今週のキン肉マン第431話-時間超人の奥の手!!

今週のキン肉マン
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行動でお互いの信頼をつかみとったゼブラとマリキータマン。一度認めた相棒は必ず守る…と誓ったゼブラは、天道羽根抜刀の射程距離までマリキータマンを射出! ドミネーターの右腕を切り裂く!!

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『相棒』次期シーズン決定⁉

 阿吽のコンビネーションで、ドミネーターの右腕に強烈なダメージを与えたエグゾセミサイルズ。思わず救出に入ったエル・カイトですが、

行かせはしない

下で相棒が待っているんでな!

とマリキータマンが捕獲し、両腕をクロスさせたパワーボムの体勢に。

 これを受けたゼブラも落下するドミネーターを同じボムの体勢に捕らえ

このままいくぞ!

と、二人横並びで落下する『エグゾセツインボム』でエル・ドミノスに強烈な追い打ちをかけます。

 いや~いいね。何がいいって、マリキータマンがゼブラの事を“相棒”と呼んだことなんですよ。前回はゼブラがマリキータマンを“相棒”と呼んだ。それを受ける形で、今度はマリキータマンが彼を“相棒”と呼ぶ。

 まさに“相棒のラリー”状態(笑)! 温泉旅館の卓球台で

相棒!

相棒!

相棒!

相棒!

とラケットを振っている二人が見えるようです。

 これを見たテレビ朝日の関係者が、次期『相棒』のキャスティング候補に二人をエントリーしたとかしないとか…しないですけどね(苦笑)。

▲次期キャスティングに大抜擢(笑)?

 それくらい二人の信頼関係マシマシっぷりが心地よいです。次はお互いのフェイバリットが合体したツープラトンを期待してしまいますね。

 この追い打ちはエル・ドミノスにかなりのダメージを与え、二人に対してヘリの中からレッドシューズマンが拡声器でダウンカウントを唱えます。ここでレッドシューズマン、大活躍(笑)。

解禁!史上最大のチート技!

 エル・ドミノス、大ピンチかと思われましたが

ドミネーター
ドミネーター

ガゴガゴ

この程度の傷なら問題ない

エル・カイト
エル・カイト

ああ、オレたち時間超人にとっては…これしきの…傷ならば…

と、意味深なことを口にして立ち上がります。

 そして両者の目が光ったかと思いきや…どんどん塞がっていくドミネーターの右腕の切り傷。今にもちぎれそうだった腕が、元通りに再生されていきます。こ、これって…雷電コンビも使った

肉体時計逆回転ボディクロックバックスピン

では!? と、究極の超人タッグ編を見てきた我々は色めきたつわけです。と同時に

しかし…あれは作品史上最大のチートなんだよな…

と、話のバランスを大きく崩す能力に、一抹の不安も覚えてしまうわけです。

▲作品史上最大のチート技?  ©ゆでたまご

 例えるならば、ドラクエ等のRPGにおいて裏技を使用したことによるレベルの増大、能力の肥大、序盤での伝説の武器所持、といった、ゲーム性を大きく損なうモードなのです。

 それだけに使い方次第では大いに読者をシラけさせてしまうというリスキーな能力。それが時間超人の『肉体時計逆回転』だったんですね。

 もちろんエル・ドミノスは時間超人として登場したので、この危険な能力を所持していることは重々予想できたのですが…それがとうとう解禁です。

 これにはゼブ&マリキの“相棒コンビ”も驚愕。そらそうだわな、初代キン肉マンにおいて、肉体が逆回転するありさまを初めて見たわけですから。

似て非なるチート技?

 そしてこの不思議な能力については、エル・ドミノスが親切にも(笑)すぐに解説してくれます。要点をまとめると

エル・カイト
エル・カイト

オレたちは己の体内時間の速度だけは、わずかに遅らせたり早めたり調整できるのだ

ドミネーター
ドミネーター

つまり体内時計を早めれば、傷の修復も短縮できる。

これがオレたちの強み“超回復”だ!

ということらしいです。これ…雷電コンビのエキゾチック物質を使ったアレとは、仕組みがまるで違いますね。

■雷電コンビ

時間を逆回転させ、ダメージをなかったことにすることで回復

■エル・ドミノス

肉体の体内時計を早めてダメージを治癒することで短時間回復

 それを例えるならば

  • 雷電コンビ…巻き戻し
  • エル・ドミノス…早送り

ということになるでしょうか。

▲結果は同じでもプロセスが真逆

 肉体が回復する、という結果においては同じなのですが、アプローチの仕方やプロセスが真逆であることに気づかされます。これ、個人的にはすごく興味深いんですよね。

設定変更はゆで先生のリベンジ?

 おそらくですが、巻き戻しによる肉体回復は、究タにおいてかなり評判が悪かったのではないかと思います。かくいう私も

これ…ちょっと無敵具合が激しいな…

それを封じない限り、坊っちゃんズは絶対に勝てないよね…?

と、雷電コンビの特殊能力のずるさ加減に辟易したものです。さらにそこに

その能力の原理が“エキゾチック物質”て…

そもそもエキゾチック物質ってなんじゃ?

というような、論理的にイメージが湧きづらい疑問が重なってしまったものだから、チート能力かつその根拠がしっくりこないという、負の足し算状態に陥ってしまったのです。

 そして、残念ながらその計算結果がもたらしたものは

リアリティの喪失

だったのではないのかな、と感じております。

 もちろん『キン肉マン』という作品は、リアリティからかけ離れた斬新なアイデアや設定が楽しい作品です。

 しかしながら、その方向性やさじ加減を間違えると、さすがに

う~~~ん…

となってしまう場合もあるのです。これにね、世界五大厄チームはハマってしまったのではないでしょうか。

 ですので、その反省点を踏まえて、今回の“早送り”設定は生まれたのではないのかな、なんて勘ぐっています。

いや、結局肉体が回復しているんだから、早送りだろうとなんだろうと、エル・ドミノスだってチートじゃない…

というご意見もあるでしょう。たしかにその通りです。ただですね…今回は以下の点で“巻き戻し”設定よりは全然よいのではないのかな、なんて感じているんですよ。それは

体内時間を早めることは、老化と同義である

という弱点が、容易に想像できるからなんです。

 おそらくですが、この力を濫用すれば、彼らの肉体は急激に老化すると思われます。そりゃそうですよね。時間が早く流れているんだから。

 そして一度早めた時間は元には戻せません。彼らは体内時間を遅くすることはできますが、戻すことはできないのです。ちょっと例えを使ってお話ししますね。

 私たちが東京から車で大阪に向かうとします。その距離を人の寿命と仮定すると、東京出発時が生年で、大阪到着時が死亡年となります。

 普通の人は時速40㎞でしか走れません。これ以上スピードも上げられないし、下げることもできません。時間の流れ(スピード)は一定なのです。

 しかしエル・ドミノスは、そのスピードをある程度調節できるわけです。肉体を早く回復させたいのならば、時速80㎞でアクセルを踏み込むことができるのです。

 しかしそれは同時に、大阪に早く着くという結果になります。そしてその状態は、普通の人よりも早く死に近づき、老化も進むことを意味するわけです。これは彼らにとって、大きな弱点となります。

 ですので、彼らはどこかでアクセルを時速20㎞に緩めないと、普通の人と足並みが揃いません。ところがこの場合は、肉体の回復が普通の超人よりもめちゃくちゃ遅くなるのです。これが彼らのもう一つの弱点となるのです。

 この例えを見るだけでも、彼らの能力がかなりの“諸刃の剣”であることがわかります。“超回復”能力は確かにすごいですが、それには大きなリスク(弱点)が伴うわけです。

 そして雷電コンビの時と比べると、その設定において大きな違いがあると思いませんか?

 だって雷電コンビは、車をUターンさせて東京に戻れたわけですから。エル・ドミノスにはそれができないのです。

▲大阪の方スミマセン、他意はないです(汗)

 そう考えると、同じ“肉体回復”能力でも、そこにリスクや制限を設けたことでそのチート性はかなり削られたことになります。

 いや、これ、ゆで先生、かなり考えてきたと思いますね。そして私はこれを見たときに、

どうだ!

今回は時間能力をもっと上手く演出したるで!

という、ゆで先生の強烈な意志というか、設定におけるリベンジ魂を感じてしまったんですよ。

ゆで先生、過去の失点を取り返しに来ている…‼

と、すごく感じますね。

 そんな設定の大転換に加えて

エル・カイト
エル・カイト

そこまで大きな能力はない。

かすかに受け継いだ能力だ

とエル・カイトに言わせることで、

兵士のレベルによって能力に限界がある

という設定をも、暗に示しているんですよ。つまり

なんでもアリにならないように気をつける!

と、チート能力のなんでもアリ化に対して、十重二十重の枷を己に科しているのかな、とすら感じてしまいました。

マリポーサ監督、爆誕

 そんな彼らの能力を見て、リングサイドのケンダマンも

オレが試合前に与えた腹の大ダメージも、今はほぼ塞がっている!

と指摘。ケンダマン、まだおった(笑)! 前回は空気だっただけに、心配していたんだよ! とりあえず息災でよかった(笑)。

 こんなただならぬ状況でも、チームリーダーのゼブラは

フン、何が超回復だ。

それでも傷を負った事実に変わりはない

現に貴様の腕の傷も!

と、先ほどドミネーターが受けた右腕の傷を支点にアームブリーカーで攻撃。回復したての腕はまた裂け、血が噴き出るも、すぐにその傷口は塞がれていきます。

ドミネーター
ドミネーター

たしかに完治まではしていない。

それでも

エル・カイト
エル・カイト

お前らよりは十分有利に闘えるーっ!

と、自分たちの能力に絶対の自信をみせるエル・ドミノス。

 ここでも彼らの能力が万能ではないことを、暗に示していますね。おそらくですが、この“超回復”のスピードも、今後登場する時間超人のレベルによってその早さが違うのかもしれません。

 その優劣で、超人としての序列を演出することも視野に入れているのではないでしょうか。

 さあ、ここからはエグゾセミサイルズの作戦タイムです。

あの能力…地味に厄介だぞ

十分に闘えるレベルまでは短時間で修復できるようだ。

そうなると…

と、次の手立てを思案します。

 このね、二人のボソボソ話の表現もよくてね。ナイショ話って、お互いがそれなりによい関係を築いているからこそできる芸当じゃないですか。

 つまりゼブ&マリキは、それくらい二人で並んでいることが自然になった、ということです。この何気ない描写だけでもニコニコしちゃうんですよね(笑)。

 そして直面した問題に対する回答は、意外なところから飛んできました。

持久戦は得策ではない。

ならば狙うは一撃必殺!

と、リングサイドに鎮座していた色男・マリポーサが口を開きます。腕を組んで沈着に話すその姿は、まさに監督。マリポ監督爆誕の瞬間ですよ(笑)。

 そして監督がエグゾセミサイルズに指示した対策法は…

強力なツープラトンだ。

やれるか?

であり、その指示に従順にうなずくエグゾセミサイルズ。そんな作戦と覚悟を決め、目の前の敵に向き直って次回に続く、です。

 いや~、最後の構図、よいですね。ゼブ&マリキの両並びアップの奥の、一点透視法の線上にマリポ監督、そしてその背後にケンダマン。この4人がチームになったことを証明するシーンに見えて、とても印象深いです。

 ここ数回のお話でゼブ&マリキの信頼感がアップしていたのは重々承知していたのですが、その先にチームとしての成長が描かれるのは予想外でしたねえ。それだけに、最後の一コマはとても感慨深いです。

 そして強烈に感じるのが、このチームの扇の要が、完全にマリポ監督だということ(笑)。歴戦の強者であるゼブ&マリキに向かって

やれるか?

と、眼で語ってますからね。

▲扇の要・マリポ監督(笑)

 そして彼のすごいところは、ポーズをまったくもって崩していないんです。腕組みを一ミリたりともずらさない、完全なる不動心とでもいうのでしょうか。

 それが醸し出す威厳たるや、完全にキャラのレベルが上がっています。安定感、信頼感…大将気質がハンパないんですよ。

 まあもともと彼は初登場時からそのポテンシャルがありましたが、ここ最近の言動で、その個性にさらなる深みを増したと言いましょうか。

 この落ち着きぶりは、もうアタルの域に到達しているんじゃないかな、なんて個人的には思っています。

 さらに彼には“色気”という別角度からの強烈な個性が備わったんですよ。いや、ヤバイですよこれ。実は今、彼はキャラの絶頂期を迎えているのではないかとすら感じています。それくらい“推せ”ますね(笑)。

 以上、エル・ドミノスが時間超人としての個性を披露したこと、それを受けてどうフィニッシュにもっていくかの算段がついたことで、試合は一気にクライマックスへ向かいそうです。

その他気になった点

 その他気になった点は

  • ドミネーターのスティングボールは、ちょうどいいハンドルになってしまった…(苦笑)。
  • バイクに乗ってるみたい…(笑)。
  • 『エグゾセツインボム』は、BHの『4Dキル』の足フックなしバージョンかな?
  • ドミネーターの右腕、プラプラだ…。
  • 眼が光るエル・カイトの、凄まじいウルトラ臭(苦笑)。
  • 超回復をするときの音は“ジュゴジュゴ”。
  • 久々に鉄球顔も見えたケンダマン。
  • 名将・マリポーサという形容が凄まじく似合う(笑)。
  • ただそんなマリポーサの姿に、ボクシングトレーナー・与作の姿が重なって見えたのは秘密です(笑)。
  • ト…トレーナーは冷静だ……(笑)。
  • この試合、ミート君の超能力で勝っちゃったら、暴動が起きるだろうな…(笑)。
  • サッ! ぴょん(笑)。
  • 今、世界で一番腕組みが似合う男・キン肉マンマリポーサ。
  • 完全にマリポーサチームの団員となったエグゾセミサイルズ。
  • テリーファンク、たくさんの思い出をありがとう。

 こんなところでしょうかね。次回は…おそらくエグゾセミサイルズの新ツープラトンがついに炸裂するのではないかと思われます。展開が早ければ次回決着かな?

 今回監督としての地位を確固たるものにした(笑)マリポーサを復習したい方はこちら↓からどうぞ。

 また、超人批評の最新版を読みたい方は、こちらの番外編①もよろしければどうぞ。ケビンマスクを批評するにあたっての、経緯やメイキングについて詳述しております。

 来るべきアニメ化についての、演出における雑感も書いてみました。原作忠実路線と昭和ギャグ路線、どちらがよいのか論争となっております。ご興味ございましたらばこちらもどうぞ。

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コメント

  1. uzuki より:

    今回の超回復、いい落としどころですよね
    ローリスクハイリターンなので猛攻で心を折りやすい
    エルドミは生まれて間もないから次回ツープラトンしかけられたら
    心が折れて負けを認めるかもしれないですね
    その前にエルドミ側のツープラトンを見てみたいけど
    話の流れ的に無しっぽいなあ
    そして刻の神の「時の流れに介入できる力」がどの程度かも気になりますね
    今シリーズのラスボスだろうから雷電コンビレベルかそれ以上の事ができるかもしれないけど
    今回時間能力のチート具合をかなり削っているからそこまでいかないかもしれない
    むむう気になる事が今回も多すぎますね

    • アキラ アキラ より:

      uzukiさん、こんにちは。

      私も今回の超回復能力は、いいところで設定をしたと思います。
      ただ選手のレベルによってチート具合も調節できそうなので、おっしゃる通り刻の神の能力の肥大がやや心配ではありますね。

  2. 並平凡兵衛 より:

    エグゾセミサイルズが勝った後にマリポーサがヘイルマンとのタッグを夢想したりしたら胸アツですな。

    • アキラ アキラ より:

      並平さん、こんにちは。

      ヘイルマン、ギヤマスター、ルナイト…彼らもどこかで復活してくれると嬉しいですよね。

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