2世キャラでは圧倒的迫力をもつ、アイドル超人軍のリーダー。パワーだけでない、その蒼白き脳細胞にも注目だ!
出身 | イタリア(d.M.p) |
超人強度 | 138万パワー |
必殺技 | Uスカー・バスター スワロウテイル 大人のジャーマン |
主な戦績 | テリー・ザ・キッド〇 ジェイド〇 キン肉万太郎● ザ・デモリッション● (Bエボリューションズ) |
オーバーボディからの大出世
栄えある2世キャラのトップバッターはスカーフェイスです。彼は新世代超人入れ替え戦が初登場でした。
そのときはなんだか『妖怪人間ベム』みたいな外見をしており、お世辞にもルックスがいいとはいえませんでした。
実際2期生チームで目立っていたのは圧倒的にジェイドであり、当然決勝戦は万太郎VSジェイドだと思っていたものです。
ところがです。ここでゆで先生のお家芸が炸裂するんですねえ。ええ、“オーバーボディ”ですよ(笑)。
知らない人のために説明しますと、ある超人の体に突然亀裂が走ってですね、中から全く以前と違うデザインの超人がでてくるんですね(笑)。これがあるから『キン肉マン』はあなどれません。
ザコキャラかと思っていた超人が、オーバーボディが割れてリニューアルし、そのシリーズの主役になってしまうことも不思議ではないんですよ。
スカーフェイスの一回戦の相手はテリー・ザ・キッドでした。私は一期生のなかでは、万太郎はもちろんのこと、キッドも一回戦を突破すると思っていたんですよ。一応テリーマンの息子ですしね。
でも準決勝でジェイドに負けて、そのカタキを万太郎が撃つと。そんなストーリーを予測していました。
そうしたら妖怪人間ベムがやたらキッドを押しまくっているじゃないですか。あれ…? と思っていたら、そのうち皮膚にピキピキとひびが入って
…もしや…あ~、そういうことかあ! やられたあ!
と、リニューアルしたスカーフェイスの登場ですよ。
しかも妖怪人間から、180度方針転換のイケメン超人に脱皮です。この瞬間、スカーフェイスはこのシリーズの主役に躍り上がったわけです。
その後の彼の快進撃はまさに超ド級でした。
まず万太郎の盟友であるキッドを子ども扱いにし、準決勝では2期生のリーダーだと思われていたジェイドを血祭りです。これによりジェイドは完全に喰われちゃったなあという感じでした。
パワー × 頭脳のかつてないキャラ設定
私はこのスカーフェイスは、2世キャラの中でもキャラ・ルックス面において一番成功したキャラだと思っています。
パワーを前面に押し出した力強いド迫力なファイトスタイルは、かつてのバッファローマンを髣髴とさせ、ジェイドの
強すぎる…
というセリフにも説得力を与えています。
だからといって筋肉バカというわけでもなく、“蒼白き脳細胞”との異名をもつほどのクレバーな面も兼ね備えていました。
というのも、スカーはその圧倒的な攻撃力に加え、相手を翻弄する精神的揺さぶりも得意で、過去の正義超人の技の研究も怠っていません。一つ一つの攻撃に頭脳的理由づけがあるので、かなりの策士超人にみえるわけです。
このクレバーという個性は、スカーフェイスを語る上で大きな意味合いを持っていると思います。
バッファローマン、ネプチューンマン、マンモスマンなど、パワーを中心としたド迫力超人は過去に存在しましたが、お世辞にも彼らは知的とはいえませんでした。
そういった事実をみると、意外にいそうでいなかったんですね、文武両道キャラって。なぜなら通常キャラを設定する場合には
- パワー系
- 技巧系
- 頭脳系
と、その持ち味が独立徹底しているほうが、読者である小学生にとってはわかりやすいからです。
つまりスカーのように“パワー × 頭脳”というキャラ設定は、キャラの個性の焦点が中途半端にボケてしまう危険性があるため、なかなか両立が難しいわけです。
しかしこのスカーフェイスはパワーと頭脳を絶妙なバランスで取り入れた超人として、稀有の存在感をだすことに成功したわけです。
リーダーとしての圧倒的存在感
その証拠に『悪魔種子編』において、アイドル超人軍団の一員として再登場をはたしたとき、彼がそのリーダーで軍団のセンターに仁王立ちすることに、なんの違和感も感じられませんでした。人気ナンバーワンのケビンマスクをもさしおいてです。
それどころか、ケビンとのタッグである『ブラッド・エボリューションズ』でもチームリーダーとしてケビンをひっぱっており、その立ち位置にも違和感はありませんでした。
これはスカーの実力がカリスマ化していったことを意味していると思います。リーダーとして頼れる、圧倒的存在感がなせる業なのです。
こうした点をみても、スカーの“文武両道キャラ”が成功をおさめているといえるでしょう。
バスター系を与えられし傑物
そしてやはり大きいのは『アルティメット・スカー・バスター』というフェイバリットホールドの存在です。
アシュラマンの回でもちらっと書きましたが、キン肉バスターを模したこの技が、彼の魅力を一層引き立てています。『アルティメット・スカー・バスター』といい、『阿修羅バスター』といい、これ一発で試合が決まるという説得力があるんですね。
ただでさえド迫力と知性を兼ね備えた完成度の高いキャラなのに、バスター系必殺技まで与えられたことで、まさに鬼に金棒というキャラに成長することとなったわけです。
汚名返上を期待
そんな彼は、惜しくも悪魔種子編ではアシュラマンのかませ犬になってしまいましたが、これだけ完成されたキャラを、過去のウォーズマンのようにしてしまうのはもったいなさすぎます。なんとか挽回するシーンを期待したいですね。
ただあの“狂乱の仮面”はどうかと…とたんにカッコ悪くなるんですよね、仮面舞踏会の参加者みたいで(笑)。
※今回は純さんの弟さんからリクエストをいただきました。ありがとうございました。
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