今週のキン肉マン第284話-その男、厚情につき!!

今週のキン肉マン
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 安土城リングに突如現れたキン肉マンソルジャー。彼は平然とアリステラとマリキータマンの間を通り抜け、倒れているフェニックスの元に向かうと、彼を抱え上げそっとコーナーの端に移動させます。

 するとモニター越しにスグルが「に…兄さん…兄さん! アタル兄さんじゃないか! な…なぜそんなとこに兄さんが…!! い…いや、そもそも兄さんはあの闘いの後、キン肉星から出ていって一体どこに行ってたんですか~っ!!」と、感情の赴くままの質問を投げかけます。

 それに対しソルジャーは「スグルが大王になれば少しはこの戦乱の世も収まるかと思っていたが、真の平和の実現とはなかなかに難しいものだなァ」と、答えにならない雑感を口にします。すると「なんだお前は? いや、名前だけは知っている。キン肉マンソルジャー…それも仮の名だったか。キン肉マンの実の兄、キン肉王族長兄のキン肉アタルだな」と、アリステラが詰め寄ります。

 「いかにもそのとおりだ」とソルジャーが身元を肯定すると、アリステラは「ここでお前は何をしていた? なぜ墓場に繋がるこの穴からお前が出てきた。完璧超人やザ・マンとは無関係のはずのお前が…?」と質問。それに対しアタルは「なんだも何もない。この穴は今のと超人界には不都合にして不必要な物だ。だからその情報を先に仕入れて埋めてきた。それだけのことさ」と、淡々と答えます。

 それを受けアリステラが「不必要? ハッ、なぜお前がそう判断する。そもそもこの穴の情報はどこから仕入れた。誰にでも簡単にわかるようなものではなかったと思うのだが」と矢継ぎ早に質問をすると、「神だよ、お前たちの嫌いな…」と天を見据えて答えるアタル。「また神か。だがどこのどいつだ」とさらに詰めていくと、「“残虐”の神だよ。オレはかつてあのソルジャーマンを倒してニセのキン肉マンソルジャーになりすました。そしてヤツはそのまま死んだ。だから本来ヤツのもとに現れるはずだった残虐の神は、行き場をなくして代わりにオレのところに現れたのだ。今さらながらヤツを亡きものにした責任を取れとオレのところにな」と、素直にアタルは答えます。

 するとアリステラは「残虐の神だと? あのニセソルジャー…いやむしろ本物のソルジャーというべきか。ソイツに憑りついたあの神がお前のところに来たというのか。要はその残虐の神がお前を丸め込んで手駒に使おうとしたわけか」と現状を確認。それに対しアタルは「さぁな、手駒かどうかはわからん。だがヤツのもたらした情報には、一定の信憑性が感じられた。整合性も取れている。だから信頼することにした。もっともオレ自身に責任があるという話も、まんざら否定できんしな」と、自身が行動するに至ったいきさつを話します。

 それを聞いたアリステラが「フォ~フォフォフォ! ただの正義感ではないという自覚はあるわけか」と皮肉を言うと、アタルは「当然あるさ。オレは真っ当な人生を歩んできたわけじゃない。全てをスグルに押しつけ、己の責任から逃げ出したような無頼の輩。とても褒められた人物ではない。だがら、それでも何が正しくて何が間違っているか…くらいの判断はつくようになった。その基準に照らし合わせると、お前たちの行動は放置できるものではない。その感想はおそらく…そこにいるフェニックスが今回の一連の話を聞いて抱いた思いとほぼ似たようなものだろう」と、ストップ・ザ・オメガをはっきりと宣言。

 それを受けアリステラが「ではお前も我々が神の世を終わらせることに反対だと。それを邪魔立てに来たと。そういうことか?」と確認すると、アタルは「そんな小さな話ではない。そもそもお前たちは踊らされているにすぎん。もっと言えばお前たちとザ・マンを意図的に対立させ、闘わせようとしている存在がいる。ソイツにお前たちはいいように使われているだけだ。それを止めにきたまでのこと」と、フェニックスが今際(いまわ)の際に話したこととリンクする理由を述べます。

 オメガを利用する黒幕をほのめかすアタルに対し、「わからんなァ、サタンのことか!? だがオレたちは決してヤツにそそのかされて動いているんじゃないぞ。先祖からの悲願なんだ。だから動いている。そこに仕組まれたも何もないと思うのだが!?」と、現在の行動は自らの意志であることをアリステラは強調。しかしアタルは「それがヤツらの巧妙なところだ。本人の意志で動いていると信じ込ませながら、陰でいいように操る。その意味で間違いなくお前たちは利用されている。だから止めにきた。フェニックスやゼブラたちもこのオレも…」と、利用されている本人はそれに気づいていないと強調します。

 そんなアタルの主張に対し、アリステラは「このままじゃ平行線だ。まぁいい、要はお前はオメガの民がザ・マンと接触を図るのが嫌だということなのだろう? じゃあ力づくで止めるがいい。おあつらえ向きにオレは今超人墓場に向かう前に、そこに映っているキン肉マンと闘い、“火事場のクソ力”の洗礼を受けたい思っていたところなのだ! そこへお前が現れた! そこで提案をしたい。お前とキン肉マンがチームを組んで、オレとマリキータマンのふたりと闘うタッグマッチを今から行うのはどうだ!?」と、アタルとスグルの兄弟タッグ“リアル・マッスル・ブラザーズ”と対戦するという仰天プランを提案して次回に続く、です。

 今回はアタルとアリステラの問答でしたね。アタルの腰を上げさせたのが「残虐の神」というのは意外でしたけど。真ソルジャーたるソルジャーマンが死亡しているので、行くとこなくて来た、というのが涙ぐましい(苦笑)。でもマリポーサ(盗っ人ジョージ)も、ビッグボディ(ストロングマン)も、ゼブラ(パワフルマン)も全員生き返っていたのに、ソルジャーマンだけ生き返らなかったというのはどういうことなのかな? ゼブラなんてカピラリア七光線で灰になっても生き返ったのに(笑)。スグルのフェイスフラッシュで生き返らなかったのかな? 生き返る超人、生き返らない超人の境目は何なんでしょうね。

 アタルの言い分はフェニックスたちと同様で、「オメガの連中は利用されている」とういもの。しかしアリステラは「自分たちの意志でやっていることがどうして利用されていることになるのか」と反論します。当然ですよね。フェニックスやアタルが口にする理由では、納得しろといわれても納得できないですよ。私はオメガの六鎗客はそこまで聞き分けのない人たちだとは思っていないので、その彼らが納得できず反論するのはそんなに筋違いではないと思うんですよ。

 するとアタルは「本人の意志で動いていると信じ込ませながら、陰でいいように操られている」という、自覚症状なしでの操作術を受けていると説明…もはや催眠療法やマインド・コントロールのレベルです(笑)。これを言われちゃうと議論にならないですよね。オメガの六鎗客としては、もっとはっきり説明してほしいんじゃないでしょうか。黒幕が誰で、何が目的で、どういう方法で彼らを操作しているのか。

 でもその疑問は読者の疑問とも言えるわけで、そう簡単に明かすわけにはいかないでしょうね。物語が盛り上がらないですから。だからオメガの六鎗客と一緒にヤキモキするしかないですね(苦笑)。この苛立ちに耐えきれず、アリステラが黒幕の正体を「サタンのことか?」とカマをかけてみましたが、それに対してはアタルはどスルーです(笑)。まあサタンじゃないんですね、これは。アタルが“ヤツら”と表現しているところから、黒幕は複数いるということがわかるのですが…やはり神々なのでしょうかね。

 でもって、業を煮やしたアリステラの提案がタッグマッチですよ。そのカードがスグル&アタルVSアリステラ&マリキータマン! アタルのシングル戦しか頭になかったため、この提案にはびっくりしました。しかもスグルとアタルの実兄弟が組むという、ドリームタッグ。これは垂涎です。アリステラ、何気に有能マッチメーカーだな(笑)。

 リアルな兄弟がタッグを組むって、実はこの作品では初めてなんじゃないかな…? ありそうでなかったと思います。しかもそんじょそこらの兄弟じゃない。このコンビではある意味反則で、“敗北”という選択肢はありません。その観点からすると、勝敗が見えている試合になってしまうのですが、気持ちは高揚しますねぇ。アリステラが欲している“火事場のクソ力”に加え、アタルの“業火のクソ力”もどう絡んでくるのか。興味は尽きません。

 そしてこの時点でオメガとの対抗戦は終了することが確定です。アリステラはここで完全に止められてしまうことになります。相手が“殺さず”の総本山兄弟なので、死ぬことはないと思うのですが、野望は終了でしょうね。となると、その後の展開がどうなるのか。オメガの3名を加えて連合を組むのか。黒幕が神々だとしたら、その神々との対抗戦となるのか。そうなるとすればこのシリーズ、このタッグマッチ終了時点が折り返し地点になりそうです。

 その他気になった点は

  • フェニックスを抱えるアタルに“厚情”を感じる。
  • 敵の警戒ラインをあっさりと横切るアタルの度胸および貫禄。
  • 今回の“その男、厚情につき!!”というタイトルはいいな。パロディだけど(笑)。
  • 今回も一言も話さなかったマリキータマン。

 こんなところでしょうか。話は変わりますが、届きました、キン肉マン「超人」 (学研の図鑑) 。

 キン肉マン生誕40周年企画として、学研とタッグを組んだ本格的な図鑑です。数多いる超人を生物学的イメージでカテゴライズし、その特徴や特性、生態をノンフィクション的に編集したフィクション図鑑となっています。その企画コンセプトは「この切り口で来たか!」という、肉企画を細々ながらやらせていただいている身としては、ある種ジェラシーを感じさせるほどの秀逸さ。学研という学参出版社が、このおふざけ企画(失礼(笑))を通したという英断にもただただ感謝です。よくわからないけど、フィクションの題材でオフィシャルに図鑑を創ったのって初めてなんじゃないですか(笑)?

 私は初回限定版を購入しました。だめですね“限定”とかに弱いの(苦笑)。びっくりしたのは、表紙に採用されたのがアトランティスですよ。まさかの大抜擢です。これは誰も予想できなかったんじゃないかな。ただこの図鑑は「超人を生物として紹介する」という基本規定があるため、水棲生物のアトランティスはイメージピッタリだったんでしょうね。たしかにここでテリーマンとかブロッケンJr.といった人間タイプが出てきても図鑑ぽくないですから(苦笑)。だからといってウールマンとかだと大抜擢すぎるし(笑)。生物イメージが強くて、図鑑チックで、それなりにメジャー。そう考えると確かにアトランティスしかいない。素晴らしい人選ですね。そして彼は「この図鑑の見方」ページでも例題となっています。ちなみに裏表紙はめちゃくちゃカッコいいファイティング・コンピュータが。これはロボ超人の代表としてかな? とにかくカッコいい。

 表紙をめくると巻頭言があるのですが、その文責は“文化超人学博士”の嶋田隆司と“国立超人博物館館長”の中井義則という、高名な先生方です…ってゆで先生やがな(笑)! このへんのおふざけ、学研として大丈夫なのかな? なんて心配しつつも、小ネタが効いていてたまらんです(笑)。各章の扉ページには完璧超人始祖が、創世記チックな文言と共にアクセントをつけています。神の使いたる完璧超人始祖にこれをやらせるセンス、これにも脱帽ですね。ちなみにそのオープニングがザ・マンで、エンディングが悪魔将軍(ゴールドマン)というハイセンス。ホントにわかってらっしゃる。

 このハイセンスな企画を実現させたのが、学研の芳賀さんという方だそうです。この方、実はあのジャンクマンを応募して見事採用された過去を持つ方だそうです。ジャンクマン以外にもハンマーヘッドとタキングを採用されています。すごいですよね。自分が考えた超人が、自分が企画した図鑑に載るって、どんな気持ちなんでしょうね(笑)。

 そんな肉愛に溢れた方が、図鑑を企画できる部署に在籍することになり、この企画を通したらしいです。コミックスとのコラボという前例のない企画だったので、全社会議まで至ってようやく決裁がおりたそうで。そこで上層部を後押ししたのが肉世代の社員たちで、「この企画を通さないで、ほかにどんな企画を通すんですか!」と、強力プッシュしたらしいです。ええ話やな~(泣)。

 そんなテンションで完成したこの図鑑、ホントによく出来ています。登場する超人は700体。読者応募発表時に、ページの片隅に出ていた超人すら登場しています。ちなみに我がミスターカーメンはまるまる1ページもスペースを与えられるという好待遇。このあたりもわかってらっしゃる! 皆さん、ぜひ手にとってその楽しさを味わってみてくださいね。

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