今週のキン肉マン第315話-ソルジャーの決意表明!!

今週のキン肉マン
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 オメガの六鎗客からサタンまでの騒動を、闘い、そして心を交わし、その結果超人たちが自力で解決したことを褒め称えるザ・マン。

 しかしそれを聞いたアタルは「いや! 結局のところ最後はジャスティスマンの力に頼ってしまった」と、100%自分たちの力で解決できなかった事実を告げます。

 そして「まだまだ我らは未熟。各々がさらなる精進の必要性を痛感したことだろう。このままでは我らはいけない! 事情を知ったうえで行動していた私としては、今日超人界の恩人であるあなたに、その決意を伝えるためやってきたつもりだ」と、自分たちの至らなさを認め、それを克服するとアタルはザ・マンに宣言しました。

 その決意表明を聞き、微笑みを浮かべるザ・マンとジャスティスマン。「なるほど、ジャスティスマンがここに連れてきただけのことはある。他の者たちもその気持ちは同じか?」と、ザ・マンがたずねると、一同は迷いなくうなずきますが、まだびびっているスグル(笑)は、おどおどしながらも、周りに合わせて同調。

 それを見たザ・マンは「頼もしい言葉が聞けて安心した。というのも、この先に起こる闘いは…まさにお前たちのその覚悟が必要なものとなるだろう。なぜなら次なる闘いの相手は“神”そのものなのだから!」と指を天に指し、驚愕の事実を告げます。

 それを聞いて「まさか! オレたち超人が…神と…闘うことになるっていうのかー?」と、衝撃を受ける超人軍団。

 それに対して「神の全てではない。問題となるのは“調和の神”の一派だが、それがおそらく今の天界の最大勢力。その一派のもくろみをお前たちは崩した。ゆえにこのままでは威信にかかわると躍起になり、歯止めが効かなくなっているところもあるだろう」と、ザ・マンはあくまで敵は調和の神の一派だと話します。

 これを聞いたスグルが「しかし…神と直接闘うっていうのは、イマイチ想像がつかんのだが…かつてのフェニックスたちのように、誰か超人に憑依して襲ってくるってことなのか」と疑問を呈すと、「確かに天界の神々は下界のものに直接触れることはできぬが、それは考えにくい」と、邪悪五大神がかつて使った襲撃のパターンを否定。

 そして「ヤツら一派はそもそも超人という存在を嫌悪し、滅ぼさんとしている連中だ。その超人に自ら乗り移ることはしないだろう。考えられる手段はただひとつ、それはかつて私が取った方法と同じ“下天げてん”」とその方法論を示唆すると、超人軍団は驚きます。

 さらに「私はここに予言しよう! この先数多の神たちが実体を伴い、天から地上に降ってくる。お前たちは“超人”という種の存亡をかけ…その者たちと闘うことになるだろうーっ!」と椅子から立ち上がり、その後の展開を断言するザ・マン。

 それを聞いたスグルは「ちょ…ちょっ待ってくれ! あまり考えたくないが…それは要するに…アンタみたいなとんでもないヤツが、山ほど天から降ってくるってことなのか⁉」と、頭を抱えておびえるスグル。

 それに対し「まあそういうことだな」と無慈悲にザ・マンが返すと(笑)、スグルは「ムチャクチャ言うな~っ! アンタひとりだけでも大変だったのに、そんなのがわんさか現れたら手に負えるわけなかろうが~っ」と憤慨し、落ちている石を拾って投げつけます。

 すると「どうもこうもない!」とザ・マンはスグルを一喝。その迫力にスグルがビビると、玉座の向こうから「フン! 相変わらずやかましい野郎だぜ。できるもできないもないんだよ!」「ああ、やるしかないのだ。お前を含めたオレたちの手でなぁ!」とザ・マンの横にやってきたのは、ネプチューンマンとネメシス。

 ネメシスは続けて「元気だったか、キン肉マン! と言ってやりたいところだが、今の情けない言葉を聞いてあきれ果てたわ!」とスグルを叱咤。「まさかネメシス…いやいやいや、サダハル様がここにいらっしゃるとは…」とバツが悪そうなスグルに対し、「サダハルはやめろ。ネメシスでいい!」とネメシスが言うと、「ああ…ネメシス! 久しぶりだな!」と気を取り直して答えるスグル。

 そこで血族ながら初対面であるアタルが「あなたが…サダハル様、いやネメシス」とつぶやくと、「キン肉アタル、なるほどその目…いい目をしている。清廉だったタツノリの面影を感じるな」というファーストインプレッションをネメシスは口にします。

 それに対してアタルが「清廉とは程遠い。私は王家の立場を捨てた男です」と謙遜すると、「フッ、それを言うならオレも同じだ。まぁそんなことはともかく、今の超人閻魔様のお話を聞いてのとおり、これから起きる闘いは全ての超人の尊厳をかけた闘い。そこに完璧超人も正義も、悪魔もオメガの民もない。万が一この闘いに敗れれば、我らすべての超人は…この世から消える」と、凄みを効かせて現実を述べるネメシス。

 それに続いて「しかも連中がいつどこで仕掛けてくるかもわからない。だがヤツらの狙いだけはわかっている。それはお前たちが先ほど見た“カピラリアの欠片ピース”だ。それをなんとしてもヤツらから死守することが、今後オレたちの最大の任務となってくる」と、ネプチューンマンが今後の具体的な施策を口にします。

 それを聞いたスグルが「それならひたすらみんなでここでザ・マンを中心に守り切ればいいだけではないのか?」と、合理的ともいえる戦略を提案すると、「それがそう簡単にはいかぬのだ」と、それを却下するネメシス。

 スグルが「どうして?」とたずねると、「ヤツらが求めるカピラリアの欠片は確かにひとつ、ここにある。もちろんこれは完璧超人の沽券こけんにかけて、なんとしても我らが死守する。だがここにある以外に少なくとも、あと5つはこの地上に存在している。それらもまたヤツらの標的になっている」と、ネメシスは守るべき欠片が複数あることを示唆します。

 それを聞いてスグルは「5つ…そんなに⁉ でもなぜだ、その欠片は神にしか預けられて…あ…あ…ああ~~!」と混乱しながらも、口にしているうちに何かを理解した模様。

 それを見たネメシスが「気がついたようだな。そうだ、“神”の資格を持つ調和の神への反抗勢力は、我らが超人閻魔様だけではない」とニヤリとすると、ネプチューンマンが「あの邪悪五大神もそれぞれ問題の欠片を所持しているのだ!」とその解答を告げ次回に続く、です。

 ザ・マンが超人軍団を褒めてくれましたが、アタルは自己採点が厳しいですね(苦笑)。まあジャスティスマンの救援はでかかったですからね。己自身で問題を解決した、とは確かに言い難いです。

 このあたり、アタルの人格が己に厳しく、凛としている様子がよく表されていると思います。弱点を克服し、驕らず弛まぬ精進をするという、ストイックここに極まれり、といえるキャラクターです。自分に甘く、すぐ逃げがちなスグルとの対比が面白いですね。

 そんなしっかりした物言いをしたアタルに対し、満面の笑みを見せる完璧超人始祖の方々。アタルの初対面はどうやら百点満点だったようです。ジャスティスマンのあんな笑顔、なかなかにレアケースですよ(笑)。

 そして次なる闘いの相手は、やはり神そのものでした。しかしどうやって闘うのか、という読者の疑問は、スグルが代弁してくれました。しかも王位争奪戦の時の、憑依パターンかな? という予想までしっかりと聞いてくれ、至れり尽くせりです。

 結論的には“憑依方式”ではなく、ザ・マンと同じ“下天方式”だということらしいです。ただこれについては、個人的にはやや疑問点が多いです。

 もちろん、超人を殲滅したい彼らが、その嫌う超人に憑依することはありえない、という理論は納得できます。ただ…ザ・マンの下天って、いわゆる“神の超人化”ですよね? 神の座を捨てて、超人になるという。ぶっちゃけランクダウンですよ。

 それをね、超人を忌み嫌う神々がするかね? という疑問です。だって超人への憑依すら拒否する連中が、超人そのものになるんですよ? 余計にありえない、と思うのですが…。

 それとも下天というのは、≠超人化なのかもしれませんね。もしそうだとすると、今のザ・マンは何なの? となりますが…神でもなく、超人でもない生命体になるんですかね?

 さらに言うと、一度下天したら、神には戻れないのではないですかね? 不可逆な行為だからこそ、下天したザ・マンは確固たる信念を持った、慈悲深い神だと評価されているのではないのですかね?

 この辺の設定をゆで先生がどう考えているのかまだわからないので何とも言えませんが、ひょっとしたら腑に落ちる設定を考えているのかもしれません。ぜひとも唸らせる設定をお願いしたいですね。

 そしてザ・マンの飛車角のように現れたネプチューンマンとネメシス。強大な敵の存在を知って怯えるスグルに、覚悟を決めろと一喝します。ネプチューンマンはこれにて完全に完璧超人サイドに復帰ですね。ただ精神的にはスグルと繋がっているので、立ち位置的には悪魔超人に復帰したバッファローマンと近いのかもしれません。

 ネメシスが登場したことによって注目されたのが、アタルとの初対面です。アタルの毅然とした態度は、ネメシスにも覚えめでたかったようですね。王家を捨てた者同士、というバックボーンも、シンパシーを感じているようです。

 そして最後にゆで先生が放った展開が素晴らしい。カピラリアの欠片を地上で所持しているのは、ザ・マンだけではないという展開です。これを聞いてすぐにピンと来た人は鋭いですね~。

 私はスグルと同様の流れで気づいた口です。え? 5つ? なんで? あ…あ…あ~~! あいつらか! いたね、そういえば! みたいな(笑)。もう邪悪五大神はお役御免だと思っていたので、盲点でした(苦笑)。

 となると、運命の4王子 with 残虐の神の役割がまた重要になってきますね。理論上調和の神の一派は、こちらにも襲いかかるということになるので、勝ち残ったマリポーサ、ビッグボディは、彼らと一戦交える可能性大ですね。フェニックスもまだ息がありそうなので、襲われる候補者かな? ゼブラ技巧の神はどうするんだろう? 他の超人に憑依するのかな?

 どちらにしろ、序盤に邪悪神の誰かは犠牲になると思われるので、マリポーサとビッグボディは黄色信号かな。せっかくビッグボディ、報われたのに(泣)。

 また、いかに邪悪なヤツらとはいえ、今回は事が事だけに、超人連合軍がその勢力を分割して、護衛チームを組む可能性もありますね。それはネメシスがザ・マンの持つ欠片を「完璧超人の沽券にかけて死守する」と言っていたことでも予想がつきます。おそらくネプ、ネメシス組はザ・マンチーム、のようになるのでしょう。もしそんな展開になったとしたら、誰がどんなチームを組み、どの邪悪神を守る(笑)かが見ものですよね。

 その他気になった点は

  • 最初のコマ、左後ろ斜め上から俯瞰する構図は目新しくて新鮮です。
  • ザ・マンの玉座は、意外と高い位置にあるんですね。
  • 一人だけドキドキしているスグルが人間くさくていい(笑)。
  • 都合よく発生する稲光(笑)。
  • いつもながら、誰だか正体がわかる黒塗り表現(苦笑)。
  • 黒塗りする意味あるのかな(笑)?
  • この手の黒塗りで正体がわからなかったのって、マイケル→マンモスマンの時くらいですよ。
  • ネプは完全にザ・マンの手下感が強くなったな。
  • もともとビッグ・ザ・武道ネプチューンキングの手下だったから、ストロング・ザ・武道ザ・マンの下についても、武道の手下であることに違いはないか(笑)。
  • ネメシスは相変わらずプライドが高そうだ。
  • 最終ページの邪悪五大神、知性の神と強力の神以外、誰だかわからん(笑)。
  • 知性の神のメガネはどこで調達するのかな?

 こんなところです。

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