皆さんも何となく予想はしていたと思うんですけど、東京オリンピック・パラリンピックが延期となりました。ただ…こういった周期大イベントが延期になるなんて、私の人生において、おそらく初めてなんじゃないかな…しかも周期イベントの中でも頂点のオリンピックが延期ですからね。かなり衝撃的です。
もちろん冷戦時のボイコット等はありましたが、イベント全体で延期というのは記憶にありませんね。でも中止じゃないだけマシなのかな。ここまで構築してきたことが無に帰すというのもなかなか悲しいものです。
ただ新型コロナウィルスの猛威のせいで景気の落ち込みが激しいというのに、これでトドメを刺された感があるのが個人的にはとても嫌で。まあ無理やり開催したとしても、いろいろと規制がかかる、中途半端なイベントになっていた可能性もあったから、これでいいのかもしれませんけどね…。
だから今一番恐れているのは、延期した来年もまだコロナショックが響いていて、結果的にオリンピックそのものが中止となり、日本経済に大打撃を与えるという最悪のシナリオです。ホント、弱り目に祟り目というか、死人に鞭打つというか。それだけは避けたいなと。
こう書いていると、とにかく景気が落ち込むことが私は嫌いなんだな、と気づかされますね(苦笑)。なんでこんなに景気のことが気になるのかなあと自問してみると、おそらくなんですけど、昭和右肩上がり時代とバブル崩壊後の失われた20年時代の切り替わりを、抜群のタイミングで経験しているからなのではないかと思います。
何を言っているかというと、その景気の切り替わりのタイミングでちょうど社会人になった世代だということです。我々の世代は、社会人直前の学生時代までは、好景気を享受していたわけです。まあ親からですけどね。そんな親や活気ある世相を見てきたから、自分たちが社会人になってもそれを享受できるものだと刷り込まれて育ったんですね。
しかし蓋を開けてみたら、社会人になる直前でバブル崩壊ですよ。おかげ様で就職氷河期という苦難も経験させていただきました。そして社会人になっても暗~く、息が詰まるような、閉塞感溢れる景気が延々と続いたわけです。一生懸命探しましたよ、子どもの頃に見ていた華のある社会は一体どこに行ってしまったのだろうと。でも私の側にはありませんでした(笑)。
そんな感じだから、とにかく景気が上がってくれて、少しでも80年代後半のようなイケイケの時代を享受したい願望が根底にあるわけです。そのためにはとにかく景気を落ち込ませてはいけない。景気を左右するイベントは、その是非がどうであれ、やるからには成功してくれないと困る。そんな気持ちなんです。
もちろんここ数年において数値上、緩やかな景気回復状態であったことは認識しています。しかし昔ほど富の再分配ができておらず、実感がわかないという現実も認識しており、「景気が良くてもダメじゃんけ」というツッコミをされると、何も言い返せません。
それでも景気を長期間後退させるのはまっぴらゴメンです。たとえ景気の良さをうまく享受できなかったとしても、景気が悪くなれば今以下の未来しか待っていないからです。
以上は物質的な、金銭的な面での話でしたが、個人的にはそれより社会の明るさというか、活き活きした生活というか、好景気によるそういった精神状態の方が価値が高いです。多少浮かれたような世相くらいの方がいいんじゃないかな、とも思っています。
だからオリンピックはやるならば絶対に大盛り上がりになってもらわないと嫌なんです。もちろん電通が儲けるだけとか、やる意味ないとか、そういった否定論もわかりますし、そうだよね、と共感するところも正直多いです。
でも社会全体が活気づくのならば、一部の利権にも目をつぶっていいのではないかと。損得の比率は場所によって違うだろうけど、全体で見てプラスになればいいと思っています。そして少しでもあの時代に近づければ、もう何でもいいです(苦笑)。
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