このあいだコンビニに行ったら、昔少年ジャンプでマンガを描いていた人の単行本があったので、どんなもんだろと興味をひかれてパラパラとめくってみると、なかなかにアダルティな内容のマンガ(つーかエロマンガ)が目に飛び込んできました。
正直な感想は「あらら…」といった、失望というか、残念というか、とにかくちょっとショックな気分にさせるものでした。昔アイドルだった娘が、落ち目になってヌード写真集を出版したときなどに感じる、「あ~あ、やっちゃった」的な気分と似ています。
そのマンガ家がなぜにエロマンガを描くに至ったかについては、いろいろな理由があるのでしょうが、おそらく
- 少年誌等で開花せず、仕事に困っていた
- 実は収入的にエロマンガのほうがよく、ビジネスライクに移行した
- 作家自身がエロに表現の場を求めてみたかった
こんなところかな、と思います。上に挙げた理由は、1→2→3と数字が大きくなるにつれてポジティブシンキングになっていくのですが、1の理由でやむを得ず描いているのだとすれば、なかなかに辛い選択だったろうなあと、ちょっと同情をしてしまうわけで。最近小沢なつきという元アイドルがAVデビューをしたと話題になっていましたが、これも理由が1と同じニュアンスであるならば、なんとも悲しい現実ではないでしょうか。
ただこのマンガ家といい小沢なつきといい、もし理由が1であると仮定するのであれば、共通しているのは「仕事に困るとエロに走る傾向がある」ということです。このことは裏を返せばそれだけエロというジャンルには需要があるという証明でもあり、多くの仕事場が提供されているという表れでもあるわけです。わかりやすく図にしてみると、
という感じになるでしょうか。
そう考えると、エロというものは人間の物欲のかなり上位に位置づけられているということを再確認させられるわけです。このような商業的位置づけでエロ(マンガ)を提供してきたマンガ家(つまり2を徹底したタイプ)でまず思いつくのが、江川達也です。
確か彼はデビュー作が青年誌で、けっこうエロいマンガを描いていた記憶があります。聞いた話ですと、彼の師匠の本宮ひろ志が「エロは売れるからその路線で行け」と、助言したとかしないとか(ひょっとしたら私の聞き違いかも)。
ただ江川達也のようなタイプはまれだと思うわけです。やはり1の理由が圧倒的に多いんじゃないのかなぁ。やっぱり生きていく、生活していくって大変なことなんですよね。そういや世界最古の職業は売春婦とか、よくいわれているもんなあ。
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