サンシャインの死を悼むアシュラマンに対し、便利な道具をなくした程度の感覚で共感の意を示したバーザーカー。あまりに違いすぎる感覚に、アシュラマンは怒りの鉄拳制裁をぶちかます!!
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データ収集タイム
誇り高き相棒を“道具”扱いされ、憤怒の鉄拳×3をバーザーカーに食らわせたアシュラマン。それを受けバーザーカーは
3つも拳があると便利だな。どれを弾くか迷っている間にくらってしまった
と、なかなかに悠長なことを口にします。
そんなことはお構いなしに、アシュラマンはそのまま『阿修羅六道蓮華』を繰り出し、バーザーカーをサンドバッグ状態に。
そんなイケイケのアシュラマンを見て
ステキ~!
アシュラマン~!!
と喝采を送りたいのですが、今まで様々なパターンを見てきた我々は
これは…お調子にのりすぎてダメなパターンだそ…
と、ザワザワとくる不安を隠しきれません(苦笑)。
そして劣勢のバーザーカーは
この技を受けてみたかった。
特徴である6つの拳の威力がどれほどのものか
と、あえて攻撃を食らっている、という余裕を見せます。やはり…プリンスの攻勢は、相手に導かれてのもののようです。
それはある意味相手の力量を見るための“確認作業”であり、つまりはバーザーカーの“データ収集ターン”なわけです。
プリンス立場逆転?
そしてさらにバーザーカーは
あの便利屋の大男を失ったお前が、はたしでどこまでやれるのか
と、今現在禁句となっている“サンシャイン=道具”という発言を再度口にし、その上から目線を伴ってアシュラマンを煽り立てます。
う~んこの試合、序盤はナチュラル、そして中盤からはバーザーカーと、アシュラマンはずっと煽られ、イジられているなあ。
キャラクター的に高いステイタスを維持していた彼が、ここまでイジられまくっているのは珍しいかもしれません。
どちらかというと、イジる方でしたもんね、彼(苦笑)。
おまえたちに名誉なんてもんがあったのか!?
という伝説的蔑みを筆頭に、毒舌人生を歩んできましたからね(笑)。
それだけに今回の試合はその立場がまるで逆転してしまったようで、失礼ながら
便利屋の大男だと?
その言葉、とりけせーっ
とプリンスが叫んでしまうのではないかと、少々ヒヤヒヤしています(苦笑)。
そんな心配の代わりに、アシュラマンが表現したのが“例のパワー”です。そう、体が発光することで可視化される、エクストラパワーです。
この場合はサンシャインを失った怒りと、二人の友情が融合したようなパワーとなるのでしょうか。首相撲からの強烈なヒザ蹴りをビシバシと決めていきます。
しかし冷静に一瞬の隙を見つけたバーザーカーは、その体勢を解いて強烈なローリング・ソバットでその流れにピリオドをうちます。
ドフドフ、なるほど、仲間のことが念頭に浮かぶとパワーが上がる超人の力…
これが頑固一徹な慈悲の神をも変えた力というわけか
と、冷静な超人の“データ収集”は続いているようです。
見え隠れするジャスティスマン戦の影
この展開…アシュラマンが完敗を喫した、ジャスティスマン戦にちょっと似ていませんかね…? あの時はアシュラマンの特性を、ジャスティスマンが一つ一つ理詰めで潰していき、ほぼ完封した試合でした。
要は“相手の個性や力量を冷静にスキャニングして相手を追いつめていく”という試合展開なんですよ。ジャスティスマンよりバーザーカーの方が、やり方がやや大雑把ですけどね。
実際問題、ビッグブーツで鼻血を噴き出されるという、見た目にも不格好な辱めを受けた後、アシュラマンは
- 連撃竜巻地獄
- ダブル波羅密多ラリアット
という得意技を初見であっさりと攻略され、逆に多大なダメージを負っています。
連撃竜巻地獄では、アシュラマンの出した3つの竜巻を超スピードでかいくぐるという、常軌を逸したムーブをバーザーカーは披露。
竜巻地獄をかわす、という部分は、ジャスティスマンが同系統の技である『タービンストーム』でそれに打ち勝ったことを思い出させます。
バーザーカーの場合は俊敏な動きで相手を翻弄し、結果己が出した竜巻に己が舞い上げられるという、なんとも屈辱的なお仕置きを行っての攻略でした。
こんな楽しいアトラクション、己自身でも楽しめ
というセリフが、超神としての余裕を強烈に表現しています。
そして舞い上がるアシュラマンを、額の装飾を口ばしのように変形させた“ベルセルクビーク”を使った『バーザーカーブレード』で叩きつけます。
ダブルの波羅蜜多ラリアットに対しては、
見せてみろ
超人の進化とやらが本当に神に通じるか
と、またもや相手の力量を図るような余裕ある言葉を口にした後、あっさりとアシュラマンの6本腕を受け止めてしまいます。
この腕の止め方が、またしてもジャスティスマン戦を彷彿とさせるのですよ。
そして6本腕をしっかりと交差状態で受け止めたバーザーカーは、天高く飛び上がって反転し、腕を極めたまま相手を逆落としにする『超人殲滅落とし』を強烈に決めて次回に続く、となります。
この両腕を交差した状態で相手を投げ固める様も、ジャスティスマンの『ジャッジメントクラッシュ』そのものです。
これは技のビジュアル面においても
こりゃあ、ジャスティスマン戦のリプレイだよ
という印象を強烈に感じましたね。
ゆで先生からのプレゼント?
こうなると、ゆで先生は意識してこのような表現をしているのかどうか、という点がとても気になります。
もしそうなのだとしたら、ゆで先生はこの試合を、アシュラマンにとってのジャスティスマン戦のリベンジ戦に位置づけた、といえそうです。
それは裏を返せば
アシュラマン、汚名を返上するチャンスだよ
ということになり、もしこれにアシュラマンが勝利できれば、自身のシングル初勝利をこれ以上ないシチュエーションで勝ち取ることができるわけです。
そしてその流れが正だとすると、ここまでお膳立てされたアシュラマンの勝利はかたい、と言い換えることもできるのではないでしょうか。
ですので、とんでもないダメージを食らった衝撃の引きとなりましたが、まだ『阿修羅バスター』も出ていないし、まだまだ勝負はわからないでしょう。
そして完封されたジャスティスマン戦で学んだことを活かすことでバーザーカーを攻略出来たら、とても熱い展開ですよね。
その他気になった点
その他気になった点は
- ソバット直後のバーザーカーの構えは、ちょっと『北斗の拳』っぽい。
- “頑固一徹”と、ザ・マンをさらりとディスるバーザーカー(笑)。
- バーザーカーのビッグブーツは、蝶野の『ケンカキック』だな。
- そのやられっぷりが少しカッコ悪いアシュラマン。
- 鼻血が噴き出すという表現は、実は意外と少ないかも…?
- 連撃の竜巻が、皮肉にもサンシャインの形見の残砂を掃除しちゃってる…(苦笑)。
- バーザーカーにとって『連撃竜巻地獄』は、ただの『SASUKE』か(笑)。
- だから「楽しいアトラクション」なのかな?
- 鼻血、自身の技の餌食と、恥ずかしい試練が続くプリンス。
- “ベルセルクビーク”に変形後のバーザーカーはガッチャマン(笑)。
- 今回のバーザーカーの黒目出現は3コマ。増えてる。
- 『超人殲滅落とし』はザ・マンの『千兵殲滅落とし』に名前が似ている。
- 今回のアシュラマンは、情けなさを一度見せるターンかな…。
こんなところですかね。
おめでとうございます!
皆様ご存知だとは思いますが、なんと今回の388話は、ジャンプで連載していたシーズン1の連載回数387話を超えた、記念すべき回でした。
子どもの頃、毎週のように楽しみにしていた『キン肉マン』。それが最終回を迎えたときは
長かったキン肉マンの連載も、とうとう最終回か…
と、感慨にふけったものです。そして全387話を
長かったなあ…
としみじみと思い、印象深い名シーンを脳内で走馬灯のように駆け巡らせました。
それくらいシーズン1は長く感じられたのですが、いざシーズン2がこれを超えると知ると
えっ!? もう?
てな感じで、あまり長いと感じられないのが実際のところです。
これは大人と子どもの時間感覚の差もあると思うのですが、おそらく『キン肉マン』が週1回楽しめる感覚に慣れきり、生活の一部と化したから、ともいえるでしょう。
つまり我々は知らず知らずのうちになんとも贅沢な体になっていたんですね(笑)。
そしてそれは、毎回のようにクオリティの高い作品を創っていただける嶋田先生、中井先生のご尽力ありきなわけです。
ですので、今回の記録についてはお祝いをするとともに、両先生への感謝を再確認する機会にしたいとも思います。いつも本当にありがとうございます。
また、両先生の健康と連載の継続、そして益々の発展を心から願っております。それではまた。
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コメント
バーザーカーの方が現時点ではダメージ量やスタミナの消費量は少ないでしょうから、プリンスの方が不利なんですよねぇ…
ナチュラルに固執しすぎたが故なんでしょうけど
…ああ、そういう展開になるよう前半はバーザーカーの出番控えめだったのか
ターキーさん、こんにちは。
現状では完全にプリンスが不利ですよね。ただ序盤は不利な方が、勝率が高いような気もします。
ジャスティスマン戦で露呈した未熟な部分をオンタイムで修正していけば、なんとかなるのではないでしょうか…と期待しております。
ジャスティスマンを彷彿させるというのは同感です。バーザーカーは派手さはないものの冷静な判断力、高い攻撃力と防御力でまともに戦っても勝てないと思わせますからね。
展開としてはアシュラが煽られて覚醒しサンシャインとサムソンの腕を生やしてクアドラプルバスターあたりで勝利するんじゃないかと思っていますが、バーザーカーを1回で退場させてしまうのは惜しい気もします。
式部省さん、こんにちは。
サンシャインとサムソンの腕が生えてくる、というのはかなり胸熱ですね!ただその前に自身の黄金の腕がまた取れる、という痛手を被りますが…あれ痛々しいんですよね…
更新ありがとうございます
あれだけ言われたら誰だって熱くなってしまいますが、流石にアシュラマンは飛ばし過ぎだと感じました
ここにサンシャインがいたらまた制止してくれるのでしょうね…
個人的にはサムソン+サンシャインで腕が6本揃うので、慣例の腕差し替えはあると思っています
そこでの大逆転を祈っています
( 雨)さん、こんにちは。
プリンス、なかなかお坊ちゃま的な激高クセがとれませんね(苦笑)。ここは幻でまたサンシャインに諫めてもらうしかないかも、ですね。悪魔霊術とかで(笑)。
バーザーカーなのに嘴…? >ベルセルクビーク
それはそれとして
バーザーカーは終始戦いを楽しんでいる風に見えますね
自制というより享楽とか愉悦の神が似合いそうなほどに
だからこそアシュラが冷静になれないのでしょうが
そしてそれでいてちゃんと超人を試しているようにも見えて
中々に癖のあるキャラになってきている気がします
お話的にアシュラの負けはないように思いますが
問題はどうやって勝たせるか、ですよね
サンシャインなしでどうやって己を律していくか
アレ?だから相手が自制の神なのかな?
uzukiさん、こんにちは。
仰る通り、享楽の神、愉悦の神というネーミングが似合いますね! うまい例えだと思います。
>アレ?だから相手が自制の神なのかな?
ある方が仰っていたのですが、バーザーカーの“自制”って、相手を“自制”させる意味なのかな、なんて(笑)。それもうまい解釈だと思いました(笑)。