。
  • 鼻がくす玉になるのも好きだったな…。
  • タザハマさん、和太鼓、小太鼓と多芸(笑)。
  • あの怪獣を楽々と持ち上げるのだから、魔雲天やサンシャインを持ち上げるなんて、わけないよね。

 こんなところです。6/4にコミックス最新刊、71巻が発売されるそうですよ。お見逃しなく!

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