今週のキン肉マン第386話-はぐれ悪魔の決断!!

今週のキン肉マン
スポンサーリンク

強力な連携を見せるモデスティーズに対し、分断を狙いつつナチュラルに的を絞ったはぐれ悪魔コンビ。ナチュラルの隙を突き「呪いのローラー」に投げ込むが、まさかのブリッジで阻止されて…⁉

【注意】
この記事には
作品の感想が記載されています。
場合によっては
意としないネタバレとなりうるため、
読み進める場合には
十分ご注意ください。
また、著作権保護の見地から
この記事をご覧いただく前に
①Webサービス版
②紙媒体の購入
等でオリジナルの作品を読み終えてから
以下の記事を読み進めることを
お勧めいたします。

われらが参謀、死角なし!

 『呪いのローラー』をすんでのところでナチュラルに防御されてしまった、われらが参謀・サンシャイン。さぞかし落胆しているかと思いきや

お前はこの技の全貌をわかっていないーっ!

と、自信満々の表情。

 え…? この先に何かあるの? 今までの参謀だったら、このままズルズルとやられちゃうのに(失礼)…!!

 おそらく読者のほとんど全員がそう思っていた(これも失礼)だけに、参謀のこの“したり顔”には期待しかありません。

 そしてその答えは…なんとローラーの90度回転! これにより横型だったローラーが、縦型に変化です。うわ~お、そんな可変ギミックをこさえているなんて!

 以前参謀はジェロニモに敗北した際、その敗因であった胸のキーパーツ部分を『呪いのローラー』にすることで、弱点補強をしていました。

 そして今回、彼はその補強にさらなる補強を加えていたわけです。なんという向上心。なんというたゆまぬ努力。

 あのサンシャインが、我らの見えないところでこのような自己研鑽をしていたのです。ただ口の悪い、浪花節の悪魔ではないんですよ、彼は。そして

呪いのローテーションローラー!!

と叫んだこの変化球により、ナチュラルの手がローラーに吸い込まれていきます。

横型が縦型に変わって、間口が逆に狭くなったのになぜ⁉

というほのかなツッコミが頭をよぎりますが(苦笑)、そんなこたあど~でもいいんです。ビックリギミックを披露したから、驚いてつい手が巻き込まれちゃうんです(笑)! そして

これで終わりだーっ!

という、参謀の意気揚々とした叫びとともに巻き込まれたナチュラルは(笑)、またもや体中のシールドで自身を緊急防御。できうる対策を施し、ローラーに突入していきます。

 そのおかげか、かなりのダメージは食らったものの

何が終わりだ。

盾が数枚…砕けた程度

という自己申告で復帰。

 しかしハアハアとキャノンボーラー並みに息切れ(笑)しているので、これが強がりであることは容易に想像ができます。

掟破りの超神

 そんな劣勢感がでてきたナチュラルを救ったのが、控えていたバーザーカー。

ナチュラルーッ!

と右手を掲げてリングインし、その声に反応したナチュラルが、バーザーカーの右腕に絡みつきます。

 そしてナチュラルが“ダマ”となったバーザーカーの右腕を強烈に打ちつける『モデスティーズ グリードボンバー』で、われらが参謀を吹っ飛ばすことに成功。

 …あれ? これって…『キャノンボール』ですよね? 腕に丸まった相棒をジョイントさせて殴りつける点がまったく同じです。まさしく超神版『キャノンボール』!

 これは偶然なのか、それとも超神側の挑発なのか。そんな謎かけを熟考する暇もなく、浮き上がった参謀はナチュラルのフェイバリットである『ナチュラルボーンクラッシュ』の体勢に捕らえられます。

 恩師・サタンクロスを失った技に相棒が捕らえられ、プリンスは救出に入ろうとするも、それをムンズと阻止するバーザーカー。

 ここで個人的に想像してしまったのが、

バーザーカーもプリンスをロメロスペシャルのような体勢に捕えて、参謀と空中激突させるのでは…!!

という、掟破りの『地獄のコンビネーションPart1』が披露されるのでは…! というものです。

 ほら、ナチュラルの『ナチュラルボーンクラッシュ』って、体勢的に似ているじゃないですか。超神版『キャノンボール』が出た直後だけに、そんな想像がピピピ…と走ってしまいました(笑)。

参謀の自己犠牲提案

 それは杞憂に終わったのですが、参謀のピンチは変わりありません。そしてナチュラルのフェイバリットはまともに決まってしまいます。

 今回は砂をクッションにするような機転も行われず、かなりのピンチに陥ったわれらが参謀。口からまたもや血を吐き、そのダメージが尋常でないことを教えてくれます。

 そしてナチュラルはダウンした参謀を足蹴にしながら

何が悪魔超人か。

超人とはそもそも失敗作

うぬらのような好戦的な輩はとくにそう。

真なるこの世の安寧のために不要な存在

と、その存在意義を全否定します。そしてトドメのギロチンドロップを狙うも、ここはバーザーカーの手から逃れたプリンスが、『阿修羅魚雷』でなんとかカット。ナチュラルを吹っ飛ばします。

大丈夫か、サンシャイン!

コーナーで休め!

というプリンスのねぎらいに対し、

大丈夫じゃねぇなぁ

と顔を歪ませる参謀。なんたる弱気。返しが正直すぎます(苦笑)。さらには

残念ながら、どうやらオレはここまでだ…

だがあとひとつ、まだやれることがある

わかるだろ、オレとお前の最後の一手…とっておきの技で

オレごと

と自己犠牲を志願し、その命と引き換えにナチュラルを道連れにすることを提案します。

 やはり…われらが参謀は、散ってしまう運命なのか。あんなにクールかつクレバーな采配で我々をシビれさせたのは、この不幸な結末をよりドラマティックにするためだったのか。

 そして彼が口にした

オレごと

は、おそらく橋本真也&小川直也のツープラトンである『オレごと刈れ』のオマージュだと思われます。

 これは橋本が犠牲になる小川の大外刈りでした。要は“オレが敵を抑えておくから、オレと一緒にトドメを刺せ!”と言っているわけです。

 ですので、はぐれ悪魔超人コンビの言う“とっておきの技”がいかに強力で、技の掛け手にも大きな負担を強いるくらいの激しいものであるかが、ここから想像できるわけです。

はぐれ悪魔超人コンビの絆

 実際の話、参謀の提案を聞いたプリンスは

な…何を言うか⁉

今あんな技を出せばお前は…

と、即答で参謀の身体を気遣っていますからね。

 そしてその気遣いに、プリンスの優しさが垣間見られます。“悪魔らしくない”とも言えるのですが、これが『宇宙超人タッグトーナメント』以降に得たプリンスのキャリアであり、また成長なのでしょう。

 ですので、もし彼がここで

よく言った、サンシャイン!

それでこそ悪魔よ!!

と返したとしたら

え…?

と、ドン引きする読者もおそらく多いと思います。

 その反応は、はぐれ悪魔超人コンビの絆というものが“そんなにドライなものではない”と、脳内に刷り込まれているから起きるものなのでしょう。

 裏を返せば、彼ら二人の絆は“悪魔”というステイタスを超越するくらいまで昇華されているレベルである、ということを指し示しているわけです。

 そしてそれは、その後のサンシャインのセリフで見事に裏づけされているんですね。

オレの望みはお前の望み。今のヤツならあれで殺れる

だから殺ってくれ。

オレを無駄死にさせないでくれ

それをやるのがアシュラマン…オレたち悪魔の友情じゃないのか?

 お、お、お…お前ってやつぁ! どこまでカッコいいやつなんだ! 頭から尾までびっしりとアンコがつまっている鯛焼きくらい、この試合のお前はカッコよさがつまっているぜ!

 いや、もうすでにはみ出しまくっているぜ! アンコで手が汚れるぜ!

 そして彼は一連の言葉を、顔を歪ませながら口にしているんです。この表情がまた、たまらなくカッコよくて。

オレの望みはお前の望み

って…! どんだけ相棒想いなんだよ。この境地に至るのに、どれだけ苦楽を共にしてきたんだよ。

 そしてその境地が“自分本位”ではなく、“他人本位”であり、そこに喜びを見出せるなんて…人情派超人の真骨頂じゃねえかよ!!

 おそらく彼は悪魔将軍とタッグを組んでいたとしても、同じような提案をする可能性は高いでしょう。

 しかしながらその提案は、アシュラマンに対するそれとは明らかに質が違うんですよ。悪魔将軍に対するそれは

  • 尊崇
  • 崇拝
  • 盲目

という要素で自己犠牲を志願するのに対し、アシュラマンに対するそれは

  • 切磋琢磨
  • 共闘
  • 苦楽

といった要素からの自己犠牲なんです。そして何よりも大きく違うのが、それらの要素の根底に

悪魔の友情

が育まれていることなんですよ。それを彼の歪んだ表情からヒシヒシと感じるからこそ、彼の言動があまりにも魅力的なんですよ、きっと。

 そして彼は、その想いを噛んで含めるようにアシュラマンに伝えています。

 それはアシュラマンという気位高きキャラクターを説得するには、この方法がベストだとわかっているからです。そこでも彼とアシュラマンとの付き合いの長さ、深さがわかろうというものです。

 そしてアシュラマンを諭す彼の姿は、その体躯と比例するかのような、大きく深い包容力で満ち溢れています。

 それはまさに今回の試合で彼が披露した、高等な人心掌握術でもあるわけです。

 そんな大人の態度がとれるサンシャインに対しても、我々は

なんて心が広いんだ…

と心奪われてしまうわけですよ。

 以前、ネメシス戦におけるロビンマスクに対し、スグルが

なんであいつはあんなにカッコイイんだ

と彼を称賛しましたが、どうしてどうして、今回のサンシャインもそれにまったく引けをとらないと思いますね。

 ただ…彼の決断は哀しい。哀しすぎる。だから

サンシャイン!

サンシャイン!

と大声で叫びたいんだけど、それは彼の死を後押しすることになるから、素直にエールを送れないんですよ。

二度目の友情宣言

 そしてこれを受けたアシュラマンは

悪魔の…友情…

と、相棒から発せられる、生涯二度目の“友情宣言”がいたく心に染み渡ったようです。

 というのも、以前彼は相棒のこの発言を、根底ではとてもうれしく感じながらも、立場上“失言”として厳しく諫めました。

 しかし今回の彼は、相棒の“友情宣言”を反射的に否定するそぶりはまったくなく、逆にその言葉を心に深く刻んでいるような表情を見せたからです。

 それは自分自身がどれほど相方に恵まれているのかを、あらためて知ることになったからだと思います。自分が思っている以上に、自分は周りに生かされている。それに気づいたのではないでしょうか。

 そしてわれらが参謀は、プリンスの回答を確認することなく、フライング気味に

じゃあ始めるぜ

キーパーツ解除!

と、淡々と準備に入ります。自己犠牲の準備をこんなに淡々と始めるカッコいい男を、私はかつて知りません(苦笑)。イカしすぎです。

 そしてそんな参謀の迷いない行動に、プリンスも意を決したようです。

ああ見せてやるさ

と、サンシャインの男気に呼応し、『地獄のコンビネーション Final 竜巻砂塵地獄』を発動して次回に続く、です。

 そうか~、サンシャインが覚悟を決めたから、『地獄のコンビネーション』も初だしですぐに“Final”なのかあ。Part1もPart2も出していないのになあ。

 ただこのFinal、お互いの地獄名を合体させた技だけに、プライドをかけたツープラトンであることがよくわかります。

 砂塵竜巻化したサンシャインがどのような技を見せるのか、とても楽しみなのですが…仮にこれでナチュラルを撃破できたとしても、それと引き換えにサンシャインは…ああ、考えたくない。

 ただもしそうなってしまったら、後半はアシュラマンとバーザーカーの一騎打ち、という構図になりますね。

 もしこれでアシュラマンがバーザーカーを撃破すれば、ほぼほぼシングルマッチ初勝利、にもなるんですよね。

 タッグ戦も見られてアシュラマンのシングル初勝利も見られて…となれば、なんとも贅沢な展開なのですが、そのための代償が大きすぎる…💦

 これはどうしたものかな…。

その他気になった点

 その他気になった点は

  • サンシャインが二の矢を持っていたことに感動した。
  • “縦”は“盾”にかけているのだろうか(笑)。
  • ナチュラルの疲弊は演技ではなさそう。
  • 左側頭部が凹むサンシャイン。防御意志が伴わないと、砂塵防御は無効なのか。
  • 劣勢を即回避するバーザーカーは、司令塔として優れている。
  • 『ナチュラルボーンクラッシュ』が飛び出した数時間前、奇しくも本物の“ナチュラルボーンクラッシャー”武尊は、天心に残念ながら敗北。
  • ゆで先生もその世紀の一戦を観戦したらしいですよ。
  • 悪魔が地獄に落ちても、あまり違和感はない(苦笑)。
  • どんどん縦長になる『呪いのローラー』。
  • 『阿修羅魚雷』は、物理的に下4つの拳は当たらないよね…短くて(苦笑)。
  • キーパーツ解除で崩れるサンシャインには“生命体”を感じる。
  • 鼻骨と歯茎が効いているんだろうな。
  • 最終コマのサンシャインの表情、自信満々でいいですね~。
  • “敵を騙すにはまず味方から”という意味でほくそ笑んでいるのなら、どんなにいいことだろう。
  • そんな僅かな可能性に夢を見たい。

 こんなところでしょうか。

楽天ブックス
¥484 (2022/04/05 12:38時点 | 楽天市場調べ)

コメント

  1. ターキー より:

    カッコ良すぎるぜサンちゃん…
    出来れば失神程度で死なないで欲しいが、そうはならんのでしょうな…

    ただ…こうなってくると怖いのは、あまり力を見せていないバーザーカー
    カットに入って最期の技が不発になりそうな予感…

    • アキラ アキラ より:

      ターキーさん、こんにちは。

      サンちゃん、カッコ良すぎますよね。
      いやほんと、命だけは救ってあげてほしいです。

  2. ( 雨) より:

    更新ありがとうございます

    ナチュラルは頭から火が出せるので、あの体勢からサンシャインが焼き固められるかと思っていましたが、サンシャインがさらに上を行くとは予想出来ませんでした

    命を賭けた攻撃はスプリングマンの時を彷彿とさせてかなりアツい展開でした
    あの時は粉々になって絶命してしまいましたが、今回のサンシャインなら何とかなりそうという謎の信頼感があります

    • アキラ アキラ より:

      ( 雨) さん、こんにちは。

      なるほど、砂焼きですね。たしかにナチュラルの炎って、まだ何もその能力を発揮していないんですよね…これをせずに散るのか? とも思えます。

      スプリングマンも熱かったですね。あのときも涙ちょちょ切れでした。そしてサンシャイン、最後まで策士でいてほしい。

  3. キムラ ヒデ より:

    ウォーズマンがあれだけコテンパンにやられても生き残ったのでサンシャインもなんとかナチュラルを道連れにした後、阿修羅マンとバーザーカーの一騎討ちを見守って欲しい。
    でもってこの対決が終わったら恐らく
    ロビンvsランペイジマン
    を予想してます。

    • アキラ アキラ より:

      キムラ ヒデさん、こんにちは。

      そうですよね、戦線離脱してもいいから、生き残ってほしいです。

      あと闘っていないのは…スグル、バッファローマン、ロビン、ですかね。ランペイジマン、強いですからね。ロビンの復帰戦には相手にとって不足なし、ですね!

  4. uzuki より:

    サンシャイン首領+ナチュラルが想像以上に早く退場しそうで困惑しております
    もう少しコンビで暴れてツープラトンで二人がリタイアして
    アシュラvsバーザーカー戦に入ると思っていたので
    メタ視点で見るならⅡ世で首領は元気に串カツを食ってるので
    死なないかもしれないけど、再起不能とかは有りそうですね
    でアシュラが二度とコンビを組めない事に涙するとかあったら…熱いなぁ

    • アキラ アキラ より:

      uzukiさん、こんにちは。

      そうですね、とくにナチュラルのが意外の早さで疲弊していますね。やはりこの試合を前半、後半に分けているのかもしれません。となると、次回が折り返し地点?

      サンちゃんの自己犠牲にプリンスがどう成長するのか、そこの描写も見どころですね!

  5. 柩幸 より:

    胸の太陽キーパーツ
    外せばお前の最後の時さ
    逃れられない砂地獄

    サンドモンスター(サンシャインのテーマ)が今回脳内再生され、また涙を流してしまうサンシャインの友情回でした……。
    サンドモンスターでは愛も涙も関係無いと歌われるサンシャインの悪魔の友情……本当にサンシャインは格好いいです。
    今のサンシャインは反則負けが勝ちではないっ!

    • アキラ アキラ より:

      柩幸さん、こんにちは。

      今回のサンシャイン、本当にカッコいいですよね。このまま散っても英雄、生き延びたらさらにお祭り(笑)。

      もうどちらに転んでも評価が下がることはありません。すごい高みに上り詰めましたね。

  6. MK より:

    このタッグ戦、これまでサンシャインの方が大分技を受けましたからね。最後のコンビネーションはアシュラマンの竜巻地獄との合体技ですか、あのアシュラマンがあんな技をというくらいですからかなりですね。
    ナチュラルは倒せそうですが戦闘不能でも良いからサンシャインには生き残ってほしいです。

タイトルとURLをコピーしました