キン肉バスターイモータルで見事マグニフィセントに勝利したキン肉マン。これで残るリアル・ディールズ(真の男たち)はバッファローマンただひとり。待ち受けるは、敵の総大将“調和の神”で……。
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管理事務所リング?
雷鳴鳴り響く中、戦場へと歩を進めるバッファローマン。到着したフロアには、3階建てほどの高さの土台がしつらえてある、やや高い位置に設置されたリングが。
う~ん、今までのリングがそれなりにノーマルだっただけに、このギミックが何を意味しているのか…ただリングだけ見るとプレーンなんですよね。
ですので、現時点では落下時に危険が伴うリング、というくらいにしか判断できませんね。それともあの住居みたいな3階建てマンション(笑)に、なにかカラクリがあるのか…。
それともあれかな、バベルの塔を管理する管理人室か何かかな? 各階の様子がモニタリングできるようになっていて、

この事務所で塔内すべての管理ができる!!
みたいな(笑)。
そしてこのリングについて

大層なリングだ。
こんなリングを使うのは…
と、その所有者についておおよその察しがついているような口ぶりのバッファローマン。
まあ消去法で考えれば誰でも察しがつくのですが…。バッファローマン、バベルの塔内の7超神、全部見てるよね…(苦笑)?
そんな疑問を吟味する暇もなく、「クェーッ」という鳴き声と共に壁をぶち破って塔内に現れた怪鳥と調和の神。あれ…? 外にいたの? 調和の神。下の事務所でリモートワークしながら待機していたんじゃないんだ(笑)。
超神の体躯と試合の位置づけ
そして怪鳥から浮遊感たっぷりにリングに降りる調和の神。このゆとりがまた大物感を演出していますね。そう、そこに焦りは微塵も見られません。それどころか

心から歓迎しようぞ
と扇子を手にし、おじゃる口調を思わせる貴族臭をプンプンとにおわせます(笑)。
そしてバッファローマンの眼前に降り立ち、彼の胸の前でその扇子をオープン。まず感じたのが

…あれ?
デカいな、調和の神…!!
でした。あの巨躯を誇るバッファローマンが見上げていますからね。ストロング・ザ・武道と悪魔将軍の体格差ほどではないですけど、あれを思い出す構図ではあります。
これ…ゆで先生、あえてこの体格差を演出していますかね…? というのも、今回の闘いにおけるバッファローマンの命題が

神をも超える新たな力を手に入れろ
であることを考えると、この試合は第二の“ストロング・ザ・武道vs悪魔将軍”という位置づけだともとれます。
つまり武道(ザ・マン)と双璧をなす調和の神が相手であり、その体格差もあの試合と同等であれば、仮にバッファローマンが調和の神を討ち果たした際には、その業績が悪魔将軍のそれと限りなく近しい、という分かりやすい比較ができます。
それはつまり誰の目から見ても

神をも超える新たな力を手に入れろ
の達成がなったことが明らかになり、納得感が大きく得られると思うんですよね。
そんなわけで、この体格差はその納得感のための演出なのではないかと感じるわけです。
ツンデレ? 調和の神
そしてここからは調和の神とバッファローマンとのフリートーク。まずはバッファローマンが

オレの名前を知っているとは、さては“滅ぼす”なんて言いながら、実は興味津々だな?
とふっかけます。このファーストコンタクト、いいですねぇ~(笑)。

お前、ホントはオレのこと好きっしょ?
と、自信たっぷりに女子にかます学校一のイケメンが見えましたよ(笑)。
しかしここで調和の神は

そ、そんなことあるわけないじゃない!
ば、バカじゃないの!?
と、しどろもどろにあせる女子にはならずに(笑)

まあね。
ただどこまで抵抗できるのかな、なんていう視点でね
と冷静に返しちゃいます。いうなれば

好きというよりは、どこまでアンタがバカなのかな、という点では興味が尽きないわ
と皮肉たっぷりに返す女子ですね(笑)。
さらに調和の神は

お前らがどこまでできるか、その興味を満たすためにバベルの塔を開けてやったわけよ

つまりあえてザ・マンと邪悪神のシナリオにのってやったってわけ
と、余裕しゃくしゃくで言葉を付け加え、会話のペースを自分の方へ手繰り寄せようとします。これはまさに

私がアンタのこと見てるってウワサを流したのは、それでアンタがどのくらい舞い上がるか見物してやろうと思ったのよ

つまり少しでも脈があれば声をかけてくるという、アンタの性格にのってやったってわけ
といったところでしょうか(笑)。

頼もしき猛牛
この調和の神の話術に対し、なんとバッファローマンは一歩も引かずに言葉を返します。

すべて読み切っているってことは、それはアンタのシナリオ通りでもあるんじゃねぇのかい?
お、お、お~~~っ、バッファローマン、賢いじゃないか! いや、ホント

頭いいな!
と思っちゃいましたから。
いや~、最近のバッファローマンは相手の心理を読み取るのが上手いというか、相手をうまく転がすのが得意というか、ひじょうにクレバーです。
直近でもマグニフィセントにビビるスグルを掌で転がして、うまく対戦まで導きましたからね。その管理能力がすごいです。

そう感じていたら、調和の神も

存外聡いな
と、まったく同じ感想を口にしていました(笑)。
ただ彼としては予想外に失ったものも多く、その代わり得たものもあると言い

さてお前はどちらか
と、挑発を加味した言動で相手を揺さぶります。う~ん、こちらも一歩も引かないなあ。
しかしバッファローマンはこれに対しても

ザ・マンと同等の力を持つお前と相対するのは逆に好都合

師を超えろ、という指令を受けた身としてお前はうってつけ!
と、ポジティブなモチベーションでまったく相手に飲まれません。それどころか

いやいや、夢見てるんじゃないよ。寝言だよ、それ
と辛辣に返す調和の神に、パンチを一閃です。
もちろんこれはキャッチされますが、いや~こうなるともう頼もしさしかないな、バッファローマン! これ将軍サマからかけられたハッパが相当効いているな。
足りないフラグとは
ただここで調和の神は、気になることを口にします。

少なくとも今のお前では私を倒せない

決定的に足りないことがある

それが何か理解できるかどうかが、お前の今後の分かれ目となるだろう
え~なんだろ、この意味深な発言。この言葉を真に受けると、バッファローマンには調和の神を倒す必要条件がそろっていない、つまりフラグが立っていないことになります。
その成立していないフラグとは何なのか。『ドラクエⅢ』でいうところの、“ひかりのたま”のようなアイテムなのか。
それとも彼と闘うレベルが、純粋に足りていないのか。はたまたある事象に対する考え方が未熟なのか。いや~、範囲が広すぎてまだまだ特定できないですねぇ。
でも裏を返せば

それに気づけば勝機はある!
ということですので、ここはぜひとも試合中にそれに気づき、会得しなければならないものならば、会得してほしいですね。さらに

今後の分かれ目となる
という点も注目したいです。それこそ彼がもう一段階上の進化を遂げるためには、この分かれ道は是が非でも正しい方を選ばねばなりません。ここは注目点ですね。
その名はザ・ワン!
ネーミングショック!
そして調和の神はおもむろに身にまとっていたフードに手をかけ、とうとうその正体を御開帳です。
調和の神の存在が公になったのがおよそ3年前の2020年4月のこと。いや~ずいぶんと長い間フードを被ってたねぇ(笑)。
そしてドキドキしながらめくったページの先には…

い、い、イカちぃ~~~
という感じの、鎧武者風超神がおわしました。そして全読者に向かって

我は天界にて“調和の神”と呼ばれし存在

地上に降りて得た超神名はザ・ワン!
と、その超神名を大発表です。
おお~~~っ、ザ・ワンかあ! これまたうまいネーミングだなあ!
天上界でザ・マンと双璧をなしているキャラだけに、名前も語感を同じくし、韻を踏むことで、見事にザ・マンと肩を並べることに成功していますね。
しかも“ワン”という代名詞に、何を挿入してもいいという自由度。それは“絶対者”なのか、“統べる者”なのか、はたまた“愚か者”なのか。
要はその時の彼を取り巻くストーリーによって、その意味は変化するわけです。できれば超人にとっての“迫害者”ではなく、“教導者”となってほしいんですけどね。
そんな連想がパパパっと脳内を駆け巡りましたよ。それくらいこのネーミングは見事です。
前回の新キン肉バスターである『キン肉バスターイモータル』のネーミングセンスにも舌を巻きましたが、二週続けてネーミングで舌を巻くことになるとは…素晴らしい。いやホント、素晴らしい。
ビジュアルショック!
そして…! つまびらかになったそのフォルムにも注目していきましょうか。というか、ぱっと見で2点、特徴的なところがありますよね。
- 頭から伸びる二本の角
- ベルトのバックルのデザイン
この二つがとても気になりました。
1はもうね…ずばり、バッファローマンのロングホーンを彷彿とさせますよね。つまりザ・マンが言っていた

ヤツの相手をバッファローマンがすることが大問題だ
という点と大きな相関性があると感じるんですよ。
早い話がザ・ワン、

完全にバッファロー一族と何か関連があるでしょ…
と勘繰られてしまう、ということです(笑)。
先の闘いでもカメハメの一族が出てきてしまったから、ここでバッファロー一族が出てきてしまうと、祖先探訪ネタの連チャン感は否めません。
しかし過去キン肉族に負けないくらいの繁栄を誇ったバッファロー一族の秘密が披露されるというのならば、やっぱりウェルカムになっちゃうんですよね。そんな体になってしまいました(苦笑)。
そして2ですよ。このベルトのバックルのデザイン…これサタン様のマークじゃないですか? というか、フォルム全体やイカつい鎧姿を見た瞬間、私は

調和の神、ちょっとサタン様入ってない!?
と直感してしまいました。
全体的にホラ、いろいろと似てません? 胸にかかった分厚い鎧はそのまんまだし、手甲から出る鋭利なトゲのデザインも、サタン様の炎のような腕を彷彿とさせます…あれ? 私だけ(苦笑)? たしかに将軍サマチックな雰囲気もあるけどさ…(笑)。
まあ全体フォルムは私の考えすぎもあるとして、ベルトのバックルはちょっと…気になって仕方ないです。
というのも私、前回の感想において、ザ・マンの懸念点について以下の様な予想をしていたからなんですよ。
- 実力が桁違いに離れている
- 戦闘スキルの相性がとてつもなく悪い
- 過去(もしくは先祖)の因縁に分が悪い何かがある
- 実は調和の神はサタン様である(笑)
いかがですか。この予想の4が、現実味を帯びてきたような感じがしちゃったんですよ。ふざけて書いた一文なのに(笑)。
そんなわけで、今後私はザ・ワンの頭の角と、ベルトのサタンデザインバックルに注目して試合を見ていきたいと思います(笑)。
警戒するザ・マン
そして煌めく稲光の中、人差し指を天に向かって立てた威風堂々たるポーズに、彼の自分に対する絶対の自信を感じることができます。これを見たザ・マンは何を思ったんでしょうかね。
モニター越しにザ・ワンを見る彼の頬に、一筋の汗が流れているんですよ。珍しくないですか? ザ・マンが汗を流すなんて。
逆に言えば、それくらいザ・ワンのたたずまいに大きな警戒心を持っている、ともとれるわけです。
そしてそんな裏話はまったく知らないバッファローマンは、恐れることなく最強の超神を睨みつけながら、リング上で相対するんですね。
いやはや、怖いもの知らずとはこういうことをいうのかな、なんて思ってしまいましたよ(苦笑)。
その他気になった点
その他気になった点は
- 突然の雷鳴ですが、バベルの塔周辺で観戦している観客は大丈夫なのかな?
- 実況ヘリに落雷するのではないかと、吉貝アナが少し心配(笑)。
- 人差し指で鼻を擦る、往年のいたずら坊主ムーブを見せるバッファローマン(笑)。
- カッコよく人差し指を天に向けたザ・ワンと比べると、この“人差し指ポーズ前哨戦”ではバッファローマン完敗(笑)。
- 壁を突き破る怪鳥。ちゃんとした出入口、ないのかな?
- 壁の修理の手配、誰がやるんだろう(笑)?
- 調和の神は今までどこにいたのかな? 外だとけっこう目立つと思うんだけど…
- ホバリング機能がある超神たちのフード。
- ボッボッボッの後に、どうしても“ハトポッポ”が思い浮かんでしまう…(苦笑)。
- ザ・ワンの扇子をグイーッと振り払うバッファローマン、カッコいい。
- 「邪魔だぜ…」みたいな。
- 思考回路がスーパーポジティブなバッファローマン。
- 超神の持つアイテムは、必ず壁に突き刺すのがルール(笑)。
- 「ボ~~~ッ!」はダメです、ザ・ワンさん。威厳が…(笑)。
- フードを取り払っても、顔のディティールはまだよくわからないザ・ワンさん。
- とてもカッコいいんですが、同時にオーバーボディ臭さもプンプンします。
- 頭の中を占拠しようとするオードリー春日さんの除去に、少々時間が必要です(笑)。
- どうか次回からザ・ワンが語尾に「○○だワン!」とつけ始めませんように(笑)。
- その瞬間、最強神が獅子丸になっちゃう(笑)。
- 首を痛める角度に設置された超人墓場のモニター(笑)。
- ご主人様を運んだあと、バベルの塔の最上階でおとなしく待つ怪鳥。ヤツにもあの景色が見えている!?
- 「バッファローマン、カピラリアのピースいつまで携帯するの?」という日本全国からの問い合わせが殺到中(笑)。
- あまり落雷の影響を受けていない観客席(笑)。
- 最後のコマのバッファローマン、往年のヴァンダレイ・シウバみたいだ。
こんなところでしょうか。そして3/17にコミックス最新刊81巻が発売されます! 加えて『キン肉マンジャンプVol.4』も同時発売! 楽しみにして待ちましょう! ではまた。



コメント
>とてもカッコいいんですが、同時にオーバーボディ臭さもプンプンします。
絶対オーバーボディですよね
自分サタン様やバッファローマンとの相似性より先に
「あ、これオーバーボディだ」って思っちゃいましたし
普通なら激戦からのとどめ、と見せかけて中身が現れるなんだろうけど
展開がスピーディ+すでに先の展開の前振りも見せているから
次回いきなりハリケーンミキサー⇒ボディにヒビ⇒中身御開帳⇒バッファも想定済み
な流れもありそう
uzukiさん、こんにちは。
私もオーバーボディだと思うんですけどねー。あのガチガチの体だと、レスリングの描写が大変なんじゃないかな、という作画面でのデメリットも考えちゃいます。
更新ありがとうございます
豪快に壁を破っての登場でしたが、最後の方で鳥が塔の天辺に止まり、その下に空けた穴が見えるシーンがあります
つまりあそこは最上階かつ吹き抜けだったので、壁を破る必要は特に無かったと思われます
バッファローマンが抱える問題ですが、彼は過去にサタンの力を借りて1000万パワーになった事から、「サタンに直接関わった事」と「超人強度を永続的に上げている事」が問題視されていると考えました
サタンがマンの持つカピラリアの欠片を狙ったのもワンに唆されて行った事だったので、サタンが絡んでくるのはありそうな展開だと思っています
( 雨)さん、こんにちは。
ホントに、もう少し穏やかな登場できなかったのかな、なんて感じてしまいますよね(笑)。
バッファローマンの問題については、おっしゃるような点は大きなポイントかもしれませんね。エネルギー総量問題が出ている以上、彼のパワーが増え続ける体質は、大きな問題点であると思います。
ついにご開帳となった調和の神ことザ・ワンちゃんの御姿!
正直言って「微妙〜…」と個人的には思いました(苦笑)
名前は秀逸なのに
あの角と、あと鎧の光沢が絶妙に弱さを醸し出している感じがして
(ちなみに角消すだけで結構印象変わりました)
いっそ脱いで戦って欲しいと思ってしまいました(苦笑)
牛さんは、ワンちゃんの見立てでは「クソ力の第3段階が使えないから勝てない」ってことなんでしょうかね?
確かにそんな気もしますが…
どうなんじゃろか
ターキーさん、こんにちは。
ワンちゃん(笑)、名前秀逸ですよね~。フォルムはたしかにゴツゴツしたイカつさに凄味を頼ってしまっている、とも思いますね。
なんとなくオーバーボディな感じがするので、一度脱皮するんじゃないですかね。
牛さんの足りない何かが「第三段階のクソ力」だとすると、試合中に開眼してもらうしかないですね…
あのリング、まさか調和の神が優位になるような細工はしないと思いますが…。仮にも下天の神々のラスボスですからね。
悪魔将軍のエールはガンマン戦の大逆転に始まり精神的な強さを生んでいますね。
調和の神のデザインどうなるんだろうと思ってましたが中々ザマンに並ぶ強さを醸し出していますね。
調和の神がサタン、だったらどんでん返しですね(笑)あのベルトについて上位の神がつけられるもので神になりたいサタンは真似ているのかな?と思ったりもしました。
MKさん、こんにちは。
将軍サマのエールによるモチベーションの持続力、すごいですよね(笑)。まさにやる気にさせる魔法の一言です。
調和の神≒サタン説はかなりネタですが、当たらずも遠からず、だったりして(笑)。
ベルトのデザインが発心の鎧的な意味があるというのは、面白いアイデアですね。素晴らしい。
このネーミングは本当にうまいと思いました。ザ・マンと韻を踏んで、対をなす存在であることを強調しています。実は私、ザ・マンと対をなす存在であるからこそ、実は女神でザ・ウーマンでないかと想像していたんですよ。でもキン肉マン世界は本当に徹頭徹尾男の世界であることが今回で証明されましたね。女を見たければ「キン肉マンレディー」を読めといわれているようです(笑)
たけさん、こんにちは。
ネーミング、うまいですよねぇ~。神の世界における両雄、というイメージを出すのは、これしかないのでは…と思うくらいに秀逸です。
超神女神説も斬新ですね! でもゆで先生はそこは一線引いている感じですね。スピンオフや外伝系だったらフィオナみたいにチャレンジするのでしょうけど…