『キン肉マン』518話では、魔界のプリンス・アシュラマンが、口火を切る暴言とともにエクストラマッチへ電撃参戦! 目指す相手は五大刻を見下し、自らを「神の資格者(ゴッズパワーズ)」と称する新たな時間超人・サラマンダー。
なぜ五大刻の存在感は急激に薄れつつあるのか。
“転校生”的傍若無人さをまとったサラマンダーは、刻の神軍に何をもたらすのか。
そして六本腕と三本足が交錯するこの闘いは、どんな構造的意味を持つのか――。
本記事ではアシュラマンの言動に宿る悪魔的論理と、刻の神軍に見え始めた弱点を軸に、518話をユーモアと考察で読み解いていきます!
今週の注目ポイント
この記事にはキン肉マン週プレ最新話518(2026年1月19日配信分)の感想が記載されています。つまりネタバレ確実なため、十分ご注意ください。
また、著作権保護の見地から
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今週のキン肉マン第518話「エクストラマッチ開幕!!」感想と考察
前回までのあらすじ
世界各地で同時開催された五大刻との一大決戦に3勝2敗と見事勝ち越したザ・マン陣営。
ところが、エンデマンが消滅した場所から神の資格”1億パワー”を受け継いだ新たな時間超人”炎天の刻(えんてんのこく)”サラマンダーが出現!!
エンデマンとの闘いで満身創痍のテリーマンに代わってリングに上がったスカイマンを鎧袖一触にする。
その様子に業を煮やしたアシュラマンが満を持してリングイン! いよいよザ・ワン陣営も本格的に動き始めた―。前回の感想は☞https://oreryu.site/kinnikuman15-104
アシュラマンのイキリ豚野郎発言―作品随一の悪口製造機
ストップ・ザ・五大刻のために立ち上がったスカイマン。しかしそれを歯牙にもかけない闘いぶりであしらったサラマンダー。
その様子を見ていた魔界のプリンス・アシュラマンが、とうとう動く。

神でもないイチ超人風情が神ぶって、偉そうな口をきく

こういうイキリ豚には、どっちが三下か徹底的にわからせてやる必要がある
と、拳の骨をボキボキと鳴らしながら満を持してのリングインです。
いや~、初手からお口が悪いですね~(苦笑)。もちろん先に罵ってきたのはサラマンダーの方なので、売り言葉に買い言葉という観点からみれば、それを非難されるいわれは毛頭ないんですけどね。
ただそのワードチョイスがすごぶるアシュラマンらしいというか。古くはカナスペへの暴言、最近ではバベルの塔編でもそうだったのですが、とにかく悪口にキレがあるんです、プリンス。
もはや『キン肉マン』という作品内においては、一番口が悪いんじゃないかな? その証拠に、彼の第一声を聞いたテリーマンが

イキリ豚
と、彼のチョイスしたワードを思わず復唱し、真顔でドン引きしていましたから(笑)。このテリーの一コマツッコミ、最高ですよね。

というのもこの瞬間、憎きサラマンダーに対して、彼は一瞬だけ同情しているんですよ。

ちょ、おま、そこまで言っちゃう!?
みたいな(笑)。その辺の彼の優しさというか、人間性もそのドン引き顔から見えてしまうという。と同時に、

よくそんな雑言が作れるな
といったような、まるでひと昔前に高名な落語家が言われた

金髪豚野郎!
を彷彿とさせる、彼の造語センスに感心しているフシも見え隠れして(笑)。いや~たまらん。

強奪を依頼に―アシュラマンの悪魔的所業の手口
そして彼の暴言の矛先は、目の前のサラマンダーだけでなく、味方陣営に飛び火。敵に対して手も足も出なかったスカイマンに対しては

お前ではてぬるすぎるんだよ。もう見てられん

だからコイツは私がやる。構わんな
と厳しいダメ出しです。
この“当事者の実力不足をほのめかした上で、自分がステージを奪う”というテイスト、ほのかにカナスペに対して浴びせた

おまえたちに名誉なんてもんがあったのか!?
を記憶の底からよみがえらせます。もしカナスペがこの中継を見ていたら、フラッシュバックで貧血を起こしていますよ、きっと(苦笑)。

まるで不意打ちのような、味方サイドからのダメ出しに対し、スカイマンは

クッ…手ぬるいなどと言われて…
とそれに抵抗し、闘いを続行する気構えを見せますが、アシュラマンはスカイマンの意地に対して被せるように

構わんな!!
と一喝。その表情は阿修羅面“笑い”ながらも、“怒り”なのではないかと思うばかりの厳しいもの。
これに完全に気圧されてしまったスカイマンのプライドを慮り、彼に代わって

ああ…頼む!
と手負いのスカイマンを介抱しながら、闘いをアシュラマンに一任するテリーマン。
このあたりのねえ、テリーの配慮ってのがまたいいんですよ。もしここでスカイマン当人が

…頼む…
なんて口にしてしまったら、
- ズタボロにされる
- 意地は否定される
- 自ら闘いを降りるという辱めを受ける
という三重苦でしたからね。つまりスカイマンのメンツを保ってあげたわけです、テリーは。う~ん、いいヤツだなあ。
そしてそれを受けたアシュラマンの表情とリアクションがまた秀逸で。

カ~カカカ、頼まれちゃあ仕方ない
と、強引に主役を奪っておきながらも、あくまで
頼まれた人
という立場をとるんです。
例えるならば、学級委員長にどうしてもなりたい生徒が

立候補だとちょっとがっついてるよな
と思い、言うことを聞く子分的な友人に、自分を推薦をさせることで

仕方ないなあ~(ニヤニヤ)
と、己の願望を頼まれた体で達成するというもので、その狡猾な手口はまさに悪魔の所業です…って彼は悪魔超人だから、それでいいのか(笑)。
というか何、この“頼まれマウント”茶番(笑)。

炎の転校生サラマンダー―傍若無人な自己紹介
そんな見栄っ張りな儀式をはさみ、アシュラマンは正式にサラマンダーと正対。

覚悟しろ。お前の相手はこの私だ!
と、六本の腕を駆使した独特のファイティングポーズで威嚇するも、サラマンダーは

ボワボワ、少しはマシか。
だが貴様もヒマつぶしの余興相手のひとつにすぎん
と、まったく動じません。
それどころか、鋭角な歯をむき出して語るその表情は、悪魔をしのぐくらいワルい顔をしています。こりゃゆで先生、完全に彼を“ワル”で描こうとしているんだな。
そんな思惑をヒシヒシと感じていると、サラマンダーは自身を
- 1億パワーを手にして未来の神の地位を約束された真の時間超人
- その境地に至った者は、刻の神より「神の資格者」の称号を与えられる
- 五大刻に勝ち越した程度で調子に乗っているようだが、ヤツらとてそのわずかひとりにすぎない
- むしろ後より生れた我のほうが、あんなジジイどもより優れていてもおかしくない
と、うぬぼれMAXで自己紹介です。もうね、すごい転校生が二学期からやってきた、って感じですよ。それこそまさに『炎の転校生』ってやつです(笑)。

でもこんな傍若無人な転校生がやってきたら、そらもう学級委員長の出番ですよ。秩序の維持という名の権力保持のために、

このクラスのボスが誰だが、わからせてやるぜ
と立ち上がると、相場が決まってます。
ところがこの転校生に対する不満の第一声は、予想外の場所から上がるんですよ。それは教室の後ろの席にいた、一学期までは学級委員長にことごとく反発していたガストマンくんです!
彼はのっけから調子にのりまくる転校生に対し、

アイツ!
と吐き捨てるように叫ぶんです。
これは敬愛するエクサの旦那を悪くいわれたからこその怒りであり、そこに彼の純粋なる忠誠心が見て取れ、可愛げすら感じるほどです。
しかもこの一言はまさに
敵の敵は味方
という、共通の敵が現れることで発生する人間関係のあるあるを見事に描写しているともいえ、これによってワンマンズ軍と産業革命コンビが、さらに強い仲間意識を育んだ気がしますね。

五大刻からゴッズパワーズへ―ステイタスの変化と刻の神軍の弱点
ただこのガストマンの反応とサラマンダーの強烈な自己紹介を見ると、刻の神軍という軍団について、様々なことが見えてきます。気づいた点をピックアップすると、
- 五大刻は最高幹部ではあるが、大勢いる“神の資格者”の一部にすぎない
- 時間超人の概念としては、新しい超人の方が優れている、という思考もある
- 先輩・同僚に対する敬意は必須ではない。ゆえに一枚岩になりにくい
といった点でしょうか。
1については、そろそろ“五大刻の特別性は薄まった”といってもよく、こちらの頭もそれに切り替えなければならなくなったことを意味していると思います。
つまり107体の“神の資格者”がおり、五大刻は

たまたま先に生まれた5体だっただけ
という考え方です。今まで我々は、氷山の一角だけを見て大騒ぎしていた、ということですね。
2については、彼らは家電的な発想を持っている、ということです。

後から生まれるほど、さまざまなアップデートをされているから強い
という論理ですね。
例えるならば、スーパーファミコンは間違っても

オレはファミコンよりも劣っている
とは考えない、ということですよ(笑)。
ゆえにそれは3の考え方につながりやすい、ということです。

ファミコン?
あんな低スペックな過去の遺物に、どんな敬意を払う必要がある!?
という考え方ですね。
もちろんガストマンにように、己を生み出してくれた主に対して、強い感謝と敬意を払う時間超人もいますが、それは兵隊時間超人だけの話なのかもしれません。
それこそエリート中のエリートである“神の資格者”は、創造主が刻の神であるだけに、敬意を払うのは刻の神だけでよいのかもしれませんね。
しかしながら、そんな思想では軍団としての連携はとてもとれないと思うので、ある意味そこがワンマンズにとっては付け入る大きなスキになるのかもしれません。

賢者攻防―六本腕と三本足の闘い
そんな感じで対決の状況が整い、双方が宇宙超人委員会にレフェリングを委任。ハラボテ委員長の

ではこれよりエクストラマッチ開催を宣言する
という高らかな宣言とともに、試合開始のゴングが打ち鳴らされました。
まずはリング中央でお互いがガッチリとロックアップ。その力比べをアナウンサーに

互角
と評価されるや、サラマンダーは

互角だと?
我の2本の腕に対して貴様は6本。互角に見えるならば、地力では圧倒的にこちらが上だ!
と、肉体的特徴をきちんと加味して判断しろとクレーム。意外と数学的根拠を求めるサラマンダーにびっくりです(笑)。

そしてその不満のはけ口のように、

我を怒らせると火傷するぜ
と両腕から炎を放ち、その熱さに身もだえするアシュラマン。しかし

こんなものにビクついていちゃあ…悪魔超人の名が廃るってもの!
と、ロックアップと解きざまに、自身の左の三本腕を絡ませて極太の腕とした『波羅密多ラリアット』をぶちかまします。以降、
- アシュラマンの波羅密多ラリアット
- マットに突っ伏してよけるサラマンダー
- アシュラマンのドロップキック
- 開脚ジャンプでよけるサラマンダー
- アシュラマンのショルダータックル
- 空中回転でよけるサラマンダー
といったスピーディーな攻防を繰り広げる両者。
特筆すべき点は、まるで体操選手のようなサラマンダーの身の軽さでしょうか。アシュラマンの三連コンボを、軽やかに、そしてことごとくかわしていきます。
この様子をアナウンサーは

技をかわす賢者同士の闘い
と表現していますね。
そしてこの動きを見る限り、彼はアクロバティカルな超人のようです。ある意味ルチャドール的な動きなので、実はあのままスカイマンと闘っても、タンブリングムーブあふれる試合となって、大いに盛り上がったのかもしれません。
そして最後は両者ロープの反動を利用したハンドスプリングからの、ローリング・ソバットの激突。結果は…サラマンダーの方の足のみがヒットするという、アシュラマンにとっては屈辱の出だしに。
その要因が、サラマンダーはアシュラマンの足を、自身の尻尾を絡ませることによって止めていたからなんですね。なるほど~、うまいなあ。
正直な話、ただの装飾品とあまり気にしていなかった尻尾のうまい活用をいきなり提示されて、目から鱗の気分ですよ。これはもうサラマンダーは、三本足超人と認定してもよいですね。
そう考えるとこの試合は、
- 竜巻vs火炎
- 貴族vs卑賎
という、以前書いた戦闘テーマに
六本腕vs三本足
という、腕と足にフィーチャーした新たな戦闘テーマを追加した試合でもあるような気がしてきましたよ。
皆さんはどうお感じになられましたか?

第518話感想とまとめ
以上、今回の感想と考察をまとめると
といったところでしょうか。
そして今回は惜しくもピックアップできなかったポイントが、まだまだあります。それらについては一言雑感ですが、次の項をご参照ください!
第518話の小ネタ感想―気になったシーンピックアップ
その他気になった点は
- サラマンダーの方がアシュラマンより上背があるんだな。
- アシュラマンて、スネ夫の家に生まれたジャイアンだよな(笑)。
- スカイマンが少しだけカナスペに近づいた日(笑)。
- 「仕方ない」といった時の、プリンスの顔(笑)!
- いうてアシュラマンもかなり傍若無人だよな。
- 似た者同士の闘い(笑)。
- ガストマンの不快そうな顔、最高。
- 委員長、サグラダファミリアにいるのに、拉致されたネメシスの救出はしないんだな。
- サラマンダーの腕、発火スイッチを入れない限り、熱くはないのかな? 普通にロックアップしてるし。
こんなところでしょうか。まだまだアシュラマン、この程度じゃ大丈夫ですね。裏番を張っている学級委員長として、ぜひとも生意気な転校生に一泡吹かせてほしいものです。
みなさんも今回感じたことやその後の展開予想などを、よかったらXやコメント欄に書いてくださいね!
お知らせ
超人批評のご案内
超人批評では新作がアップされております。今回は記念すべき超人批評100回突破シリーズとして、第1回の批評超人でピックアップしたウォーズマンの再批評を数回に分けてアップ。
そしてとうとう今回、ウォーズマン再批評が最終回を迎えました。今回は

ウォーズマンとは何者なのか
という、彼のアイデンティティの最深層に迫っていきます。
はたしてウォーズマンというキャラの根幹は何なのか。それについて、多くの事例と資料をふまえ、深々と考察をいたしました。
そしてありがたいことに、この批評は嶋田先生からも

深い考察ありがとう。
作者が涙してしまいました
という、ありがたいメッセージをいただいております。ご興味わいた方は、ぜひご一読くださいませ。
キン肉マン以外の雑文のご案内
キン肉マン以外でも興味深いコンテンツを探している方はこちら↓なんていかがでしょうか。
趣味に費やす時間が限られている中年社会人。わずかに空いたその時間、可能な限り濃密に楽しみたいというのが正直なところです。
そんな悩みに一石を投じる、オレ流趣味のタイパUP術。ブログ執筆とレトロゲームプレイを例に、どちらも少ない時間で同時に満足度を上げた方法論をご紹介します!
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そしてコミックスは最新刊の91巻が、2026年の1月5日に発売! 私はもう手に入れましたよ。皆さんもお忘れなきよう、お早めのご購入を! それではまた。


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