今週のキン肉マン第486話-倍プッシュの大博打!!

今週のキン肉マン
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高硬度の全身コーティングを逆手にとり、ファイヤーバードを封じたウォーズマンはペシミマンにパロ・スペシャル仕掛ける! するとペシミマンは、コーティング液をさらにあふれさせ始め!?

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正直者・ペシミマン

 “倍プッシュ”というギャブル用語を使い、自身のピンチ打開策を講じたペシミマン。私、この用語を知らなくて。不勉強でお恥ずかしい限りです。

【倍プッシュ】
ギャンブルにおいて次の掛け金を二倍にして挑戦すること。

 そういう意味だったんですね。ただ破滅思考のペシミマンが、破滅臭がふんだんに漂う退廃ワードを口にするの、すごくキャラに合ってますよね~。これは嶋田先生のワードチョイスの勝利だなあ。

▲退廃的ワードチョイス。

 そして彼の大博打とは、技をかけている相手を高硬度コーティングして固めてしまうこと。ドラクエで例えるのならば、“アストロン”を敵モンスターにかけて石化させるようなものでしょうか。

 これについては解説のザ・マンリキさんも

固めるつもりだ、あの液体で…ガチガチに

と、ヘリから叫んでいます。よかった、きちんと仕事してる(笑)。

 もちろんウォーズマンもマンリキの解説を待つことなく、先に

クッ、そういうことか、ペシミマン!

と相手の秘策に気づき、当の仕掛人は

ニキニキ、このままコーティングして技の動きそのものも封じてやる。これがオレの…最後の秘策だ!

と、闘いのクライマックスにて最後の宣戦布告です。

 いや~、これから自分がやろうとしていること、そしてその到達ビジョン。さらにはこれがラストムーブであることまで包み隠さず口にするなんて…正直だよなあ、ペシミマン。

 もちろんこれが策士キャラだったら、

口から出まかせを言って、相手を騙し討ちする策略なのかも…

なんて疑惑がわくのですが、これまでの彼の言動を見る限り、真実ですよね、これ。彼に“姑息”という特性は微塵もありませんから。それくらい気持ちの良い男です。

 ですので彼のこの言葉というのは、正直であるという彼の性格もさることながら

情報フルオープンでも全然勝てるし

という自信の表れでもあるのでしょう。とてもカッコいいです。

高度な三重演出

 このペシミマンの最後の宣戦布告に対してウォーズマンは

そうはさせない。その前にこの技でお前を倒しきる!

と、究極の我慢比べを受けて立ちます。

 …このクライマックスへの持っていき方、すごくないですか? いや、私がすごいと思ったのは、今までさんざ闘いを盛り上げてきた二人が、最後には

  • 攻め切るか
  • 守り切るか

という、至極シンプルな攻防戦で雌雄を決するという選択をしたことなんですよ。

 これによって我々がフォーカスすべき点が明快になっただけでなく、攻防中の二人の会話がじっくりと聞けるという状況を作り上げたんです。しかもそこに“体の硬化”という時間制限要素を加えることで、ストーリーをよりスリリングにしたうえで…。

 つまり勝敗が決する瀬戸際において、この試合は

①シンプル×②深み×③スリル

という演出三要素を同時に我々に提供してきたんですよ。ここで3つも要素を投入します? いや~、盛り上げ方を熟知しているよなあ、ゆで先生。恐れ入りますよ。

 でもですね、実はゆで先生、過去にも同様の手法を使っているんですよ。私、気づいちゃったんです。この展開が過去のある試合に酷似していることに。それについては後ほどお話しますね。ちょっと出し惜しみします(笑)。皆さんも少し考えてみてくださいね。

渾身の諭しとMy Revolution

 さあまずは三大演出①の、シンプルな我慢比べに移行した二人。次なるフェーズは②深みですね。勝負をしながらも、二人の濃厚な会話が展開されます。これがまた…素晴らしくて。もれなく見てみましょう。

 まず口火を切ったのがペシミマン。アナウンサーの

最後に笑うのはどちらなのか~っ!

という発言に対して

何言ってやがる。
勝ったところで笑える未来なんてどこにもねぇんだよ!

とツッコミを入れます。このいかにもな厭世思考のボヤきが、ホント彼らしくてたまらないです(苦笑)。

 しかも直接の敵ではないはずの、アナウンサーに対してそのような皮肉を言う行為が、全方位くまなく敵視するという世捨て人感をさらに強めており、キャラの深化という点では本当に素晴らしいです。

 そしてそんな自身の投げやりな言動に対して

なあウォーズマン、お前だって心の底から笑ったことなんかねぇだろ?

と、同意を求めるペシミマン。

 このような同意を求める時点で、彼がウォーズマンに共感してもらえると嬉しいという感情を持っていることを暴露しているようなものです。そして

オレとお前は一緒だよ。だったらぜ~んぶ滅ぼしちまおうぜ

と、回答を待つことなく勝手に彼を仲間に引き入れます。いや~、見込まれましたわ、ウォーズマン。

 しかしそれに対してウォーズマンは

笑える未来は…あるんだよ、ペシミマン!

と異を唱え、自身の考えを口にしていきます。これが完全にペシミマンに対する“諭しモード”となっていて、もう本当に素晴らしいんですわ。ちと長いですが、大事なので全部書きますね。

どこまで行っても誰かのオモチャ。どんな素晴らしい人物の下に付いたところで…

いや、むしろ師事した相手が偉大であるほど、オレは己の器の小ささ実感し、オモチャである思いを強めていた

 これは…きっとロビンマスクを頭に思い描いて発言したのかな…? そしてオモチャである思いを強めていたのは、バラクーダにマネジメントされていた頃を言っているのだろうか…?

 つまり超人オリンピック時代の彼は、ロビンを偉大だと認めてはいたが、彼の私怨に利用されていた点においてはオモチャである、という感情を払拭できなかったということなのか…。

 ここら辺はちょっと意味深すぎて、いろいろと議論が白熱しそうですね。ちょっとした師匠批判にも聞こえますからね(苦笑)。

 しかしここで彼は

だが今ならわかる。
それがただの責任放棄の態度にすぎなかったのだと!

と、付け加えます。ちょっとホッとした顔をするロビンが脳内をよぎりましたね(笑)。

▲お忍びで行った弟子の講演会でドギマギする師匠(笑)。

 しかし当然これに対して

責任…放棄だと?

と質問をするペシミマン。我々の代弁ですよね。私も早く続き、聞きたいです(笑)。

ああ、そうさ。生き方が圧倒的にヘタクソなオレにしてみりゃ、誰かのオモチャは楽だった

 …そうだったのか。狼の部屋で修行していた頃、そしてバラクーダに使役されていた頃の彼は、精神的に楽ではあったんだなあ。

でもそれじゃあダメなんだ。笑えないんだ!

だからずっと心から笑えなかった。じゃあそのために何が必要だったのか?

 …なんだろう? 信頼しあえる仲間? 家族?

それがオレに決定的に足りなかった最後のピース…オニキスマンに教わった“プライド”だったんだ

 プライド! そしてここでまたオニキスマンの教え! 前戦がどれほど彼にとって、大きな意識改革となったかが偲ばれる自己分析です。そう考えると、オニキスマンも彼の師匠なんだなあ、きっと。

 そして彼の二つ名である“維新の神”の“維新”が、ウォーズマンの自己変革という“維新”につながったのかと思うと、妙に感慨深いですね。

 もう頭の中で渡辺美里さんの『My Revolution』が流れっぱなしですよ(笑)。『セーラー服通り』も思い出しちゃいますよ? ラッキー、チャチャチャ、ウーッ(笑)!

 では彼の言うプライドが、真の笑顔にどのようにつながるのでしょうか。ウォーズマンが到達した思考論理は

プライドとは己の行動すべてに責任を取ること

生き方がヘタな自分にしてみりゃ、それほどツラいことはない。全部自分のせいなんだからな

だがそこから逃げ続ける限り、オレは一生笑えない

というものでした。

 つまり彼は操り人形ではなく、すべての行動を自分の意志と責任をもって選択しないと、真の笑いという褒美は得られない、という結論に達したわけです。要はリスクとリターンは表裏一体である、ということですね。

 さらに彼は笑顔の仲間たちを思い浮かべ

みんなのように笑うために…オレはもう自分から逃げない

と決意し、

その大事な思いをオレは…オレと同じくらい不器用なペシミマン、お前に伝えたい~~っ!

とその“My Revolution”の素晴らしさを、ペシミマンに共感してもらいたいという願望を声高に叫び、己の攻撃にさらに力を注ぎます。

 これ、先ほど渡辺美里さんの話をしましたけど、まんま『My Revolution』の一節じゃないですか。

♪わかり始めた My Revolution プライドを持つことさ

♪ペシミに伝えたいよ
My Responsibilities My Smiles 今すぐ

でしょ? 違う? え? その前にResponsibilitiesの字余りすぎを何とかしろ(笑)?

▲ペシミに伝えた~いよ♪

敵のために闘う境地

 そして普段はどちらかというと控えめで、感情を表立たせることが少ない彼ですが、今回の彼の訴えは…熱い! まさに熱い思いがほとばしっている! でもその熱さに、たまらない心地よさを感じている自分がいます。

 いや~、彼は今まさに正義超人の矜持である

分かり合うためのための闘い

の真っ只中なんですよ。私が記憶する限り、彼がここまでこの矜持に対する使命感をもって闘うのって、初めてなんじゃないかなぁ?

 彼が“笑顔”というフレーズで思い出した4人の正義超人たち。実は彼らって、すでにこの矜持を達成してきたメンツなんですよね。

  • ラーメンマン⇒ブロッケンJr.
  • テリーマン⇒ジャスティスマン
  • ロビンマスク⇒マンモスマン
  • キン肉マン⇒ほぼ全員

 このように、闘うことで相手と分かり合うことができた先輩超人たちなんですよ。

 ですので今回、彼はペシミマンと分かり合うことで正義超人としてのさらなる高みに上り、彼らと肩を並べるステイタスに到達するのではないでしょうか。読んでいていそんな気がしてしまいました。

 そしてそのような感情で闘っている彼は、今現在いったい誰のために闘っているのか。それはもう間違いなく対戦相手であるペシミマンのために、彼を救うために闘っているんですよ。

 そしてそれは火事場のクソ力三段活用

  1. 己のために出す力
  2. 友のために出す力
  3. 敵のために出す力

の中において、最高難度といわれている第三段階「敵のために出す力」に通じる行為で間違いないわけです。

 ですのでこの直後、彼の体内で発生した友情パワーというものは、この第三段階の火事場のクソ力と同等の性質をもったものなのではないか、というのが私の予想です。

 つまり彼はエクストラパワーの中でも最大最強であるこのパワーを、今まさに萌芽させたのではないかと。

 これに対してペシミマンは

ニキキ…バカな“ユウジョウパワー”だと。お前の友人などここにはひとりも

と、このピンチに及んでもペシミズムを貫く言葉を口にします。いや、ブレないな。ブレないけど、逆にそこが徹底していて素晴らしい。

 でもこれは確実に次の展開へのフリです。このセリフがちょうどページをめくる直前であることを思えば、誰でも気づきますよね。

 ではこのページをめくったら、ペシミマンのセリフを覆すどんな展開が待ち受けているのか…皆さん、きっと予想しましたよね? 私も少し想像を巡らせました。

モニター越しに、スグル、テリー、ネプチューンマンと、すべての仲間からのエールが届くんだろう、きっと!

いや、ここはマンリキの熱~いウォーズマン・コールがこだまするんだよ!

マンリキじゃ弱いよ(失礼)!
ここで満を持してのロビン登場だろ!

みたいな。ちょっとマンリキをイジっちゃったけど(笑)。

 そして一瞬でこれだけの想像を駆け巡らせたあと実際にページをめくると、そこに現れたのは…

いや、いるさ。今のオレに力をくれる“トモダチ”とは…

お前のことだぜ、ペシミマンーーッ!

という、脳天直撃セガサターン(©たけGさん)展開でした!

 いや、熱いだろ! 熱すぎんだろ、ウォーズマン!! 正直これを見た瞬間、冗談じゃなくショックで脳髄を直撃された感覚に陥りましたよ、私! 脳天直撃セガサターン、決して誇張じゃないっすよ!?

▲脳天直撃セガサターン(笑)!

 マジか~。ニコ、キミは第三段階の「敵のために出す力」を出しながらも、その途中でそれが進化しすぎて第二段階の「友のために出す力」に先祖返りさせちゃったんだね…。

タイムリミット!

 しかしこんな逆転現象を生じさせるなんて、まったくもって予想だにしなかったよ! 規格外だなあ、キミは…! そしてさらなる思いを込めたパロ・スペシャルはその威力を増し、ウォーズマンをしてKOまで

あと少し…

というレベルに到達。

 しかしそんなウォーズマンの熱いメッセージを受けながらも、ペシミマンは

何が…トモダチだ。
ニキニキ、オレがトモダチだと?

その反応は面白いが、だったらその力で一緒に世界を壊してくれよ

その偉そうな説教は…オレに勝ってから聞かせてみろよ!

と、受け入れを拒否。あくまでウォーズマンとの共闘は、破滅思想ありきを譲りません。

 そしてとうとう硬化液はウォーズマンの頭頂部に到達。ウォーズマンの

わかってくれ…ペシミ…マン!

という願いもむなしく、渾身のパロ・スペシャルは完全に硬化してストップ。展開は演出③スリル、つまりタイムリミット演出が前面に出てきます。

 う~ん、間に合わなかったか~。なんとか制限時間内で納得させて、勝利をつかみ取りたかったのですが…やはり…五大刻には敵わないのか? そういう運命なのか?

 いや、まだだ。まだおわらんよ! タイムリミットが過ぎてから大逆転をするからこそのドラマなんじゃないか。

 そんななけなしの希望を持ちつつ読み進めると、ペシミマンは

惜しかった。実に惜しかったぞウォーズマン

と、硬化したパロ・スペシャルからスッと抜け出し、帽子を手で押さえるいつものポーズでまずは彼を一言称賛。さらに

もしお前がパロ・スペシャルを極めきってオレを倒せていたならば…オレもお前になびいたかもな~~っ!

と仮定の話をした上で、コーティングされたウォーズマンに強烈なハイキックです。

 これで宙を舞ったウォーズマン。そしてそれを追うようにペシミマンもジャンプをすると、空中でウォーズマンを背中合わせにキャッチし、その両腕と両足をロック。

 そして自分の腕をウォーズマンの胴にまわして落下。ちょうどネメシスの『バトルシップシンク』を、自分がブリッジすることでもう少し相手の手足を固めたような難解な体勢といえばよいでしょうか。

 そんな強烈な脳天落下技『ララミージャンゴ』を鉄柱に激突させて次回に続く、です。

大丈夫、ウォーズマン、勝ちます

 グム~、今回で勝敗が決したわけではないのですが、引き的にはウォーズマン、絶体絶命ですね。

 最後の攻防戦に敗れて、相手の強烈フェイバリットが決まったわけですから、次回冒頭から試合終了のゴングが鳴り響くのは揺るぎないかと…。

 な~んて悲嘆に暮れている方々、ご安心ください。大丈夫です。次回、ウォーズマンが大逆転しますから。

何を根拠に!

 いやいや落ち着いて。根拠はありますよ、きちんと。しかも4つも。それをこれから一つ一つ解説していきますね。

根拠1:コーティングされていたこと

 動けないウォーズマン。まともに受けた強烈な頭部落下技。砕け散るコーティング。映像のインパクトでは、間違いなくウォーズマンのKO負けです。

 しかしよく考えてみてください。このコーティングの超人硬度って…いくつでした? そうカーボンファイバーと同等の硬度9だったはずです。つまりウォーズマンは硬度9の鎧を全身にまとっていたも同然なわけです。当然…技の威力も半減しますよね?

 思い出してもみてくださいよ、アシュラマンvsジャスティスマンを。渾身の『ブラッドユニット阿修羅バスター』を放った際、ジャスティスマンにそれが効きましたか? 効かなかったでしょう。硬度10のダイヤモンドヘッドに阻まれて。

▲この前例があります。

 それと理屈は同じです。ただ硬度が一つ下の9なので、かなりのダメージはうけるでしょう。しかし致命傷ギリギリで済んだと予想します。そう、ペシミマンは自分の最後の奥の手が、逆にアダとなってしまったんですよ。

根拠2:Lv.3友情パワーを発動させたこと

 前述しましたが、ウォーズマンはこの試合でエクストラパワーの最大レベルである“敵のために出す力”を発動させています。

 ですので、この後一度シャットダウンするかもしれませんが、このエクストラパワーでリブートすると予想します。でないと、今回この力を萌芽させた意味がないですからね。

 つまりこの状況を鑑みれば、次回彼がよみがえるのは確定的なんですよ。

根拠3:展開がある試合に酷似していること

 これは冒頭に少し書かせていただいたことの種明かしです。今回の試合展開は、前述したとおり

①シンプル×②深み×③スリル

という演出で構成されています。

 そしてこの演出は、過去のある試合と酷似しているんですよ。それは

キン肉マンvsバッファローマン

です。ではどこが酷似しているのかについて、お話しますね。

 私が似ているといっているのは、この試合のクライマックスです。そう、試合時間残り30秒で、スグルがバッファローマンに対して

きさまに火事場のクソ力をくれてやる!!

クソ力を吸収できればきさまの勝ち、その前にきさまの体が耐え切れず自爆すれば私の勝ち

と、一発勝負の提案をしたシーンなんですね。

 この最終局面で、勝敗をパワーの吸収合戦にフォーカスした点が、①シンプル演出に当てはまるんですよ。今回の攻防戦と同様、ひじょうにわかりやすい構造になっているんです。

 そしてバッファローマンがロングホーンをスグルに突き刺し、パワーを吸収している間の会話…それが②深み演出に当てはまります。ここで彼らは

あの時ロングホーンを折っていればこんなことにはならなかったものを…

私は後悔などしてない!
だってこんなに素晴らしい試合ができたんだからな!

こ…こいつ、あくまでフェアに戦いたいがためにわざとロングホーンを折らなかったというのか……!!

という会話をすることで、お互いをより深く分かり合う時間帯を作っているんです。これも最後の攻防中の会話ということで、今回とそっくりなんですよ。

 しかもどちらも相手の心を震わせるキラーフレーズが飛び出している点で共通しているんですね。それがスグルの

私は後悔などしてない!
だってこんなに素晴らしい試合ができたんだからな!

であり、ウォーズマンの

“トモダチ”とは…お前のことだぜ、ペシミマンーーッ!

なんですね。

 そしてスグルのこのキラーフレーズが、バッファローマンと分かり合うための最後の決め手となったのは間違いありません。これがトドメとなって、バッファローマンは改心を決心したんですよ。

 そして今回の闘いは、ウォーズマンが初めて対戦相手を改心させることがテーマの闘いだと思います。今回の彼の言動をみて、それは確信しました。

 つまり今回の彼の立ち位置は、バッファローマン戦のスグルと同じです。そのためのキラーフレーズです。闘いの中で相手の心を震えさせ、分かり合って改心をさせることがテーマなんです。

 だとすると、この試合でウォーズマンが負けるわけがないでしょう? 自明の理ですよ。

 そして最後はタイムリミットという③スリル演出です。

 バッファローマン戦ではミートくん救出タイムリミットまであと20秒という土壇場。さらには火事場のクソ力が吸収しつくされるという時間。ここにスリルがあったわけです。これが今回はコーティング液がウォーズマンの全身を覆うまでの時間なわけです。似てませんか?

 そしてスグルは完全に火事場のクソ力を吸い尽くされて、バッファローマンの背中に謎のキン肉マンの姿(笑)が浮かび上がり、ロングホーンで体を貫かれるという衝撃的な結末を迎えます。

 この時テリーマンはキン肉マンの負けを悟り、絶望で膝から崩れ落ちましたよね? これって今回の絶望的なラストシーンとまったく同じ展開だと思いませんか?

▲展開が似ていると感じませんか?

 でも…その後どうなりましたっけ? 一度負けたと思われたスグルが奇跡的に復活し、逆転勝利をかざりましたよね?

 ではこの試合においてはスグルの立ち位置であるウォーズマンが、次回どうなるのか…賢明な皆さまならばおわかりですよね?

根拠4:あの技に移行できること

 では次回どうなるのか。それは当然KO負け必至と思われていたウォーズマンが、奇跡の逆転技で勝利するんですよ。

 そしてその技は…十中八九、OLAPだと思います。もしくはロビンの『ブリティッシュ・スティール・エッジ』のように、OLAPの原型のようなパロ・スペシャルでしょう。

 なぜここまで言い切れるのかといいますと、ペシミマンが放った『ララミージャンゴ』の体勢を上下反転させると…無理なくOLAPに移行できそうだからなんですよ。

 というかOLAPに移行させるために、わざわざこんな難解な落下技をペシミマンが放ったとした思えないんですね。

 ですので私が予想する次回の展開は

  • 一度シャットダウンするウォーズマン
  • しかしLv.3友情パワー発動でリブート
  • それができたのはコーティングされていたから
  • 勝利確定と油断したペシミマンの隙をついて、上下反転してリングに着地
  • そのままOLAP(に近い技)に固める
  • 一気に絞り上げて勝利
  • ペシミマンと分かり合う

なのではないかな、と。

 以上、4つの根拠からウォーズマンの大逆転勝利は間違いないと予想します。ですのでウォーズマンファンの皆さん、大丈夫です。安心して次回を待ちましょう!

 …え? お前の予想が一度でも当たったことがあるのかって? う~ん、ないかな(苦笑)。

その他気になった点

 その他気になった点は

  • やまのて私鉄さんが…どうしても隠れちゃうヘリ。
  • 「ぜ~んぶ滅ぼしちまおうぜ」といったペシミマンの視線の先には狼の部屋が。
  • 長官、ターゲティングされとるぞ(笑)!
  • 下を向いても脱げないペシミマンの帽子。
  • 逆さでもこぼれないティーパックマンの紅茶と同じ仕組みなのか(笑)。
  • ウォーズマンはオニキスマンを本当に尊敬しているんだな…。
  • ユウジョウゲージ200%って、超人強度換算で何万パワーなんだろう?
  • ペシミマンが自分の生い立ちに共感してくれたからこそ、ウォーズマンは彼をトモダチ認定したのだろうなあ。
  • 動きを停止させたパロ・スペシャルだが、光が射して神々しい。
  • ウォーズマンのために涙してくれたマンリキ、キミもトモダチ認定。
  • ペシミマンの「オレを倒せていたら、お前になびいたかもな~~っ!」発言は、実は「負けたら改心する」と宣言したも同じ。
  • ですので次回、彼のMy Revolutionに期待です。
  • 『ララミージャンゴ』のララミーは西部劇で登場する地名。ジャンゴも西部劇映画の主人公の名前。徹底した西部劇路線のペシミマン。

 こんなところでしょうか。ウォーズマン、次回の大逆転劇、信じてるぜ。

お知らせ

超人批評のご案内

 超人批評では新作がアップされております。今回は記念すべき100回目の超人批評! というわけで原点に立ち返り、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評、ウォーズマン・リブートです。

 原作でもクライマックスを迎える中でのタイムリーな登場ですね。偶然ですけど…(苦笑)。でもそのような巡りあわせになるということも、超人批評というコンテンツと彼との縁なのでしょう。

 そして彼は40年に渡って私の推し超人ナンバーワンでありつづける超人でもあります。今回は彼との出会いから、なぜ彼がここまで私にホレられたのかを赤裸々に考察するとともに、彼の魅力をふんだんにご紹介いたしております。ウォーズマンファンもそうでない人も、ぜひご一読を。

 そして今回、ウォーズマンのために涙を流してくれた、解説のザ・マンリキさんを復習してみたい方はこちらをどうぞ。

 現役時代の彼の考察を、ふんだんにまとめておりますよ。

アニメ・キン肉マン感想のご案内

 さて、2025年1月12日より『アニメ・キン肉マン 完璧超人始祖編』のSeason2が始まりました。それについての感想も書いてみましたよ。

 今回は第21話『ウォーズマン・リブート!!』です。なんだかあっちもこっちもリブートだな(笑)。

 第21話では、ポーラマンと闘うウォーズマンの回想シーンにおいて、名作読切と誉れ高い『ウォーズマン ビギンズ』をまるまる挿入するという、仰天神回となっております。

 絶体絶命のピンチであるウォーズマンが、回想を通じてどんな自己変革を行ったのか。こちらも今回の原作同様、ウォーズマンのMy Revolutionとなっておりますよ。

 そしてこれを機に10年以上前の原作連載時の感想も蔵出し! 当時の私がどんな的外れな予想をしていたのかを晒すことで、時代を超越した笑える感想となっております。ご興味出た方はぜひ↓。

キン肉マン以外の雑文のご案内

 キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。

 日本人F1ドライバーで初めてレッドブル・レーシングというトップチームに電撃昇格した、角田裕毅選手のすごさを紹介したテキストです。

 これ、ホントすごいことなんですよ。個人的には今をときめく大谷選手に引けを取らない偉業だと感じています。

 ただF1はまだまだ一般的な認知度が低くて。ですのでF1をよく知らない人でも楽しく、かつわかりやすく読めるように書いたつもりです。ぜひご一読いただいて、数日後に迫った日本GPで走る角田選手を一緒に応援しましょう!

新刊のご案内

 そしてコミックスは4月4日に、最新刊88巻と『読切傑作選2015-2023』が同時発売! 表紙も公開されました!

 ペシミマンの公式カラーが本邦初公開ですね。そして読切はウルフマンやカレクック、そしてキン肉バスター誕生秘話も収録されている模様。これは盛りだくさんで楽しみです。 それではまた。

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コメント

  1. uzuki より:

    大逆転、期待したいところですがやはり長官達がネックですよね
    ここで長官達が余計な横やりを入れてくるかもしれないし
    メタ的な視点で見るとワン陣営の動向が不明だから
    まだ総力戦に入っていない状態で敵幹部の篭絡という重大事を起こさないのではないかと
    キン肉三国志でなければ予想も素直に受け入れられたのに…もどかしい

    • アキラ アキラ より:

      uzukiさん、こんにちは。

      長官たちが最後に余計なことをするのか、このままおとなしく壊滅させられるのか…たしかに読めないですよね。ただここまで派手に登場した以上、たしかに最後に何か動くかもしれません。
      そして三国志俯瞰という点では、ここで早くも敵幹部の一角が…というのはその後のことを考えると「まだ早い?」とも思ってしまいます。おそらくですが、エクサベーターは敗れますからね…
      ただそれでも今回のウォーズマンのテーマは「分かり合って勝利する」だと感じます。ですのでその望みに賭けたいと思います!

  2. stuyshr より:

    アキラさんこんにちは。
    私も今回のラストはウォーズマンの負けにはならないと思います。
    描写的にウォーズマンに悲壮感が感じられない事、そしてラストもあくまでコーティングが砕けただけでウォーズマン自身の身体がダメージを受けたのが感じられない事などが理由です。
    それにしてもペシミマン(私は視力の関係でついベシミマンに見えてしまうんですがw(『ベシミ』だとるろ剣のべしみ(変換不能w)になってしまうw)は良い奴に思えて仕方ないです。
    「敵」というより「ライバル」って感じですね。
    ウォーズマンが勝つにしてもペシミが死なずに仲間になってくれたらと正直思います。

    • stuyshr より:

      追記
      ウォーズマンの勝ちに自信を持っていたのですが、結局あっさりと負けてしまいましたね…
      もちろん負ける可能性を全く感じてなかったわけではないんですが…

    • アキラ アキラ より:

      stuyshrさん、こんにちは。

      返信が遅れて申し訳ありません。ウォーズマンに希望をもったコメントをいただきましたが…お互い残念でした(泣)。
      今後彼ら二人の関係性がどうなるのかまだまだわかりませんが、今回の敗戦が意味を持つような展開を期待したいです。

  3. 奥多摩 より:

    感想、お疲れ様です。
    こちらの感想を読むまで、ウォーズマン敗北を重く受け止めていたのでハッとさせられました。
    特に、現状の体勢からOLAPに繋がるというのは目から鱗でした。
    次回まで、勝負はまだ分からないという気持ちにしていただきました。

    敗北を確信してしまったのは、ペシミマンが最後まで一切ブレなかったからです
    ザ・マンでさえ自分の正しさを疑い、揺らぐ時があったのに
    彼は信念にも、ウォーズマンにも、試合に対しても
    常に愚直に、正面から正々堂々と向かい合っていました
    その姿勢に、凄く説得力を感じてしまったのです

    しかし、その純粋な信念を打ち砕かねば、彼が救われないのも事実です
    そしてアキラさんが仰る通り、それができるのはウォーズマンだけ

    もう敵味方の垣根を超えて、「トモダチ」となった二人の為にも
    ここから立ち上がり、奇跡の逆転ファイトを!
    今こそ火事場のクソ力の出番だろう!
    と、祈るような気持ちで一杯です

    • アキラ アキラ より:

      奥多摩さん、こんにちは。

      せっかくお気持ちが希望に向けてターンしたというのに…現実は厳しかったですね(泣)。ただ私の予想で少しでも希望をもっていただけたことが嬉しいです。感想文書き冥利に尽きます。
      試合は残念でしたが、ここからのドラマを期待しましょう!

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